JPS6338778Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、魚介類の肉を使用した加工食品に関
するが、特に、産卵後の利用価値の低下した魚介
類の肉を使用した加工食品に関する。

従来技術と問題点 鮭、ほつけ、たこ、いか、その他の魚介類は、
新鮮ならば、そのまま食用に供され、日時の経過
したものなどは、焼いたり、煮たり、或いは缶詰
などに加工されて食用に供されている。

ところが、産卵した後の魚介類、殊に産卵した
後の鮭などは、味の低下、外観の低下、その他の
理由によつて、これまで殆ど食用に供されておら
ず、捕獲しても家畜、牧場などに飼料として供給
されていたり、肥料として利用されていたりする
にすぎない。

問題点解決のための技術手段 本考案は、上記産卵後の魚介類が殆ど食用に供
されていないことに着目してなしたもので、産卵
した後の味の低下した魚介類であつても、おいし
く食べることのできる栄養価の改善された魚介類
の加工食品の提供を目的とする。

該目的を達成するための本考案の技術手段は、
所定の前加工が施された魚介類の肉にチーズを注
入したことである。

作用効果 本考案は、上記の技術手段からなるので、産卵
した後の味の低下した利用価値の認められていな
かつた魚介類であつても、チーズ独特のまろやか
な転滑味によつて、しつとりとした味わいにな
り、おいしく食することができると共に、チーズ
によつて栄養価が高められた加工食品を提供でき
る。そして、缶詰に加工するなどの時間、労役、
経費などを投下しなくても、簡単に利用価値を高
めることができる。

実施例 本考案の実施例を図面について説明すれば、加
工に使用する魚介類は、主として産卵した後の鮭
やほつけ、同様なその他の魚介類である。魚介類
の肉１は、第１図示の第１例にあつては、三枚に
卸した切身であり、第２図示の第２例にあつて
は、棒状の切身を表わす。肉１は、所定の切身に
した後、例えば、味付け加工及びある程度のかた
さにするための乾燥加工など所定の加工を施した
後、チーズ２を注入し、その後燻乾工程を経て製
品にする。チーズ２は、固練りのもので、不図示
の注入機に充填し、その注入機に設置した適数の
ノズルに肉１の切身を刺込み、ノズルを開閉操作
した肉１に注入する。肉１に対するチーズ２の注
入量、注入位置などは、肉１の切身の大きさなど
によつて決定する。

尚、肉１に対しては、必要に応じて着色料（天
然色素）に混入する。

得られた製品は、そのまま真空包装すること、
或いは薄切にして真空包装することなどの手段を
施して出荷する。

叙上のように本考案によれば、産卵した後の魚
介類であつても、酒肴に適した加工食品にするこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案加工食品の第１例を表わす斜
視図、第２図は第２例を表わす斜視図である。 図中、１……魚介類の肉、２……チーズ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 所定の前加工が施された産卵後の魚介類の肉に
   チーズを注入してなる魚介類の加工食品。