JPS6324660Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、セラミツク圧電共振子を用いたセラ
ミツク発振子に関する。

現在最も一般的な発振子としては水晶振動子が
挙げられ、この水晶振動子を用いた発振器は周波
数安定度が良好であることが知られている。しか
しながら、水晶振動子は比較的高価格である。こ
のため、周波数安定度があまり厳しく要求されな
い用途において水晶振動子の代替品として使用可
能なセラミツク圧電共振子を用いたセラミツク発
振子が本出願人より提案されている。

ところで、そのようなセラミツク発振子におい
ては、セラミツク圧電共振子の支持構造が問題と
なり、セラミツク圧電共振子の支持点やケースと
の間の接触位置がずれたりすると共振点に変化を
きたし、周波数変動を引起こすきらいがあつた。

本考案は、上記の点に鑑み、セラミツク圧電共
振子の支持構造を改善することにより、周波数変
動の減少を図つた製造組立容易なセラミツク発振
子を提供しようとするものである。

以下、本考案に係るセラミツク発振子の実施例
を図面に従つて説明する。

第１図及び第２図において、セラミツク圧電共
振子１は表側及び裏側に電極を形成した方形板状
体を成しており、内側に条溝２を形成した絶縁樹
脂製のコ字状内枠３に載置される。この際、内枠
３の条溝２はセラミツク圧電共振子１に不要な応
力を与えないように共振子よりも多少大きく形成
する事が望ましい。そのコ字状内枠３の両側面に
は嵌合部としての突条４が一体に形成されてい
る。一方、絶縁樹脂製の箱形ケース５は内側面に
前記突条４と嵌合する条溝６を有しており、前記
コ字状内枠３は共振子１を保持した状態にて箱形
ケース５内に嵌込まれ収納される。そして、箱形
ケース５と前記共振子１との間に夫々リード付弾
性金属端子７Ａ，７Ｂが差込まれる。該リード付
弾性金属端子７Ａ，７Ｂは同一形状であつて、中
心に突起８を有する中央圧接部９と、この中央圧
接部９より放射状に延長する弾性支持部１０と、
該弾性支持部１０の一つに一体に形成されるリー
ド部１１とから成つている。各端子７Ａ，７Ｂは
弾性により突起８にて前記共振子１の電極に夫々
圧接して共振子１の主たる保持を行つている。

第３図は上記実施例にて示したセラミツク発振
子を用いた発振器の１例を示す。この図におい
て、セラミツク発振子２０は抵抗器２１と共に増
幅器２２の入出力端に夫々接続され、またセラミ
ツク発振子２０の両端は夫々コンデンサ２３Ａ，
２３Ｂを介して接地される。増幅器２２の出力側
には増幅器２４が接続され、この増幅器２４の出
力が出力端子２５に導出され、電源端子２６には
電源電圧Vccが供給されるようになつている。

第３図の発振器の動作は水晶発振器の場合に類
似しており、発振周波数はセラミツク圧電共振子
１の特性によつて殆んど定まる。

以上説明したように、上記実施例によれば、コ
字状内枠３によつてセラミツク圧電共振子１の周
縁部を確実にかつ安定に位置決めしているので、
機械的衝撃に強く、発振周波数の変動を極力抑制
することができる。従つて、電気的な特性面での
信頼性の向上を図ることができる。また、製造組
立が容易である。

なお、上記実施例では方形板状のセラミツク圧
電共振子を用いたが、円板状のセラミツク圧電共
振子を使用することもでき、この場合はコ字状内
枠により共振子周縁部の３点にて位置決めされる
ことになる。

叙上のように、本考案によればセラミツク圧電
共振子の支持構造を改善して周波数変動の減少を
図つた製造組立容易なセラミツク発振子を得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るセラミツク発振子の実施
例を示す分解斜視図、第２図は同平面図、第３図
はセラミツク発振子を用いて発振器を構成した場
合の回路図である。 １……セラミツク圧電共振子、２，６……条
溝、３……コ字状内枠、４……突条、５……箱形
ケース、７Ａ，７Ｂ……リード付弾性金属端子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内側に条溝を形成したコ字状絶縁性内枠中に板
   状セラミツク圧電共振子を載置して前記条溝にて
   当該共振子を保持し、前記内枠の両側面の嵌合部
   を絶縁性ケース内側面の嵌合部に嵌込んで前記内
   枠を前記ケース内に収納し、中心に突起を有する
   中央圧接部と該中央圧接部より放射状に延長する
   弾性支持部と該弾性支持部の１つに一体に形成さ
   れるリード部とからなつているリード付弾性金属
   端子を、前記ケースと前記共振子との間に当該共
   振子の電極に圧接する如く配設したことを特徴と
   するセラミツク発振子。