JPS6326078Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は、腰掛式便器の便座を被覆するシート
ウオーマに関する。

〔従来技術〕

従来、腰掛式便器の便座に取付けられるシート
ウオーマ５０として、第１図に示すように便座５
１の表面全域を被覆し、裏面側でゴム５２とフツ
ク５３とにより装着するもの、及び第２図に示す
ように筒状のシートウオーマ５０の一端部全周に
弾性芯材５４を他端部には便座の枢着部に対応す
る部分を除き伸縮性条体（図示せず）をそれぞれ
取付け同伸縮性条体に係合部を有するフツク（図
示せず）を取付けたものを弾性芯材５０側の一端
部を便座５１裏面の内縁部に当接し、伸縮性条体
側の他端部を便座５１裏面の外周縁部に当接し、
フツクと弾性芯材５４を係合させて便座５１表面
全域を被覆するものがある。

水洗式便器として、洗浄水を噴出して局部洗浄
を行なう洗浄装置を備えたものがあり、これは便
座５１の後部下位側に位置するノズルから洗浄水
が吐出される構成となつている。ノズルからの洗
浄水吐出方向は一定となしているが、人の使用時
における姿勢の変化等により吐水のはね水が便座
５１上にかかる場合が生じる。特にノズル上位の
便座５１後部側が濡れやすくなり、前述のシート
ウオーマ５０もその部分が濡れて生地内に滲み込
んでしまう。

従つて、次に使用する人が着座するとシートウ
オーマ５０後部が濡れた状態なので、不快であり
使用勝手が悪いという欠点がある。

また、第２図のものでは、弾性芯材５４が洗浄
装置のケーシング５７に当接するようになつて、
便座５１が浮いた状態となり、着座しにくいとい
う問題があつた。更に、この種の局部洗浄装置に
は、洗浄後温風で乾燥するための乾燥装置を備え
たものがあるが、この場合、便座５１後部裏面の
シートウオーマ５０が温風の吹出しを阻害すると
いう問題もある。

〔考案の目的〕

本考案の目的は、シートウオーマを装着した状
態であつても、使用時には定位置に確実にセツト
でき、特に洗浄装置を備えた便器においてもはね
水発生域を逃げて生地内に洗浄水が滲み込むこと
がないようにすることである。

〔考案の構成〕

本考案のシートウオーマは、以上の目的を達成
するために、中央開口部の内側縁及び外側縁の下
面にそれぞれ係合させてほぼ環状の便座の表面を
被覆するシートウオーマであつて、前記シートウ
オーマは、繊維を素材として帯状に形成されると
共にその長手方向の一方側の縁に伸縮性条体を有
し、前記便座の下面を跨いで前記シートウオーマ
の長手方向の両側縁を弾性的に結束する連結具を
備え、更に、前記環状の便座が便器に枢着される
部分を除いて前記便座を被覆可能な長手方向の長
さを持つことを特徴とする。

〔実施例〕

以下、図面に示す実施例に基いて本考案を説明
する。

第３図にシートウオーマ１の平面図が示されて
おり、同シートウオーマ１は、弾力性に富む繊維
を素材として略帯状に形成され、一側縁１ａ全長
に亘つてシートウオーマ１に包被される形態で、
ポリプロピレン製パイプ等の弾性芯材６を有する
とともに、左右両端部にはゴム紐等の連結帯８に
フツク９を設けた連結具１０を設けている。ま
た、シートウオーマ１の洗濯等の利便さのため、
左右両端部に穴１１を設け、弾性芯材６の着脱を
自在となしている。さらに、弾性芯材６の両端に
はキヤツプ６ａを被せて弾性芯材６をシートウオ
ーマ１に挿入しやすくしている。

さらに他側縁１ｂの全長にわたつてゴム紐等の
伸縮性条体１ｃの上記弾性芯材６と同様にシート
ウオーマ１に包被されて取付けられるとともに、
左右両端部にはゴム紐等を輪にした連結帯７を設
けている。

第４図は本考案に係るシートウオーマ１を便座
２に取付けた状態を示す水洗便器の斜視図で、３
は同便座２を枢着部Ａにより回動自在に取付けた
便器本体、４は後部に設けられる洗浄水タンク、
５は正面から観て〓状に形成され、内部に温水
器、伸縮自在な洗浄ノズル、温度制御機器等を内
蔵した洗浄装置である。

シートウオーマ１は図示のように、便座２後部
域、即ち便器本体３との枢着部Ａ側が露出するよ
うに中央部が切欠された状態であり、第５図と第
６図に平面図と裏面図を示す。

シートウオーマ１の便座２への装着方法につい
て述べると、まず、シートウオーマ１の中央部が
便座２の先端部に位置するような方向性をもたせ
て便座２の裏面側の内周縁部に沿つて弾性芯材６
を有するシートウオーマ１の一側縁１ａを当接
し、伸縮性条体１ｃを有するシートウオーマ１の
他側縁１ｂを便座２の中央開口部２ａの内縁２ｂ
から屈曲して引き出し、、便座２表面を被覆する
ように便座２裏面側の外周縁部に沿つて当接する
ように便座２の外縁２ｃから屈曲させる。

次にシートウオーマ１の一側縁１ａ両端部の連
結具１０と他側縁１ｂ両端部の連結帯７を便座２
の裏面で係合することによりシートウオーマ１の
便座２への装着が終了する。

第７図は装着状態を示す断面図で、弾性芯材６
は便座２の後部側には位置していないので、洗浄
装置５のケーシング５ａ間に介在することがな
く、便座２を定位置にセツトすることができると
ともに、乾燥装置を備えたものにおいても温風の
吹出しを阻害するということもない。

また、便座２後部表面側にはシートウオーマ１
は位置していないので、洗浄ノズルからの吐水の
はね水がかかつても濡れることがなく、後から使
用する人に不快感を与えることはない。

第８図は第２実施例を示すもので、シートウオ
ーマ１を便座２に取付けた状態の裏面図である。

本実施例は、弾性芯材６を有しないもので、そ
の素材，形状は前記の実施例と同じく弾力性に富
む繊維で略帯状に形成され一側縁１ａの両端部，
中央部及びその間の２個所にゴム紐等の連結帯２
０にフツク２１を設けた連結具２２を設け、他側
縁１ｂの両端部，中央部及びその間の２個所にゴ
ム紐等を輪にした連結帯２３を設けている。便座
への取付けは、シートウオーマ１で便座２の表面
を被つた後、対応する連結具２２と連結帯２３を
便座２の裏面で係合することにより行なわれる。

本例においても、便座２後部側にシートウオー
マ１は位置しないので、洗浄ノズルからの吐水の
はね水がかかつても濡れることはない。また、装
着時の断面は第１実施例の場合の第７図と略同様
であり、洗浄装置５のケーシング５ａに当接する
こともなく、定常位置にセツトすることができる
とともに、乾燥装置を備えたものにおいても温風
の吹出しを阻害することもない。

〔効果〕

本考案に係るシートウオーマはその構成により
下記の効果を奏する。

便座後部側表面は切欠状態であつてシートウ
オーマの生地が位置しないので、洗浄装置を備
えた便器の場合、洗浄水のはね水が浸み込むこ
とはなく、快適に使用できる。

便座裏面の後部側には、シートウオーマ自体
の生地や係合部材等が位置せず、洗浄装置を備
えた便器の場合、そのケーシングに干渉したり
することがないので、使用時には定位置に確実
にセツトすることができるとともに、乾燥装置
を備えたものにおいても温風の吹出しを阻害す
るということもない。

シートウオーマは繊維を素材とした帯状物な
ので、便座から取り外して簡単に水洗いでき、
常に衛生的に使用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のシートウオーマを便座に取付け
た状態を示す平面図、第２図は他の従来例を示す
要部断面図、第３図は本考案に係るシートウオー
マの平面図、第４図は本考案に係るシートウオー
マを取付けた洗浄装置付水洗便器の斜視図、第５
図は便座部分の平面図、第６図は同裏面図、第７
図は同第５図の−線矢視位置であつて洗浄装
置との位置関係を示す断面図、第８図は第２実施
例によるシートウオーマを便座に取付けた状態の
裏面図である。 １……シートウオーマ、１ａ……一側縁、１ｂ
……他側縁、２……便座、２ａ……開口部、２ｂ
……内縁、Ａ……枢着部、２ｃ……外縁。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 中央開口部の内側縁及び外側縁の下面にそれぞ
   れ係合させてほぼ環状の便座の表面を被覆するシ
   ートウオーマであつて、 前記シートウオーマは、 繊維を素材として帯状に形成されると共にその
   長手方向の一方側の縁に伸縮性条体を有し、 前記便座の下面を跨いで前記シートウオーマの
   長手方向の両側縁を弾性的に結束する連結具を備
   え、 更に、前記環状の便座が便器に枢着される部分
   を除いて前記便座を被覆可能な長手方向の長さを
   持つことを特徴とするシートウオーマ。