JPS6324632Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、上面に料理保温用の加熱プレート
を張設した電熱調理器に関するものである。

この種の電熱調理器の従来例の１つを第１図に
示している。すなわち、この電熱調理器は、ガラ
ス製の加熱プレートＡの裏面にエツチングヒータ
Ｂを張設し、このガラス製加熱プレートＡをアル
ミニユウム押し出し形材よりなる枠体Ｃの内周縁
に挾着し、この枠体Ｃの外側部にビスＤで把手Ｅ
を取り付け、枠体Ｃの下部に裏板Ｆと脚Ｇとをビ
スＨで同時に取り付けたものである。

しかしながら、このように枠体Ｃの内周縁に加
熱プレートＡを挾着する構成では、加熱プレート
Ａの表面に対し枠体Ｃの表が高くなつてしまい、
この加熱プレートＡより大きい鍋・皿をのせた場
合に枠体Ｃと加熱プレートＡとの間に隙間ができ
てしまい、熱損失が大きくなり料理の保温ができ
なくなつてしまうという欠点を有する。

また、加熱プレートＡへのヒータＢの圧接をは
かるため、加熱プレートＡをガラス製とし、この
加熱プレートＡに対しエツチングヒータＢを張設
する構成であるため、耐熱ガラス、エツチングヒ
ータＢなどコスト高の要因となる素材を多く必要
とし、製品価格の増大をきたすという不都合も有
している。

したがつて、この考案の目的は、熱効率がよく
安価に製造することのできる電熱調理器を提供す
ることである。

この考案の一実施例を第２図および第３図に示
す。すなわち、この電熱調理器は、フエノール樹
脂などを素材として成形され中央部を開口１ａと
した筐体表枠部材１と、表面が前記開口１ａより
上方に突出するように前記筐体表枠部材１の裏面
よりパツキン２を介装してねじ３止めした金属製
の加熱プレート４と、この加熱プレート４の裏面
に配設したヒータ５と、前記筐体表枠部材１の外
周部を残し、この筐体表枠部材１の裏面に形成し
たボス１ｂを介してねじ６止めした筐体裏面部材
７と、この筐体裏面部材７に支持されて前記ヒー
タ５を加熱プレート４の裏面に弾接するヒータ押
えばね８とを備えたものである。

前記ヒータ５は、電熱線をマイカなどの絶縁素
材で絶縁被覆して面状に形成し、このヒータ５の
裏面にヒータ５のふく射熱を反射する反射板９を
張設する。

前記ヒータ押えばね８は、その端部を筐体表枠
部材１の裏面に形成した位置決め凹部１０に係入
した状態で、筐体表枠部材１と筐体裏面部材７に
挾着されるようにする。

筐体裏面部材７には複数の風孔１１と外方へは
り出した脚１２とを設け、さらに側端縁の一部を
はり出させてコード押え部１３とし、このコード
押え部１３によりコード１４とコードブツシユ１
５を筐体表枠部材１との間に押圧するようにす
る。

このように構成したため、次のような効果が得
られる。

(1) 加熱プレート４の表面を筐体表枠部材１の開
口１ａより上方に突出するように設けたため、
加熱プレート４よりも大きい鍋・皿をのせて
も、加熱プレート４の表面より鍋・皿が浮くこ
とはなく、熱損失の少ない加熱がおこなわれ
る。

(2) 筐体表枠部材１への筐体裏面部材７の取り付
けにより、ヒータ５の加熱プレート４裏面への
押圧、コード１４の押えつけを同時に果たすこ
とができ、組立工数を低減化できる。

(3) 筐体裏面部材７を筐体表枠部材１の裏面にそ
の外周部を残して取り付けているため、筐体の
外周部では表裏面とも外気にさらされ、温度上
昇が少ない把手部とすることができ、別に把手
を設ける必要はない。

(4) 脚１２をはり出し形成しているので、ここに
コード１４を巻きつけることができ、収納時の
まとまりがよい。

以上のように、この考案の電熱調理器は、中央
部を開口した筐体表枠部材と、表面が前記開口よ
り上方に突出するように前記筐体表枠部材の裏面
より取り付けた加熱プレートと、この加熱プレー
トの裏面に配設したヒータと、前記筐体表枠部材
の外周部を残し、この筐体表枠部材の裏面に取り
付けた筐体裏面部材と、この筐体裏面部材に支持
されて前記ヒータを加熱プレートの裏面に弾接す
るヒータ押えばねとを有し、かつ前記筐体裏面部
材には複数の風孔と外方へはり出した脚とを設
け、さらに側端面の一部をはり出させてコード押
え部とし、このコード押え部によりコードを筐体
表枠部材との間に押圧するようにしたもので、こ
のような構成とすることにより、加熱プレートの
表面より大きい鍋・皿を載置した場合でも底面に
おける接触状態が悪くなることがなく、熱損失の
小さい料理保温を行うことができる。また、筐体
裏面部材の筐体表枠部材への取付けにより、ヒー
タの加熱プレート裏面への押圧とコードの押え付
けを同時に果たすことができるため、組立工数の
低減化が図れ、かつ各部品も低価格の素材で構成
でき、安価に製造することができる。さらに、筐
体の外周部では表裏面とも外気にさらされるた
め、温度上昇が少ない把手部とすることができ、
しかも脚にコードを巻きつけることができるた
め、収納時のまとまりが良くなるという実用的効
果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す縦断面図、第２図はこの
考案の一実施例を示す縦断面図、第３図はその半
部破断裏面図である。 １……筐体表枠部材、１ａ……開口、４……加
熱プレート、５……ヒータ、７……筐体裏面部
材、８……ヒータ押えばね。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中央部を開口した筐体表枠部材と、表面が前記
   開口より上方に突出するように前記筐体表枠部材
   の裏面より取り付けた加熱プレートと、この加熱
   プレートの裏面に配設したヒータと、前記筐体表
   枠部材の外周部を残しこの筐体表枠部材の裏面に
   取り付けた筐体裏面部材と、この筐体裏面部材に
   支持されて前記ヒータを加熱プレートの裏面に弾
   接するヒータ押えばねとを有し、かつ前記筐体裏
   面部材には複数の風孔と外方へはり出した脚とを
   設け、さらに側端縁の一部をはり出させてコード
   押え部とし、このコード押え部によりコードを筐
   体表枠部材との間に押圧するようにした電熱調理
   器。