JPS6326297A - ステンレス鋼溶接用シ−ムレスフラツクス入りワイヤおよび製造方法 - Google Patents

ステンレス鋼溶接用シ−ムレスフラツクス入りワイヤおよび製造方法

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JPS6326297A
JPS6326297A JP16666286A JP16666286A JPS6326297A JP S6326297 A JPS6326297 A JP S6326297A JP 16666286 A JP16666286 A JP 16666286A JP 16666286 A JP16666286 A JP 16666286A JP S6326297 A JPS6326297 A JP S6326297A
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welding
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oil
lubricant
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JP16666286A
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Hajime Motosugi
本杉 元
Kikuo Ishitsubo
石坪 紀久雄
Shinichi Fukushima
新一 福島
Minoru Fukuda
実 福田
Takumi Nakamura
匠 中村
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K35/00Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting
    • B23K35/40Making wire or rods for soldering or welding
    • B23K35/406Filled tubular wire or rods

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Nonmetallic Welding Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はステンレス鋼溶接材料に係り、さらに詳しくは
、性質の異つ次潤滑剤を並用、M合せることによって良
好なワイヤ外観と優れたワイヤ送給性を得ることのでき
るステンレス鋼1?[用シームレススラックス人9ワイ
ヤとその製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
ステンレス鋼の溶接には、従来被覆アークf8接棒によ
る手溶接が王に用いられていたが、能率向上の面から自
動、半自動によるガスシールドアーク溶接が採用されつ
つある。
ステンレス鋼のガスシールドアーク溶接のうちソリッド
ワイヤによるM I Gi8接法は、ブローホール、融
合不良が発生しやすく、X線などによる検査性能を滴足
し得る適正浴接条件範囲が狭いためにその適用個所が制
限されているのが実情である。
それに比較してフランクスコアードワイヤによるMAG
浴接、 CO,浴接の場合には、内包フランクスによる
スラグシールド効果をも利用できるので、ビード形状が
良好で欠陥が発生しにくく、被覆アーク溶接と同様の作
業状態で使用できるために急速に普及しており、最近で
はステンレス鋼浴寮材料といえども軟鋼浴接材料と同様
の溶接作業性が求められている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところでこの#接作業性におよぼす各種要因のうち、ス
ラグ物性、アーク状態の改良といったいわゆるフラック
ス処方に係る改善については数多くの試行がなされてい
るが、それ以前に解決しなければならない大きな要因と
して、ワイヤの送給性を挙げることができる。即ちガス
シールドアーク浴接において、溶接ワイヤは送給モータ
ーによりコンジットチューブ、Wr接トーチ、コンタク
トチップを通じてアーク中に送給されるが、特に現場浴
接作業においては周囲の障害物や被溶接物の形状の関係
上、コンジットチューブが長かったり、屈曲していたす
することが多いために、処方的に優扛たワイヤであって
も送給性の劣るワイヤでは円滑かつ連続したワイヤ送給
が困難となジ、従ってアーク長の変動が犬きくなってビ
ード形状の不均一やス、Vツタの増加を米たすげかつで
なく、更には溶接の、継続ができなくなるという場合す
ら発生する。
この問題の解決策のひとつとして、比較的大径のワイヤ
の場合には、送給ローラーにローレットやギヤを付けて
ワイヤ送給を安定化させることが試られているが% 1
.6 waψ、1.2giψあるいはそれ以下の細径ワ
イヤの場合には、コンジット内でワイヤが座屈するため
に、このような強制送給の方法は必ずしも適切ではない
また例えば特公昭5(J−3256号公報に見られるよ
うに、ワイヤ表面に潤滑油を付着させることによってワ
イヤの送給抵抗の低減を図るという方法があるが、この
方法は特開昭61−27198号公報においても指摘さ
れているように、ワイヤ表面の潤滑油のぬれ性は必ずし
も良好ではなく1表面にf/A清油を均一に付着させる
ことは極めて困難であり、現場溶接などにおける厳しい
使用状況下において求められるワイヤ送給性をも確保す
ることは極めて難しい。
特開昭61−27198号公報では、ワイヤにショツト
ブラスト加工を施こし1表面に凹凸をつけることによっ
て潤滑油の保有性能を同上させ、均一な塗油状態を保つ
方法が提案されているが、この方法ではショツトブラス
ト加工の工程が加わるために手数がかかり、またコスト
高とならざるを得ない、そのうえステンレス*溶接材料
の場合には。
潤滑油に基づく溶接金属中の炭素量の増加をきたすおそ
れがあり、潤滑油の量的コントロールが難しい。
さらに特公昭57−17638号公報には、ポリ47ツ
化エチレン等の固体状フッ素樹脂をワイヤ表面に圧着さ
せ、樹脂被膜を形成させる技術が開示されているが、樹
脂被膜のみによる冷間伸線加工では、伸線時の潤滑性が
乾式伸線に及ばないばかりでなく、均一なw脂被膜の形
成が困難でワイヤ表面の光沢が失われ1色調むらが発生
して高級なイメージのステンレス鋼溶接ワイヤとしては
、その商品的価値が著しく損なわれ、これらのことより
、少量の潤滑性物質をワイヤ表面に均一に分散。
付着させるための技術開発が必要であることが要望され
ていた。
また特開昭56−84195号公報では、ポリ4フツ化
エチレンテロマー等のフッ素系低重合度化合物と、黒鉛
あるいは二硫化そリプデンの固体潤滑剤と性に溶媒中に
感温させた潤滑剤、およびこれら潤滑剤をワイヤ表面に
付着させた溶接用ワイヤの提案がなされている。しかし
ながらこれら潤滑剤は、吸湿性が少なく水素源を持たな
いという特性に着目して選択されたものであって、その
付層量の均一化に対する技術開示はなされていない。
この場合特にステンレス鋼溶接材料では、ワイヤの外観
上からも、ま7’C浴接金属中のCやSの増加を防ぐ意
味からも、黒鉛や二硫化モリブデンの添加は避けねばな
らない。
本発明は上記問題点を解決すべくなされたものであって
、ワイヤ送給性の優れたステンレス鋼溶接用シームレス
フラックス入りワイヤとその製造方法を提供する。
〔問題点を解決するための手段〕
不発明はそれぞれ性質の異った潤滑剤、伸線方法を並用
または組合せることによって、即ち前処理としてフッ素
系m脂被膜処理、潤滑剤として金属石けんを用いた乾式
伸線、さらには湿式あるいは油性伸線を組合わせること
によって、それぞれの特性が最大限発揮され、良好なワ
イヤ表面外観が得られると共に、これら潤滑剤を適当量
、しかも均一に付Nせしめることができ、極めて優れた
ワイヤ送給性が得られるという卸見と、フラックス入シ
ワ1ヤにおいては、ガスシールド効果と共にスラグによ
るシールド効果とスラグ−メタル間の冶金反応が利用で
さるため、これら潤滑性物質のCピックアップや浴接金
属のX線などによる検査性能に対する悪影響が、ソリッ
ドワイヤにくらべて極めて鈍感であるという点に着目し
てなされたものであって、その第1の発明は、ワイヤ表
面1ff11あたすυ、fJ 1〜1fのフッ素系樹脂
と、0.02〜2?の金属石けんおよび油脂類と金ワイ
ヤ表面に付着させたことを特徴とするステンレス’mg
a用シームレスフラックス入シワイヤであり、その第2
の発明は、所定のフラックスを予め充填した原線に伸線
および焼鈍をfl:に9返すステンレス@浴接用シーム
レスフラックス人シワイヤの製造方法において%最終焼
鈍ののちフッ素系樹脂被膜処理を行ない、次いで少なく
とも1回の乾式伸線と。
さらに少なくとも1回の湿式あるいは油性伸線とを行う
ことを特徴とするステンレス鋼溶装用シームレスフラッ
クス入クワ1ヤの製造方法である。
〔作 用〕
以下不発明を作用と共に詳細に説明する。
まず不発明に言うシームレスフラックス入りワイヤとは
、第1図の断面図に示すような形状のもので1通常ステ
ンレス鋼パイプ1内にフラックス2を充填するか、ステ
/レス帯鋼中にフラックスを包み込んだ後帯鋼の合V目
を浴接してワ1ヤ原線となし、該原線を0.8ψ〜1.
6鶴ψ程度の製品径1で線引きして製造するが、その外
皮がステンレス鋼のためにその加工硬化性が大であり%
通常数回から10回程度の焼鈍(1050℃X30am
)および急冷(溶体化熱処理)を必要とする。
次に線材のIF#U線加工に用いられる前処理剤、伸線
潤滑剤等の一般特性と共に、それらが本発明に適用され
た場合の作用効果等について説明する。
先ず、前処理剤は線材表面に被膜を形成し、潤滑剤をタ
°4ス内に引き込むキャリヤーとしての作用と、潤滑剤
と一体になって潤滑膜を形成し、それ自体が潤滑剤とし
ても作用する。
ステンレス線材の前処理剤として一般には蓚酸塩皮膜お
よび樹脂皮膜処理が用いられるが、蓚酸塩処理は酸洗工
程を必要とし、処理液の管理とさらに廃液処理¥?管理
の点で煩しい点が多い。
まfc樹脂皮嘆処理では、塩化ゴム等を主成分とする塩
素系樹脂が安価で潤滑性も良く、ステンレス鋼のソリッ
ドワイヤの伸線前処理には多用されているが、フッ素樹
脂にくらべ線材の仕上9表面粗さが劣るばかりでなく、
溶接性に対する影響が大さく、線引後のワイヤ洗浄を必
要とする。
これらにべべで本発明におけるフッ素系樹脂は、溶接性
に対する悪影響がほとんどないため洗浄の必要がなく、
線引後も乾式あるいは液状潤滑剤と共にワイヤ表面に残
存し、ワイヤ送給性同上の動きの一端を担うものである
即ちフッ素系樹脂は、最終焼鈍後のワ1ヤ表面に被膜を
形成し、乾式伸線時に潤滑剤(金属石けん)をダイス内
に引き込み、ワイヤ表面に金属石けんを強固かつ均一に
付着させることによって。
伸線時の潤滑性を同上させると共に、浴接時のワイヤ送
給性を発揮させる作用を持つ。
ここに用いるフッ素系樹脂として、例えば平均分子it
 1.500〜It)(J、Ouu 81にのポリテト
ラフルオロエチレン樹脂が利用できる。皮膜処理にあた
ってハ、トリクロロトリフルオロエタン等のフロン系溶
剤中にフッ素系樹脂を懸濁させ、この懸濁液中にワイヤ
を通すことにより皮膜を行うとよい。
次に乾式伸線は、最も潤滑性、伸線性が良好で大きな減
面加工ができるので多用されるが、反面線材表面が荒れ
て外観が見苦しくなるので、一般に仕上げ伸線には用い
られなかった。
本発明では、湿式あるいは油性伸線と組合せることによ
り、乾式伸線の特徴を積極的に利用してワイヤ表面に適
度な凹凸を生じさせ、これら乾式および液状潤滑剤をワ
イヤ表面に均一かつ強固に付着させることに成功した。
即ち不発明において、乾式潤滑剤として用いられる金属
石けんは、前処理剤のフッ素系樹脂の働きによりダイス
内に引き込まれ、優れた伸線性を発揮した後ワイヤ表面
に均一に付着し、湿式あるいは油性の液状潤滑剤と共に
ワイヤ表面に適当量残存し、溶接時の優れた送給性を保
証する。
不発明の乾式伸線に用いる潤滑剤として、 Na。
K 、 Li、 Oa、 M 、 Bat Mg等を金
属成分とする金属石けん類の適用が可能であるが、その
中でもステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム
、オレイン酸ナトリウム、パルミチン酸カリウム等が。
アーク状態や溶接金属の健全性など溶接性に対する影響
が少ない点で望ましい。
湿式および油性伸線に用いる液状潤滑剤は、潤滑性につ
いては乾式潤滑剤に劣り、太き々減面加工は期待できな
いが、潤滑性と共に冷却性、洗浄性に優れ、線材の肌荒
れが少なく良好な表面外観を与える。
不発明において液状潤滑剤は、テップづ?ジや通電不良
の原因となる乾式伸線時に付着した余分の金属石けんを
、適当量1で洗い洛し、乾式伸線によって荒れたワイヤ
表面に入り込むことによってワイヤ表面を滑らかにし、
浴接時のワ1ヤ送給性をさらに同上させると共に、ワイ
ヤ表面の色調むらをなくシ、ワイヤ表面外観を良好にす
る。
湿式および油性伸線に用いられる液状潤滑剤としては、
ヤシ油、ナタネ油、牛油等の動植物油。
マシン油、スピンドル油等の鉱物油、ポリアルキレング
リ□コール等の合成油を主成分とする油性潤滑剤や、こ
れらを水に分散乳化させた湿式潤滑剤が挙げられる。
なお以上の如き現在市販されている各種前処理剤、潤滑
剤には、通常潤滑性向上を目的として界面活性剤、油性
向上剤、 f!圧添加剤として涌々の添加物が含まれて
いるが、これらは一般に微量であり、溶接性への影響は
ほとんどない。しかしながら、黒鉛、二硫化モリブデン
等溶接性や溶接金属性能に影響の大きい物質の多量の添
加は避けるべきである。
本発明における前処理剤および各ata滑剤の上記作用
効果は以下の実験によシ確認されたものである。
即ち第13表は、1.3m’で最終焼鈍したフラックス
充填1i−21Xo JIS、Z 3323  YF3
0BL相当のシームレススラックス人シワイヤを、1.
0lφの製品径まで伸線する過程における前処理の有無
および用いる伸線潤滑剤さらKはワイヤ表面に残存する
フッ素系樹脂量等が、伸線性やワイヤ送給性、溶接作業
性にどのような影響をおよぼすかを調査した結果を示す
ものである。
前処理としてポリテトラフルオロエチレン樹脂(平均分
子−1i−4000)被膜処理を用い、トリクロロトリ
フルオロエタンに対する濃度を3段階に変えて樹脂付着
量の影響を調査した。
また乾式潤滑剤としてはカリ石けんを、湿式潤滑剤とし
ては合成油を主成分とする原液を水で希釈して使用した
さらに、ワイヤ表面のテトラフルオロエチレン樹脂付着
量の算出は、燃焼抽出吸光光度法による7ツ累定量値を
ワイヤ表面積車シに換算することにより行った。
溶接時のアーク状態およびワイヤ送給性は、直径400
綱のループ状にした6m長さのコンジットを用い、DC
RP 150A 28vの溶接条件でCO2溶接を行う
ことによって評価した。
これによって以下の事項が明らかとなった。
(a)  フッ素系樹脂による前処理が、伸線性および
ワイヤ送給性の改善に有効に作用する。
(b)  伸線潤滑剤を用いない場合は、伸線性、ワイ
ヤ送給性が劣る。
(C)湿式伸線はワイヤ表面状態は良好であるが、伸線
性、ワイヤ送給性において劣る。
(d)  乾式伸線は伸線性は良好であるが、ワイヤ表
面状態が劣る。また溶接開始時はワイヤ送給性が良好で
あるが、長時間の溶接を続けた時には次第に劣化してく
る。これはワイヤ表面の乾式潤滑剤の付着量が多過ぎて
、チップづまりを生じたことによるものと考えられる。
(e)  樹脂付着量が1.2 r/−と多い場合は、
アークが不安定となる。これはワイヤとチップの間の通
電不良によるものと考えられる。
(f)  樹脂付着量が0.006Fと少ない場合には
、前処理としての効果がない。
以上の結果からみて乾式伸線では潤滑剤の付着量が多過
ぎ、また湿式伸線のみでは付着量が少なくなり過ぎるこ
とが判明したので、次の実験として乾式と湿式の伸線を
組み合せることを検討した。
即ち第2表は、1’、3m’で焼鈍した第1表と同一ワ
イヤを、4%のポリテトラフルオロエチレン樹脂液に浸
漬して樹脂被膜処理を行った後、1.0園7の製品径に
到るまでに伸線する場合に使用する4個のダイスの潤滑
剤の種類が、伸線性およびワイヤ送給性等におよぼす影
響を第1表と同じ要領で調査した。潤滑剤は乾式および
湿式については第1表と同じものを使用し、油性潤滑剤
については鉱物油を主成分とするものを使用した。
その結果、乾式伸縁と湿式あるいは油性伸線を組合せる
ことによって、ワイヤ表面に適当量の潤滑性物質を残す
ことがワイヤ送給性を向上させるに有効であること、お
よび湿式潤滑剤と油性潤滑剤とはワイヤ送給性と溶接性
の点で量的にほぼ同等の効果を示し、その付着量は0.
016 f/lv/程度では送給性の向上効果が認めら
れず、逆に2.23y/ff11 にもなると溶接に際
しチップづまりを生じ、長時間良好なワイヤ送給性を維
持することができないことが判明した。
なお金属石けんおよび湿式あるいは油性潤滑剤に基づく
油脂の付着量は、ワイヤを四塩化炭素および熱水に浸漬
洗浄し、重量法によって求めた。
ポリテトラフルオロエチレン樹脂は、各拙溶媒に極めて
安定であり、上記操作によってもほとんど浴出しない。
本発明を実施するにあたり、樹脂、金属石けん。
湿式あるいは油性潤滑剤からも旭される油脂量のコント
ロールは、すでに説明したような処理液中の樹脂濃度の
調整や伸線方式の選択の他に、樹脂被膜処理後のダイス
数、減面率、伸線速度、ダイス形状の選択、調整等によ
っても可能である。
すなわちフッ素系樹脂付着量の調整は、浸漬回数、被膜
処理後のダイス数の増減、減面加工率の選択によって可
能である。また潤滑性物質すなわち金属石けんおよび油
脂の付着量については、−般にダイス数を多くすること
、伸線速度を速くすること、アプローチ角度の小さいダ
イスを使用することなどによって増加可能である。
次に本発明における数値限定理由について述べると、先
ずフッ素系樹脂の付着量をワイヤ表面1−あたシ0.O
1〜12としたのは、0.011未満ではフッ素樹脂被
膜処理の効果が発掘されず、良好な伸線性と十分なワイ
ヤ送給性を得ることができない。逆に11金超えた場合
には付着量が多過ぎ、給電チップからの通電性が劣化し
、アーク状態が不安定になることに−よる。
また、金属石けんおよび油脂類の付着量をワイヤ表面1
−あたシ0.02〜21としたのは、第2表からも明ら
かなように、0.02g未満ではワイヤとコンジットチ
ューブ内壁との間の摩擦抵抗を低減できず、ワイヤ送給
性の向上効果が発揮できない。
また2?を超えた場合には、チップとの通電性が悪くな
るばかりでなく、長時間溶接しているうちにコンジット
チューブ内に潤滑剤かつ″!シ易くなり、送給性も悪く
なυ、さらには溶接作業現場のグラインダー屑などの金
属粉や塵俟がワイヤ表面に付着しやすくなって、ワイヤ
と共にコンジットチューブ内に入り込み、チップづまシ
を生じて連続的な溶接ができなくなることによる。
〔実施例〕
以下に実施例により本発明の効果を製造工程と共にさら
に具体的に説明する。
まずルチール5%、ケイ砂8%、ジルコンサンド9%、
アルミナ2 X、フッ化ナトリウム2%。
チタン酸カリ1%、チタン酸ナトリウム1%、ニッケル
粉19%、Cr粉48丸、金属Mn5%から成るフラッ
クスを混合し、無機バインダーを用いて造粒、乾燥、整
粒した後、外径7.5m、肉厚11のSUS 304L
”イブ中に充填し、伸線工程お(1050℃、f(2B
囲気中)をMて、1.6III21oノJIS  Z3
323  YF309L相当のシームvスフラックス入
りワイヤを得た。
次いで1.6m−における最終焼鈍を実施した後に、そ
れぞれの条件で伸線加工を行ない、1.2m’の製品径
に到るまでの伸線性、ワイヤ外観、さらに直径360m
のループを中央に設けた長さ6mのコンジットチューブ
を用いて、DCRP  200A31Vの溶接条件で連
続的なCO2溶接を行うことによって、ワイヤ送給性、
アーク状態、溶接作業性等を比較評価した。なおワイヤ
送給性は目視観察のみではなく、ワイヤ送給負荷として
送給モーターの電機子電流を測定記録することによって
比較検討した。
その結果は第3表に示すとおシで、フッ素系樹脂による
前処理を行なわなかった比較例1〜4は、いずれも伸線
性が劣り、溶接時のワイヤ送給性。
アークの安定性が劣った。またフッ素系樹脂処理を行っ
ても、油性潤滑剤のみによって伸線を行つた比較例5の
場合は、ワイヤ表面の油脂付着量が少なく、伸線性、ワ
イヤ送給性、アーク安定性の点で劣った。
これに対しフッ素系樹脂処理を行ない、さらに乾式伸線
と湿式あるいは油性伸線とを組合せた本発明例ワイヤは
、いずれも良好な伸線性とワイヤ送給性を示した。
なお実施例において、樹脂処理に用いたポリテトラフル
オロエチレン樹脂は、平均分子量15,000であり、
トリクロロトリフルオロエタンに重量比で3.5%の濃
度で懸濁させた液を、ワイヤ上に注ぎかけることによっ
て連続的に処理を行った。また乾式潤滑剤としては、ス
テアリン酸カリを主成分とするカリ石けんを使用し、湿
式潤滑剤としてはポリアルキレングリコールを主成分と
する原液を水に希釈して使用した。さらに油性潤滑剤と
しては、ラノリン系脂肪酸エステルを主成分とするもの
を用いた。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明は、フッ素系樹脂被膜処理、
乾式伸線、湿式伸線あるいは油性伸線を相互に組合せる
ことによって、それぞれの特性を最大限に活かし、良好
なワイヤ外観と共に優れたワイヤ送給性を備えたワイヤ
の供給を可能としたもので、長くかつ屈曲が多いコンジ
ットとなυがちな現場溶接作業などに使用しても円滑に
ワイヤ送給ができるので、アークが途切れることなく溶
接が可能となり、溶接品質の向上とともに作業効率も向
上し、産業上大きく寄与するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の対象であるシームレスフラックス入り
ワイヤの一例を示した断面図である。 1・・・ステンレス鋼外皮、2・・・フラックス代理人
 弁理士 秋 沢 政 光 他1名

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ワイヤ表面1m^2あたり0.01〜1gのフッ
    素系樹脂と、0.02〜2gの金属石けんおよび油脂類
    とをワイヤ表面に付着させたことを特徴とするステンレ
    ス鋼溶接用シームレスフラックス入りワイヤ。
  2. (2)所定のフラックスを予め充填した原線に、伸線お
    よび焼鈍を繰り返すステンレス鋼溶接用シームレスフラ
    ックス入りワイヤの製造方法において、最終焼鈍ののち
    フッ素系樹脂被膜処理を行ない、次いで少なくとも1回
    の乾式伸線と、さらに少なくとも1回の湿式あるいは油
    性伸線とを行うことを特徴とするステンレス鋼溶接用シ
    ームレスフラックス入りワイヤの製造方法。
JP16666286A 1986-07-17 1986-07-17 ステンレス鋼溶接用シ−ムレスフラツクス入りワイヤおよび製造方法 Pending JPS6326297A (ja)

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