JP3399712B2 - アーク溶接用鋼ワイヤ - Google Patents

アーク溶接用鋼ワイヤ

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、アーク溶接用鋼ワ
イヤの改良に係り、更に詳しくは、溶接時の送給性が優
れ、かつ、アークが安定で良好な作業を長時間維持でき
るアーク溶接用鋼ワイヤに関するものである。 【0002】 【従来の技術】アーク溶接用鋼ワイヤは、溶接の自動
化、高能率化が進むと共に、更に多く使用される傾向に
あるが、最近、能率の点より自動、半自動溶接を問わ
ず、高電流の溶接条件が採用される方向にある。その結
果、必然的にワイヤ送給速度が大となる。また、対象と
なる構造物によっては溶接が狭隘部で行われる場合も多
く、それらの場所での使い易さの点から、溶接機のワイ
ヤ送給装置の送給ロールから溶接トーチまでのコンジッ
トケーブルは曲げても使い易くするため、軟らかく、か
つ長くなる傾向にある。 【0003】このように溶接用ワイヤの送給速度が大と
なるとともに、長くて曲げ易いコンジットケーブルで使
用されると、ワイヤ送給時そのコンジットケーブル内の
コンジットチューブ内をワイヤが通るときに摩擦抵抗が
大きくなり、溶接時のワイヤ送給に支障をきたし、アー
クが不安定となって溶接が出来なくなると言う問題が生
じる。このため、これまでにアーク溶接用鋼ワイヤは、
ワイヤ送給性を良くするために、種々の対策が施されて
いるが未だ十分なものはなく、溶接作業者は過酷な条件
下で、しばしば溶接の中断を余儀なくされ、摩耗したコ
ンジットチューブの交換など、その対応に苦慮している
のが実状である。 【0004】これらの溶接用ワイヤの送給性の問題に対
しては、従来、例えば特開昭55−40068号公報に
高位脂肪酸と高級1価アルコールからなるエステル及び
前記エステルとMoS2 、グラファイト等を混合被覆し
たアーク溶接用鋼ワイヤ、あるいは特開昭58−184
095号公報に記載されているグラファイト、二硫化モ
リブデン、ガラス粉末などの固形潤滑剤を混合したもの
を鋼ワイヤ表面に塗布したアーク溶接用鋼ワイヤなどが
提案されている。 【0005】しかしながら、これらのアーク溶接用鋼ワ
イヤにおいても、前述した軟質で長尺のコンジットケー
ブルを使用し、かつ高電流条件で溶接されるような過酷
な条件下では、送給ロール部でワイヤがスリップしたり
コンジットチューブ内での摩擦抵抗が大きく、またコン
ジットチューブ内が摩擦熱及びコンジットライナーを包
む溶接用ケーブルの発熱で高温となりワイヤ表面の潤滑
剤が部分的に融け、凝集してワイヤ表面に均一に被覆さ
れなくなる等で、その送給性は満足できなくなる。ま
た、融け出した潤滑剤は長時間溶接を行っている間に
銅、鉄分等の他のワイヤ付着物をコンジットチューブ、
インナーチューブおよびチップ内に堆積させ、ワイヤ通
路を狭め送給抵抗、チップの通電抵抗を増大させ、アー
クの安定維持を妨げるという問題がある。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は軟質
で長尺のコンジットケーブルを使用し、かつ高電流条件
で溶接される場合においても、コンジットケーブル内の
詰まり及び送給ロールへの銅および鉄分などの含有する
潤滑剤成分の堆積がなく、しかも、厳しい屈曲状態でも
送給ロールでのワイヤのスリップがなく、かつ摩擦抵抗
の少ない送給性の良好で、長時間でもアークの安定した
溶接が出来るアーク溶接用鋼ワイヤを提供することを目
的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】前述したような課題を解
決するための手段として、本発明は、アーク溶接用鋼ワ
イヤをエーテル中で超音波洗浄し、抽出した表面の付着
量をワイヤ10kg当たり0.1〜1.2gとし、エー
テル洗浄後の該ワイヤを、更に60〜70℃の温トルエ
ン中で超音波洗浄し、抽出した付着物の量をワイヤ10
kg当たり0.01〜1.2g、エーテル及びトルエン
で抽出物を孔径3μmの濾紙(メンブランフィルター)
で濾過した残査中のMoS2 ,WS2 ,PTFE,C,
フッ化黒鉛、金属石鹸の1種または2種以上の固体潤滑
剤の合計をワイヤ10kg当たり0.01〜0.4gで
あると共に、ワイヤ長さ方向のワイヤ表面粗さRaが
0.05〜0.5μmであることを特徴とするアーク溶
接用鋼ワイヤにある。 【0008】 【作用】以下に、本発明を更に詳細に説明する。本発明
者らは、過酷な条件下でも溶接を長時間安定維持させる
目的で、溶接中のワイヤ送給及びアークの現象を写真、
高速ビデオ、波形解析等各種装置を用いて観察した結果
と、ワイヤ表面の分析結果からワイヤ表面の潤滑剤は最
表層を微量の液体潤滑剤で覆い、その下層に固体または
半固体の潤滑剤を強固に付着させる2層構造とすること
により、前記した過酷な条件下でも長時間安定した溶接
を持続できることを見い出した。 【0009】すなわち、先ず温トルエンで主に抽出され
る脂肪酸、脂肪酸の1価または2価アルコールのエステ
ルまたは石油ろうの1種または2種以上のもの(以下ワ
ックス等という)の内、高融点のワックス等を適量付着
させ、最後にエーテルで抽出させる常温で液体の油類を
塗布することにより、更に送給条件など必要に応じてワ
ックス等内にMoS2 ,WS2 ,PTFE,C,フッ化
黒鉛、金属石鹸の1種または2種以上を添加することに
より、過酷なコンジットケーブルの使用や高電流条件下
においても、コンジットケーブル内の詰まり及び送給ロ
ールへの銅及び鉄分などの含有する潤滑剤成分の堆積が
少なく、しかも、厳しい屈曲状態でも送給ロールでのス
リップが少なく、かつコンジットケーブル内の摩擦抵抗
が小さくできるので、ワイヤ送給性が極めて良好とな
り、長時間でもアークの安定した溶接が出来る。これら
の効果は、各組成物それぞれの共存効果によりなし得た
ものであるが、各々組成物の限定理由について以下に述
べる。 【0010】 【発明の実施の形態】先ず、本発明者らは送給性改善の
目的でワイヤ表面の付着物の作用効果を検討すると共に
付着物の管理を行うために量及び組成を確認する方法を
種々検討した。その結果、ワイヤ表面に微量付着させた
物を精度良く、比較的容易に分析する方法として適当な
溶媒で抽出物を洗浄し、抽出物を分析するのが最も良い
ことが判った。そこで付着物を有機溶媒で抽出し、その
量と送給性その他の溶接特性の関係を研究した。しか
し、全体の付着量のみでは十分に現象を解明することが
出来ず、付着物を分離分析する必要に迫られ、種々分離
方法を検討の結果、最後に塗布した油類はエーテル中で
超音波洗浄することにより比較的容易に抽出できたが、
ワイヤに直接強固に付着しているワックス等を精度良
く、しかも効率良く抽出する方法を種々検討した結果、
トルエンを60〜70℃に加温して行うのが最も効率よ
く、安定して抽出できることが判った。また、トルエン
の温度が60℃未満では抽出終点まで時間が掛かり、終
点が明確でなく、抽出量が安定しない。逆に、70℃を
超えた温度では蒸発が激しくなり引火の危険が大きくな
るため抽出温度は60〜70℃に限定した。 【0011】温トルエンで抽出されるワイヤ表面付着物
は主にワイヤ送給性を向上させるために仕上げ伸線工程
の初期に付着させた高融点の脂肪酸、脂肪酸の1価また
は2価アルコールのエステル及び石油ろうの1種または
2種以上のもの、あるいはこれらに固体潤滑剤を添加し
たものである。温トルエン抽出物はワイヤ送給中のワイ
ヤとコンジットライナーの摩擦抵抗を低下させる効果が
あり、特に高電流で長時間溶接を行うなどより過酷な条
件下で潤滑性の高い固体潤滑剤をワイヤ表面に均一に保
持させ長いコンジットケーブルでも潤滑切れを起こさな
い効果がある。 【0012】しかし、図1に示すように温トルエン抽出
付着物がワイヤ10kg当たり0.01g未満では潤滑
および他の固体潤滑剤をワイヤ表面に均一に保持するこ
とが出来ないためコンジットケーブル内の送給抵抗が高
く、ワイヤの座屈等により安定に溶接することが出来な
い。また、図2に示すように、1.2gを超えた場合、
潤滑過多となり送給ロール部でのスリップが起こり易く
送給が安定せず、安定した溶接が出来ない。ワイヤのス
リップ率の測定及び算出方法は実施例で詳述する。ま
た、余分な付着物が送給ロール、コンジットライナーお
よびチップ内に堆積し易くなるため、長時間の溶接でコ
ンジットライナー等に詰まりが生じアークが不安定とな
る。従って、温トルエン抽出量はワイヤ10kg当たり
0.1〜1.2gに限定する必要がある。 【0013】さらに、エーテル抽出物はワイヤ製造の最
終工程で塗布される常温で液体の油が主体であるが、油
塗布によりワックス等および固体潤滑剤のみの場合より
送給抵抗が低下し、過酷な条件下での送給性がより安定
化する効果がある。すなわち、図3又は4に示すよう
に、冬季(平均気温5℃以下)等の低温環境で溶接を開
始したとき、一般に電機子電流値は高く、ワイヤ送給が
不安定となる場合があるが、このような場合でも油を塗
布すると電機子電流が低下し、アークが安定するまでの
時間が短くなる効果がある。また、ワイヤ表面に光沢を
与えて外観を改善し、光沢を保持する効果もある。しか
し、ワイヤ10kg当たり0.1g未満ではこれらの効
果が認められず、1.2gを超えて塗布された場合、か
えって送給ロールでスリップを起こし易く送給が不安定
となる。従って、本発明ではエーテルで抽出される塗布
油の量はワイヤ10kg当たり0.1〜1.2gに限定
した。 【0014】また、送給条件によりエーテルおよび60
〜70℃の温トルエン抽出分を孔径3μmの濾紙(メン
ブランフィルター)で濾過した残査の合計がワイヤ10
kg当たり0.01〜0.4gとなるようにMoS2
WS2 ,PTFE,C,フッ化黒鉛、金属石鹸の1種ま
たは2種以上の固体潤滑剤をワックス中に均一に混合付
着させることにより、より過酷な条件下での安定なワイ
ヤ送給が可能となる。しかし、ワイヤ10kg当たり
0.01g未満ではその効果は認められず、0.4gを
超えた場合送給ロール部でのスリップを起こし易くなる
と共に、チップでの通電が不安定となる。また、長時間
溶接によりコンジットライナー内の詰まりによるアーク
不安定を引起し、長時間の使用に耐えない。なお、固体
潤滑剤成分としては、上記以外にもタルク、セリサイ
ト、石灰、窒化硼素、プラスチックおよび種々の金属酸
化物等があるが、必要に応じてこれらを添加することが
できる。 【0015】さらに、本発明はワイヤ表面の長さ方向の
平均粗さRaを特定することで、ケーブル状態がより厳
しい条件でも安定したワイヤ送給性が確保できると共
に、安定に潤滑剤をワイヤ表面に保持することができ
る。しかしながら、ワイヤ表面の平均粗さRaが0.0
5μm未満では、ワイヤ表面に安定に潤滑剤を保持する
ことができなくなり、ワイヤの送給性が不安定になる。
ワイヤ表面の平均粗さRaが0.5μm超えると、潤滑
剤がワイヤ表面に多量に付着して、ワイヤが送給ロール
部でスリップし易く送給が安定せずアークが不安定にな
り、スパッタも増加する。従って、本発明ではワイヤ表
面粗さRaは0.05μm〜0.5μmに限定した。 【0016】 【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。まず、アーク溶接用鋼ワイヤ表面のエーテル抽出
分となる塗布油および温トルエン抽出分となるワックス
等の種類と量を調整したワイヤ径1.4mmのJISZ
3313に規定されるYFW−C50DRのシームレ
スフラックス入りワイヤ(フラックス充填率14%)を
生産した。供試ワイヤは充填フラックスを所定の充填率
に充填後焼鈍径まで伸線し、電解酸洗後めっきを施し
た。該ワイヤを仕上げ伸線工程でワックス等またはワッ
クス等に固体潤滑剤を添加した物を付着、洗浄すること
により下地表面の粗さ及び付着量を制御した。更に整列
巻き工程の直前で洗浄後、油量を制御して塗布し、スプ
ールに巻き取り試験に供した。ワイヤの表面平均粗さR
aはJIS B0601に準拠して接触式表面粗さ計に
より長さ方向に12.5mm、90°回転させ4回測定
し、その平均値を取った。 【0017】ワイヤ送給性の調査は図5に示す装置を用
いた。すなわち、6mのコンジットケーブルの中間に送
給抵抗を高める目的で、ループの直径を150φ〜80
φまで段階的に変化させたループを2回転を設けた。ワ
イヤはスプール2から送給モータ3によってコンジット
ケーブル1に送給されトーチ4に送られる。この時、ワ
イヤは10kgを溶接した。そのときの溶接条件は電
流:350A、電圧:32V、速度:30cm/mi
n、CO2 :25l/minとし、送給ロールの加圧力
は25kg一定とした。 【0018】ワイヤ送給性は、送給モータ3の電機子電
流値の測定によって調べた。なお、ワイヤ送給性は電機
子電流値が3.5Aを超えるとアークの長さが変化して
アークが不安定となる。ワイヤ送給ロール部でのワイヤ
のスリップは、送給ロールの周速と送給ロール出口側の
ワイヤ速度を測定し、下記式でスリップ率を計算して調
べた。ワイヤのスリップ率は5%超えると、ワイヤ送り
速度に緩急が生じてワイヤの送給むらによってアークが
不安定になると共にスパッタの発生が多くなる。なお、
ワイヤの周速度は送給モータの回転をロータリーエンコ
ーダで測定し、送給ロールの直径から算出した。また、
出口側のワイヤ速度はレーザドップラー方式の線速計を
設置して測定した。 スリップ率=(送給ロールの周速)−(送給ロール出口
側のワイヤ速度)/(送給ロールの周速)×100 【0019】それらの結果を表1にまとめて示す。表1
において、試験No1〜18が本発明例のアーク溶接用
鋼ワイヤ、試験No19〜26が比較例である。本発明
の試験No1〜18はコンジットケーブルの屈曲条件が
150φ×2ターンより厳しい条件でも溶接時のスリッ
プ率及び送給モータの電機子電流値が低く、アークも安
定しており極めて満足な結果であった。比較例中、No
19はエーテル抽出分が本発明の範囲の下限より少ない
場合で、電機子電流値、スリップ率が高くアークが安定
しない。 【0020】No20はトルエン抽出分が本発明の範囲
の下限より少ない場合で、電機子電流値、スリップ率が
高くアークが不安定となる。No21はエーテル抽出
分、トルエン抽出分は本発明の範囲内であるが、ワイヤ
表面の粗さRaが本発明の下限より少ない場合で、コン
ジットケーブルの屈曲条件150φ×2ターンでは送給
モータの電機子電流値が高く、ワイヤが送給されない。
No22はエーテル抽出分が本発明の上限を超える場合
で、ワイヤが送給ロールでスリップしてしまい、電機子
電流値が高くスリップ率も非常に高くなり、アークが安
定しない。No23はトルエン抽出分が本発明の上限を
超える場合で、ワイヤが送給ロールでスリップしてしま
い、電機子電流値が高くスリップ率も非常に高くなり、
アークが安定しない。 【0021】No24はエーテル抽出分、トルエン抽出
分は本発明の範囲内であるが、ワイヤ表面の粗さRaが
本発明上限より多い場合で、コンジットケーブルの屈曲
条件150φ×2ターンでは送給モータの電機子電流が
高くワイヤが送給されない。No25はエーテル及びト
ルエン抽出分を孔径3μmの濾紙で濾過した場合の残差
量が本発明の下限より少ない場合で、コンジットケーブ
ルの屈曲条件150φ×2ターンでは送給モータの電機
子電流が高く、ワイヤが送給されない。No26はエー
テル及びトルエン抽出分を孔径3μmの濾紙で濾過した
場合の残差量が本発明の上限を超える場合で、ワイヤが
送給ロールでスリップしてしまい、電機子電流値が高く
スリップ率も非常に高くなり、アークが安定しない。な
お、これら実施例ではシームレスフラックス入りワイヤ
の1.4mm径の場合を示したが、より小径および太径
でも同様な結果が得られた。また、シームありのフラッ
クス入りワイヤおよび銅めっきを施したソリッドワイヤ
についても同様な結果が得られた。 【0022】 【表1】【0023】 【発明の効果】以上述べたように、本発明のアーク溶接
用鋼ワイヤによれば、軟質で長尺のコンジットケーブル
を使用し、かつ高電流条件で溶接される場合において
も、コンジットケーブル内の詰まり及び送給ロールでの
潤滑成分の堆積がなく、しかも厳しい屈曲条件でも送給
ロール部でのスリップがなく、かつ摩擦抵抗が少ないな
ど送給性が良好で、長時間でも安定したアークの溶接が
可能となる優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】 【図1】トルエン抽出分とワイヤ送給モータの電機子電
流との関係を示す図、 【図2】トルエン抽出分とワイヤ送給モータの電機子電
流およびワイヤのスリップ率の関係を示す図、 【図3】整列巻き直前の油塗布なしの場合の溶接時間と
ワイヤ送給モータの電機子電流、ワイヤのスリップ率お
よびコンジットケーブルの温度の関係を示す図、 【図4】整列巻き直前の油塗布を実施した場合の溶接時
間とワイヤ送給モータの電機子電流、ワイヤのスリップ
率およびコンジットケーブルの温度の関係を示す図、 【図5】本発明の実施例に使用した溶接装置を示す図で
ある。 【符号の説明】 1 コンジットケーブル 2 ワイヤスプール 3 送給モータ 4 溶接トーチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 文雄 千葉県習志野市東習志野7丁目6番1号 日鐵溶接工業株式会社 習志野工場内 (56)参考文献 特開 平7−136796(JP,A) 特開 平7−241694(JP,A) 特開 平8−155674(JP,A) 特開 平8−229697(JP,A) 特開 平8−257788(JP,A) 特開 昭55−40068(JP,A) 特開 平7−251295(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 35/02 B23K 35/36 B23K 35/40

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 アーク溶接用鋼ワイヤ表面の付着物をエ
    ーテル中で超音波洗浄した場合のエーテル抽出物がワイ
    ヤ10kg当たり0.1〜1.2g、エーテル洗浄後の
    該ワイヤを更に60〜70℃の温トルエン中で超音波洗
    浄したトルエン抽出物がワイヤ10kg当たり0.01
    〜1.2g、エーテル及びトルエン抽出分をそれぞれ孔
    径3μmの濾紙(メンブランフィルター)で濾過した残
    査中のMoS2 ,WS2 ,PTFE,C,フッ化黒鉛、
    金属石鹸の1種または2種以上の固体潤滑剤の合計がワ
    イヤ10kg当たり0.01〜0.4gであると共に、
    ワイヤ長さ方向のワイヤ表面粗さRaが0.05〜0.
    5μmであることを特徴とするアーク溶接用鋼ワイヤ。
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US8952295B2 (en) 2008-06-18 2015-02-10 Lincoln Global, Inc. Welding wire with perovskite coating
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