JPS63269783A - 車両の４輪操舵装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、車両、特にエンジン出力により左右の後輪を
駆動する後輪差動装置が備えられた車両の４輪操舵装置
に関する。

（従来技術） 例えば特開昭６１−３６０６０号公報によれば、ハンド
ル操舵により前輪を転舵すると同時に、その転舵量に応
じて後輪をも転舵するようにした４輪操舵装置が示され
ている。この４輪操舵装置は、ハンドル操舵に応じて前
輪を転舵する前輪転舵機槽と、該機構から車体前後方向
に延びる連結軸を介して入力される前輪転舵量に応じて
後輪を転舵させる後輪転舵機構とで構成されたもので、
後輪転舵機構は、車体幅方向に配設されて左右両端部が
タイロッド及びナックルアームを介して左右の後輪に連
結された後輪操舵ロッドと、該ロッドを車体幅方向に変
位させる油圧シリンダと、該シリンダに対する油圧の給
排を制御するバルブ機構と、該バルブ機構を上記連結軸
により入力される前輪転舵量等に応じて作動させること
により後輪操舵ロッドの変位、即ち後輪の転舵量を制御
する転舵量制御機構とで構成されている。

〈発明が解決しようとする問題点） ところで、上記後輪転舵機構は左右の後輪の中間部に配
設されるのであるが、該機構は、上記のように後輪操舵
ロッド、油圧シリンダ、バルブ機構、及び転舵量制御機
構等の多数の要素によって構成されて全体が比較的大型
となり、そのため左右の後輪の中間部にこの後輪転舵機
構を配設するための一定のスペースを確保しなければな
らないことになる。その場合に、当該自動車が前輪駆動
車であって、左右の後輪間にスペースの余裕がある場合
は特に問題とならないが、後輪駆動車や４輪駆動車のよ
うに、左右の後輪間にこれらを駆動する後輪差動装置が
備えられる場合は、この差動装置或はその前方に配設さ
れる燃料タンク等との干渉を避けながら後輪転舵機構を
如何に配置するかが問題となる。

また、この種の４輪操舵装置においては、後輪転舵量の
走行性に与える影響が大きいため、該後輪転舵量の制御
の高い精度と高い信頼性とが要求されるのであるが、こ
れらを如何にして確保するかが問題となり、更にこの制
御の精度及び信頼性の確保のため、上記後輪転舵機構を
飛石や地面との接触等から有効に保護して、その正常な
作動を維持しなければならないのであるが、この飛石等
に対する保護を如何に効果的に行うか、といっな問題も
ある。

本発明は後輪差動装置が備えられた車両の４輪操舵装置
における上記のような問題に対処するもので、該４輪操
舵装置を構成する後輪転舵機構を適切に配置することに
より、該機構と上記後輪差動装置等との干渉等を回避し
ながら、後輪転舵量の高い精度を確保し、且つ後輪転舵
機構を飛石や地面との接触等から有効に保護してその信
頼性を確保、維持することを目的とする。

（問題点を解決するための手段） 上記目的達成のため本発明は次のように構成したことを
特徴とする。

即ち、エンジン出力により左右の後輪を駆動する後輪駆
動装置が備えられ、且つハンドル操舵に応じて前輪を転
舵する前輪転舵機構と、この前輪転舵機構による前輪の
転舵に応じて後輪を転舵する後輪転舵機構とが備えられ
た車両において、上記後輪転舵機構を後輪差動装置の後
方に配設したことを特′徴とする。

〈作　　用〉 上記の構成によれば、後輪転舵機構が後輪差動装置やそ
の前方の燃料タンク等と干渉することなく配設されると
共に、後輪差動装置は一般に下方への突出量が大きいか
ら、後輪転舵機構が後輪差動装置の後方で相対的に上方
に位置して、該差動装置によって前方ないし下方を覆わ
れた状態となる。これにより、後輪転舵機構が後輪差動
装置により飛石や地面との接触から保護され、その信頼
性が確保、維持されることになる。また、後輪転舵ａ楕
が後輪差動装置の後方に位置することにより、該転舵機
構における後輪操舵ロッドの左右両端にタイロッド及び
ナックルアームを介して連結される左右の後輪が、その
後部を上記タイロッドないし後輪操舵ロッドに支持され
ることになる。

その場合に、該後輪操舵ロッドとタイロッド及びタイロ
ッドとナックルアームとの各連結部には、ビローボール
等のがたつきのない連結機構が用いられるのに対して、
後輪を前方から支持するサスペンションアームとナック
ルアームとの連結部には振動吸収のため弾性ブツシュが
用いられるので、後輪は操舵時に横荷重等に対して転舵
角の安定度が高いトーイン傾向に挙動することになり、
これにより後輪転舵量が高い精度で制御されることにな
る。

（実　　施　　例） 以下、本発明の実施例について説明する。

先ず、第１図により本実施例に係る４輪操舵装置の全体
システムについて説明すると、該装置は、ハンドル１の
操舵により左右の前輪２，２を転舵させる前輪転舵機構
１０と、前輪２．２の転舵量に応じて左右の後輪３，３
を転舵させる後輪転舵＠横２０とを有する。

上記前輪転舵機′！ｆ４１０は、車幅方向に配設された
前輪操舵ロッド１１と、上記ハンドル１の操舵により該
ロッド１１を車幅方向に変位させる第１ラツク＆ビニオ
ン機構１２とで構成され、上記前輪操舵ロッド１１の左
右両端部にタイロッド１３．１３及びナックルアーム１
４，１４を介してれてハウジング２１内に収納された後
輪操舵ロッド２２と、上記ハウジング２１内に設けられ
て後輪操舵ロッド２２に左右方向の力を作用させるパワ
ーシリンダ２３と、該パワーシリンダ２３への油圧の給
排を制御するコントロールバルブ２４と、該バルブ２４
の作動を制御する転舵量制御機構２５とを有し、上記後
輪操舵ロッド２２の左右両端部にタイロッド２６．２６
及びナックルアーム２７．２７を介して左右の後輪３，
３が連結されている。

そして、上記転舵量制御機構２５には、前輪転舵機構１
０における前輪操舵ロッド１１の変位により第２ラツク
＆ビニオン機横２８及び車体前後方向に延びる連結軸２
９を介して回転される第１人山軸３０と、ステップモー
タ３１により回転される第２人内軸３２と、これらの入
力軸３０，３２からの入力回転量に応じて軸方向に移動
する出力軸３３とが設けられ、該出力軸３３に上記コン
トロールバルブ２４における弁体３４が連結されている
。

また、このコン１〜ロールバルブ２４にはオイルポンプ
３５から導かれた油圧供給通路３６と、上記パワーシリ
ンダ２３の左右の室２３ａ、２３ｂに夫々連通された第
１．第２通路３７．３８と、ドレン通路３９とが接続さ
れ、上記弁体３４が図示の中立位置から右側に移動した
時に、油圧供給通路３６が第１通路３７を介してパワー
シリンダ２３の左室２３ａに連通され且つ右室２３ｂが
ドレン通路３９に連通されることにより、該パワーシリ
ンダ２３に後輪操舵ロッド２２を右側に変位させる力が
発生し、また弁体３４が左側に移動すれば、油圧供給通
路３６が第２通路３８を介してパワーシリンダ２３の右
室２３ｂに連通され且つ左室２３ａがドレン通路３９に
連通されることにより、パワーシリンダ２３に後輪操舵
ロッド２２を左側に変位させる力が発生するようになっ
ている。そして、これらの力により後輪操舵ロッド２２
が右側又は左側に変位されることにより、後輪３．３が
左側又は右側に転舵されることになる。

ここで、上記ステップモータ３１は、当該自動車の車速
を検出する車速センサ４０からの信号が入力される制御
回路４１によって制御されるようになっている。従って
、転舵量制御機構２５は該モータ３１により第２人内軸
３２を介して入力される車速と、第１人山軸３０から入
力される前輪転舵量とに応じて作動されることになり、
その作動に応じて上記コントロールバルブ２４の弁体３
４が移動されることにより、上記パワーシリンダ２３及
び後輪操舵ロッド２２を介して後輪３．３の転舵量（及
び転舵方向）が前輪転舵量と車速とに応じて制御される
ことになる。尚、転舵量制御＠横２５には、前、後輪の
転舵比を検出する転舵比センサ４２が備えられ、該セン
サ４２の出力信号が上記制御回路４１に入力されること
により、後輪３．３の転舵量がフィードバック制御され
るようになっている。

次に、第２〜４図により本発明の特徴部分である後輪転
舵機構２０の配設構造について説明する。

第２〜４図に示すように、本発明が適用される車両は後
輪駆動車又は４輪駆動車であって、車体後部における左
右の後輪の中間位置に後輪差動装置５０が備えられ、車
体前部に配設されたエンジンないし変速機（図示せず）
からの動力がプロへラシャフト５１を介して該差動装置
５０に入力されると共に、該差動装置５０で分割されて
左右の駆動軸５２．５２を介して左右の後輪３，３を駆
動するようになっている。また、この後輪差動装置５０
は、車体の側部部材６１．６１間に車幅方向に架設され
たクロスメンバ６０に、前方中央部及び後方左右両側部
の合計３箇所を夫々弾性ブツシュ６２・・・６２及び所
要の取付部材６３・・・６３（第３図に後方右側のブツ
シュとその取付部材のみを図示）を介して支持されてい
る。

また、上記クロスメンバ６０は、第３図に示すように背
面視（正面視）で略Ｗ状とされ、その中央部下向きの凹
所６０ａ内に上記後輪差動装置５０が収納されていると
共に、左側上向きの凹所６０ｂの上方を該クロスメンバ
６０の前方に配設された燃料タンク６４に燃料を注入す
るための燃料補給管６５が通過しており、また右側上向
きの凹所６０ｃの上方は車体前部から導かれた排気管６
６が通過している。ここで、上記プロへラシャフト５１
及び排気管６６は、第２図に示すように燃料タンク６４
の底面に設けられた凹所６４ａを通過している。

一方、上記後輪転舵機構２０は、クロスメンバ６０の後
面に取付部材６７を介して取付けられ、上記後輪差動装
置５０の後方斜め上方に配置されている。そして、前輪
駆動機＄１１１０（第１図参照）から導かれた連結軸２
９が車体中央部でフロアパネル６８の上方（室内側）を
通過した後、車体後部で該フロアパネル６８の下方に突
入し、上記燃料タンク６４の上面に設けられた凹所６４
ｂ内を通過していると共に、この連結軸２９に自在継手
６つを介して連結された後輪転舵機構２０（転舵量制御
機構２５）の第１人角軸３０が上記クロスメンバ６０を
構成する上部部材６０、と下部部材６０□との問を貫通
している。尚、このクロスメンバ６０は後面が斜め下方
に延長されて、該延長部６０ｄが上記後輪駆動機［２０
の前方ないし下方を覆うようになっている。

上記の構成によれば、左右の後輪３．３間に後輪差動装
置５０が備えられた車両において、４輪操舵装置を構成
する後輪転舵機構２０が上記後輪差動装置５０の後方斜
め上方に配置されて、該差動装置５０或はその前方に配
設された燃料タンク６４等との干渉が回避されていると
共に、このような配置により、後輪転舵機構２０が後輪
差動装置５０で前方斜め下方を覆われることになって、
この方向からの飛石から保護されることになり、また凹
凸路面走行時における地面との接触が防止される。これ
により、該後輪転舵機構２０の作動の信頼性が確保、維
持されることになる。

更に、上記配置により、後輪３，３はその後部を後輪転
舵機構２０における後輪操舵ロッド２２の両端部にナッ
クルアーム２７，２７及びタイロッド２６．２６を介し
て支持されることになるが、該操舵ロッド２２とタイロ
ッド２６．２６との連結部及びタイロッド２６．２６と
ナックルアーム２７．２７との各連結部にはがたつきの
ないビローボールが用いられるので、サスペンションア
ームにより弾性ブツシュを介して支持される前部に対し
て後輪３．３の後部の支持剛性が高くなる。そのため、
操舵時において横荷重が作用した時に、後輪３．３はト
ーイン傾向に挙動することになってその転舵角の安定度
が高くなり、従って後輪転舵量の微妙で精度の高い制御
が可能となる。

また、この実施例では前輪転舵機構１０がら導かれた連
結軸２９に連結された後輪転舵機構２０の第１人角軸３
０がクロスメンバ６０を貫通しているので、該第１人力
軸３０もしくは上記連結軸２９がクロスメンバ６０の上
方を通過する場合より、トランクルームのフロアを構成
するフロアパネル後部６８ａを低くすることができ、従
って、該トランクルームに所要の容積を確保することが
できる。更に、上記クロスメンバ６０の後面に設けられ
た延長部６０ｄが後輪転舵機構２０の前方ないし下方を
覆っているので、該転舵機構２０が飛石等に対して一層
効果的に保護されることになる。

（発明の効果） 以上のように本発明によれば、後輪差動装置が備えられ
た後輪駆動車もしくは４輪駆動車において、４輪操舵装
置を構成する後輪転舵機構が上記後輪差動装置や燃料タ
ンク等と干渉することなく配置されると共に、該後輪転
舵機構が後輪差動装置によって前方ないし下方を覆われ
ることにより、飛石や地面との接触等に対して効果的に
保護されることになる。従って、該後輪転舵機構ないし
４輪転舵装置全体の作動の信頼性が確保、維持されるこ
とになる。また、上記後輪転舵機構により左右の後輪が
その後部を高い剛性で支持されることにより、後輪転舵
時の転舵角が安定することになって、後輪の微妙な転舵
量制御が高い精度で行われることになる。

【図面の簡単な説明】

図面ｉ本発明の実施例を示すもので、第１図は４輪操舵
装置の全体システム図、第２〜４図は該装置を構成する
後輪転舵機構の配設状態を示す要部側面図、背面図及び
平面図である。 １０・・・前輪転舵機構、２０・・・後輪転舵機構、５
０・・・後輪差動装置、６０・・・クロスメンバ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）エンジン出力により左右の後輪を駆動する後輪差
   動装置が備えられ、且つハンドル操舵に応じて前輪を転
   舵する前輪転舵機構と、この前輪転舵機構による前輪の
   転舵に応じて後輪を転舵する後輪転舵機構とが設けられ
   た車両において、上記後輪転舵機構を後輪差動装置の後
   方に配設したことを特徴とする車両の４輪操舵装置。