JPS6212788Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はドアに関するものである。

従来のドアの一例を第１図に示す。このドアは
一側面に縦溝１ａを形成した合板、むく材等の木
質系のドア本体１と、背面に前記ドア本体１の縦
溝１ａに嵌合する突条２ａを有する断面Ｔ字状で
前記ドア本体１の側面に接合するドア本体１と同
様な木質系材料でつくられたドア側部材２とで構
成したものである。

そして、組立にさいしては、ドア本体１の縦溝
１ａ加工側の側部を第２図Ａに仮想線で示すよう
に切断して、同図Ｂに示すように突条２ａを縦溝
１ａに嵌合させドア本体１の側面にドア側部材２
を接合し、ドアの幅寸法の調整をはかるようにし
ている。

しかしながら、このドアに丁番をねじ留めなど
の処理により取り付ける場合に、縦溝１ａと突条
２ａとの間の空間の存在により、第２図Ｃに示す
ようにドア側部材２がねじ３の締付作用で反り返
つてしまうという不都合が生じる。

したがつて、この考案の目的は、ドア幅の調整
が容易でかつ丁番の取付による反りの発生のない
ドアを提供することである。

この考案の一実施例を第３図に示す。すなわ
ち、このドアは、ドア本体１′の一側面に縦溝
１′ａを形成するとともにその縦溝１′ａの底面の
一部に水平方向に延びる凹陥部１′ｂを形成する
一方、背面に前記縦溝１′ａに嵌合する突条２′ａ
を有しこの突条２′ａの前記凹陥部１′ｂに対向す
る位置にこの凹陥部１′ｂに嵌合する突部２′ｂを
形成した断面概形がＴ字状のドア側部材２′を形
成し、縦溝１′ａ加工したドア本体１′の側面に前
記ドア側部材２′を接合したものであり、ドア側
部材２′の前記突部２′ｂに対応する前面側には予
め丁番４を取り付けている。

ドア本体１′の縦溝１′ａの深さは、前記ドア側
部材２′の突条２′ａの厚み寸法より十分大きく設
定し、縦溝１′ａ両側壁の一部切断によりドア幅
の調整ができるようにしている。

また、ドア本体１′の凹陥部１′ｂ深さは、縦溝
１′ａの底面に突条２′ａが接面するドア幅最大調
整時においても、ドア側部材２′の突部２′ｂが凹
陥部１′ｂに嵌合しうるように設定している。

なお、丁番４は予めドア側部材２′に取り付け
た例を示しているが、突部２′ｂに対応するドア
側部材２′の前面を丁番取付部として識別できる
ようにしておき、ドア本体１′へドア側部材２′を
取り付けたあと丁番４の取付を行う構成としても
よい。

このように構成したため、丁番４の取付部にお
いて、縦溝１′ａと突条２′ａとの間に空間が生じ
ることがなく、丁番４のねじ留めでドア側部材
２′が反り返ることがなく、またドア側部材２′の
ドア本体１′への接合は、縦溝１′ａへの突条２′
ａの嵌合および凹陥部１′ｂへの突部２′ｂの嵌合
によつて果たされ、その接合強度が大幅に向上す
る。

縦溝１′ａの両側壁を切断することにより、第
４図Ａに示すような組立状態から同図Ｂに示すよ
うに幅寸法を短縮するドア幅の調整が可能なこと
は従来例と同様である。

以上のように、この考案のドアは、ドア幅調整
用の縦溝を側面に形成した木質系のドア本体と、
前記縦溝に嵌合する突条を有しドア本体の側面に
取付けられた断面Ｔ字状で木質系のドア側部材と
を備えたドアにおいて、前記ドア側部材の丁番取
付位置に前記突条よりドア本体に向かつて突出し
た凸部を設け、さらに対応するドア本体の縦溝の
底部に前記凸部を収容する凹陥部を設けたため、
丁番の取付のために反りを発生させることなくド
ア幅寸法を簡単に調整することができるという効
果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の分解斜視図、第２図Ａないし
Ｃはそのドア幅調整と丁番取付加工を示す説明
図、第３図はこの考案の一実施例を示す分解斜視
図、第４図Ａ，Ｂはそのドア幅調整説明図であ
る。 １′……ドア本体、１′ａ……縦溝、１′ｂ……
凹陥部、２′……ドア側部材、２′ａ……突条、
２′ｂ……突部、４……丁番。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ドア幅調整用の縦溝を側面に形成した木質系の
   ドア本体と、前記縦溝に嵌合する突条を有しドア
   本体の側面に取付けられた断面Ｔ字状で木質系の
   ドア側部材とを備えたドアにおいて、前記ドア側
   部材の丁番取付位置に前記突条よりドア本体に向
   かつて突出した凸部を設け、さらに対応するドア
   本体の縦溝の底部に前記凸部を収容する凹陥部を
   設けたことを特徴とするドア。