JPS63306194A - 天井クレ−ン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は、工場または発電所等の機器建屋の天井部に装
備される天井クレーンに係り、特に吊フックが稼動でき
る範囲を拡大し、また吊り上げた対象物の方向転換を容
易に実施し得る天井クレーンに関する。

（従来の技術） 工場または発電所等の機器建屋の天井には機器の補修点
検時に部品等を吊り上げて移動するための天井クレーン
が装備されている。

この天井クレーンは一般に第３図に示すように、機器建
屋内の対向する側壁１ａ、１ｂの段部に平行に敷設した
２本の軌道間に掛け渡された本体ガーダ−２を有する。

本体ガーダ−２は、水平方向に移動自在に設置される。

この本体ガーダ−２の上面長手方向にはさらに２本の軌
道３が敷設され、この軌道上を長手方向に移動自在にク
レーントロリ４が設置され、このクレーントロリ４上に
は巻上装置５が搭載される。巻上装置５には分解した機
器部品を吊持する吊フックがワイヤを介して昇降自在に
設けられる。

上記天井クレーンは、機器の定期点検時に分解保守する
機器部品を移送するために使用される。

具体的には本体ガーダ−２下面に垂設された運転苗（図
示せず）からの移動指令により、機器から分解部品を吊
り上げ、機器運転床の所定場所に移動させることができ
るように構成される。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら、従来の天井クレーンでは、クレーントロ
リ上に巻上装置が一体的に固定され、クレーントロリか
ら垂下される吊フックの位置は固定されているため、ク
レーントロリが建屋側壁に最も近接した場合においても
、吊フックが建屋の側壁まで到達せず、吊りフックと側
壁との間の空間部においては、物品の吊り上げ作業が不
可能であった。

そのため、天井クレーンを使用して各種機器部品をレイ
ダウンする場合、その側壁近辺の運転床がデッドスペー
スとなり、部品仮置スペースの効率的利用が図れないと
いう問題がある。

また建屋寸法も、吊フックの必要稼動範囲を内包するよ
うに決定されるため、側壁近傍のデッドスペースを過分
に確保することになり、建屋の容積が増加し、その建設
費が増大する問題点があった。

また、天井クレーンによって吊り上げられた機器部品等
を所定方向に転換させる操作は、作業員が吊上物の直下
部に接近して人力によ′って実施されているため、作業
の効率が低い上に危険が伴い、作業の安全上好ましくな
い。

本発明は以上の問題点を解決するためになされたもので
あり、同一床面積を有する建屋においても、従来の天井
クレーンよりも吊フックの稼動範囲が広く、建屋の空間
使用効率が優れ、また吊上物の方向転換を人力でなく、
機械力によって容易にできるように構成し、クレーン作
業の効率と安全性を高める天井クレーンを提供すること
を目的とする。

〔発明の構成〕

（問題点を解決するための手段） 本発明に係る天井クレーンは、建屋等の対向する側壁上
部に敷設された軌道上に掛け渡され、軌道方向に水平移
動自在に設けられた本体ガーダ−と、本体ガーダ−上を
長手方向に移動自在に設けられたクレーントロリと、ク
レーントロリ上に旋回自在に設けた旋回テーブルとを備
え、主巻吊フックと補助巻吊フックの少なくとも一方の
吊下げ位置を上記旋回テーブルの旋回中心から偏位させ
る一方、上記旋回テーブル上に主巻吊フックの巻上装置
と補助巻吊フックの巻上装置とを一体的に搭載したこと
を特徴とする。

（作用） 上記構成の天井クレーンによれば、クレーントロリ上に
旋回自在に旋回テーブルを備え、主巻吊フックと補助巻
吊フックの少なくとも一方の吊下げ位置を、旋回テーブ
ルの旋回中心から偏位させているため、旋回テーブルを
旋回することによってクレーントロリ本体に対する吊フ
ックの吊下げ位置を相対的に変化させることができる。

建屋の側壁近傍において、クレーン作業を実施する場合
には、旋回テーブルを旋回せしめ、偏位させて配置した
吊フックを回転移動し、側壁方向に、より接近させる。

この状態で旋回テーブルの旋回位置を固定し、吊り上げ
作業を実施する。

すなわち、従来の天井クレーンの場合と比較して吊フッ
クの位置をより側壁方向に接近させることが可能となり
、天井クレーンの稼動範囲を大幅に拡大することができ
る。したがって、建屋内の運転床エリア、レイダウンエ
リア、および建屋空間の利用効率を大幅に向上すること
ができる。

また、主巻吊フックの巻上装置と補助巻吊フックの巻上
装置とを旋回テーブル上に一体的に搭載して構成してい
るため、機器部品を吊り上げた状態で旋回テーブルを旋
回させることにより、吊上物の方向転換が機械力によっ
て迅速容易になされる。したがって、従来作業員が人力
で実施していた場合と比較して作業効率が改善され、作
業の安全性も向上する。

（実施例） 次に、本発明の一実施例について添付図面を参照して説
明する。第１図は本発明に係る天井クレーンの一実施例
を示す斜視図である。なお、第３図に示す従来例と同一
構成要素には同一符号を附している。

本実施例に係る天井クレーンは、原子力発電所のタービ
ン建屋に装備された例を示し、タービン建屋内の対向し
た側壁１ａ、１ｂの段部に平行に敷設した２本の軌道６
間に、掛け渡された本体ガーダ−２を有する。

本体ガーダ−２は軌道６上を転動する駆動輪を介して水
平方向に移動自在に設置される。本体ガーダ−２の上面
の長手方向にはさらに一対の軌道３が敷設され、この軌
道３上を長手方向に移動自在にクレーントロリ４が設置
され、このクレーントロリ４上に旋回自在に旋回テーブ
ル７が設けられる°。この旋回テーブル７上に大小２基
の巻上装置８．９が搭載される。各巻上装置８．９には
それぞれワイヤ１０．１１を介して主巻吊フック１２、
補助巻吊フック１３が昇降自在に接続されている。

ここで、大荷重用の主巻吊フック１２は、旋回テーブル
７の旋回中心１４に設けたウイヤ挿通孔１５ａの位置か
ら建屋内空間に垂下される。一方、小荷重用の補助巻吊
フック１３は、旋回中心１４から偏位した位置に設けた
ワイヤ挿通孔１５ｂの位置から同様に吊り下げられる。

次に、上記実施例の作用を説明する。

建屋内に据付けた機器の定期点検の際、分解した機器の
部品は天井クレーンよって吊り上げられ、所定の作業床
またはレイダウンスペースに仮置されて、補修点検が実
施される。

第１図において、建屋の側壁１ｂの近傍に位置する機器
の部品を吊り上げる場合は、本体ガーダ−２上のクレー
ントロリ４を側壁１ｂ方向の端部まで移動し、さらに旋
回テーブル７を所定量旋回することによって、補助巻吊
フック１３を仮想線で示すように側壁１ｂ方向に移動し
接近させる。

すなわち、従来のクレーントロリ４の移動だけでは到達
し得なかった側壁１ｂ近傍まで補助巻吊フック１３が進
入することが可能となり、天井クレーンの操作稼動範囲
が大幅に拡大される。

また、吊り上げた機器部品の方向を転換する作業は、吊
り上げた状態で旋回テーブル７を所定角度だけ旋回する
ことによって機械力により迅速かつ安全に実施すること
ができる。

ここで、第２図、第３図を参照して天井クレーンの稼動
範囲が拡大する状況を具体的に説明する。

従来のタービン建屋等に装備される最大荷重１２５トン
クラスの天井クレーンの主要寸法を例示すると第３図に
おいて次の通りである。すなわち、建屋側壁１ａ、ｌｂ
間に架設される本体ガーダ−２は、スパンＬが約４０ｍ
１幅Ｗが約８．５ｍの長さを有するフレーム構造を有し
、梁部材の幅Ｂの長さ１．８５ｍを全幅Ｗから控除した
中央部に幅Ａが４．８ｍの寸法を有する間隙が形成され
、この間隙内を吊上げワイヤが走行する。

第２図は第３図に示す従来の天井クレーンに旋回テーブ
ル７を設けて構成した本実施例の天井クレーンを示す。

すなわち、補助巻吊フックの吊り下げ位置は旋回テーブ
ル７の旋回中心１４から寸法Ｒとして１．４ｍだけ偏位
させている。この寸法Ｒを半径として吊り下げワイヤが
旋回テーブル７とともに旋回した場合においても、本体
ガーダ−２のフレーム内面と吊り下げワイヤとの間には
１７１Ｌの長さを有する間隙Ｈが確保されるため、両者
が干渉し合うことはない。

上記のように吊りフックの吊り下げ位置を旋回テーブル
７の回転中心１４から偏位させることにより、建屋内に
おける吊フックの稼動範囲が各側壁方向に対して１．４
ｍずつ拡大される。したがって、建屋内の機器運転床に
おける作業スペースおよび仮置スペースを拡大すること
が可能となり、空間の利用効率が大幅に向上する。

一方、天井クレーンの稼動範囲によって建屋の寸法仕様
が決定される場合は、本実施例の天井クレーンを採用す
ることにより本体ガーダ−の走行方向およびクレーント
ロリの走行方向に共に２゜８ｍだけ建屋寸法を縮小する
ことが可能となり、建屋の建設費の低減に資する。

さらに機器部品を吊り上げた状態で旋回テープルアを旋
回させることにより吊上物の方向転換が機械力によって
容易迅速になされる。したがって、従来作業員が人力で
慎重に実施していた場合と比較して、作業効率および安
全性をともに向上させることができる。

〔発明の効果〕

以上説明の通り、本発明に係る天井クレーンによれば、
クレーントロリ上に旋回テーブルを設け、吊フックの吊
下げ位置を旋回テーブルの旋回中心から偏位させている
ため、旋回テーブルを旋回することによってクレーント
ロリ本体に対する吊フックの位置を相対的に変化させる
ことができる。そのため、旋回テーブルを旋回させて吊
フックの位置をより側壁方向に接近させることが可能と
なり、側壁付近におけるクレーン作業が容易になり、天
井クレーンの稼動範囲が大幅に拡大する。

また、機器部品を吊り上げた状態で旋回テーブルを所定
量駆動させることにより吊上物の方向転換が機械力によ
って迅速になされる。したがって、作業員が吊上物に接
近して人力で転換していた従来例と比較して、作業効率
および安全性をともに向上することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る天井クレーンの一実施例を示す斜
視図、第２図は本発明の天井クレーンの平面図、第３図
は従来の天井クレーンの構成を示す平面図である。 １、１ａ、ｉｂ・・・側壁、２・・・本体ガーダ−１３
・・・軌道、４・・・クレーントロリ、５・・・巻上装
置、６・・・軌道、７・・・旋回テーブル、８，９・・
・巻上装置、１０．１１・・・ワイヤ、１２・・・主巻
吊フック、１３・・・補助巻吊フック、１４・・・旋回
中心、１５ａ、１５ｂ・・・ワイヤ挿通孔。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 建屋等の対向する側壁上部に敷設された軌道上に掛け渡
   され、軌道方向に水平移動自在に設けられた本体ガーダ
   ーと、本体ガーダー上を長手方向に移動自在に設けられ
   たクレーントロリと、クレーントロリ上に旋回自在に設
   けた旋回テーブルとを備え、主巻吊フックと補助巻出フ
   ックの少なくとも一方の吊下げ位置を上記旋回テーブル
   の旋回中心から偏位させる一方、上記旋回テーブル上に
   主巻吊フックの巻上装置と補助巻吊フックの巻上装置と
   を一体的に搭載したことを特徴とする天井クレーン。