JPS63260912A - 光分解型アクリル系共重合体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は光分解型アクリル系共重合体に関する。

さらに詳しくは、オキシムメタクリレ−１・を共重合成
分として含有し、紫外線で分解することができるアクリ
ル系共重合体であり、これは洗浄除去性に優れて半導体
部品や高級ガラス板等に用いる表面保護部材用の感圧性
接着剤として好適である。

従来の技術及び問題点 プラスデック板、ガラス板、金属板などにあってはその
表面が損傷を受けたり、ゴミ等の付着で汚染されること
を防止するため、フィルムやシート等の薄葉体からなる
基材に感圧性接着剤層を付設してなる表面保護部材を貼
着した状態で保管したり、流通過程においたり、あるい
は製造ラインに導入したりすることが一般である。

この表面保護部材貼着方式の利点に着目して、ＩＣ基板
を形成するための半導体ウェハ等の半導体部品などにも
適用することが考えられている。

しかしながら、従来のアクリル系共重合体からなる感圧
性接着剤では被着体に付着したそれを有機溶剤や水によ
る洗浄で除去しにくいため、高度の清澄性が要求される
半導体部品への適用が困難である、という問題点があっ
た。

問題点を解決するための手段 本発明者らは上記の問題点を克服し、洗浄除去が容易な
アクリル系共重合体を開発するために鋭意研究を重ねた
結果、オキシムメタクリレートを共重合させて光分解性
を付与ることによりその目的を達成しうろことを見出し
、本発明をなすに至った。

すなわち、本発明は、一般式 （ただし、Ｒ１及びＲ２はアルキル基又は芳香族系環式
化合物基である。）で表されるオキシムメタクリレート
を共重合成分として含有することを特徴とする光分解型
アクリル系共重合体を提供するものである。

作用 前記したオキシムメタクリレートを共重合成分とするア
クリル系共重合体は、紫外線の照射で分解して低分子量
化する光分解性を有する。そして、その分解物は有機溶
剤や水で被着体より容易に洗浄除去することができる。

なお、本発明者らは前記したアクリル系共重合体の分解
１ｕｌｌを、メタクリル酸メチルとベンゾフェノンオキ
シムメタクリレートとの共重合体を例に、次のように推
察している。

［機構Ｉ］ ■ Ｈ，Ｃ 【機構１１ ３Ｃ ■ ０　　　　　　（ａ−ｓｃｉｓｓｉｏｎ）Ｈ，Ｃ 発明の構成要素の例示 本発明の光分解型アクリル系共重合体は一般式（ただし
、Ｒ′及びＲ”　＋よアルキル基又は芳香族系環式化合
物基である。〉で表されるオキシムメタクリレートを共
重合成分として含有し、これにより紫外線の照射で主鎖
分解性を示す。

そのオキシムメタクリレートの代表例としては、アセト
フェノンオキシムメタクリレート、ペンゾフェノンオキ
ンムメタクリレート、メチル−β−ナフチルケトンオキ
シムメタクリレート、アセトンオキシムメタクリレート
などがあげられる。オキシムメタクリレートの調製は例
えば、メタクリル酸をメタクリロイルクロリド等のハラ
イドとし、これとオキシムとを反応させる方式などによ
り行うことができる。

本発明の光分解型アクリル系共重合体における前記オキ
シムメタクリレート以外の共重合成分としては、従来の
アクリル系感圧性接着剤を得るための単量体と同様のも
のが用いられる。従って、その例としては、エチル基、
ブチル基、２−エチルヘキシル基などで代表される炭素
数が２〜１ｏのアルキル基を有するアクリル酸又はメタ
クリル酸のエステルや、このアクリル酸系エステルの必
須成分に加えて必要に応じアクリル酸、メタクリル酸、
アクリル酸２−ヒドロキシエチル、メタクリル酸２−ヒ
ドロキシエチル、アクリルアミド、“ｊ′クリロニトリ
ルなどで代表される共重合性の改質単量体などがあげら
れる。なお、改質単量体を併用する場合、その使用量は
アクリル酸系エステル１００重量部あたり、５０重量部
以下が一般である。

感圧１１接Ｍ剤をＷＪ製するための光分解型アクリル系
共重合体としては、アクリル酸系エステル１００重量部
あたりオキシムメタクリレート２〜４０ｍｆｆ１部、好
ましくは５〜３０重量部を用いて共重合処理したものが
適当である。そのオキシムメタクリレ−１−の使用量が
２重量部未満では分解物の低分子量化不足で洗浄除去性
に乏しく、４０重量部を超えると接着力に優れる感圧性
接着剤が得られにくくなる。

なお、感圧性接着剤を得るための光分解型アクリル系共
重合体としてはその分子量が約５００万以下、就中１０
００〜５００万のものが適当である。

本発明の光分解型アクリル系共重合体にあっては、分解
を円滑に行わせるため光増感剤を併用することが一般で
ある。その配合量は光分解型アクリル系共重合体１００
重量部あたり、１〜２０重量部が適当である。なお、光
増感剤としてはベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ビフ
ェニル、アントラキノン、メチル−β−ナフチルケトン
などで代表される公知のものを用いうる。

なお、感圧性接着剤を調製する場合には必要に応じ、ポ
リイソシアネート、メラミン樹脂、金属塩等で代表され
る公知の架橋剤を配合し゛τ架橋処理してもよい。

本発明の光分解型アクリル系共重合体を分解するための
光源としては紫外線発生装置が用いられる。就中、波長
３１０ｎｍ以上の光線を発しうるちのが好ましく、一般
には高圧あるいは超高圧の水銀ランプなどが用いられる
。なお、分解処理は通常、５〜３０　ａｍの距離から３
０〜１２０秒間の照射で充分に行いうる。

本発明の光分解型アクリル系共重合体を用いて調製した
感圧性接着剤は、例えば粘着テープ等などの通例の用途
のほか、フィルムやシート等の薄葉体から一般になる基
材の全面、あるいは点状等部分的に感圧性接着剤層を付
設してなる表面保護部材などのように、被着体に一旦貼
着したのち再剥離する必要のあるものに好ましく用いら
れる。

殊に、半導体部品や高級ガラス板等の高度の清澄さが望
まれる被着体に貼着するためのものに好ましく用いられ
る。もちろん、ステンレス板、アルミニウム板、銅板等
で代表される金属板、ポリ塩化ビニル板、ポリカーボネ
ート板等で代表されるプラスチック板、ガラス板などか
らなる通例の被着体に貼着するためのものにも用いうる
。

なお、感圧性接着剤の支持基材としてはポリエチレンや
ポリプロピレンなどのポリオレフィン頌、ポリエチレン
テレフタレートなどのポリエステル類、その他、紙、布
、金属箔などからなるフィルムないしシートなどの通例
の薄葉体が一般に用いられる。なお、表面保護部材とし
ては、厚さが２０〜５００μＩの支持基材に感圧性接着
剤を１〜５００μｍの厚さで設けたものが一般的である
。

発明の効果 本発明のアクリル系共重合体は光分解性を有し、その分
解物は有機溶剤や水で容易に洗浄除去することができる
。従って、半導体部品などの高度な清澄性が要求される
製品に用いる表面保護部材用の感圧性接着剤として好ま
しく用いうる。

実施例 実施例１ アクリル酸ブチル１００部（重量部、以下同様）、アク
リロニトリル２０部、アクリル酸４部及びアセトフェノ
ンオキシムメタクリレート１０部を、トルエンからなる
溶剤中で過酸化ベンゾイル０．４部の存在下に共重合処
理して、光分解型アクリル系共重合体を得た。

次に、前記アクリル系共重合体を得た反応液にベンゾフ
ェノン６部とポリイソシアネート２部を加えて感圧性接
着剤とした。

実施例２ アクリル酸２−エチルヘキシル１００部、アクリロニト
リル２５部、アクリル酸ヒドロキシエチル２部及びベン
ゾフェノンオキシムメタクリレ−１・１０部を用いて実
施例１に準じ光分解型アクリル系共重合体を得、その反
応液にミヒラーケトン６部とポリイソシアネート４部を
加えて感圧性接着剤とした。

実施例３ アクリル酸エチル６０部、アクリル酸ブチル４ｏ部、メ
タクリル酸メチル５部、アクリル酸ヒドロキシエチル５
部及びメチル−β−ナフチルケトンオキシムメタクリレ
ート１０部を用いて実施例１に準じ光分解型アクリル系
共重合体を得、その反応液にメチル−、β−ナフチルケ
トン６部とポリイソシアネート４部を加えて感圧性接着
剤とした。

実施例４ アクリル酸ブチル８５部、酢酸ビニル１５部、メタクリ
ル酸ヒドロキシエチル４部及びアセトフェノンオキシム
メタクリレ−６１０部を用いて実施例１に準じ光分解型
アクリル系共重合体を得、その反応液にベンゾフェノン
６部とポリイソシアネート４部を加えて感圧性接着剤と
した。

比較例１ アセトフェノンオキシムメタクリレートを配合しないほ
かは実施例１に準じ感圧性接着剤を得た。

比較例２ ベンゾフェノンオキシムメタクリレートを配合しないほ
かは実施例２に準じ感圧性接着剤を得た。

比較例３ メチル−β−ナフチルケトンオキシムメタクリレートを
配合しないほかは実施例３に準じ感圧性接着剤を得た。

比較例４ アセトフェノンオキシムメタクリレ−１・を配合しない
ほかは実施例４に準じ感圧性接着剤を得た。

評価試験 実施例、比較例で得た感圧性接着剤を厚さ５０μｍのポ
リエステルフィルムの片側に乾燥後の厚さが２０部ｍと
なるように均一に塗布し、１００℃で３分間乾燥処理し
て接着シートを得た。

ついで、その接着シートをＩＣ回路パターンが形成され
た直径５インチ、厚さ０　、５　ｏｖａのシリコンウェ
ハの該回路パターン面に貼着し、５０℃下に１日間放置
したのち接着シートを引剥がした。この場合、該回路パ
ターン面は著しく汚染された状態にあった。

次に、引剥がし後におけるシリコンウェハの面に８０　
Ｗ　／　ｃ＋ｉの高圧水銀ランプを用いて、１０ｃｍ１
！ｔＬた距離から６０秒間、フィルターを介して取りだ
した波長３１０旧１以上の光を照射した。そして、処理
後のシリコンウェハをトリクレン、又は精製水中で５分
間超音波洗浄し、得られたウェハにおける該貼着面の汚
染状態を異物検出機を用いて調べ、次の基準で評価した
。

Ｏ１接着シートを貼着する前のウェハ面の汚染程度と同
じか、貼着前以上に清浄な場合。

△、接着シートを貼着する前のウェハ面よりも若干汚染
程度が高い場合。

×：接着シートを貼着する前のウェハ面よりも汚染程度
が著しく高い場合。

結果を表に示した。

表より、本発明の光分解型アクリル系共重合体を用いて
なる感圧性接着剤の場合には容易に洗浄除去できること
がわかる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ （ただし、Ｒ＾１及びＲ＾２はアルキル基又は芳香族系
   環式化合物基である。） で表されるオキシムメタクリレートを共重合成分として
   含有することを特徴とする光分解型アクリル系共重合体
   。 ２、アクリル酸系エステルを主成分とする特許請求の範
   囲第１項記載の光分解型アクリル系共重合体。 ３、アクリル酸系エステル１００重量部あたり、オキシ
   ムメタクリレートを２〜４０重量部用いてなる特許請求
   の範囲第２項記載の光分解型アクリル系共重合体。