JPS6332843Y2

JPS6332843Y2 -

Info

Publication number: JPS6332843Y2
Application number: JP1983023916U
Authority: JP
Priority date: 1983-02-21
Filing date: 1983-02-21
Publication date: 1988-09-01
Also published as: JPS59131450U

Description

【考案の詳細な説明】本考案はアンカーボルトガイドに係り、主とし
て木造住宅、ツーバイフオー住宅、プレハブ住宅
等の布基礎に立設して使用するアンカーボルト
を、布基礎上の所定位置に、しかも布基礎の上面
から適宜長さで且つ垂直に突出させる作業を容易
に行ない得るようにしたアンカーボルトガイドに
関するものである。

木造住宅、ツーバイフオー住宅、プレハブ住宅
等の布基礎は、所定形状に成形すべく相対峙して
構築された型枠内にコンクリーを流し込み、その
中にアンカーボルトの一部を埋め込んで立設して
形成されている。

そして、従来は、基礎の型を形成するパネル
と、該パネルの上端に取付けられたアンカーボル
トを上方に長く突出する支持筒により又は上方に
突出する支持筒及び下方に先細に突出する支持筒
により支持する支持板とからなるアンカーボルト
支持構造が用いられていた（図示せず）。

しかし、従来のアンカーボルト支持構造では、
支持板に特別の形状を有せず、支持板を薄い板状
に形成していたことから、司持板自体の強度を保
持することができなかつた。その結果、アンカー
ボルトの立設作業中に僅かの振動が加えられた場
合でも、支持板が歪んだり、湾曲したりして、布
基礎に立設して使用するアンカーボルトを垂直に
突出させることができなかつた。

また、従来のアンカーボルト支持構造では、ア
ンカーボルトを、支持板の上方に長く突出する支
持筒により支持するのみであることから、アンカ
ーボルトを押したり、或いは、引つ張つたりした
ときに、容易にアンカーボルトの位置が上下に移
動し、アンカーボルトを一定の高さに立設するこ
とができなかつた。

更に、アンカーボルトにナツトをネジ込んで支
持板の支持筒とナツトを当接することで、アンカ
ーボルトを立設することも考えられるが、特に、
アンカーボルトを上方に引つ張つたときに、容易
にアンカーボルトの位置が上方に移動するため、
アンカーボルトを常に一定の高さに立設すること
ができなかつた。

また、アンカーボルトに、断面略コの字型の止
め具を取り付けて、アンカーボルトを止め具の蝶
ネジにより締め付け、この止め具と支持板の支持
筒を当接することでアンカーボルトを立設するこ
とも考えられるが、立設作業が煩雑となる。なぜ
なら、支持板と止め具を別個に構成したことか
ら、立設作業時に止め具を紛失し易く、また、紛
失しないまでも、止め具を捜すのに時間を費する
ことが多く、更に、支持板と止め具を常に一緒に
所持しなければならず、支持板及び止め具の持ち
運びにも手間がかかるからである。それに加え、
支持板と止め具を別個に構成していたことから、
止め具の蝶ネジによりアンカーボルトを締め付け
たとしても、アンカーボルトを上方に引つ張つた
ときに、容易にアンカーボルトの位置が上方に移
動するため、アンカーボルトを常に一定の高さに
立設することもできなかつた。

そこで本考案は、上述した点に鑑み案出された
もので、その要旨とするところは、一方の面が平
面にてなり、他方の面に補強枠を適宜立設して、
所定幅を有する底板を形成し、該底板における他
方の面の所定位置には適宜位置にネジ孔を設けた
柱状体として円柱を立設して、底板と円柱を一体
的に形成し、木造住宅、ツーバイフオー住宅、プ
レハブ住宅等の布基礎に使用するアンカーボルト
が挿通可能な挿通孔を、底板と円柱とに亘つて、
しかも前記一方の面に垂直に開穿し、アンカーボ
ルトを前記貫通孔に挿通した際に、円柱に設けら
れたネジ孔に、蝶ネジを螺合させて、適位置にて
固定可能としたことに存するものである。

以下、図面を参照して本考案の実施例を説明す
ると、次の通りである。

図に示す符号Ａは本考案に係るアンカーボルト
ガイド、１はその底板であり、この底板１は、底
板１の一方の面を下面２として平面にし、他方の
面としての上面３には底板１を補強する補強枠４
を適宜立設して所定幅を有するように形成されて
いる。

そして、底板１の上面３における略中心部分に
は柱状体として円柱５を立設して、底板１と円柱
５を一体的に形成し、木造住宅、ツーバイフオー
住宅、プレハブ住宅等の布基礎６に適宜埋め込み
立設することで使用するアンカーボルト７が挿通
可能な貫通孔８を、前記底板１と円柱５とに亘つ
て、しかも、前記下面２に垂直に開穿してある。
その上、前記円柱５の側方からは前記貫通孔８に
向つて貫通するネジ孔９を設けると共に該ネジ孔
９には蝶ネジ１０を螺合させ、前記貫通孔８にア
ンカーボルト７を挿通させた際に、手によつて蝶
ネジ１０を回してアンカーボルト７を適位置にて
固定できるようにしているものである。

尚、前記貫通孔８の径は、アンカーボルト７の
各種太さに合わせて設定して良く、又、一番太い
アンカーボルト７の径に合わせて設定しても良
い。そして、この際には、細い径のアンカーボル
ト７は蝶ネジ１０によつて貫通孔８内の一方に押
し付けて固定すればアンカーボルト７は貫通孔８
に容易に固定される。又、柱状体としての円柱５
の底板１上の位置は、布基礎６を成形する後記型
枠１２からのアンカーボルト７の立設位置によつ
て予め設定されるものである。更に、アンカーボ
ルトガイドＡの材質の各種合成樹脂、ゴム、金属
等、容易に成形可能な材質であればどのような材
質であつても良い。そして、図中１１は、前記材
質を合成樹脂等にした際にネジ孔９の傷みが速い
ので予備として設けたネジ孔である。

次に、これが使用を設明すると、通常、木造住
宅、ツーバイフオー住宅、プレハブ住宅等の布基
礎６は、最下層に割栗石１３を、そしてその上に
捨てコンクリート１４を打ち、更にその上に型枠
１２を相対峙させて立設し、この中にコンクリー
ト１５を打ち込んで成形されている。しかも、該
コンクリート１５が凝固する前にアンカーボルト
７を埋め込んで立設するものである。

そして、該アンカーボルト７を埋め込む際に
は、先ず最初に、前記貫通孔８内にアンカーボル
ト７を挿通させ、適当な位置、例えば布基礎６上
にアンカーボルト７を100ｍ突出させるとすれば、
アンカーボルト７の突出させる側の端面から100
mmの位置に印を付けるか、或いは治具等によつ
て、前記底板１の下面２から円柱５方向へ100mm
の分だけアンカーボルト７を貫通孔８内に挿入さ
せた位置で蝶ネジ１０により固定する。尚、アン
カーボルト７は通常図に示すように一端にネジ部
１６を設け、他端を略Ｌ字状やＵ字状に折曲した
折曲部１７としたものが使用され、布基礎６上に
突出させる部分はネジ部１６を有する一端側であ
る。

次に、前述したように相対峙している型枠１２
内にコンクリート１５を打ち込んだ後に、アンカ
ーボルト７を固定したアンカーボルトガイドＡを
型枠１２内のコンクリート１５の表面に前記下面
２側を当接させるべく載置する。その結果、アン
カーボルト７は、その折曲部１７がコンクリート
１５内に埋め込まれ、コンクリート１５の表面か
ら突出している部分は、前記貫通孔８内に挿入し
た部分だけであり、コンクリート１５の表面に対
して垂直に立つている状態となる。

又、前記底板１の幅を、相対峙している型枠１
２間の幅と同一にした場合には、アンカーボルト
７の位置も、底板１における貫通孔８の位置によ
つて型枠１２からの所定距離として設定すること
ができる。更に、底板１の幅が型枠１２間の幅よ
りも狭い場合には、型枠１２の一方に底板１を当
接させることで同様にアンカーボルト７の位置を
設定できる。従つて底板１を長方形にすれば、型
枠１２に当接させる底板１の辺を変えることによ
り型枠１２からアンカーボルト７の位置が２種類
選択することができる。

尚、底板１における貫通孔８の位置を、底板１
の略中心ではなくて他の位置に設ければ、その位
置から型枠１２に当接させる辺までの距離がアン
カーボルト７の立つている位置となるので、型枠
１２に当接させる辺によつて距離が異なるから底
板１を四角形にすれば４種類、五角形にすれば５
種類の位置を選択することができる（図示せず）。

又、最近使用されるようになつた金属製の型枠
（図示せず）においてアンカーボルトガイドＡを
使用する場合、例えば底板１の端面に磁石（図示
せず）を埋め込んでおけば所望の位置に自由に固
着することができる。

一方、型枠１２同士の間隔よりも底板１の幅を
若干広い寸法とすれば、所望の位置で型枠１２同
士の間に底板１を圧入することにより容易に固着
できるものである。

次に、アンカーボルト７を１本づつ前述したよ
うにアンカーボルトガイドＡに固定し、第４図に
示すように適宜間隔に載置する。そして、適当な
時間放置してコンクリート１５が凝固した後、蝶
ネジ１０をゆるめてアンカーボルトガイドＡをア
ンカーボルト７から取外すことで、布基礎６への
アンカーボルト７の立設を完了する。尚、１８は
型枠１２を所定間隔に相対峙立設するための型枠
止めである。

その結果、アンカーボルト７は、布基礎６上へ
適宜高さ、例えばアンカーボルト７の貫通孔８へ
の挿入長さを同一にすれば同一高さになり、且
つ、垂直でしかも所定間隔に立設することができ
る。

すなわち、一方の面が平面にてなり、且つ所定
幅を有する底板１を形成し、該底板１における他
方の面の所定位置には円柱５を立設したことで、
底板１の厚さが薄くとも一方の面に対して所定角
度のガイドとなる長さの長い貫通孔８を所定位置
に開穿することができ、従つて、材料費の削減及
び重量の軽減を図ることができる。

そして、木造住宅、ツーバイフオー住宅、プレ
ハブ住宅等の布基礎６に使用するアンカーボルト
７が挿通可能な貫通孔８を、底板１と円柱５とに
亘つて、しかも前記一方の面に垂直に開穿したこ
とで、一方の面が当接する物体に対して垂直にア
ンカーボルト７を立設することができる。特に、
底板１の他面に補強枠４を適宜立設していること
から、底板１自体の強度を常に保つことができ
る。その結果、アンカーボルトの立設作業中に振
動が加えられても、底板１が歪んだり湾曲するこ
とはなく、布基礎に立設して使用するアンカーボ
ルトを常に垂直に突出させることができるのであ
る。従つて、木造住宅、ツーバイフオー住宅、プ
レハブ住宅等の布基礎６上にアンカーボルト７を
垂直に立設する作業を容易且つ確実に行なうこと
ができる。

更に、底板１にネジ孔９を設けた円柱５を立設
して、底板１と円柱５を一体的に形成し、アンカ
ーボルト７を前記貫通孔８に挿通した際に、円柱
５に設けられたネジ孔９に蝶ネジ１０を螺合させ
て、適位置にて固定可能としたこから、蝶ネジ１
０をネジ孔９に螺合させるという簡単な動作によ
り、アンカーボルトを、適宜高さに突出させるこ
とができ、布基礎６の上にアンカーボルト７を垂
直に立設する作業を、容易に行なうことができ
る。また、底板１と円柱５を一体的に形成してい
ることから、一旦、蝶ネジ１０を螺合させて、ア
ンカーボルト７を固定したときは、アンカーボル
ト７に力が加えられたときでも、アンカーボルト
７が上下に移動することがなく、布基礎６上に適
宜設定した長さで確実にアンカーボルト７を突出
させることができる。

以上説明したように、本考案は、木造住宅、ツ
ーバイフオー住宅、プレハブ住宅等の布基礎にア
ンカーボルトを立設させる作業を、布基礎の上面
から適宜長さで且つ垂直にしかも所定間隔に、そ
して、容易且つ確実に行ない得るようにしたもの
で、しかも軽量で取抜いが簡単になり、安価にて
提供できる等の実用上有益な効果を奏するもので
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
斜視図、第２図は正断面図、第３図は使用状態を
示す断面図、第４図は同斜視図である。Ａ…アンカーボルトガイド、１…底板、２…下
面、３…上面、４…補強枠、５…円柱、６…布基
礎、７…アンカーボルト、８…貫通孔、９…ネジ
孔、１０…蝶ネジ、１１…ネジ孔、１２…型枠、
１３…割栗石、１４…捨てコンクリート、１５…
コンクリート、１６…ネジ部、１７…折曲部、１
８…型枠止め。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

一方の面が平面にてなり、他方の面に補強枠を
適宜立設して、所定幅を有する底板を形成し、該
底板における他方の面の所定位置には適宜位置に
ネジ孔を設けた柱状体として円柱を立設して、底
板と円柱を一体的に形成し、木造住宅、ツーバイ
フオー住宅、プレハブ住宅等の布基礎に使用する
アンカーボルトが挿通可能な貫通孔を、底板と円
柱とに亘つて、しかも前記一方の面に垂直に開穿
し、アンカーボルトを前記貫通孔に挿通した際
に、円柱に設けられたネジ孔に、蝶ネジを螺合さ
せて、適位置にて固定可能としたことを特徴とす
るアンカーボルトガイド。