JPS6339907Y2 - - Google Patents
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- JPS6339907Y2 JPS6339907Y2 JP1983173659U JP17365983U JPS6339907Y2 JP S6339907 Y2 JPS6339907 Y2 JP S6339907Y2 JP 1983173659 U JP1983173659 U JP 1983173659U JP 17365983 U JP17365983 U JP 17365983U JP S6339907 Y2 JPS6339907 Y2 JP S6339907Y2
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- JP
- Japan
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- housing
- spiral conductor
- length
- equation
- signal transmission
- Prior art date
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- 239000004020 conductor Substances 0.000 claims description 65
- 230000008054 signal transmission Effects 0.000 claims description 10
- 238000004804 winding Methods 0.000 claims description 9
- 238000005452 bending Methods 0.000 description 2
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- 230000001133 acceleration Effects 0.000 description 1
- 238000007796 conventional method Methods 0.000 description 1
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- 239000013013 elastic material Substances 0.000 description 1
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- 230000001131 transforming effect Effects 0.000 description 1
Landscapes
- Steering Controls (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本考案は、自動車のステアリング装置の如く回
転数が有限である回転体と固定体との間で電気信
号の送受をブラシレスで行うブラシレス電気信号
伝達装置に関するものである。 (従来技術) 回転体と固定体との間で電気信号の送受を行う
手段として、スリツプリングとブラシを用いる構
造のものがあるが、このような構造では信頼性が
低い欠点があり、これを解決するため第1図及び
第2図に示すようなブラシレス電気信号伝達装置
が提案されている。この装置は、略円筒状をなす
第1のハウジング1と第2のハウジング2とが相
互に同心状に且ついずれか一方が回転自在となる
ように組立てられており、両ハウジング1,2間
に略リング状に形成されている室3内には略帯状
をなすスパイラル導体4が渦巻状に巻かれて収容
され、このスパイラル導体4の一端は第1のハウ
ジング1に係止され、他端は第2のハウジング2
に係止されてそれぞれのハウジング1,2の外に
導出され、操作スイツチやそれによつて駆動され
る電気機器に接続される構造になつている。本例
では、第1のハウジング1が固定体に支持され、
第2のハウジング2が回転体に支持されていると
して説明する。第1図は第2のハウジング2の外
周にスパイラル導体4が密巻きされた状態を示し
ている。この状態で第2のハウジング3を第1図
で時計方向に回転させてゆくと、スパイラル導体
4はやがて第2図に示すように第1のハウジング
1の内周に密巻きされた状態に至る。第2図に示
す状態から仮に第2のハウジング2を更に時計方
向に回転させた場合には、スパイラル導体4の第
2のハウジング2に係止された端部の近傍が座屈
するか又は180゜の折り曲げを受けることになり、
仮にこのような座屈又は折り曲げが数回行われる
と、スパイラル導体4が折り曲げを受けた部分で
破断されることになる。従つて、通常は第1図の
状態から第2図の状態の間で第2のハウジング2
が回転するように設計されている。 しかしながら、このような構造のブラシレス電
気信号伝達装置では、スパイラル導体4の長さが
非常に長くなるために下記のような欠点が生じて
いる。 (イ) スパイラル導体4の製造上の困難(特に、フ
レキシブルプリント基板をスパイラル導体とし
て用いた場合には、周知のようにその量産可能
な長さに制限がある。)があり、コストアツプ
をまねく。 (ロ) スパイラル導体4が長いために電気抵抗が大
きくなり、それを小さくしようとすると幅を大
きくせざるを得ず、そのため装置全体が大型化
する。 (ハ) スパイラル導体4が長いと、装置の組立てが
めんどうになる。 (考案の目的) 本考案の目的は、スパイラル導体の長さを短縮
することができるブラシレス電気信号伝達装置を
提供するにある。 (考案の構成) 本考案は、略円筒状をなす第1のハウジングと
第2のハウジングとが相互に同心状に且ついずれ
か一方が回転自在となるように組立てられてお
り、前記両ハウジング内のリング状の室には略帯
状をなすスパイラル導体が渦巻状に巻かれて収容
され、前記スパイラル導体の一端は前記第1のハ
ウジングに係止され、他端は前記第2のハウジン
グに係止されているブラシレス電気信号伝達装置
において、前記スパイラル導体は前記第1のハウ
ジングの周囲に巻かれる巻き方向と前記第2のハ
ウジングの周囲に巻かれる巻き方向とが逆方向で
あるように収納され、その巻き方向が転換される
位置に半ループ部分が形成されていることを特徴
とするものである。 このような構造にすると、スパイラル導体の長
さを短縮することができる。 (実施例) 以下本考案の実施例を第3図及び第4図を参照
して詳細に説明する。なお、第1図及び第2図と
対応する部分には同一符号を付して示している。
本実施例のブラシレス電気信号伝達装置において
は、スパイラル導体4は第1のハウジング1の内
周に巻かれる巻き方向と第2のハウジング2の外
周に巻かれる巻き方向とが逆方向となるように巻
かれて室3内に収納され、その巻き方向が変換す
る位置に半ループ部分4Aが設けられている。 このような装置においては、第3図に示すスパ
イラル導体4が第2のハウジング2の外周に密巻
きされた状態で第2のハウジング2を時計方向に
回転させてゆくと、スパイラル導体4はやがて第
4図に示すように第1のハウジング2の内周に密
巻きされた状態になる。半ループ部分4Aは第2
のハウジング2の回転に伴つてスパイラル導体4
の略全長に亘つて移動する。 このような構造にすると、スパイラル導体4の
長さを大幅に短かくすることができる。 かかるブラシレス電気信号伝達装置が、振動が
常時加わるか又は大きな振動加速度が加わる条件
のもとで使用される場合は、第5図に示すように
スパイラル導体4の半ループ部分4Aの振動を制
限するための補助リール5を設けることが好まし
い。この補助リール5は、例えばスポンジやゴム
のような弾性体で作るのが好ましい。また、この
補助リール5は、スパイラル導体4の半ループ部
分4Aの回転移動に追従できるように例えば遊星
歯車に搭載し、この遊星歯車を第1のハウジング
1の内周に設けた内歯に噛み合せ、且つ第2のハ
ウジング2の外周に設けた外歯に噛み合せて、第
2のハウジング2の回転につれて自転しつつ公転
させるようにすることもできる。 次に第1図及び第2図に示す従来の装置のスパ
イラル導体4の長さと、第3図及び第4図に示す
本考案の装置のスパイラル導体4の長さとの比較
を行う。 (a) 従来の装置のスパイラル導体の長さの算出 スパイラル導体4の厚さをT、 第1のハウジング1の内径をS、 第2のハウジング2の外径をR、 第1のハウジング1の内周へのスパイラル導
体4の巻数をM、 第2のハウジング2の外周へのスパイラル導
体4の巻数をN、 第2のハウジング2の回転可能回数をX、 とする。なお、これらT,S,R,Xの値は設計
の要件から予め求められる。 スパイラル導体4の必要長さL01は、 L01=π・N・(R+N・T)=π・M・(S−M・
T)……(1) また、このとき M=N−X ……(2) (1)式に(2)式を代入すると、 2・T・N2+(S−R−2・T・X)・N+(S+X
・T)・X=0……(3) (3)式をNについて解くと、 N=〔(2・T・X+S−R) −√(−−2・・)2+8・・・(+
・)〕/(4・T)……(4) (4)式を(1)式の左辺に代入してL01の値を得る。
また、(4)式を(2)式に代入してMの値を得る。ただ
し、L01はスパイラル導体4の密巻きされた部分
のみの長さを求めたものであり、実際には内又は
外の密巻きされた部分と第1のハウジング1又は
第2のハウジング2との間をつなぐ、つなぎ部分
の長さをL01の値に加える必要がある。このつな
ぎ部分の長さは、第1図の場合のつなぎ部分の長
さをLBRとし、第2の場合のつなぎ部分の長さを
LRSとすると、 LBR=π/2・(S+R/2+N・T)……(5) LBS=π/2・(S+R/2−M・T)……(6) ここで、LBR<LBSであるから、スパイラル導体
4の実際に必要とする長さL1は、 L1=L01+LBR である。 (b) 本考案の装置のスパイラル導体の算出 第3図に示すように第2のハウジング2の外周
に巻回されたスパイラル導体4の外径をPR、第
4図に示すように第1のハウジング1の内周に巻
回されたスパイラル導体4の外径をPS、とし、
T、S、R、Xは前述したと同様とする。 第1のハウジング2がX回回転可能とするため
には、スパイラル導体4は第3図の状態で第2の
ハウジング2にX回密巻きされていればよい。こ
のときのスパイラル導体4の密巻き部分の必要長
さL02は、 L02=π・X・(R+T・X) ……(7) 第3図の状態から第2のハウジング2を回転さ
せて第4図の状態になつたとき、第1のハウジン
グ1の内周にスパイラル導体4がMS回密巻きさ
れるとすると、 L02=π・MS・(S−T・MS) ……(8) (8)式を変形すると、 T・MS 2−S・MS+L02/π=0 ……(9) (9)式より MS=〔S−√2−4・(02)〕 /2・T ……(10) 実際のスパイラル導体4の長さは、L02に半ルー
プ部分4Aの長さを加えたものである必要があ
る。第3図の場合の半ループ部分4Aの長さを
LLA、第4図の場合の半ループ部分4Aの長さを
LLSとすると、 LLR=π/4・(S−R−T・X) ……(11) LLS=π/4・(S−R−T・MS) ……(12) ここで、LLR<LLSであるから、スパイラル導体4
の実際に必要な長さL2は、 L2=L02+LLS である。 (c) 本考案の装置で補助リールを用いる場合 半ループ部分4Aを半円として考えると、半ル
ープ部分4Aの中心が第2のハウジング2の周囲
を巡る平均周回速度を求める。この周回速度は、
スパイラル導体4が巻き付け又は巻き戻されるこ
とにより第2のハウジング2の見掛けの径が変化
するために第2のハウジング2の回転速度が一定
であつても変化する。 第2のハウジング2が速度SXで回転するとき、
半ループ部分4Aの中心がSPの平均速度で周回運
動を行うとすると、第2のハウジング2の回転に
よるスパイラル導体の平均巻き取り又は巻き戻し
長さLRは、 LR=π・(R+T・X)・SX ……(13) 半ループ部分4Aの周回運動によりスパイラル導
体4は第2のハウジング2及び第1のハウジング
1にそれぞれ巻き付け又は巻き戻される。この巻
き付け又は巻き戻されるスパイラル導体4の長さ
の平均値(半ループ部分4Aの周回速度は変化す
るので)をLPとすると、 LP=〔π・(R+T・X) +π・(S−T・MS)〕・SP ……(14) ここで、機構上LR=LPとなるはずであるから、 SP=(R+T・X)SX /〔R+S−T・(X−MS)〕 ……(15) 従つて、補助リール5を設ける場合、この補助リ
ール5の周回速度は、第2のハウジング2の回転
速度SXに対し(15)式で求められるSPの速度と
なるように設定する必要がある。 (d) 従来と本考案とのスパイラル導体の必要長さ
の比較 なお、T、S、R、Xの値は両者同一とす
る。
転数が有限である回転体と固定体との間で電気信
号の送受をブラシレスで行うブラシレス電気信号
伝達装置に関するものである。 (従来技術) 回転体と固定体との間で電気信号の送受を行う
手段として、スリツプリングとブラシを用いる構
造のものがあるが、このような構造では信頼性が
低い欠点があり、これを解決するため第1図及び
第2図に示すようなブラシレス電気信号伝達装置
が提案されている。この装置は、略円筒状をなす
第1のハウジング1と第2のハウジング2とが相
互に同心状に且ついずれか一方が回転自在となる
ように組立てられており、両ハウジング1,2間
に略リング状に形成されている室3内には略帯状
をなすスパイラル導体4が渦巻状に巻かれて収容
され、このスパイラル導体4の一端は第1のハウ
ジング1に係止され、他端は第2のハウジング2
に係止されてそれぞれのハウジング1,2の外に
導出され、操作スイツチやそれによつて駆動され
る電気機器に接続される構造になつている。本例
では、第1のハウジング1が固定体に支持され、
第2のハウジング2が回転体に支持されていると
して説明する。第1図は第2のハウジング2の外
周にスパイラル導体4が密巻きされた状態を示し
ている。この状態で第2のハウジング3を第1図
で時計方向に回転させてゆくと、スパイラル導体
4はやがて第2図に示すように第1のハウジング
1の内周に密巻きされた状態に至る。第2図に示
す状態から仮に第2のハウジング2を更に時計方
向に回転させた場合には、スパイラル導体4の第
2のハウジング2に係止された端部の近傍が座屈
するか又は180゜の折り曲げを受けることになり、
仮にこのような座屈又は折り曲げが数回行われる
と、スパイラル導体4が折り曲げを受けた部分で
破断されることになる。従つて、通常は第1図の
状態から第2図の状態の間で第2のハウジング2
が回転するように設計されている。 しかしながら、このような構造のブラシレス電
気信号伝達装置では、スパイラル導体4の長さが
非常に長くなるために下記のような欠点が生じて
いる。 (イ) スパイラル導体4の製造上の困難(特に、フ
レキシブルプリント基板をスパイラル導体とし
て用いた場合には、周知のようにその量産可能
な長さに制限がある。)があり、コストアツプ
をまねく。 (ロ) スパイラル導体4が長いために電気抵抗が大
きくなり、それを小さくしようとすると幅を大
きくせざるを得ず、そのため装置全体が大型化
する。 (ハ) スパイラル導体4が長いと、装置の組立てが
めんどうになる。 (考案の目的) 本考案の目的は、スパイラル導体の長さを短縮
することができるブラシレス電気信号伝達装置を
提供するにある。 (考案の構成) 本考案は、略円筒状をなす第1のハウジングと
第2のハウジングとが相互に同心状に且ついずれ
か一方が回転自在となるように組立てられてお
り、前記両ハウジング内のリング状の室には略帯
状をなすスパイラル導体が渦巻状に巻かれて収容
され、前記スパイラル導体の一端は前記第1のハ
ウジングに係止され、他端は前記第2のハウジン
グに係止されているブラシレス電気信号伝達装置
において、前記スパイラル導体は前記第1のハウ
ジングの周囲に巻かれる巻き方向と前記第2のハ
ウジングの周囲に巻かれる巻き方向とが逆方向で
あるように収納され、その巻き方向が転換される
位置に半ループ部分が形成されていることを特徴
とするものである。 このような構造にすると、スパイラル導体の長
さを短縮することができる。 (実施例) 以下本考案の実施例を第3図及び第4図を参照
して詳細に説明する。なお、第1図及び第2図と
対応する部分には同一符号を付して示している。
本実施例のブラシレス電気信号伝達装置において
は、スパイラル導体4は第1のハウジング1の内
周に巻かれる巻き方向と第2のハウジング2の外
周に巻かれる巻き方向とが逆方向となるように巻
かれて室3内に収納され、その巻き方向が変換す
る位置に半ループ部分4Aが設けられている。 このような装置においては、第3図に示すスパ
イラル導体4が第2のハウジング2の外周に密巻
きされた状態で第2のハウジング2を時計方向に
回転させてゆくと、スパイラル導体4はやがて第
4図に示すように第1のハウジング2の内周に密
巻きされた状態になる。半ループ部分4Aは第2
のハウジング2の回転に伴つてスパイラル導体4
の略全長に亘つて移動する。 このような構造にすると、スパイラル導体4の
長さを大幅に短かくすることができる。 かかるブラシレス電気信号伝達装置が、振動が
常時加わるか又は大きな振動加速度が加わる条件
のもとで使用される場合は、第5図に示すように
スパイラル導体4の半ループ部分4Aの振動を制
限するための補助リール5を設けることが好まし
い。この補助リール5は、例えばスポンジやゴム
のような弾性体で作るのが好ましい。また、この
補助リール5は、スパイラル導体4の半ループ部
分4Aの回転移動に追従できるように例えば遊星
歯車に搭載し、この遊星歯車を第1のハウジング
1の内周に設けた内歯に噛み合せ、且つ第2のハ
ウジング2の外周に設けた外歯に噛み合せて、第
2のハウジング2の回転につれて自転しつつ公転
させるようにすることもできる。 次に第1図及び第2図に示す従来の装置のスパ
イラル導体4の長さと、第3図及び第4図に示す
本考案の装置のスパイラル導体4の長さとの比較
を行う。 (a) 従来の装置のスパイラル導体の長さの算出 スパイラル導体4の厚さをT、 第1のハウジング1の内径をS、 第2のハウジング2の外径をR、 第1のハウジング1の内周へのスパイラル導
体4の巻数をM、 第2のハウジング2の外周へのスパイラル導
体4の巻数をN、 第2のハウジング2の回転可能回数をX、 とする。なお、これらT,S,R,Xの値は設計
の要件から予め求められる。 スパイラル導体4の必要長さL01は、 L01=π・N・(R+N・T)=π・M・(S−M・
T)……(1) また、このとき M=N−X ……(2) (1)式に(2)式を代入すると、 2・T・N2+(S−R−2・T・X)・N+(S+X
・T)・X=0……(3) (3)式をNについて解くと、 N=〔(2・T・X+S−R) −√(−−2・・)2+8・・・(+
・)〕/(4・T)……(4) (4)式を(1)式の左辺に代入してL01の値を得る。
また、(4)式を(2)式に代入してMの値を得る。ただ
し、L01はスパイラル導体4の密巻きされた部分
のみの長さを求めたものであり、実際には内又は
外の密巻きされた部分と第1のハウジング1又は
第2のハウジング2との間をつなぐ、つなぎ部分
の長さをL01の値に加える必要がある。このつな
ぎ部分の長さは、第1図の場合のつなぎ部分の長
さをLBRとし、第2の場合のつなぎ部分の長さを
LRSとすると、 LBR=π/2・(S+R/2+N・T)……(5) LBS=π/2・(S+R/2−M・T)……(6) ここで、LBR<LBSであるから、スパイラル導体
4の実際に必要とする長さL1は、 L1=L01+LBR である。 (b) 本考案の装置のスパイラル導体の算出 第3図に示すように第2のハウジング2の外周
に巻回されたスパイラル導体4の外径をPR、第
4図に示すように第1のハウジング1の内周に巻
回されたスパイラル導体4の外径をPS、とし、
T、S、R、Xは前述したと同様とする。 第1のハウジング2がX回回転可能とするため
には、スパイラル導体4は第3図の状態で第2の
ハウジング2にX回密巻きされていればよい。こ
のときのスパイラル導体4の密巻き部分の必要長
さL02は、 L02=π・X・(R+T・X) ……(7) 第3図の状態から第2のハウジング2を回転さ
せて第4図の状態になつたとき、第1のハウジン
グ1の内周にスパイラル導体4がMS回密巻きさ
れるとすると、 L02=π・MS・(S−T・MS) ……(8) (8)式を変形すると、 T・MS 2−S・MS+L02/π=0 ……(9) (9)式より MS=〔S−√2−4・(02)〕 /2・T ……(10) 実際のスパイラル導体4の長さは、L02に半ルー
プ部分4Aの長さを加えたものである必要があ
る。第3図の場合の半ループ部分4Aの長さを
LLA、第4図の場合の半ループ部分4Aの長さを
LLSとすると、 LLR=π/4・(S−R−T・X) ……(11) LLS=π/4・(S−R−T・MS) ……(12) ここで、LLR<LLSであるから、スパイラル導体4
の実際に必要な長さL2は、 L2=L02+LLS である。 (c) 本考案の装置で補助リールを用いる場合 半ループ部分4Aを半円として考えると、半ル
ープ部分4Aの中心が第2のハウジング2の周囲
を巡る平均周回速度を求める。この周回速度は、
スパイラル導体4が巻き付け又は巻き戻されるこ
とにより第2のハウジング2の見掛けの径が変化
するために第2のハウジング2の回転速度が一定
であつても変化する。 第2のハウジング2が速度SXで回転するとき、
半ループ部分4Aの中心がSPの平均速度で周回運
動を行うとすると、第2のハウジング2の回転に
よるスパイラル導体の平均巻き取り又は巻き戻し
長さLRは、 LR=π・(R+T・X)・SX ……(13) 半ループ部分4Aの周回運動によりスパイラル導
体4は第2のハウジング2及び第1のハウジング
1にそれぞれ巻き付け又は巻き戻される。この巻
き付け又は巻き戻されるスパイラル導体4の長さ
の平均値(半ループ部分4Aの周回速度は変化す
るので)をLPとすると、 LP=〔π・(R+T・X) +π・(S−T・MS)〕・SP ……(14) ここで、機構上LR=LPとなるはずであるから、 SP=(R+T・X)SX /〔R+S−T・(X−MS)〕 ……(15) 従つて、補助リール5を設ける場合、この補助リ
ール5の周回速度は、第2のハウジング2の回転
速度SXに対し(15)式で求められるSPの速度と
なるように設定する必要がある。 (d) 従来と本考案とのスパイラル導体の必要長さ
の比較 なお、T、S、R、Xの値は両者同一とす
る。
【表】
2 2 4
まず、(1)式と(7)式を比較する。 M=N−X ……(2) N=〔(2・T・X+S−R) N=〔(2・T・X+S−R) −√(−−2・・)2−8・・・
(+・)/(4・T) ……(4) (2)式、(4)式よりN>Xであることは明らかであ
るから L01>L02 ……(16) である。 次に、(6)式と(12)式を比較する。 (6)式を変形すると、 LBS=(S+R)/4・π−M・T/2・π……(6)′ (12)式を変形すると、 LLS=(S−R)/4・π−MS・T/4・π……(12)
′ (6)′式−(12)′式を求めると、 LBS−LLS=π/4・(S+R−S+R−2・M・T+
MS/4・T)=π/4・(2R−2・M・T+MS・T) ……(17) (17)式が負の値となるのは、 2・R<(2・M+MS)・T となる場合であるが、このような状況を発生させ
る条件としては、 A:Mが非常に大きい、 B:Tが非常に大きい、 の2つが考えられる。Aの条件では(2)式より明ら
かなように(L01−L02)の値と(LBS−LLS)の値
との差が非常に大となる相殺される。また、Bの
条件下では(1)式より明らかなように設計し得るX
の値が大幅に減少するので、設計上の不利を生
じ、好ましくなく、設計としては避けるべき手段
である。 従つて、通常の設計を行うかぎり L1>L2 である。 上記の式に下記の各データを入れて従来のスパ
イラル導体の長さと、本考案の場合のスパイラル
導体の長さを求めたところ下記のような結果が得
られた。 従来のスパイラル導体の長さ 1075mm 本考案の場合のスパイラル導体の長さ 525mm ただし、第1のハウジング1の内径 70mmφ 第2のハウジング2の外径 30mmφ スパイラル導体の厚さ 0.3mm 回転可能数 5回 上記の結果から、本考案によれば、スパイラル
導体の長さを著しく短かくすることができること
が明らかである。 (考案の効果) 以上説明したように本考案に係るブラシレス電
気信号伝達装置は、スパイラル導体の第1のハウ
ジングの周囲に巻かれる巻き方向と第2のハウジ
ングの周囲に巻かれる巻き方向とを逆にし、その
巻き方向が転換される位置にスパイラル導体の半
ループ部分を設けているので、スパイラル導体の
長さを従来に比べて著しく短かくすることができ
る。従つて、スパイラル導体のコストダウンが図
れ、且つ電気抵抗の低減が図れる利点がある。ま
た、スパイラル導体が短かくなることにより装置
の組立が容易になる利点がある。
まず、(1)式と(7)式を比較する。 M=N−X ……(2) N=〔(2・T・X+S−R) N=〔(2・T・X+S−R) −√(−−2・・)2−8・・・
(+・)/(4・T) ……(4) (2)式、(4)式よりN>Xであることは明らかであ
るから L01>L02 ……(16) である。 次に、(6)式と(12)式を比較する。 (6)式を変形すると、 LBS=(S+R)/4・π−M・T/2・π……(6)′ (12)式を変形すると、 LLS=(S−R)/4・π−MS・T/4・π……(12)
′ (6)′式−(12)′式を求めると、 LBS−LLS=π/4・(S+R−S+R−2・M・T+
MS/4・T)=π/4・(2R−2・M・T+MS・T) ……(17) (17)式が負の値となるのは、 2・R<(2・M+MS)・T となる場合であるが、このような状況を発生させ
る条件としては、 A:Mが非常に大きい、 B:Tが非常に大きい、 の2つが考えられる。Aの条件では(2)式より明ら
かなように(L01−L02)の値と(LBS−LLS)の値
との差が非常に大となる相殺される。また、Bの
条件下では(1)式より明らかなように設計し得るX
の値が大幅に減少するので、設計上の不利を生
じ、好ましくなく、設計としては避けるべき手段
である。 従つて、通常の設計を行うかぎり L1>L2 である。 上記の式に下記の各データを入れて従来のスパ
イラル導体の長さと、本考案の場合のスパイラル
導体の長さを求めたところ下記のような結果が得
られた。 従来のスパイラル導体の長さ 1075mm 本考案の場合のスパイラル導体の長さ 525mm ただし、第1のハウジング1の内径 70mmφ 第2のハウジング2の外径 30mmφ スパイラル導体の厚さ 0.3mm 回転可能数 5回 上記の結果から、本考案によれば、スパイラル
導体の長さを著しく短かくすることができること
が明らかである。 (考案の効果) 以上説明したように本考案に係るブラシレス電
気信号伝達装置は、スパイラル導体の第1のハウ
ジングの周囲に巻かれる巻き方向と第2のハウジ
ングの周囲に巻かれる巻き方向とを逆にし、その
巻き方向が転換される位置にスパイラル導体の半
ループ部分を設けているので、スパイラル導体の
長さを従来に比べて著しく短かくすることができ
る。従つて、スパイラル導体のコストダウンが図
れ、且つ電気抵抗の低減が図れる利点がある。ま
た、スパイラル導体が短かくなることにより装置
の組立が容易になる利点がある。
第1図及び第2図は従来の装置のスパイラル導
体の巻き位置が異なる状態を示した横断面図、第
3図及び第4図は本考案に係る装置の一実施例の
スパイラル導体の巻き位置が異なる状態を示した
横断面図、第5図は本考案の装置の他の実施例の
横断面図である。 1……第1のハウジング、2……第2のハウジ
ング、3……リング状室、4……スパイラル導
体、4A……半ループ部分。
体の巻き位置が異なる状態を示した横断面図、第
3図及び第4図は本考案に係る装置の一実施例の
スパイラル導体の巻き位置が異なる状態を示した
横断面図、第5図は本考案の装置の他の実施例の
横断面図である。 1……第1のハウジング、2……第2のハウジ
ング、3……リング状室、4……スパイラル導
体、4A……半ループ部分。
Claims (1)
- 略円筒状をなす第1のハウジングと第2のハウ
ジングとが相互に同心状に且ついずれか一方が回
転自在となるように組立てられており、前記両ハ
ウジング内のリング状の室には略帯状をなすスパ
イラル導体が渦巻状に巻かれて収容され、前記ス
パイラル導体の一端は前記第1のハウジングに係
止され、他端は前記第2のハウジングに係止され
ているブラシレス電気信号伝達装置において、前
記スパイラル導体は前記第1のハウジングの周囲
に巻かれる巻き方向と前記第2のハウジングの周
囲に巻かれる巻き方向とが逆方向であるように収
納され、その巻き方向が転換される位置に半ルー
プ部分が形成されていることを特徴とするブラシ
レス電気信号伝達装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17365983U JPS6084087U (ja) | 1983-11-11 | 1983-11-11 | ブラシレス電気信号伝達装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17365983U JPS6084087U (ja) | 1983-11-11 | 1983-11-11 | ブラシレス電気信号伝達装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6084087U JPS6084087U (ja) | 1985-06-10 |
JPS6339907Y2 true JPS6339907Y2 (ja) | 1988-10-19 |
Family
ID=30378253
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17365983U Granted JPS6084087U (ja) | 1983-11-11 | 1983-11-11 | ブラシレス電気信号伝達装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6084087U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013188053A (ja) * | 2012-03-09 | 2013-09-19 | Yazaki Corp | フラットケーブル巻取装置 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3763455A (en) * | 1971-12-17 | 1973-10-02 | Gen Motors Corp | Electrically coupled steering column |
JPS5766044A (en) * | 1980-10-07 | 1982-04-22 | Honda Motor Co Ltd | Indicator marking device for connector unit |
JPS5766045A (en) * | 1980-10-07 | 1982-04-22 | Honda Motor Co Ltd | Connector unit of steering gear for vehicle |
JPS5736731B2 (ja) * | 1975-06-05 | 1982-08-05 | ||
JPS57134350A (en) * | 1981-02-13 | 1982-08-19 | Honda Motor Co Ltd | Connector for steering of vehicle |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6211147Y2 (ja) * | 1980-07-30 | 1987-03-16 |
-
1983
- 1983-11-11 JP JP17365983U patent/JPS6084087U/ja active Granted
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3763455A (en) * | 1971-12-17 | 1973-10-02 | Gen Motors Corp | Electrically coupled steering column |
JPS5736731B2 (ja) * | 1975-06-05 | 1982-08-05 | ||
JPS5766044A (en) * | 1980-10-07 | 1982-04-22 | Honda Motor Co Ltd | Indicator marking device for connector unit |
JPS5766045A (en) * | 1980-10-07 | 1982-04-22 | Honda Motor Co Ltd | Connector unit of steering gear for vehicle |
JPS57134350A (en) * | 1981-02-13 | 1982-08-19 | Honda Motor Co Ltd | Connector for steering of vehicle |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013188053A (ja) * | 2012-03-09 | 2013-09-19 | Yazaki Corp | フラットケーブル巻取装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6084087U (ja) | 1985-06-10 |
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