JPS6325483A - 熱処理炉 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、ブラウン管等のガラス製品の熱処理に用い
て好適な熱処理炉に関するものである。

［従来の技術］ 従来、この種の熱処理炉としては、たとえばラジアント
チューブ方式の熱処理炉がある。この熱処理炉は、炉本
体の内部に複数のラジアントチューブを炉壁に沿−）で
配置するとともに、炉内雰囲気を撹拌するファンを設け
てなるものであって、ラジアントチューブ内でガスを燃
焼させて炉内雰囲気温度を高め、これによって炉内の製
品を加熱するとともに、炉内雰囲気温度を漸次下げて製
品を徐冷するように構成したものである。

ところで、このような熱処理炉においてガラス製品を加
熱する場合には、まず炉内雰囲気に暴露されているガラ
ス素材の表面側が加熱され、その熱エネルギーが裏面側
に伝わって全体が昇温する。

また、製品を徐冷する場合には、ガラス素材の表面側か
ら熱エネルギーが奪われ、裏面側の熱エネルギーが表面
側に伝わって全体が冷却される。

［発明が解決しようとする問題点］ ところが、ブラウン管等のようにガラス素材の厚さが比
較的厚いものを熱処理する場合には、昇降温時において
ガラス素材の表面側と裏面側の温度差が大きくなり、そ
れらにおける熱膨張長さの差により製品が割れることが
ある。このため、上記のような加熱炉では、ガラス素材
の表面側と裏面側において大きな温度差が生じないよう
にするために製品の昇降温速度を極めて遅く設定しなけ
イ１ばならず、熱処理の作業効率が悪いばかりか燃料費
が割高になって１．まうという問題があった。

［発明の目的］ この発明（」、−１−記事情に鑑みてなされたもので、
ガラス製品を短時間で昇降温さ什ろことができ、したが
って、熱処理の作業効率を向」−させることができるの
（」勿論のこと、燃料費を低減オろことができる熱処理
炉を提供することを目的とする。

［問題点を解決するための手段］ この発明の熱処理炉は、炉本体の内部に、炉壁から離間
して配置され、かつ加熱されて内部を向く表面から遠赤
外線を照射ずろ遠赤外線パネルと、この遠赤外線パネル
と」−記炉壁との間の雰囲気を加熱する加熱手段とを備
えて構成したものである。

「作用］ 上記構成の熱処理炉においてガラス製品を加熱Ｗろ場合
には、遠赤外線パネルから高温の遠赤外線か照射され、
これがガラス素材を透過する際に遠赤外線が有する熱エ
ネルギーをガラス累月内部に放出するから、ガラス素材
が表面側から裏面側にかけて均一に加熱される。また、
ガラス製品を徐冷する場合には、遠赤外線パネルから製
品温度よりも低温の遠赤外線が照射され、これがガラス
素材を透過する際にガラス累月内部の熱エネルギーを吸
収するから、ガラス素材が表面側から裏面側にかＩＪて
均一に冷却される。したがって、製品を短時間で昇降温
させてもガラス素材に温度差が生じることがなく、製品
に割れが発生ずることがない。

［実施例］ 以下、第１図を参照しながら本発明の一実施例について
説明する。第１図は、実施例の熱処理炉を示す断面図で
ある。この図に示す熱処理炉は、ブラウン管の内部を真
空排気する際にこれを加熱し、その内部に収納された電
子機器から例えばハンダに付着したペースト等の不純物
を蒸発させるためのものであって、加熱領域、恒温保持
領域および徐冷領域をそれぞれ複数台で連続的に構成す
ることにより、搬送される複数のブラウン管の連続的な
熱処理を可能とするものである。

−３＝ 図において符号１（Ｊ１炉本体である。炉本体ｌは底壁
２、側壁（炉壁）３および天井壁４から構成された筒状
をなすのもであって、その内部には、側壁３に沿って奥
行方向（図中矢印六方向）へ向かって延びろラジアント
デユープ（加熱手段）５・５が配置されている。ラジア
ントデユープ５は、［Ｊ字状をなすものであって、一端
部から燃焼ガスか供給され、これを内部で燃焼させて他
端部から排気するように構成されている。

また、底壁２の中央部には、炉本体ｌの奥行方向へ向か
って延びる開口部２３が設（Ｊられでおり、ブラウン管
は、その頭部を炉本体１の内部に位置さ什、尾部を図示
しない搬送機構に支持されて矢「［１Ａ方向へ向かって
搬送されるようになっている。

また、底壁２には、その開口部２ａに沿って下部仕切板
６・６が設けられている。下部仕切板６は、開（−１部
２ａの縁部から上方側壁３側へ向かって傾斜する傾斜板
部６ｇと、底壁２に対して平行な水平板部６１）とから
構成され、表裏面に開口する多数の孔７　を有している
。そして、この下部仕切板６の縁部には、遠赤外線パネ
ル８がその表面を側壁３に対して平行に位置させてそれ
ぞれ固定されている。

遠赤外線パネル８は、矩形板状をなすものであって、加
熱されることによって炉の内部側を向く表面から遠赤外
線を照射するように構成されている。また、遠赤外線パ
ネル８の表面は波状に形成されており、遠赤外線を炉の
内部のランダムな方向へ向かって照射するようになって
いる。また、遠赤外線パネル８の上端部には、表面を天
井壁４に対して平行に位置させた上部仕切板９がそれぞ
れ固定されている。そして炉本体１内は、上部仕切板９
・９、遠赤外線パネル８・８および下部仕切板６・６に
よって、加熱室ＩＯ・ｌＯと炉室１１とに区画され、ラ
ジアントチューブ５により加熱された雰囲気は、遠赤外
線パネル８を加熱するとともに、天井壁４に設けられた
ファン１２により対流せしめられ、炉室１１内に流入す
るようになっている。

次に、上記の熱処理炉によってガラス製品の熱処理を行
う場合の作用について説明する。

まず、加熱領域を構成する熱処理炉においては、ファン
１２を回転させた状態でラジアントチュ−ゾ５内で燃＄
１ガスを燃焼させ、加熱室１０内の雰囲気温度を高めろ
。すると、遠赤外線パネル８が加熱され、その炉室１１
側を向く表面から波長５〜５０μの遠赤外線か照射され
る。この遠赤外線は、炉室１１内において搬送される製
品のガラス素材を透過し、その際に遠赤外線が有する熱
エネルギーをガラス素材内部に放出するから、ガラス素
材が表面側から裏面側にかけて均一に加熱される。そし
て、加熱された製品は、搬送されて順次恒温保持領域に
入る。恒温保持領域においては、所定温度に達した製品
が炉室１１内の雰囲気により一定の温度に保たれる。次
に、徐冷領域を構成する熱処理炉においては、加熱室１
０内の雰囲気温度を炉室】１内を搬送される製品の温度
よりも低く設定する。すると、遠赤外線パネル８の表面
から製品温度よりも低温の遠赤外線が照射される。

この遠赤外線は、製品のガラス素材を透過し、その際に
製品が有する熱エネルギーを吸収するから、ガラス素材
が表面側から裏面側にかけて均一に冷却される。

上記熱処理炉においては、遠赤外線パネル８から照射さ
れる遠赤外線によりガラス製品を昇温させ、あるいは降
温させるように構成しているから、製品を短時間で昇降
温させてもガラス素材に温度差が生じることがない。し
たがって、製品に割れを発生させることなく短時間でこ
れを昇降温させることができ、熱処理の作業効率を大幅
に向上させることができるのは勿論のこと、炉本体１や
炉の開口部から外部に放散される熱量を少なくすること
ができ、燃料費を節約することができる。また、製品を
恒温保持する際には、炉室Ｉｔ内の雰囲気により製品の
温度が一定に保たれるから、製品の温度管理を容易に行
うことができる。

なお、」−記実施例では、ラジアントチューブ８により
加熱室１０内の雰囲気温度を高めるように構成している
が、その他、伝熱線あるいはガスバーナによって加熱す
るように構成してもよく、また、炉外に熱風発生装置を
併設してもよい。また、ブラウン管の熱処理に限らず、
その他のガラス製品の歪取焼鈍、コーティング処理、焼
付け、成形加工、強化加工等の加熱に際しても上記と同
様の効果を得ることができる。

［発明の効果］ 以−１−説明したようにこの発明の熱処理炉では、炉本
体の内部に、炉壁から離間して配置され、かつ加熱され
て内部を向く表面から遠赤外線を照射する遠赤外線パネ
ルと、この遠赤外線パネルと上記炉壁との間の雰囲気を
加熱する加熱手段とを備えた構成としているので、ガラ
ス製品に割れを発生させることなく短時間で昇降温させ
ることができ、熱処理の作業効率を向上させることがで
きる。

また、短時間で昇降温させることができるから炉から放
散される熱量を少な（することができ、燃料費を大幅に
低減することができる等の効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す図であって、熱処理炉
を示す断面図である。 １・・・・・・炉本体、 ３・・・・・・側壁（炉壁）、 ５・・・・・・ラジアントチューブ（加熱手段）、８・
・・・・・遠赤外線パネル。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 炉本体の内部に、炉壁から離間して配置され、かつ加熱
   されて内部を向く表面から遠赤外線を照射する遠赤外線
   パネルと、この遠赤外線パネルと上記炉壁との間の雰囲
   気を加熱する加熱手段とを備えてなることを特徴とする
   熱処理炉。