JPS63251663A - トルクコンバ−タ用のダンパ−装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、トルクコンバータに内蔵されているロックア
ツプクラッチ付オートマチック車の駆動系の振動を防止
するトルクコンバータ用のダンパー装置に関するもので
ある。

（従来技術及びその問題点） トルクコンバータはタービン、ポンプ、ステータの間を
流れる作動油がダンパーとして働き、大きな制振機能を
備えているが、トルクコンバータにロックアツプ機構を
設けた場合、燃費は低減するものの、ロックアツプ機構
がポンプに繋がるフロントカバーとタービン軸を直結す
るために作動油のダンパー機能が働かなくなり、振動、
こもり音が発生するという問題がある。

（発明の目的） 本発明は、トルクコンバータにロックアツプ機構を備え
た場合に駆動系に発生する振動を防止できるトルクコン
バータ用のダンパー装置を提供することを目的としてい
る。

（発明の構成） （１）技術的手段 本発明は、トルクコンバータの動力入力用のフロントカ
バーとタービンとの間に配置され、フロントカバーとタ
ービン軸を直結するロックアツプクラッチにおいて、ロ
ックアツプクラッチに並列回転自在にダンパー装置を設
け、ダンパー装置の略円板状ディスクの外周部に所定の
質量の環状ウェイトを設け、この環状ウェイトと前記タ
ービンとの間に、摩擦力でヒステリシストルクを発生し
ながら両者を連結する遠心クラッチを介装したことを特
徴とするトルクコンバータ用のダンパー装置である。

（２）作用 遠心クラッチのヒステリシストルク及び環状ウェイトで
ロックアツプ時のダンパー機能を向上させる。

（実施例） 本発明を採用した３要素のトルクコンバータを示す第１
図（上半分だけを図示）において、１０はエンジンのフ
ライホイールである。このフライホイール１０の外周部
にはリングギヤ１２が固着している。フライホイール１
０にはトルクコンバータ１４のフロントカバー１６がボ
ルト１８で固定されている。

フロントカバー１６はポンプ２０に固着され、ポンプ２
０に対向してタービン２２が設けられている。ポンプ２
０とタービン２２の間にはステータ２４が配置されてい
る。

タービン２２とフロントカバー１６との間には、ロック
アツプクラッチ２６およびダンパー装置２８が設けられ
ている。まず、ロックアツプクラッチ２６はピストン３
０、摩擦フェーシング３２、トーションスプリング３４
、プレート３６で構成されている。略環状のピストン３
０は内周部でシールリング３８を介してタービン２２の
ハブ４０に液密状態で摺動自在に嵌合している。ピスト
ン３０の外周部にはフロントカバー１６に対向するよう
に環状の摩擦フェーシング３２が固着されている。ピス
トン３０の中間部には２枚のサイドプレート４２が設け
られており、サイドプレート４２とプレート３６の外周
部との間にトーションスプリング３４を縮設しである。

略環状のプレート３６は内周部でハブ４０に固定されて
いるが、プレート３６の外周部はトーションスプリング
３４に対して軸方向に摺動自在に嵌合している。ハブ４
０はタービン軸４１にスプライン嵌合している。

したがって、トルクコンバータ１４内の油圧が上昇する
高回転時には油圧でピストン３０がフロントカバー１６
に向かって摺動し、摩擦フェーシング３２がフロントカ
バー１６に圧接してロックアツプ動作するようになって
いる。なお、以上のようなロックアツプクラッチ２６に
ついては、乾式のクラッチディスクの分野で従来から周
知である。

ロックアツプクラッチ２６とタービン２２との間には本
発明の要旨であるダンパー装置２８が設けられている。

ダンパー装置２８は、ディスク４４、環状ウェイト４６
、遠心クラッチ５０等から構成されている。略環状をな
すディスク４４は内周部でベアリング４５を介してプレ
ート３６に対して回転自在に軸支されている。ディスク
４４の外周部には略逆り字形断面をなす環状ウェイト４
６が設けられており、この環状ウェイト４６が配置され
ている部分はタービン２２の外面が湾曲しているので比
較的スペースに余裕がある。

遠心クラッチ５０はタービン２２と環状ウェイトの円筒
ドラム面５７との間を断続自在に連結している。遠心ク
ラッチ５０は両者を大きなヒステリシストルクＴｄｌｌ
で連結した方がダンパー装置２８の性能は向上する。な
お、この遠心クラッチ５０については、本件出願人によ
る特願昭６０−２０３８０号に詳しく記載されている。

ステータ２４はワンウェイクラッチ６０を介して固定筒
軸６２に連結している。

以上のような第１図の構造をモデル化した第２図（機械
回路図）に示すように、フロントカバー１６を介してフ
ライホイール１０に繋がるポンプ２０とタービン軸に繋
がるタービン２２の間には作動油によるダンパー６４が
働いており、作動油慣性質量およにステータ慣性質量を
示す符号２４′の両側にもダンパー６６．６８が働いて
いる。

また、フロントカバー１６とタービン２２との間は、摩
擦フェーシング３２、トーションスプリング３４を有す
るロックアツプクラッチ２６が設けられている。またロ
ックアツプクラッチ２６と並列に環状ウェイト４６、遠
心クラッチ５０を有するダンパー装置２８が連結してい
る。遠心クラッチ５０は環状ウェイト４６とタービン２
２の間に配置されている。

フロントカバー１６の角速度変化率（時間に対する微分
係数）をθＥとし、タービン軸４１の角速度変化率を０
Ｍとした時に、エンジン回転数Ｒに対するｌ　ｅＭ　／
θＥｌの値の変化を表す第３図に示すように、ダンパー
装置２８がない場合には特性Ｘｑが発生する。また、遠
心クラッチ５０を完全に連結した場合（ＴｄＨ−ｃｏ）
には特性Ｘｐが発生する。

そこで、遠心クラッチ５０で適度の滑りを発生しながら
連結する場合には、特性Ｘ１に示すようにδだけ、ダン
パー装置２８でタービン軸４１に伝わる振動が低減する
（制振作用）。

次に作用を説明する。高速走行時等の特定の高周波数域
でトルクコンバータ１４に繋がる駆動伝達系では捩り共
振に起因するこもり音等が発生し易いが、第３図の特性
Ｘｑの点Ｑを、主に環状ウェイト４６の慣性抵抗力減衰
し、前述のこもり音を防止する。

ダンパー装置２８のタービン軸４１への連結、切断は、
遠心クラッチ５０でエンジン回転数Ｒに応じた遠心力に
よって制御される。但し、共振点Ｐは遠心クラッチ５０
が連結しない回転数域に設定されている。

（発明の効果） 以上説明したように本発明によるトルクコンバータ用の
ダンパー装置は、ロックアツプクラッチ２６に対して回
転自在にダンパー装置２８を設はダンパー装置２８の略
円板状ディスク４４の外周部に所定の質量の環状ウェイ
ト４６を設け、この環状ウェイト４６と前記タービン２
２との間に、摩擦力でヒステリシストルクＴｄＨを発生
しながら両者を連結する遠心クラッチ５ｏを介装したの
で、次の効果を奏する。

タービン軸４１より後段の駆動伝達系では捩り共振に起
因するこもり音等が発生し易いが、第３図の特性Ｘｑの
点Ｑを、遠心クラッチ５ｏの摩擦力で発生するヒステリ
シストルクで減衰でき、前述のこもり音を防止すること
ができる。

しかも、環状ウェイト４６は弾性連結機構４８のトーシ
ョンスプリング５８のばね力で浮動支持されているので
、制振効果が一層向上する。

（別の実施例） （１）　本発明は、以上の１実施例にように３要素のト
ルクコンバータに限らず、４要索等の他のトルクコンバ
ータにも適用できる。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明を採用したトルクコンバータの縦断面略
図、第２図は第１図の構造をモデル化した構造略図、第
３図はダンパー装置の制振特性を示すグラフである。１
０・・・フライホイール、１４・・・トルクコンバータ
、１６・・・フロントカバー、２０・・・ポンプ、２２
・・・タービン、２６・・・ロックアツプクラッチ、２
８・・・ダンパー装置 特許出願人　株式会社大金製作所 代理人　弁理士　大森忠孝　′（ −」１

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. トルクコンバータの動力入力用のフロントカバーとター
   ビンとの間に配置され、フロントカバーとタービン軸を
   直結するロックアップクラッチにおいて、ロックアップ
   クラッチに対して回転自在にダンパー装置を設け、ダン
   パー装置の略円板状ディスクの外周部に所定の質量の環
   状ウェイトを設け、この環状ウェイトと前記タービンと
   の間に、両者を連結する遠心クラッチを介装したことを
   特徴とするトルクコンバータ用のダンパー装置。