JPS6332316Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、扉の框材の裏面に段差部を設けて鏡
の背部に裏板を取付けることによつて、鏡の脱落
を防ぐとともに鏡の取付強度を向上でき、しかも
鏡の取換えを簡易とした鏡を具える扉に関する。

従来４周に框材をめぐらし、その間に鏡を設け
る鏡扉が用いられているが、鏡の取付けには、従
来第３図に例示するように、框材ａの内縁に１つ
の段差部ｂを設けて鏡ｃを挿入したうえ、該段差
部ｂの側面に押え木ｄをビス止めすることにより
取付けていた。その結果、鏡面積が増しその重量
が増大するに従がい、框材ａの各コーナ部に過大
な荷重が作用し、框材ａの接合がはずれやすく又
鏡ｃが破損しがちとなつていた。本考案はかかる
問題点を解決しうる鏡扉即ち鏡を具える扉（以下
扉という）の提供を目的とし、以下その一実施例
を図面に基づき説明する。

第１〜２図は本考案の扉１が、例えば洋服ダン
ス等の家具２は取付く開き戸として採用された場
合を例示しており、開口部Ａを囲んで矩形に接合
される框材３の背面に、その背面内縁３ａを、外
縁３ｂ近傍までＬ字に比較的浅く切欠いてなる第
１の段差部５が形成される。該第１の段差部５の
側面５ａは扉面１ａと直交し、又奥面５ｂは、前
記扉面１ａと平行な平担面に形成され、さらに第
１の段差部５にはその奥面５ｂの内縁３ｃをＬ字
に切欠き、比較的小巾の第２の段差部７を凹設す
る。該第２の段差部７も、その側面７ａは扉１面
１ａと直交し又奥面７ｂは扉面１ａと平行をな
す。該第２の段差部７にはその側面７ａの巾寸度
と略同厚さの鏡９が嵌入、装着され、又前記第１
の段差部５には、鏡９の背面との間に緩衝材１０
を介在させ裏板１１が挿入される。なお緩衝材１
０は、鏡９の周囲を残してその中央部のみに添設
され、又緩衝材１０の周囲には隔板１２を挿入さ
せる。裏板１１は例えば化粧合板等からなり、そ
の取付けによつて裏面１１ａは、框材３の背面と
面一となり又該裏板９は、前記奥面５ｂに螺入さ
れるビス１４を用いて固定する。

然して扉１は、第１の段差部５に取付く裏板１
１によつて、第２の段差部７に装着される鏡９を
強固に裏打ちでき、その破損、割れを防ぐととも
に裏板１１が框材３を補強し鏡９の重量が大であ
る際にも框材３の接合のはずれを効率よく阻止で
きる。さらに緩衝材１０を用いることにより、鏡
９に作用する衝撃を緩和でき、又隔板１２を介し
て裏板１１をビス止めすることにより、鏡９の裏
面を均一に押圧する。

叙上のごとく本考案の扉は、第１、第２の段差
部を具え、かつ第１の段差部に裏板をビス止めす
るため、扉の強度を増しかつ鏡の破損を防止する
とともに、裏板は容易に取外すことができ、従つ
て鏡の取換えも簡易となる。又裏板を第１の段差
部内に取付けることによつて、裏板側面の露出を
防止でき見映えを向上する等優れた効果を奏しう
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を、その使用例とと
もに示す斜視図、第２図はその断面図、第３図は
従来の扉を例示す断面図である。 １ａ……扉面、３……框材、５……第１の段差
部、５ａ……側面、５ｂ……奥面、７……第２の
段差部、７ａ……側面、７ｂ……奥面、９……
鏡、１０……緩衝材、１１……裏板、１２……隔
板、１４……ビス、Ａ……開口部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 扉形成用の開口部を囲む框材の背面を切欠き、
   表側に向かつてのびる側面と扉面に平行かつ前記
   開口部に向かう奥面とを有する第１の段差部を形
   成するとともに、前記第１の段差部の前記奥面
   に、表側に向かつてのびる側面と前記扉面と平行
   かつ開口部に通じる奥面とを有する第２の段差部
   を設ける一方、該第２の段差部に開口部を覆う鏡
   の周縁部を嵌着するとともに、第１の段差部に、
   鏡背面に位置する緩衝材と該緩衝材を囲む隔板と
   を介して裏板をビス止めしてなる鏡を具える扉。