JP3060230U - 臥床患者の陰部洗浄時の排水受け装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 この考案は臥床患者の下半身に取付けて、陰
部を洗浄水で洗浄し、洗浄した汚水を排出することがで
きる臥床患者の陰部洗浄時の排水受け装置を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 臥床患者の下半身に取付け、陰部を洗浄
水で洗浄した場合の、汚水を受けて排出する装置におい
て、下半身を下から覆う形状のフィルム体に取付手段及
び排水手段が取付けられており、前記フィルム体の裏面
に、該フィルム体の表面くぼみが形成できる皿状体が取
付けられており、前記排水手段は皿状体に保定されてい
ることを特徴とした臥床患者の陰部洗浄時の排水受け装
置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は臥床患者の下半身に取付けて、陰部を洗浄水で洗浄すると共に、洗 浄した汚水を排出することができる臥床患者の陰部洗浄時の排水受け装置に関す る。

【０００２】

【従来の技術】

従来、臥床患者の陰部の洗浄は、数人で臥床患者をかかえて風呂に入れて行う か、また濡れタオルで陰部を拭って清浄にしていた。

【０００３】

【考案により解決しようとする課題】

前記臥床患者を風呂に入れて行う場合は、人手がかかる問題点があった。また 濡れタオルで陰部を拭う場合は、陰部を清浄にしにくい問題点があった。また臥 床患者を臥床状態で陰部を洗浄水で洗浄すると共に、洗浄した汚水を容易に排出 できるものは知られていなかった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

然るに、この考案は下半身を下から覆う形状のフィルム体に取付手段及び排水 手段を取付けたので、臥床患者を臥床状態で陰部を洗浄水で洗浄できると共に、 洗浄した汚水を容易に排出できるから、前記従来の問題点を解決することができ た。

【０００５】 即ち、この考案は臥床患者の下半身に取付け、陰部を洗浄水で洗浄した場合の 、汚水を受けて排出する装置において、下半身を下から覆う形状のフィルム体に 取付手段及び排水手段が取付けられており、前記フィルム体の裏面に、該フィル ム体の表面にくぼみが形成できる皿状体が取付けられており、前記排水手段は前 記皿状体に保定されていることを特徴とした臥床患者の陰部洗浄時の排水受け装 置である。また他の考案は臥床患者の下半身に取付け、陰部を洗浄水で、洗浄し た場合の、汚水を受けて排出する装置において、下半身を下から覆う形状のフィ ルム体に、腰部紐及び太股ベルトが取付けられており、前記フィルム体の縁辺に 、排水管が取付けられていると共に、前記フィルム体の裏面に、該フィルム体の 表面にくぼみが形成できる皿状体が取付けられており、前記排水管は前記皿状体 の縁部に設けられた溝に嵌合保定されており、前記皿状部の底部は前記溝方向に 傾斜していることを特徴とした臥床患者の陰部洗浄時の排水受け装置である。

【０００６】 前記下半身を下から覆うフィルム体の形状には長方形、四角形、円形、半円形 等があるが、下半身を下から覆うことができるものであれば前記形状に限定され ない。

【０００７】 前記フィルムには合成樹脂フィルムの他に防水性の布、防水性の紙等も含まれ る。

【０００８】

【考案の実施の形態】

この考案は下半身を下から覆う形状のフィルム体に、腰部紐及び太股ベルトを 取付け、前記フィルム体の縁辺に排水管を取付けると共に、前記フィルム体の裏 面に、該フィルム体の表面にくぼみが形成できる皿状体を取付け、前記排水管を 前記皿状体の縁部に設けた溝に嵌合保定し、前記皿状体の底部を溝方向に傾斜さ せたものである。

【０００９】

【実施例】

この考案の実施例を図１、２、３に基づいて説明する。

【００１０】 下半身を下から覆うフィルム体１は、略半円形のフィルムの弧状部２と対向す る直線部３との間の両側部４、４に張出部５、５を設けた形状をしている。前記 フィルム体１の直線部３の近辺の両側部４、４に、腰部に装着する腰部紐６、６ を取付けてあり、また張出部５、５に太股に装着する太股ベルト７、７を取付け てある。前記弧状部２の縁辺の中間部に排水管８を、その先端部９を突出させて 、取付けてある。前記排水管８の後半部１０は長手方向に切開かれた変形Ｕ字溝 １１になっている。前記フィルム体１の裏面に、略楕円形の皿状体１２を取付け てある。前記皿状体１２は前記フィルム体１に、皿状体１２の長い弧状部１３の 中間部とフィルム体１の弧状部２との中間部とが接し、かつフィルム体１が皿状 体１２の凹部１４に内接し、フィルム体１の表面にくぼみ１５を形成するように 取付けてある。前記皿状体１３の長い弧状部１３の中間部に溝１６が設けてあり 、該溝１６に排水管８の後半部１０をフィルム体１と共に嵌合し、排水管８を保 定している。前記溝１６の入口側の幅は排水管８をフィルム体１で覆った外径よ り小さく、終端では排水管８をフィルム体１で覆った外径と略同じとなっている 。前記排水管８をフィルム体１と共に溝１６に嵌合保定した時に、排水管８及び フィルム体１が溝１６から脱落しないようにする為である。前記皿状体１２の底 部１７は汚水が排水管に集中するように溝１６方向に傾斜しており、該溝１６の 底部は汚水の流れを円滑にする為に排水管８の厚み分だけ皿状体１３の底部１７ より低くなっている。

【００１１】 図１中１８は太股ベルト７を夫々掛止する為の面ファスナー、２９は切込みで ある。以上のようにして臥床患者の陰部洗浄時の排水受け装置１９は構成されて いる。

【００１２】 次にこの考案の使用方法を説明する。

【００１３】 図５に示すように臥床患者２０の腰裏に空気枕２３を入れ、脚を空気枕２３に 乗せて、腰部２１と太股２２を持ち上げた状態にし、この考案の臥床患者の陰部 洗浄時の排水受け装置を図４に示すように臥床患者２０の下半身に腰部紐６及び 太股ベルト７で装着する。次に陰部を水又は温水等の洗浄水で洗浄する。陰部を 洗浄した汚水は図６に示すように臀部２４の下方のフィルム体１の傾斜部２５を 伝わって、皿状体１２の凹部１４により形成されたフィルム体１のくぼみ１５に 集められ、排水管８に取付けたホース２６により貯溜槽２７に移送される。従っ てこの考案は陰部を洗浄水で洗浄できると共に、洗浄した汚水を漏出させること なく排水することができる。

【００１４】 前記において臥床患者の陰部洗浄時の排水受け装置１９をフィルム体１と皿状 体１２とで構成したが、１枚の合成樹脂製フィルムを成形してくぼみ２８を形成 し、陰部洗浄時の排水受け装置１９とすることもできる。その他の構成及び使用 方法は前記実施例と同一に付、その説明を省略する（図７）。

【００１５】

【考案の効果】

この考案は臥床患者の下半身に、下半身を下から覆う形状のフィルム体を取付 け、該フィルム体に排水管を取付けてあるので洗浄水で、陰部を洗浄できる効果 がある。また陰部を洗浄した汚水はくぼみに集められ、排水管で外部に排水され るので、汚水は陰部の周囲に滞溜しないから陰部を清潔に洗浄できる効果がある 。また洗浄の終りに一寸手を加えればフィルム体等の洗浄も済せるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例のフィルム体で（ａ）は一部
を省略した平面図、（ｂ）はＡ−Ａ線における拡大断面
図。

【図２】同じく実施例の皿状体で（ａ）は平面図、
（ｂ）はＢ−Ｂ線における拡大断面図、（ｃ）はＣ−Ｃ
線における拡大断面図。

【図３】同じく実施例で（ａ）は一部を省略した平面
図、（ｂ）はＤ−Ｄ線における拡大断面図。

【図４】同じく実施例の使用状態図。

【図５】同じく実施例の使用状態図。

【図６】同じく実施例の使用状態の断面図。

【図７】同じく他の実施例で（ａ）は一部を省略した平
面図、（ｂ）はＥ−Ｅ線における断面図。

【符号の説明】

１ フィルム体 ２ 弧状部 ３ 直線部 ４ 側部 ５ 張出部 ６ 腰部紐 ７ 太股ベルト ８ 排水管 ９ 先端部 １０ 後半部 １１ 変形Ｕ字溝 １２ 皿状体 １３ 弧状部 １４ 凹部 １５ くぼみ １６ 溝 １７ 底部 １８ 面ファスナー １９ 臥床患者の陰部洗浄時の排水受け装置 ２０ 臥床患者 ２１ 腰部 ２２ 太股 ２３空気枕 ２４ 臀部 ２５ 傾斜部 ２６ ホース ２７ 貯溜槽 ２８ くぼみ ２９ 切込み

【手続補正書】

【提出日】平成９年１０月２９日

【手続補正１】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図７

【補正方法】変更

【補正内容】

【図７】 ─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成１０年３月１１日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項２

【補正方法】変更

【補正内容】

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 臥床患者の下半身に取付け、陰部を洗浄
   水で洗浄した場合の、汚水を受けて排出する装置におい
   て、下半身を下から覆う形状のフィルム体に取付手段及
   び排水手段が取付けられており、前記フィルム体の裏面
   に、該フィルム体の表面にくぼみが形成できる皿状体が
   取付けられており、前記排水手段は皿状体に保定されて
   いることを特徴とした臥床患者の陰部洗浄時の排水受け
   装置。
2. 【請求項２】 臥床患者の下半身に取付け、陰部を洗浄
   水で、洗浄した場合の、汚水を受けて排出する装置にお
   いて、下半身を下から覆う形状のフィルム体に、腰部紐
   及び太股ベルトが取付けられており、前記フィルム体の
   縁辺に、排水管が取付けられていると共に、前記フィル
   ム体の裏面に、該フィルム体の表面にくぼみが形成でき
   る皿状体が取付けられており、前記排水管は前記皿状体
   の縁部に設けられた溝に嵌合保定されており、前記皿状
   部の底部は前記溝方向に傾斜していることを特徴とした
   臥床患者の陰部洗浄時の排水受け装置。