JPS6328429Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電子写真複写装置やレーザビームプリ
ンタや他の情報記録装置等の画像形成装置に関す
る。

従来この種の画像形成装置に使用される定着装
置は未定着のトナー像を熱又は圧力によつて記録
材に定着するために熱板又はローラ対等によつて
構成された定着部署を有している。又、この定着
部署へ記録材を搬送又は案内するための案内部材
（例えば案内板や搬送ベルト等の単体或いはこれ
らを組合せたもの又は複数の案内板で構成された
もの）を有している。

一般にこの案内部材の記録材搬送面には記録材
との抵抗を下げるためと搬送面上に散在するトナ
ー（このトナーは現在の複写機等では避けること
が難しく、サービスマンによつて清掃することに
よつてのみ除去されている）によつて記録材が汚
染されてしまうことを避けるために、リブ等の突
起が複数個設けられている。

具体例として多用されているものは、感光ドラ
ムと定着ローラの間に順次配置された２つの案内
板であつて、定着ローラ側に近接して設けられた
定着入口ガイドと感光ドラム側にある搬送ガイド
で構成される。

従来は定着入口ガイドにリブを設けないものや
搬送ガイドのリブ位置と定着入口ガイドのリブ位
置の相対関係を考慮せずリブ位置が一致している
ものが多い。この場合搬送ガイドのリブ上に何ら
かの原因で付着したトナーは紙の下面にこすられ
て紙に付着し定着入口ガイド上を通過する時に定
着入口ガイドに付着する。付着したトナーは例え
ば加熱定着部署での高温下の雰囲気により溶融或
いは粘着化又は定着状態にされる。また紙後端の
通過により搬送ガイドは再び汚れる。このサイク
ルをくり返すと定着入口ガイド上にトナーが積み
重なつて付着して行き、紙の進行を妨げる。これ
によつて紙にシワ、ジヤムを発生せしめ、又、ト
ナー像の定着板を生じせしめる。

また第１図に示すようにドラム状の感光体１上
に画像形成されたトナーＴは転写帯電器２により
帯電された転写紙Ｐ上に転写される。しかし感光
ドラム上の転写紙Ｐ通過面の外側に現像されたト
ナーＴは、転写帯電器に一部付着し一部のトナー
は転写紙端部の下面に回り込んで付着する。この
転写紙Ｐ端部下面に付着したトナーは定着入口ガ
イド上に付着し、シワ、ジヤムの原因となる。ま
た、転写紙端部のうち後端に回り込んだトナーは
搬送ガイドのリブを汚す。このような原因から案
内部材のリブ上にトナーが付着することになり、
前述した紙のシワやジヤム等が発生する。

本考案はこのような従来の欠点を解決し、案内
部材上にトナーが付着しても画像形成上影響のな
い程度にトナー汚染を転減することを目的とし、
定着の安定化を達成できる画像形成装置を提供す
ることを目的とする。

以下図面を参照しながら説明する。

第２図、第３図は夫々本考案の実施例の要部平
面図である。第４図は本考案の他の実施例の要部
説明図である。

第２図において６は転写帯電器を通過した紙Ｐ
を案内する搬送ガイドで、紙Ｐの通過面側に多数
のリブ７が設けられている。このリブ７では、紙
Ｐの進行方向に関して直線状に形成され、互いに
ほぼ平行状態になるように配設されている。さら
にリブ７の先端７₁は搬送ガイドの先端部よりわ
ずかに前方に突出している。

８は紙Ｐを定着ローラ１０、加圧ローラ１１の
接触域、特に定着ローラ１０の周面側へ導く定着
入口ガイドである。定着入口ガイド８は、搬送ガ
イド７と同様に紙Ｐの通過面側に多数のリブ９を
有している。このリブ９の搬送ガイドに近接する
端部９₁は紙Ｐの進行方向及びこの方向に垂直な
方向の夫々に関してリブ７の先端７₁と同じ位置
にならないように互い違いに位置している。

本実施例では、このリブ７とリブ９の位置関係
を互いにほぼ平行で紙Ｐの搬送方向に関して異な
る位置になるものとしている。さらに定着入口ガ
イド８のリブ９ａ，９ｂ，９ｃは夫々使用する紙
Ｐ，P₁の搬送方向に関する側端から３mm以上内
側に設けられている。リブ９ｄ，９ｅ，９ｆはそ
の紙Ｐ，P₁の側端から離れ、紙Ｐ，P₁の裏面と
接しない位置にある。これらによつて使用する紙
サイズがどのようなものであつても、紙の搬送方
向に関する側端部の３mm幅程度はリブ９上を通過
しないで搬送される。これに加え、本実施例では
搬送ガイド６のリブ７に関しても定着入口ガイド
８のリブ９ａ，９ｂ，９ｃと同様に上記関係をも
つて７ａ，７ｂ，７ｃ，７ｄ，７ｅを配設してあ
る。

尚、本実施例は紙Ｐ，P₁の側端を搬送基準Ｌ
に沿つて搬送する片側搬送を示している。この搬
送基準Ｌの位置に感光体１から紙Ｐ，P₁を分離
するための分離ベルト５が位置し、その延長上に
搬送ローラ１５とこのローラ１５上に自重で当接
しローラ１５に従動回転する送りローラ１４が配
設されている。この搬送ローラ１５、送りローラ
１４は搬送ガイドの一部を切り欠いた所に位置
し、その表面は非粘着性の樹脂やシリコンゴム等
から形成されている。又送りローラ１４は、軸１
６₁に関して回動自在なアーム１６に軸支されて
おり、使用する紙厚が変化しても対応できるよう
に設けられている。尚この送りローラ１４は感光
体１と紙Ｐが接触する位置からの搬送路長が使用
最小サイズ紙の長さよりも小さい位置に設けられ
ている。

次に第３図を参照しながら搬送ガイド６、定着
入口ガイド８の形状に関して説明し、紙Ｐ，P₁
の搬送について述べる。

搬送ガイド６は、感光体１から分離ベルト５に
よつて分離される紙Ｐの進行方向に沿うように下
方へ傾斜し、その後定着部署側に向つて上方へ傾
斜するように凹状に形成されている。定着入口ガ
イド８は搬送ガイド６の紙Ｐ，P₁の搬送方向よ
り下方から始まり、その上方へ向つて傾斜するよ
うに形成されている。

さて不図示の給紙部より搬送ローラ３により送
り込まれた紙Ｐは転写ガイド４を通過する。この
際、不図示の公知である露光、現像部により感光
体１上にトナーで形成された画像は転写帯電器２
により紙Ｐ上に転写され分離ベルト５により分離
される。この後紙Ｐは搬送ガイド６の搬送ガイド
リブ７の上面をこすりながら、定着入口ガイド８
の入口ガイドリブ上を通つて定着ローラ１０、加
圧ローラ１１の接触部に導かれる。ここで高温の
定着ローラ１０により転写紙Ｐ上の画像は定着さ
れ排紙ローラ１２と排紙コロにより外部に排出さ
れる。

定着入口ガイド８上のリブ９は前述したように
搬送ガイド６上のリブ７の位置と離間してはずれ
ているため、搬送ガイドリブ７上に付着したトナ
ーが紙Ｐの裏面側に付着しても定着入口ガイド８
を通過するときは紙Ｐ裏面側のトナーは定着入口
ガイド８およびリブ９に接触しない。

従つて、定着入口ガイド８およびリブ９はトナ
ーによつて汚れない。

特に熱定着の場合案内部材の一つである定着入
口ガイドは高温のローラに近いためトナーが定着
入口ガイド上で蓄積、固体大型化され紙の進行を
妨げることが多く生じていたが前述したリブ７，
９を設けているので紙がガイド面上でトナーにひ
つかかる確率を大幅に低減し、ほとんど発生する
ことがなくなつた。

またリブ９は一般に使用されるA4，B5、レタ
ーサイズ等の紙の巾方向の端より外側および３mm
以上内側に位置するように設けてあるので、紙端
部がリブ９の位置と一致しない。従つて、転写の
際に紙端部下側にまわり込んで付着してしまうト
ナーがあつても定着入口ガイド８およびリブ９上
にそのトナーが付着したり、蓄積されることを大
幅に減少することができた。これによつてガイド
面のクリーニングを行なう回数が減少されると共
に蓄積トナーによるシワ発生やジヤム等をさらに
軽減又はほとんど無ならしめることができた。

第４図ａ，ｂ，ｃは本考案のさらなる実施例の
説明図である。本例では前述した連続するストレ
ートのリブ７，９と異なり、互いに分離した多数
の小片リブ１８を案内部材１９に設けたものであ
る。この小片リブ１８の形状は、第４図ｂ，ｃで
示すように、紙の搬送方向に沿つた平面部１８₁
を紙案内面として有し、その先端１８₂と後端１
８₄を曲面形状にしてある。さらに小片リブ１８
の紙案内方向と直交する断面は第４図ｃのＡ−Ａ
断面図で示すように平面部１８₁以外は曲面形状
としてある。この小片リブ１８の形状は、紙を正
確に案内でき、このリブ上にトナーが蓄積されに
くいものである。

そして案内部材１９上に配置される小片リブ１
８は紙の搬送方向に関して交差する方向の所定幅
域に夫々設けられ、各幅ごとに群Ｇ１，Ｇ２，Ｇ
３，Ｇ４，Ｇ５を形成している。この各群に配設
された小片リブ１８は隣接する群の小片リブ１８
と異なる位置関係例えば互い違いに配列されてい
る。

本例では、各群の小片リブ１８の先端、後端が
少なくとも隣接群の小片リブ１８間であつてその
リブ１８の後端間、先端間夫々に位置している。
従つて側面から見ると第４図ｂのように平面部１
８₁が連続する案内平面の如き面を形成する。依
つて紙は各小片リブ１８の平面部１８₁上で確実
に案内される。尚、その重なり部はd₁，d₂，d₃で
示されるが、好ましいのはd₃である。なぜなら
ば、紙の先端がリブの平面部１８₁から次の平面
部に確実に送られるからである。

このように構成することで、紙の裏面に付着し
たトナーも、小片リブ１８上に散在したトナーも
小片リブ上に多量に蓄積することがなくなり、紙
の搬送を妨げることがなくなる。

この小片リブ１８は、一つの案内部材１９上に
設けたが、多数の分離した案内面を有して構成さ
れた案内部材上に夫々設けたものにしても良く、
必要に応じて第３図の如く曲面の搬送面を形成す
るように設けても良い。

以上説明したように定着入口ガイドと搬送ガイ
ドに位置が一致しないようにリブを設けるという
簡単な構造で定着入口ガイドのトナー付着を避け
ることができ紙が、定着入口ガイドにひつかかる
ことによる定着部でのシワ発生、ジヤムをなくす
ことができる。また、規格サイズの紙等の記録材
端部の内側近傍に定着入口ガイドのリブが位置し
ないように設けることでリブのトナー付着を避け
ることができ同様に定着部でのシワ発生、ジヤム
をなくすことができる。

以上のように本考案は一つ又は複数個で形成さ
れる案内部材の記録材案内面に異なる位置関係に
ある案内突起を少なくとも定着部署側に設けたの
で、トナー等による記録材の搬送防害を防止で
き、シワの発生やジヤムを防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る記録材に付着するトナー
の説明図、第２図、第３図は夫々本考案の実施例
の要部平面図、要部側面図、第４図ａ，ｂ，ｃは
夫々本考案の他の実施例の要部説明図である。 １は感光体、２は転写帯電器、６は搬送ガイ
ド、７，９はリブ、８は定着入口ガイド、１０は
定着ローラ、１１は加圧ローラ、１４は送りロー
ラ、１５は搬送ローラ、１８は小片リブ、１９は
案内部材、Ｐ，P₁は紙。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 未定着トナー像を記録材上に形成する像形成
   手段と、形成された未定着トナー像を記録材に
   定着するための定着部署を有する定着手段とを
   備えた画像形成装置において、上記画像形成装
   置は未定着トナー像が形成された記録材を定着
   部署へ導くための案内部材を有し、この案内部
   材は多数の案内突起を有する第１案内突起群
   と、この第１案内突起群の案内突起と不連続な
   多数の案内突起を有する第２案内突起群とを案
   内部材の記録材が接触する側に有しており、そ
   の第１案内突起群と第２案内突起群とが近接す
   る部分で、第１案内突起群の案内突起と第２案
   内突起群の案内突起とが少なくとも記録材搬送
   範囲内で夫々互い違いの位置にあることを特徴
   とする画像形成装置。 (2) 上記第１案内突起群は上記第２案内突起群よ
   りも定着手段側に設けられ、且つ定着部署に近
   接しており、該第１案内突起群の案内突起は、
   使用する記録材の搬送方向に関しての記録材端
   部位置に存在していないことを特徴とする実用
   新案登録請求の範囲第１項に記載の画像形成装
   置。