JPS6335528Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、移植機の植付部垂下装置に関する
ものである。

従来、四輪車体構成の自走式移植機において
は、植付部を支持するプラントフレームには地表
に接合しつつ回転する鎮圧輪が取り付けられると
ともにこのプラントフレームが移植機の機体に軸
架されて地表の凹凸に応じて上下方向に回動し、
植付部と地表との間隔を一定に保つように構成さ
れている。しかして、移植機を回行させる際は、
運転者が運転席からおりて機体の前部を持ち上
げ、後輪を中心として回行させるものであるが、
機体の前部を持ち上げた際に植付部及び鎭圧輪が
大きく垂下して地表から離れ難く、このため移植
機の回行は容易でない。また、植付部を支持する
プラントフレームが機体に軸架されているため、
地表の凹凸に応じて植付部後方が弧を描いて上下
動し、苗を地表に対して常に垂直な状態で移植す
ることが困難である。

この考案は、このような点に鑑みなされたもの
で、移植機を回行させる際における植付部の過大
な垂下を防止するとともに常に良好な植付状態が
得られる移植機の植付部垂下装置を得ることを目
的とするものである。

この考案は、地表を走行する機体に設けた地表
に略平行に対向する支持フレーム部と、苗を地表
の所定の位置に落下させる植付部を支持するとと
もに前記支持フレーム部の下側に位置してこの支
持フレームに平行に対向するプラントフレーム
と、これらのプラントフレーム及び支持フレーム
部を連結する連結杆とにより平行四辺形リンク機
構を構成することにより、植付部を常に機体と平
行な状態に維持して苗を常に垂直状態で地表に落
下させるようにし、また、機体の回行時には植付
部の過大な垂下を防止して回行操作を容易に行な
いうるように構成したものである。

この考案の一実施例を図面に基づいて説明す
る。移植機の機体１の後部にはエンジン２に連結
された左右一対の後輪３が設けられ、機体１の前
部には左右一対の前輪４が回転自在に設けられて
いる。前後方向に向けて地表と略平行に設けられ
た前記機体１の支持フレーム部５には前後一対の
連結杆６が前後方向回動自在に軸支されている。
これらの連結杆６の下端部には前記支持フレーム
部５と平行に対向する状態にプラントフレーム７
が軸支され、これらのプラントフレーム７、支持
フレーム部５及び連結杆６により平行四辺形リン
ク機構８が構成されている。そして、前記プラン
トフレーム７には、前方より、培土板９、苗を地
表の所定位置に落下させる植付部１０、地表に接
合しつつ回転する鎮圧輪１１が支持されている。

このような構成において、回行時に機体１の前
部を持ち上げると、プラントフレーム７は支持フ
レーム部５と平行状態を維持しつつ一体的に持ち
上がる。このため、植付部１０及び鎮圧輪１１が
大きく垂下することがなく、地表との間隔が大き
く開くので回行操作を容易に行なえる。また、培
土板９及び鎮圧輪１１と地表との接合により植付
部１０は地表の凹凸に応じて上下動するが、平行
四辺形リンク機構８を介して機体１に連結されて
いるため常に機体１と平行状態に維持され、この
ため、苗は常に垂直状態で地表に落下し、苗の植
付状態が向上する。

この考案は、上述のように植付部を平行四辺形
リンク機構を介して機体に連結したことにより、
回行時において機体の前部を持ち上げた際に植付
部が大きく垂下することを防止して回行操作を容
易に行なうことができ、また、作業中においては
植付部を機体に対して常に平行状態に維持するこ
とができ、したがつて、植付部から地表に落下す
る苗が垂直状態で落下し、苗の植付状態を向上さ
せることができる等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示す簡略化した全
体の側面図である。 １……機体、５……支持フレーム部、６……連
結杆、７……プラントフレーム、８……平行四辺
形リンク機構、１０……植付部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 地表を走行する機体に地表と略平行に対向する
   支持フレーム部を設け、苗を地表の所定の位置に
   落下させる植付部を支持するプラントフレームを
   設け、このプラントフレームを前記支持フレーム
   部の下側においてこの支持フレーム部と平行に対
   向させるとともに、これらのプラントフレーム及
   び支持フレーム部とともに平行四辺形リンク機構
   を構成する連結杆により前記プラントフレームと
   前記支持フレーム部とを連結したことを特徴とす
   る移植機の植付部垂下装置。