JPS63270341A - 超伝導酸化物セラミクスの製造方法 - Google Patents

超伝導酸化物セラミクスの製造方法

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JPS63270341A
JPS63270341A JP62102719A JP10271987A JPS63270341A JP S63270341 A JPS63270341 A JP S63270341A JP 62102719 A JP62102719 A JP 62102719A JP 10271987 A JP10271987 A JP 10271987A JP S63270341 A JPS63270341 A JP S63270341A
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JP
Japan
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atmosphere
powder
temperature
heat treatment
oxygen partial
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JP62102719A
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English (en)
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Makoto Furubayashi
古林 眞
Takahiro Kodama
隆博 児玉
Hiroshi Watanabe
浩 渡辺
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ■ 発明の背景 技術分野 本発明は、超伝導酸化物セラミクスの製造方法に関する
先行技術とその問題点 臨界温度以下での超伝導現象が着目され、超伝導磁石、
電力貯蔵システム、ジョセフソン素子、超高速コンピュ
ーター、医療断層診断、大型粒子加速器、磁気浮上列車
などへの実用化が試みられている。
従来、超伝導現象を示す超伝導物質としては、Nb等の
合金が一般的であった。 し かし、これら合金では、
例えばNb3Geでは23にと超伝導性を示す臨界温度
が低すぎ実用的ではない。 これに対しセラミクスの超
伝導物質も知られているが、例えばLiTiO4では超
伝導性を示す臨界温度がやはり15にと低い。
ところが、近年になり、後者のセラミクスに超伝導性を
示す臨界温度が高いものが続々開発されてきており、実
用化に大きな道が開かれてきた。 例えば、La、xB
axCu04では40K、Bao、 aYo、 4cu
、’03では100Kをこえる(2゜Phys、B−C
onde、n5ed Matter 64 189−1
93(1986)、化学工業日報 昭和62年3月11
日 第10面等〕。
しかし、これら超伝導酸化物セラミクスの製造方法は確
立されておらず、超伝導酸化物セラミクスの粉体あるい
は焼結体等を安定して得る方法が望まれている。
II  発明の目的 本発明の目的は、高い臨界温度を有する超伝導酸化物セ
ラミクスを安定して得ることができる製造方法を提供す
ることにある。
Ill  発明の開示 このような目的は、以下の本発明によって達成される。
すなわち、本発明は、原料を調合し、これに加熱処理を
施し、粉砕および/または成型を行なう工程を有する超
伝導酸化物セラミクスの製造方法であって、前記粉砕お
よび/または成型工程が、実質的に水が存在しない状態
で行なわれることを特徴とする超伝導酸化物セラミクス
の製造方法である。
■ 発明の具体的構成 以下、本発明の具体的構成を、詳細に説明する。
本発明法は、原料を調合し、これに加熱処理を施し、粉
砕および/または成型を行なう工程を有する超伝導酸化
物セラミクスの製造方法、例えば、原料を調合し、所定
の加熱処理を施した後、粉砕して超伝導酸化物セラミク
ス粉体を得る場合、また、例えば、原料を調合し、所定
の加熱処理を施した後成型、焼結し、あるいは粉砕工程
を経て成型、焼結し、その後必要に応じてアニールを施
して超伝導酸化物セラミクス焼結体を得る場合等におい
て、上記の粉砕工程および成型工程が、実質的に水が存
在しない状態にて行なわれるものである。
原料は、目的とする超伝導酸化物セラミクス焼結体の組
成により、適当に選択される。
本発明法は、一般に超伝導性を有する酸化物セラミクス
の製造に適用でき、その場合に本発明法の効果は実現す
るものであるが、得られる超伝導酸化物セラミクスの組
成は、臨界温度の高さ等の点で下記のような複合酸化物
であることが好ましい。
MxR,Cub。
この場合、Mはアルカリ土類金属元素の1種または2種
以上であり、これらのうちBa。
SrおよびCaのうちから選ばれる1種または2種以上
、特にBaおよびSrから選ばれる1種または2種であ
ることが好ましい。 なお、MがBaおよび/またはS
rとCaとである場合、Caに対し、Baおよび/また
はSrが50%以上であることが好ましい。
Rは希土類金属元素(Sc、Y、ランタノイド元素およ
びアクチノイド元素)の11flまたは2種以上であり
、これらのうちYおよびランタノイド元素(L a =
 L u )から選ばれる1種または2種以上、特にY
、La、Nd、Eu、Er、Ho、DyおよびYbから
選ばれる工種または2種以上であることが好ましいが、
これらが他のランタノイド元素(Ce、Pr、Pm、S
m、、Gd、Tb、Tm、Lu)のうちの1種以上で置
換されていてもよい。 これらのうちでは、Ce、Pr
、Sm、Tbの1 fit!以上が好ましい。
このようなランタノイド元素の1種以上が置換される場
合、置換量はR中の80at%以下、特に50at%以
下であることが好ましい。
この他、Cuに対し、50at%以下の範囲で、Ag、
Hg%Ni、Zn等が置換されていてもよい。
x+yは0.7〜3.0種度であることが好ましく、x
 / x + yは0,3〜0.9、より好ましくは0
.4〜0.8である。
2は、Rが3価(Ceにおいては4価)、Mが2価、C
uが2価として計算される値の近傍の値である。
このような組成とすると、40に以上の臨界温度Tcが
得られる。
なお、MにおけるBa%Sr、Rにおける上記希土類元
素は、それぞれ単独で含有されても組み合せて含有され
てもよい。 複合添加される場合、それぞれの量比は任
意である。
このような複合酸化物は、ペロブスカイトないしペロプ
スカイト類似構造をもつ。
このような複合酸化物の原料としては、例えば、Y、L
a、Nd、Eu%Ba%Sr等の酸化物あるいは加熱に
より酸化物となる化合物、例えば炭酸塩等とCuの酸化
物とであり、Y2O3%La20.、Nd2O,。
Eu203 、Er203 、BaC0a、5rCO,
、CaCO3、CuO等を用いればよい。 これらの他
、上記のRおよびMに対応する酸化物等を適当に選択し
て用いることができる。
このような原料は、一般に0.5〜2μm程度の粒径に
て通常乾式ないし湿式混合すわばよいが、混合性の高さ
等の点で、ボールミル等を用いた湿式混合が好ましい。
 この場合、分散媒としては、水、あるいはアルコール
等の有機溶媒を用いればよい。
混合された原料は、湿式混合・した場合は乾燥された後
、粉体のままあるいは仮プレスされた後、加熱処理が施
される。 粉体のまま加熱処理する場合、流動層法を用
いてもよい。
この加熱処理は、例えば、粉体の製造においては、上記
複合酸化物を形成し超伝導性を付与するためのものであ
り、焼結体の製造においては、いわゆる仮焼工程となる
ものである。
(1)粉体の製造における加熱処理 加熱処理条件としては、通常、保持温度800〜100
0℃、上記温度保持時間1〜30時間程度であり、雰囲
気は通常酸素分圧0.5atm未満、好ましくは0以上
0.5atm未満、より好ましくは0.1〜0.3at
mとすることが好ましい。
従って、通常、空気、特に空気の気流をこの段階での雰
囲気として用いるが、その他不活性ガスを用いてもよい
このような加熱処理により超伝導性を有する酸化物セラ
ミクス粉体が得られるが、粉体の成長を抑制し微細で粒
度の揃った粉体を得るためには、加熱処理を下記に示す
所定の条件にて行なうことが好ましい。
すなわち、加熱処理、特に加熱の際の温度保持段階は、
酸素分圧の異なる2段階以上の雰囲気下にて行なわれる
ことが好ましい。
温度保持の最終段階では、酸素分圧は0. 5atm未
満、通常、0以上Q、5atm未満、より好ましくは0
.1〜0.3atmとすることが好ましい。
従って、通常、空気、特に空気の気流をこの段階での:
囲気として用いるが、その他不活性ガスを用いてもよい
この雰囲気での温度保持時間は、0.5〜24時間程度
とし加熱処理工程における温度保持時間の合計に対し1
/10〜8/10程度とすることが好ましい。
このような温度保持の最終段階の直前では、酸素分圧は
0.5atm以上、より好ましくは0.5〜5atm、
特に酸素100%の気流下とすることが好ましい。
このような場合、通常はこの酸素分圧0.5atm以上
、すなわち酸素過剰の雰囲気の後、前記の温度保持の最
終段階に移行する2段階の雰囲気制御で温度保持段階を
終了する。
この他、この酸素過剰の雰囲気を2段階以上に分けたり
、さらに、この酸素過剰の雰囲気前に酸素分圧0.5a
tm未溝の雰囲気を先行してもよい。
加熱処理における保持温度は、800〜1000℃であ
ることが好ましい。 この保持温度は、一定温度として
もよいが、この温度範囲内において変化していてもよい
特に、加熱処理工程における温度保持時間の前半、特に
1/2程度以下の時間までは、800〜870℃とし、
その後850〜1000℃に昇温しで温度係持するこが
好ましい。 これにより、含有物の部分的な溶融が防止
され、組成が均質化する。
また、加熱処理工程における温度の保持時間の全体は、
1〜30時間、より好ましくは2〜20時間程度である
このような2段階以上の雰囲気下での加熱処理を行なう
ことにより、粉体の成長を抑制し、結果として粒度の揃
った超伝導酸化物セラミクス粉体を得ることができる。
  また、このような加熱処理を行なうことにより、臨
界温度も向上する。
なお、上記の加熱温度に保持した後、通常は降温するが
、降温時の雰囲気は200℃まで上記の加熱処理最終段
階の酸素分圧範囲を保つことが好ましい。 なお、降温
速度は、通常100〜b 昇温速度は、通常100〜b とする。 これ以外、加熱処理工程での温度プロファイ
ル等には特に制限はない。 なお、上記の雰囲気の気流
とするとき、流量は50〜b また、加熱処理は、上記のとおり少なくとも最終段階を
含んで酸素分圧を0.5atm未満とするが、そうでな
いときには高い臨界温度は得られない。
(2)焼結体の製造における加熱処理 加熱処理条件としては、通常、保持温度800〜100
0℃、上記温度保持時間1〜30時間程度である。
このような加熱処理により原料中の金属成分の複合酸化
物が形成され、仮焼としての要件を満たすものであるが
、目的とする焼結体の焼結密度を高めるためには、加熱
処理を下記の所定の条件にて行なうことが好ましい。
すなわち、雰囲気としては、酸素分圧0.5atm以上
、より好ましくは酸素分圧が0.5〜5atm、特に酸
素100%の雰囲気であることが好ましい。 また、上
記酸素分圧範囲の気流中であってもよい。 気圧は通常
0.5〜5atm程度が好ましい。
また、このような雰囲気は加熱処理工程のすべてにわた
って持続する必要はなく、加熱処理工程の最終段階がこ
のような雰囲気であればよい。
すなわち、加熱処理の全工程にわたって上記7囲気が持
続してもよく、また、酸素分圧0.5atm未溝の雰囲
気にて加熱処理を行なった後、上記雰囲気にて加熱処理
を施す2段階あるいはそれ以上の多段階雰囲気にて行な
ってもよい。
加熱保持温度は、800〜1000℃、より好ましくは
850〜950℃が好ましい。
また、加熱処理時間、特にそのうち保持時間は、1〜3
0時間、より好ましくは2〜20時間程度である。
なお、上記の2段階以上の多段階雰囲気にて加熱処理を
行なう場合、最終段階の酸素分圧0.5atm以上の雰
囲気の持続時間は、1〜10時間程度とすることが好ま
しい。
このような加熱処理を行なうことにより、後述する焼結
の際に焼結密度の高い超伝導酸化物セラミクスの焼結体
が得られるものである。
また、このような雰囲気にて加熱処理することにより粉
体の粒成長が妨げられ、場合によってはこの後の粉砕工
程を省略することも可能である。
なお、上記の加熱温度に保持した後、通常は降温するが
、降温時の雰囲気は200℃まで上記の酸素分圧範囲と
することが好ましい。 これ以外、加熱処理工程での温
度プロファイル等には特に制限はない。
このような条件にて加熱処理を行ない、後述する所定の
条件にて焼結を行なうことにより、焼結密度の高い焼結
体が得られるものである。
なお、通常は、加熱処理後冷却して所定の工程を経て焼
結を行なうが、場合によっては、加熱処理後連続的に焼
結を行なうこともできる。
上記(1)の加熱処理工程の後、通常は粉砕ないし解砕
を行なう粉砕工程を設け、この工程により超伝導酸化物
セラミクス粉体を得る。
あるいは(2)の後、必要に応じ粉砕ないし解砕して得
られた粉体を、後述のように成型、焼結して超伝導酸化
物セラミクス焼結体を得る。
本発明法においては、これらの場合の粉砕工程が、実質
的に水が存在しない状態にて行なわれるものである。
すなわち、粉砕工程は、通常、被粉砕体を分散媒に分散
して粉砕を行なう湿式、あるいは、被粉砕体をそのまま
粉砕する乾式にて行なうが、本発明法では、湿式を用い
る場合に分散媒として非水系のものを用いる。
非水系の分散媒としては、有機溶媒、例えばアルコール
、アセトン、トルエン、キシレン、フレオン等が挙げら
れ、これらのうち取扱いの容易さ等の点でアルコール、
アセトン、フレオン等が好ましい。
このような非水系の分散媒の含水率は、1wt%以下、
特に0.5wt’%以下であることが好ましい。
また、被粉砕体および分散媒の吸水を防止するため、粉
砕工程の雰囲気は80%RH以下、特に60%RH以下
であることが好ましい。
このような湿式粉砕は、ボールミル等の通常の手段を用
いればよい。
なお、乾式粉砕を行なう場合にも、被粉砕体の吸水を避
けるため、粉砕工程を上記湿度範囲に保つことが好まし
い。
乾式粉砕は、振動ミル等の通常用いられる手段によれば
よい。
このような条件にて粉砕工程を行なうことにより、超伝
導酸化物セラミクス粉体あるいは仮焼粉の分解を防止で
き、超伝導酸化物セラミクスの粉体あるいは焼結体が安
定して得られるものである。
この粉砕工程により、加熱処理を経た粉体は通常粒径0
.5〜3μm程度とされる。
以上の工程により、超伝導酸化物セラミクス粉体あるい
は超伝導酸化物セラミクス焼結体の材料となるいわゆる
仮焼粉が得られる。
超伝導酸化物セラミクス焼結体を得る場合は、上記工程
に加え、以下に述べる成型、焼結工程が設けられる。 
そして、この成型、焼結工程は、通常上記(2)の後に
、必要に応じ上記の粉砕を経た後に行なわれる。
成型には、通常プレス成型を用いればよい。
プレス圧力は1〜5 t/cm2程度とすればよい。
プレス成型に際しては、得られる成型体の強度向上のた
めあるいは仮焼粉を顆粒状としこの後の焼結工程におけ
る反応性を高めるために、通常、バインダーを加える。
 この場合、上記粉砕工程にて前述したような理由から
、この成型工程も、実質的に水が存在しない状態にて行
なわれる必要がある。
従って、用いるバインダーは非水系にて添加される必要
があり、バインダーの分散媒としては非水系の有機溶媒
、アセトン等のケトン系等が好適に用いられる。
そして、このような分散媒と好適に組み合わされるバイ
ンダーとしては、例えば、アクリル系バインダーが挙げ
られる。
このような非水系の分散媒の含水率は、1wt%以下、
特に0.5wt%以下であることが好ましい。
また、仮焼粉および分散媒の吸水を防止するため、成型
工程の雰囲気は80%RH以下、特に60%RH以下で
あることが好ましい。
このような条件にて成型工程を行なうことにより、仮焼
粉の分解が防止され、超伝導酸化物セラミクス焼結体が
安定して得られるものである。
次に、このようにして得られた成型体を焼結する。
焼結条件としては、通常、保持温度850〜1000℃
、上記温度保持時間5〜50時間程度である。 雰囲気
としては、通常酸素分圧は1 / 5 a t m程度
であり、気流中であフてもよい。 また、気圧は、通常
1atm程度である。
このような焼結により、超伝導性を有する酸化物セラミ
クスの焼結体が得られるが、焼結密度を向上させるため
に、前述した所定の条件の加熱処理とあわせ、下記の条
件にて焼結を行なうことが好ましい。
雰囲気としては、酸素分圧0.5atm未満、すなわち
0以上0.5atm未満の雰囲気にて行なうことが好ま
しい。 従って、不活性ガス雰囲気中、空気中等いずれ
であってもよく、より好ましくは酸素分圧0.05〜0
.4atmであることが好ましく、特に空気中にて焼結
することが好ましい。  また、雰囲気は、上記酸素分
圧範囲の気流中であってもよい。
気圧は通常0.2〜5気圧程度が好ましい。
また、このような雰囲気は焼結工程のすべてにわたフて
持続する必要はなく、焼結工程の温度保持段階の最終段
階にこのような雰囲気の加熱処理が施されればよい。
すなわち、焼結の全工程にわたって上記雰囲気が持続し
てもよく、また、酸素分圧0.5atm以上の雰囲気に
て加熱処理を行なりた後、上記7囲気にて加熱処理を施
す2段階あるいはそれ以上の多段階7囲気にて行なって
もよい。
焼結の際の保持温度は、850〜1000℃、より好ま
しくは900〜950℃程度が好ましい。
また、焼結の際の温度保持時間は、5〜50時間、より
好ましくは10〜30時間程度が好ましい。
なお、上記の2段階以上の多段階雰囲気にて加熱処理を
行なう場合、最終段階の酸素分圧0.5atm未溝の雰
囲気の持続時間は、5〜10時間程度とすることが好ま
しい。
また、この酸素分圧範囲は、降温時、200℃程度に冷
却するまで持続することが好ましい。
なお、降温速度は、通常100〜b 時間程度とする。 また、バインダーを用いる場合、昇
温時にバインダーの分解を考慮する必要があり、昇温速
度としては通常バインダー分解までは、50〜b 100〜b なお、昇温の際の雰囲気プロファイルには、特に制限は
ない。
このような焼結を前述の所定の加熱処理とあわせて行な
うことにより、焼結密度の高い超伝導酸化物セラミクス
焼結体が得られるものである。
以上の工程を経て得られる酸−化物セラミクス焼結体は
、40に以上、特に90Kにも及ぶ臨界温度を有するが
、さらに臨界温度を向上させるためおよび臨界電流密度
を向上させるために、アニールを施すことが好ましい。
アニール雰囲気、特にその酸素分圧は、超伝導酸化物セ
ラミクス焼結体の組成に依存するが、一般的には、酸素
分圧0.2atm以上、特に0.2〜2atmであるこ
とが好ましく、この場合、酸素100%雰囲気が好まし
い。
また、上記酸素分圧範囲の気流中であってもよい。 気
圧は通常1気圧程度が好ましい。
また、このような雰囲気はアニール工程のすべてにわた
って持続のが通常であるが、場合によっては、アニール
工程の温度保持の最終段階がこのような雰囲気であれば
よい。
アニールの際の保持温度は、750〜950℃、より好
ましくは800〜900℃が好ましい。
また、アニールの際の温度保持時間は、2〜20時間、
より好ましくは5〜15時間程度である。
そして、温度保持後の降温速度は100〜b するまで上記の雰囲気とすることが好ましい。
このようなアニールは多段にして行なってもよく、保持
温度を連続的に変化させてもよい。
また、アニールは焼結後連続的に行なってもよく、一旦
冷却してから行なってもよい。
なお、上記の2段階以上の多段階雰囲気にてアニールを
行なう場合、最終段階の酸素分圧0.2atm以上の雰
囲気の持続時間は、5〜20時間程度とすることが好ま
しい。
このようなアニールを施すことにより、臨界温度がさら
に向上する他、酸化物セラミクス焼結体は均質な超伝導
体となり、高い臨界電流密度を有するものとなる。
なお、このようなアニールを、上記の超伝導酸化物セラ
ミクス粉体に対して施してもよい。
なお、このような粉体あるいは焼結体の他、他の焼結体
の例としてドクターブレード法や、印刷法によるシート
あるいは厚膜の製造にも本発明法は適用できる。
この場合には、通常上記の仮焼粉を粉砕して分散媒等と
混合してペーストを作製し、塗布後、焼結する。 この
仮焼粉の粉砕工程と、ペースト作製、塗布工程、すなわ
ち成型工程とが、実質的に水が存在しない状態にて行な
われるよう構成すればよい。
この際の仮焼および焼結も、上記の条件と同様にすれば
よい。 なお、原料を調合し、ペースト化し、これを上
記の仮焼および焼結条件にて連続的に加熱処理してもよ
い。
なお、上記各場合の加熱処理の際の全体の圧力は、一般
に0.2〜5atm程度が好ましい。 また、7囲気を
気流中とする場合、その流量は50〜b い。
■ 発明の具体的作用効果 本発明は、原料を調合し、これに加熱処理を施し、粉砕
および/または成型を行なう工程を有する超伝導酸化物
セラミクスの製造方法であって、前記粉砕および/また
は成型工程が、実質的に水が存在しない状態で行なわれ
るため、前記粉砕および/または成型工程において超伝
導酸化物セラミクスに分解が生じることがなく、臨界温
度の高い超伝導酸化物セラミクスが安定して得られるも
のである。
また、粉体を作製する場合、所定の条件にて加熱処理を
施せば、微細で粒度の揃った超伝導酸化物セラミクス粉
体が得られるため、例えば、金属あるいは合金等の鞘に
充填して線材化した場合に、高い臨界温度が得られる他
、臨界電流密度が向上する。
焼結体を作製する場合は、所定の条件にて加熱処理およ
び焼結をすれば、焼結密度が高く緻密で特性の良好な超
伝導酸化物セラミクス焼結体が実現する。
さらに、焼結後、組成に応じた所定の雰囲気にてアニー
ルを施せば、さらに臨界温度が向上する他、均質な超伝
導酸化物セラミクス焼結体が得られ、高い臨界電流密度
が実現するものである。
■ 発明の具体的実施例 以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明をさらに詳
細に説明する。
[実施例1] BaCO5、Y20sおよびCuOを原料とし、Ba:
Y:Cuの比率を0.6:0.4:1.0となるように
秤量後、水を分散媒としてボールミルにて20時間分散
した。
これを乾燥後、1atmの100%酸素気流中にて88
0℃、15時間仮焼を行なった。
得られた粉体は、カーボンブラック様の黒色であり、X
線回折により、炭酸バリウムのピークが消え、はぼ目的
の単−相となフていることが確認された。
この粉体を、水分含有量0.5wt%以下のアセトンを
分散媒としてボールミルにて粉砕し、平均粒径的1μm
の粉体とした。
次いで、アセトンに溶解されたアクリル系バインダーを
加えて粉体を顆粒状とし、2t/cm2の圧力でプレス
成型した。
この成型体を、空気気流中で920’Cにて10時間焼
結した。
得られた焼結体の組成は金属組成 り ao、6 Y、4Cu 、、、であり、Baおよび
Cuは2価、Yは3価の複合酸化物であった。
これをサンプルN091とした。
このものは超伝導性を示し、ρ−〇を示す臨界温度Tc
は、87にであった。 また、焼結体の密度は、6゜I
g/am3であり、形状、色彩等に何ら異常はみられな
かった。
[比較例1−1] 上記実施例1の粉砕工程に用いた分散媒を、水に替え、
粉砕を行なった。
その結果、粉砕後スラリーのpHは13を超え、乾燥後
褐色の層と白色の層とに分離した。
白色の層は炭素バリウムであり、水中で粉砕したことに
よりほぼ完全に分解が生じたことが確認された。
[比較例1−2] 上記実施例1の成型工程に用いた分散媒を、水1.5w
t%を含むアセトンに替え、粉砕を行なった。 その結
果、粉砕後スラリーのpHは13程度であり、乾燥後表
面にうずく白色の炭酸バリウムが生成していた。
このものを乾式で混合した後、実施例1と同様にして焼
結体を作成したが、このものは実施例に比較し、比重が
小さく、かつ焼結体は一様でなく、ソリが生じた。
[比較例1−3コ 上記実施例1の成型工程に用いたバインダーを、水に溶
解したポリビニルアルコールに替え、混合したところ、
バインダー混合中に粉体が多少変色をおこすと同時にバ
インダーがゲル化した。 乾燥後顆粒をX線回折で調べ
た結果、仮焼後消失していた炭酸バリウムのピークが認
められ、バインダー混合中に仮焼粉の分解が進んでいる
ことが明らかとなった。
[実施例2] 実施例1と同様にして原料を分散後、下記のような加熱
処理を行ない、その後、実施例1と同様にして粉砕し、
粉体を得た。 ただし、BaCo3 、Y203および
CuOの平均粒径は0.3μm、0.4μmおよび1.
2μmとした。
加熱処理工程は以下のとおりである。
まず、Iatmのioo%酸素気流中にて850℃、5
時間部度保持した。 連続して、空気気流中にて900
℃、10時時間部保持した。 なお、昇温速度および降
温速度は、それぞれ150℃/時間とした。
得られた粉体は、灰緑色がかった黒色であり、X線回折
により、炭酸バリウムのピークが消え、はぼ目的の単−
相となっていることが確認された。
また、得られた粉体の組成は金属組成 り a o、s Y o、a Cu 1.oであり、B
aおよびCuは2価、Yは3価の複合酸化物であった。
これをサンプルN002とした。
このものは超伝導性を示し、臨界温度Tcは、111に
であった。 また、粉砕前の平均粒径は、1.7μm、
粒径の分布範囲は0. 7〜2・ 3μmであった。
なお、粉体の場合の臨界温度Tcは、試料を測定セルに
充填し、磁場を印加してマイスナー効果が発現する温度
を測定することによって求めた。 また、粒径は、粉砕
工程前の1次粒子500個を無作為に抽出し、走査型電
子顕微鏡(SEM)にて測定した。
[比較例2−1] 上記実施例2の粉砕工程に用いた分散媒を、水1.5w
t%を含むアセトンに替え、その他は実施例2と同様に
して粉体を作製した。
これをサンプルNo、2−1とした。
このものは77にで超伝導性を示さなかった。
[実施例3−1] 仮焼の第1段階として、空気気流中にて900℃、10
時間加熱処理後、仮焼の第2段階としてlatmの10
0%酸素気流中にて850℃、5時間の加熱処理した他
は実施例1と同様にして焼結体を得た。 なお、仮焼の
第1段階後に得られた粉体は灰緑色がかった黒色であり
、X線回折により、炭酸バリウムのピークが消え、はぼ
目的の単−相となっていることがわかった。
この焼結体を、サンプルNo、3−1とした。
[実施例3−2] 実施例3−1において、焼結後、雰囲気を1atmの酸
素100%気流に切り替え、850℃にて10時間アニ
ールを行なった。 得られた焼結体を、サンプルNo、
3−2とした。
[実施例3−3] 仮焼の第2段階をlatmの酸素50%の気流雰囲気と
し、その他は実施例2と同様にして焼結体を作製した。
得られた焼結体を、サンプルNo、3−3とした。
[実施例3−4] 焼結条件を、latmの酸素60%気流雰囲気にて92
0℃、10時間、その後空気気流中にて920℃、10
時間とし、その他は実施例3−1と同様にして焼結体を
作製した。
得られた焼結体を、サンプルNo、3−4とした。
[実施例3−5] 実施例3−1および実施例3−2に準じ、種々の原料を
用いて焼結体を作製した(サンプルNo、3−5〜3−
15)。
上記実施例3−1〜3−5で得られた焼結体の金属組成
、仮焼の第2段階の雰囲気、アニールの有無およびその
雰囲気、臨界温度Tcならびに焼結体の密度を下記表1
に示す。
なお、仮焼の第1段階は、すべて空気気流中にて行い、
第2段階はすべてfatmにて行なった。
上記実施例から明らかなように、粉砕および/または成
型工程が、実質的に水が存在しない状態にて行なわれる
本発明法によれば、高い臨界温度を有する超伝導酸化物
セラミクス焼結体が、安定して得られるものである。
また、仮焼に酸素分圧0.5atm以上の雰囲気で行な
う工程を含み、焼結に酸素分圧0.5atm未溝の雰囲
気で行なう工程を含む条件により製造されたサンプルは
、臨界温度Tcが高くしかも密度の高い焼結体であるこ
とがわかる。 そして、焼結後にアニールを施したサン
プルでは、Tcが更に向上している。
[実施例4−1] 対応するものが実施例2とほぼ同一の粒径の種々の原料
を用い、実施例2と同一のプロセスにより、種々の組成
の粉体(サンプルNo。
4−1〜4−7)を作製した。
得られたサンプルの金属組成、臨界温度Tc(K)、平
均粒径を下記表2に示す。
なお、臨界温度Tcおよび粒径の測定は、実施例2と同
様にして行なった。
表     2 4− I     Baa、 8?Y0.33CLll
、 0    113    1.74 2     
Bao9Yo、rCu+、o      108   
 2.14−3     [3a0.3YO,ycul
、 0     104     1.54 4   
  BaO,5Cao、+Yo4CJ、o   106
     1.84−5     Ba□、5Sro、
+Yo4Cu+、o   109     1.64−
6     Baa、 aNdo4(:u+、 o  
    104     1.54−7      0
a□、6YbO,4CuI、6        102
        1.3[実施例5コ 実施例2において、温度保持時間の雰囲気を下記の気流
にかえて粉体を作製した。
空気   5時間 酸素   5時間 空気   5時間 このものの組成は、サンプルNo、2とほば同一であり
Tcおよび粒径でもほぼ同等でありた。
上記実施例から明らかなように、粉砕工程が、実質的に
水が存在しない状態にて行なわれる本発明法によれば、
高い臨界温度を有する超伝導酸化物セラミクス粉体が、
安定して得られるものである。
また、加熱処理が酸素分圧の異なる2段階以上の雰囲気
下で行なわれ、温度保持の最終段階での酸素分圧が0.
5atm未溝の雰囲気で行なう工程を含む条件により製
造されたサンプルは、Tcが高くしかも平均粒径が小さ
い微細な粉体が得られることがわかる。
の Φ 。
特許出願人 ティーディーケイ株式会社IQ2−

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)原料を調合し、これに加熱処理を施し、粉砕およ
    び/または成型を行なう工程を有する超伝導酸化物セラ
    ミクスの製造方法であって、前記粉砕および/または成
    型工程が、実質的に水が存在しない状態で行なわれるこ
    とを特徴とする超伝導酸化物セラミクスの製造方法。
JP62102719A 1987-04-24 1987-04-24 超伝導酸化物セラミクスの製造方法 Pending JPS63270341A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63282119A (ja) * 1987-05-12 1988-11-18 Matsushita Electric Ind Co Ltd 酸化物超伝導材料とその製造方法
JPS6469555A (en) * 1987-09-08 1989-03-15 Mitsubishi Cable Ind Ltd Production of superconducting substance

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