JPS63311B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は組立式タンクと組立式機械室との接続
構造に関するものである。

パネル組立式タンクを受水槽とする場合、タン
クより水を引出し高置水槽へ揚水するための、ま
たは高層建築物の各階へ配給するための揚水ポン
プが使用されている。そして受水槽が屋外設置の
場合、従来は揚水ポンプを格納するために別棟の
機械室を建てていた。しかし別棟にすることはタ
ンクと機械室との距離が長くなる、タンクとは別
に建設工事が必要になる、建設工事のため工期が
長びく等の理由から近来水槽用単位体パネルを用
いたパネル組立式タンクを延長し、タンク側壁を
機械室側壁と共用する形式で、第２図に示すごと
くタンク接続用縁辺と機械室の天井、側壁、底部
の接続用縁辺とをＬ字状接続具を介してボルトに
より固定して機械室を建築するケースが増えてき
た。

しかし、組立式タンクと組立式機械室の高さ、
幅が同一の場合には比較的容易に連接できるが、
第１図ａ，ｂに示すごとく高さ、幅が異なる場合
のタンク用単位体パネル３の接続部においては、
第２図に示すごとく断面Ｌ字状の接続具５がタン
ク用単位体パネル３の縦の接続用縁辺６．６．
６．で分断されるので、接合用縁辺６の部分の水
封が不充分となり雨水が機械室へ漏水するという
欠点があつた。また漏水しない場合には機械室の
天井接合用縁辺６′とタンク用単位体パネル３縦
の接合用縁辺６との間に形成された凹部に雨水が
溜り容易に排水できなく、したがつて非衛生的で
あるとともに接続具５及び接合用ボルト７の腐食
を著しく促進させる欠点があつた。さらに、組立
式タンク１の側壁と機械室２の天井部等とが直接
に接合されているため、組立式タンク１の水位の
変動により生ずる該タンク１側壁面の変形の応力
がそのまゝ機械室２に伝わり無理な荷重が掛かる
という欠点があつた。

本発明は叙上の欠点に鑑みてなされたものであ
り、組立式タンクと組立式機械室の接続を容易な
らしめ且つ接続部の排水及び漏水の防止を図ると
ともに組立式タンクより組立式機械に伝わる変形
による応力を防止することを目的としたものであ
り、要旨とするところは該タンクに対向する側壁
を欠除した機械室を該タンクに間隔を設けて立設
し少なくとも天井部の接続用縁辺と対向する該タ
ンクの接続用縁辺との間に弾性体を介して接続具
を差渡し固定し該タンクと該機械室とを接続した
ことにある。

本発明の実施例を第３図乃至第４図に基き以下
説明する。

１は、方形の受圧面の四周に接続用縁辺６を設
け合成樹脂又は金属等によつて形成した単位体パ
ネル３を接続用縁辺６を外向きにパツキンを介し
て底部、側壁、天井等を形成してなる組立式タン
クである。２は、組立式タンク１と同様単位体パ
ネル３を複数パツキンを介して接続させ該タンク
１と同等幅で且つ高さの異なる組立式機械室であ
り、該タンク１と対向する側壁は全面に亘つて形
成されていない。尚、組立式タンク１及び組立式
機械室２を構成する単位体パネル３は、方形の受
圧面の周縁を90度折曲して直立接合縁を設けた単
位体パネル、又は方形の受圧面の周縁を135度折
曲し傾斜接合縁を設けさらにその先端を受圧面に
対し90度折曲し直立接合縁を設けた単位体パネル
のいずれを用いても良い。そして、組立式タンク
１の側壁と該側壁に対向する組立式機械室２の側
壁がない開口部との間には或る一定の間隔が設け
られ各々が基礎に固定されている。さらに、第４
図の部分断面図に示すごとく該タンク１側壁の接
続用縁辺６裏面にＬ字状の補強材１０を合成ゴム
等の弾性パツキン８を介して一辺が垂下するよう
に且つ垂下させた一辺が単位体パネルの縦横の接
合用縁辺の突出面と面一になるよう接合用ボルト
７で締結し、予め柔軟性のある肉厚の薄い合成樹
脂・金属又はゴム等の弾性体等によつて形成させ
た断面略Ｕ字状且つ長尺体の接続具９を設け、該
接続具９の一端上方部を弾性パツキン８を介して
補強材１０の垂下片に、また他端上方部を弾性パ
ツキン８を介して組立式機械室２天井の接合用縁
辺６′にＵ字状接続具９各々の上端部が該タンク
１の接続用縁辺６上面及び該機械室２天井の傾斜
接合縁１１と接合用縁辺６′（直立接合縁）の衝
合部より上方へ突出しないようボルト・ナツトで
締結し該タンク１側壁と機械室２天井との間隙を
一帯に覆う。そして、組立式タンク１と組立機械
室２両側壁及び底部との間隙にはＵ字状接続具９
の溝を閉塞しないよう合成樹脂又は金属等の板状
体等を使用し弾性パツキンを介して相互接続す
る。

尚上記実施例においては組立式タンクと組立式
機械室の幅が同じで高さが異る場合を示したが、
高さと幅が同時に異なる場合にも適用できるもの
である。

また、第４図においては組立式タンク１側壁と
組立式機械室２天井が方形の受圧面の周縁に傾斜
接合縁１１その先端に直立接合縁（接続用縁辺
６，６′）を設けた単位体パネル３を用いた場合
を示したが、第３図に示すごとく、組立式タンク
１側壁と組立式機械室２天井が方形の受圧面の周
縁に直立接合縁（接続用縁辺６，６′）を設けた
単位体パネル３を用いた場合にも適用できるもの
である。

従つて、本発明は組立式タンクに対向する側壁
を欠除した機械室を該タンクに間隔を設けて立設
し少なくとも天井部の接合用縁辺と対向する該タ
ンクの接続用縁辺との間に弾性体を介して接続具
を差渡し固定し該タンクと該機械室とを接続させ
た構成としたので、少なくとも組立式タンク側壁
と組立式機械室天井部の接続を容易にならしめ且
つ組立用単位体パネルの縦の接合部において従来
のＬ字状接続具が分断され隙間が形成されるとい
う欠点は改善され組立式機械室への漏水はなくな
るとともに排水が容易になる。また、組立式タン
ク側壁の接続用縁辺及び組立式機械室天井の接続
用縁辺と接続具との間に弾性パツキンを挿着させ
たので、該タンクの変形による応力は該パツキン
により吸収あるいは低減され組立式機械に伝わる
変形を防止することができる。さらに接続具を肉
厚の薄い合成樹脂、金属又はゴム等の弾性体によ
つて形成することにより応力を接続具の変形によ
りさらに一層吸収することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の実施例を示す斜視図、第２図は
従来の実施例を示す一部切欠き斜視図、第３図は
本発明の実施例を示す一部切欠き斜視図、第４図
は本発明の実施例を示す部分断面図である。 符号の説明、１……組立式タンク、２……組立
式機械室、３……単位体パネル、４……単位体パ
ネル、５……Ｌ字状接続具、６，６′……接続用
縁辺、７……接合用ボルト、８……弾性パツキ
ン、９……接続具、１０……補強材、１１……傾
斜接合縁。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 四周に接続用縁辺を有する方形状の単位体パ
   ネルを複数個連接し底部、側壁部、天井部等を組
   立ててなる組立式タンクと該タンクと高さ及び／
   又は幅が異なる組立式機械室とを接続してなる機
   械室付組立式タンクにおいて、該タンクに対向す
   る側壁を欠除した機械室を該タンクに間隔を設け
   て立設し少なくとも天井部の接続用縁辺と対向す
   る該タンクの接続用縁辺との間に弾性体を介して
   接続具を差渡し固定し該タンクと該機械室とを接
   続したことを特徴とする組立式タンクと組立式機
   械室との接続構造。 ２ 接続具が柔軟性があり肉厚の薄い合成樹脂、
   金属又は弾性体等により断面略Ｕ字状又はＶ字状
   に形成され容易に変形できるものであることを特
   徴とする特許請求の範囲第１項記載の組立式タン
   クと組立式機械室との接続構造。