JPS6337408Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、縦列に配置された駐車装置部を前側
と奥側に有する垂直循環式立体駐車装置に関す
る。

駐車場不足を解決する手段として機械式の立体
駐車装置が数多く建設されているが、土地の入手
難による敷地の形状、広さの制約下において、よ
り多くの車を収容しなければならない建築主の要
求に応え、従来第１図に示す如き縦列型垂直循環
式立体駐車装置が実用化されている。

この駐車装置は、敷地ａに形成したピツトｂの
道路ｃに隣接した位置にターンテーブルｄを配置
し、該ターンテーブルｄを配置した位置の奥部に
は、ピツトｂ上に前側駐車装置部ｅと奥側駐車装
置部ｆとを設け、且つピツトｂ内にはトラバーサ
ｇを設けたものであり、ターンテーブルｄ上にて
方向転換された車両がトラバーサｇにて前記駐車
装置部ｅと奥側駐車装置部ｆとに振分けられるよ
うになつている。

しかしながら、斯かる従来装置においては、タ
ーンテーブルｄの上方スペースを駐車場として利
用できず、敷地の有効利用が充分に成されていな
かつた。

本考案はこのような実情に鑑み、ケージ及び該
ケージに着脱可能に取付けたパレツトを有する垂
直循環式駐車装置部を複数基縦列配置すると共
に、該各駐車装置部の下部にピツトを形成し、且
つ該ピツト内に前記複数の駐車装置部間を往復移
動可能なトラバーサ本体フレームを設け、該トラ
バーサ本体フレームに取付けたトラバーサ本体フ
レームの移動方向に対して直角方向へ延びるガイ
ド部材に沿つて横行可能な昇降フレームを設ける
と同時に該昇降フレームを前記トラバーサ本体フ
レームに取付けた昇降装置により昇降可能に保持
し、前記昇降フレーム上に旋回フレームを設け、
該旋回フレームに前記各駐車装置部でケージに対
しパレツトを着脱するフオークを取付け、駐車装
置部を道路に隣接した位置に配置して、敷地の有
効利用を図り得るようにした垂直循環式立体駐車
装置を提供すべく成したものである。

以下、図面に基づいて本考案の実施例を説明す
る。

第２図及び第３図に示す如く、無端のチエン１
にケージ２を吊下げて駆動装置（図示せず）によ
り循環移動し得るようにした前側駐車装置部３
を、道路５に隣接して敷地６上に設けると共に、
道路５を背にして前側駐車装置部３の奥部に、同
様に構成した奥側駐車装置部４を並設し、更に両
駐車装置部３，４の下部に位置する敷地６にピツ
ト７を形成し、該ピツト７内の長手方向にレール
８を敷設し、且つ該レール８上を車輪９を介し前
記前側駐車装置部３と奥側駐車装置部４間を往復
動し得るトラバーサ１０を備える。図中１１は入
出庫口、１２は車両を積載するパレツトである。

尚、パレツト１２は周囲の縁の部分をケージ２
の下部に落し込んで装着するような公知の構造で
ある。

前記トラバーサ１０の詳細は第４図及び第５図
に示す如くである。即ち、ピツト７内に敷設した
レール８上に車輪９を介し走行し得るようにした
トラバーサ本体フレーム１３と、該トラバーサ本
体フレーム１３上に前記レール８と直角方向に設
けたレール１４等のガイド部材と、横行シリンダ
１５の作動により該レール１４上を移動し得るよ
うにした昇降フレーム１６と、該昇降フレーム１
６を昇降させるため昇降フレーム１６の四隅と着
脱可能に本体フレーム１３上に設置したジヤツキ
１７等の昇降装置と、昇降フレーム１６上に図示
しない旋回駆動装置により旋回し得るよう設けた
旋回フレーム１８と、該旋回フレーム１８上に支
持台１９を介し取付けたフオーク２０とから成る
構成を有する。

斯かる構成において、車両を前側駐車装置部３
内に駐車する場合には、前側駐車装置部３におけ
る最下部の入出庫口１１位置にケージ２に装着し
たパレツト１２を位置させておき、該パレツト１
２上に車両を自走により積載する。パレツト１２
上に車両が積載されたら、トラバーサ１０の各ジ
ヤツキ１７を伸長して昇降フレーム１６を上昇さ
せ、フオーク２０によりパレツト１２を所要量持
上げる。しかる後、旋回フレーム１８を旋回して
パレツト１２を水平方向に180度方向転換し、方
向転換終了後伸長しておいた各ジヤツキ１７を収
縮してパレツト１２を再びケージ２に装着し、装
着後チエン１を駆動してパレツト１２を所定位置
へ移動する。出庫作業は、所定位置にある車両の
積載されたパレツト１２をチエーン１を駆動して
最下部の入出庫口１１位置に移動し、その後車両
を自走により出庫させる。尚、車両の方向転換は
入、出庫時いずれで行つてもよい。

車両を奥側駐車装置部４へ駐車する場合には、
前記と同様に前側駐車装置部３の入出庫口１１位
置にて車両をパレツト１２上に積載し、所要量持
上げたら、その状態のままトラバーサ１０全体を
奥側駐車装置部４の下方に移動して、パレレツト
１２を奥側駐車装置部４の最下部に位置させてお
いた空のケージ２内に挿入し、而してジヤツキ１
７を収縮することによりパレツト１２をケージ２
に装着し、しかる後チエン１を駆動してパレツト
２を所定位置へ移動する。出庫作業を行う場合に
は上記と逆の工程にて行えばよい。尚、奥側駐車
装置部４に対しての入出庫の場合、車両の方向転
換は前側、奥側いずれの駐車装置部３，４にて行
うようにしてもよい。

尚、車両の方向転換をする場合には、最下部の
ケージ２に対して車両及びパレツト１２が衝突し
ないようにパレツト１２を旋回させるため、パレ
ツト１２の中心とフオーク２０の回転中心を一致
する必要があるが、該パレツト１２とフオーク２
０との位置調整（ピツト７の長手方向に対して直
角方向の位置調整）は、横行シリンダ１５の作動
によつて昇降フレーム１６をレール１４に沿い移
動させることにより容易に行うことができる。こ
の場合、ジヤツキ１７は昇降フレーム１６から離
脱するよう収縮させておくものである。

尚、前記実施例においては前側駐車装置部３に
入出庫口１１が設けてあるが、奥側駐車装置部
４、或いは前側駐車装置部３と奥側駐車装置部４
両方に入出庫口１１を設けてもよく、更に３基以
上の駐車装置部を縦列配置してもよい。

尚又、第６図及び第７図に示す如く、ピツト７
内に敷設したレール８上を走行する車輪９をトラ
バーサ本体フレーム１３の側面上部に張り出すよ
うに取付ければ、トラバーサ１０全体を低くで
き、ピツト７を浅くすることができる。

以上説明したように本考案によれば、ケージ及
び該ケージに着脱可能に取付けたパレツトを有す
る垂直循環式駐車装置部を複数基縦列配置すると
共に、該各駐車装置部の下部にピツトを形成し、
且つ該ピツト内に前記複数の駐車装置部間を往復
移動可能なトラバーサ本体フレームを設け、該ト
ラバーサ本体フレームに取付けたトラバーサ本体
フレームの移動方向に対して直角方向へ延びるガ
ド部材に沿つて横行可能な昇降フレームを設ける
と同時に該昇降フレームを前記トラバーサ本体フ
レームに取付けた昇降装置により昇降可能に保持
し前記昇降フレーム上に旋回フレームを設け、該
旋回フレームに前記各駐車装置部でケージに対し
パレツトを着脱するフオークを取付けたので、ト
ラバーサ本体フレームが複数の駐車装置部間を往
復動して、任意の駐車装置部のケージの下部に停
止し、昇降フレームを作動してフオークをケージ
のパレツトに対し、横行して回転中心を一致させ
その後昇降フレームを作動してフオークを上昇し
且つ旋回フレームを作動してフオークを旋回する
ことにより、車両をパレツトに乗せたままケージ
に車両及びパレツトが衝突することなく安全確実
にケージ内で方向転換することができるため専用
のターンテーブルスペースが不要となり、従つて
駐車装置部を道路に隣接して配置することができ
て敷地の有効利用を図ることができ、又入出庫口
の位置を任意の位置に選定し得るので、道路及び
敷地の形状に対応して駐車装置部を配置すること
が可能となる、等の優れた効果を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置の概略切断側面図、第２図は
本考案の装置の概略切断側面図、第３図は第２図
の切断平面図、第４図はトラバーサの詳細を示す
側面図、第５図は第４図の斜視図、第６図はトラ
バーサの他の例を示す側面図、第７図は第６図の
−方向矢視図である。 ３……前側駐車装置部、４……奥側駐車装置
部、７……ピツト、１０……トラバーサ、１７…
…ジヤツキ、１８……旋回フレーム、２０……フ
オーク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケージ及び該ケージに着脱可能に取付けたパレ
   ツトを有する垂直循環式駐車装置部を複数基縦列
   配置すると共に、該各駐車装置部の下部にピツト
   を形成し、且つ該ピツト内に前記複数の駐車装置
   部間を往復移動可能なトラバーサ本体フレームを
   設け、該トラバーサ本体フレームに取付けたトラ
   バーサ本体フレームの移動方向に対して直角方向
   へ延びるガイド部材に沿つて横行可能な昇降フレ
   ームを設けると同時に該昇降フレームを前記トラ
   バーサ本体フレームに取付けた昇降装置により昇
   降可能に保持し、前記昇降フレーム上に旋回フレ
   ームを設け、該旋回フレームに前記各駐車装置部
   でケージに対しパレツトを着脱するフオークを取
   付けたことを特徴とする垂直循環式立体駐車装
   置。