JPS5819006B2 - 暖冷房壁 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は冬期は太陽からの日射エネルギーを利用して対
流により室内を暖房し夏期には夜間に室内の熱を屋外へ
逃がす暖冷房壁を提供することを目的とするものである
。

従来日射エネルギーを利用したものには屋根に設置して
風呂に湯を供給するものがあるが、壁の内外を循環させ
る方式はなかった。

本発明を実施例図により詳述すると、第１図および第２
図において、屋外に設けられた多分岐管１と屋内に設け
られた偏平な熱媒容器２とが壁３を挾んで平行に配置さ
れ、各上下端が互いに熱媒循環配管４，５によって連結
されると共に各裏側には壁３との間にグラスウールある
いは発泡スチロール等の断熱材６が配設されている。

屋外の多分岐配管１は黒色に塗装されており、直射日光
で熱せられるようにガラス、プラスチック等の透明板７
が被設され、周囲の枠板８によって外気と遮断されてい
る。

偏平容器２には蓄熱板９が重ね合わせて密着させてあり
、その表面に断熱戸１０が開閉自在に被設されている。

蓄熱板９としては蓄熱レンガあるいは熱媒の入った容器
など、熱容量の大きいものが望ましい。

また断熱戸１０は図のような開き戸式でもよく、シャッ
タ一式でもよい。

１１は循環配管４に設けられた開閉コックである。

上述のように構成された本発明暖冷房壁を、冬期に暖房
用として使用する際は、日中直射日光の当っている時に
開閉コック１１を開くと、第２図ａに示すように日射エ
ネルギーが多分岐配管１内の熱媒（水、空気等）に熱と
して蓄わえられる。

温められた熱媒は比重が小さくなり、圧力差によって室
内側の熱媒と順次入れかわり、さらに日射エネルギーが
吸収される。

室内側では熱媒からレンガ等の蓄熱材に熱が移動される
。

夜間あるいはもはや日射エネルギーが吸収できない状態
になったら開閉コック１１を閉めて熱媒の逆流を防ぐ。

また開閉コックのかわりに逆止弁にしてもよい。

室内側では夜間など暖房したい時に第２図すに示すよう
に断熱戸を開いて、蓄熱板９から放熱させる。

開閉コック１１は手動でもよいが、タイマーあるいは日
射計と連動させて自動的に開閉できるよう°にすること
も可能である。

夏期に冷房用として使用する際には、日射のある昼間は
コック１１を閉めておき、夜間気温が下がったらコック
を開ける。

この場合多分岐配管１は放熱器として働くことになり、
室内側容器２内の熱媒はしだいに冷やされる。

必要に応じて断熱戸１０を開ければ冷房効果を生む。

第３図は暖冷房壁体ユニットとして、多分岐配管１、断
熱材６、熱媒容器２、蓄熱板９などを一体化し、大きく
開口させた壁に嵌め込んだ実施例を示し、第４図は暖冷
房戸袋ユニットとして、断熱材６間に雨戸１２を収納す
る戸袋を形成し一体化した例を示すものである。

本発明は上述のように、冬期は日中に蓄熱板あるいは蓄
熱材を温めておき夜間などに断熱戸を開いて暖房したり
、あるいはヒーターなどの熱負荷を軽減でき、また夏期
には夜間に室内の冷房に役立つ上に、燃料、電気あるい
はそれらの設備を一切必要としないなどの利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の一部切欠斜視図、第２図ａ
は同上の側断面図、ｂは上面断面図、第３図は他の実施
例の側断面図、第４図はさらに他の実施例の側断面図で
ある。 １・・・多分岐配管、２・・・偏平熱媒容器、４，５・
・・熱媒循環用配管、６・・・断熱材、７・・・透明板
、９・・・蓄熱板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 屋外の多分岐配管と屋内の偏平容器とを平行に配置
   して各上下端を互いに配管連結すると共に各裏側に断熱
   材を配し、多分岐配管には透明板を被設して外気と遮断
   し、偏平容器には蓄熱板を重合密着させて成ることを特
   徴とする暖冷房壁。