JPS63225920A

JPS63225920A - 磁気記録媒体の製造方法

Info

Publication number: JPS63225920A
Application number: JP5893087A
Authority: JP
Inventors: Tetsuo Mizumura; 哲夫水村; Noboru Isoe; 磯江　昇
Original assignee: Hitachi Maxell Ltd
Current assignee: Maxell Ltd
Priority date: 1987-03-16
Filing date: 1987-03-16
Publication date: 1988-09-20

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は磁気記録媒体に係わり、さらに詳しくは磁気記
録媒体の表面に設ける潤滑剤層の形成方法の改良に関す
る。

〔従来の技術〕

一般に１強磁性金属もしくはその合金を真空蒸着法、ス
パッタリング法などによって基体上に被着させるか、ま
たは磁性粉末を結合剤と共に基体上に結着して作られた
磁気記録媒体は、記録再生時に磁気ヘッドなどと摺接す
ることによって、磁性層が摩耗され易く、特に真空蒸着
法などによって被着された強磁性金属薄膜は、高密度記
録に適した磁気特性を有する反面、磁気ヘッドなどとの
摩擦係数が大きくて走行不良が生じたり、磁性層の摩耗
や損傷を受は易く磁気特性が劣化するという欠点を有し
ている。このため、従来技術においては磁性層上に種々
の潤滑剤からなる潤滑層を設けるなどして磁気記録媒体
の走行性や耐摩耗性の改善をはかる努力が払われてきて
おり、例えば潤滑層として直鎖型飽和脂肪酸またはこれ
らの金属塩からなる単分子膜もしくは累積膜を磁性層上
に設けること（特公昭５６−３０６０９号公報）やパー
フルオロアルキルポリエーテルを磁性層上に塗布するこ
と（特開昭６０−６１９１８号公報）など、数多くの提
案がなされている。しかし、特に強磁性金属薄膜型の磁
気記録媒体の場合には、潤滑剤やバインダーを含む塗布
型の磁気記録媒体とは異なり、磁性層上に設けられてい
る潤滑剤層による磁気ヘッドの目づまり、あるいはドロ
ップアウトが発生し易く、また電磁変換特性からいって
潤滑剤層はできるだけ薄いことが要求されている。この
潤滑剤層を磁性層上に薄く形成させる方法として、従来
の塗布法に代えて１例えば磁気記録媒体のバックコート
層に潤滑剤を含浸させ、これを巻き取ることによって磁
性層表面に潤滑剤を転写させる方法（特公昭５７−２９
７６９号公報）などが提案されている。しかし、この方
法は薄い潤滑剤層を得るには適しているものの、バック
コート層から転写された潤滑剤層は付着むらが多く、磁
性層上全表面に均一にむらなく潤滑剤層をカバーさせる
ことは極めて困難であり、そのため走行むらが生ずるな
どの欠点があった。このため、磁性層上に潤滑剤転写後
、加温処理を行い均一な潤滑剤層を得ることが試みられ
たが、この方法では磁性層が酸化されてしまい磁気特性
が劣化するという問題があった。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上述したごと〈従来技術において、バックコート層から
磁性層上に潤滑剤層を転写させる方法は、潤滑剤層の付
着むら、あるいは潤滑剤層の厚みむらが生じ、そのため
磁気記録媒体に走行むらが発生し信頼性が低下するとい
う問題があった。

本発明は上記従来技術における潤滑剤層の厚みむら、被
覆むらなどの問題点を解消し１強磁性体薄膜からなる磁
性層上に潤滑剤層が薄く、しかも均一に被覆され、優れ
た走行特性を有する信頼性の高い磁気記録媒体の製造方
法を提供することを目的とする。

〔問題を解決するための手段〕

上記本発明の目的は、磁気記録媒体のバックコート層か
ら強磁性体薄膜からなる磁性層上に転写させた厚みむら
、あるいは被覆むらのある潤滑剤層を、アルゴンなどの
不活性ガスもしくは窒素ガスなどの雰囲気中でプラズマ
処理を行うことにより、達成される。

すなわち、転写むらのある潤滑剤層の表面をプラズマ処
理することで、潤滑剤の弱いスパッタリング現象が起こ
り、また一方ではスパッタされた潤滑剤が再び磁性層上
に再付着されることによって、磁性層上に極めて薄い、
ほぼ均一な潤滑剤層が形成されるのである。

本発明の方法において、バックコート層から磁性層上に
転写させる潤滑剤としては、一般に用いられている潤滑
剤を使用することができる。すなわち、脂肪族系潤滑剤
、フッ素系潤滑剤、シリコーン系潤滑剤および炭化水素
系潤滑剤などが挙げられる。すなわち、脂肪族系潤滑剤
としては、脂肪酸、脂肪酸の金属塩、脂肪酸エステル、
脂肪酸アミド、脂肪族アルコールなどがある。上記脂肪
酸としては１例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミ
チン酸、オレイン酸、ステアリン酸、ベヘン酸などが好
ましく、またこれらの金属塩として、例えばリチウム塩
１．ナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、ア
ルミニウム塩、鉄塩、コバルト塩、亜鉛塩、バリウム塩
、鉛塩などが好適である。また、脂肪酸エステルとして
は１例えばステアリン酸ブチル、ミリスチン酸オクチル
、ステアリン酸モノグリセリド、パリミチン酸モノグリ
セリド、オレイン酸モノグリセリド、ペンタエリスリト
ールテトラステアレートなどを挙げることができ、脂肪
酸アミドとしては、例えばカプロン酸アミド、カプリン
酸アミド、ラウリン酸アミド、パルミチン酸アミド、ベ
ヘン酸アミド、オレイン酸アミド、リノール酸アミド、
メチレンビスステアリン酸アミドなどが好ましい、さら
に、脂肪族アルコールとしては、例えばステアリルアル
コール、ミリスチルアルコールなどが好ましく使用され
、この他にトリメチルステアリルアンモニウムクロライ
ド、塩化ステアロイルなどの塩化物、ステアリルアミン
、ステアリルアミンアセテート、ステアリルアミンハイ
ドロクロライドなどのアミンなども使用される。

そして、上記フッ素系潤滑剤としては１例えばトリクロ
ロフルオロエチレン、パーフルオロポリエーテル、パー
フルオロアルキルポリエーテル、パーフルオロアルキル
カルボン酸などが好ましく、市販品の具体例としては、
ダイキン社製ダイフロン＃２０、デュポン社製クライト
ツクスＭ、クライトツクスＨ，パイダックスＡＲ、モン
テジソン社製フオンブリンＺなどが挙げられる。

さらに、上記シリコーン系潤滑剤としては、シリコーン
オイル、変性シリコーンオイルなどがあり、上記炭化水
素系潤滑剤としては、パラフィン、スクアラン、ワック
スなどが好適なものどして使用される。

なお、本発明の潤滑剤層は、上記潤滑剤の少なくとも１
種によって構成される他、防錆剤などの添加剤を混在さ
せてもよい。

本発明において、バックコート層から磁性層上に潤滑剤
層を転写させる方法は、非磁性基体上に強磁性体薄膜型
の磁性層を設けた磁気記録媒体の基体の裏面に、所定組
成のバックコート層を形成させ、さらに上記バックコー
ト層の表面に、上記潤滑剤を塗布法などの方法で潤滑剤
層を形成させた後、この磁気記録媒体をいったん巻き取
ることによって、バックコート層表面上の潤滑剤層を磁
性層上に転写させることができる。

そして、磁性層上に転写させた潤滑剤層のプラズマ処理
は、例えば第２図に示すごとく、真空槽５内に設けたプ
ラズマ発生用の平行電極９の間を通過させることによっ
て、潤滑剤の弱いスパッタリング現象を発生させ、かつ
スパッタされた潤滑剤の磁性層上への再付着によって均
一で、しかも極めて薄い良質の潤滑剤層を形成させるこ
とができる。

本発明の方法によって形成させる潤滑剤層の膜厚は、３
０〜５００人の範囲が好ましく、より好ましい範囲は５
０〜２００人である。上記潤滑剤層の膜厚が３０人未満
では、磁性層上に均一に潤滑剤を被覆させることが難し
くなり、そのため潤滑性が低下するので好ましくなく、
膜厚が５００人を超えると、逆に走行性が低下する、膜
厚の均一化のためのプラズマ処理に時間がかかるなどの
理由で好ましくない。

本発明の磁気記録媒体において、基体上に形成される磁
性層は、　Ｃｏ、Ｎｉ、Ｆｅなどの単体金属もしくはこ
れらの合金、さらにＦｅ−５Ｌ、Ｆｅ−Ｒｈ、Ｆａ−Ｖ
、Ｆｅ−Ｔｉ、Ｃｏ−Ｐ、Ｃｏ−Ｂ、Ｃｏ−５Ｌ、　Ｇ
ｏ−Ｖ、　Ｇｏ−Ｙ、Ｃｏ−８ｒｓ、　Ｃｏ　−Ｍｎ、
Ｃｏ−Ｎｉ、Ｃｏ−Ｎ１−Ｐ、Ｃｏ−Ｎ１−Ｂ。

Ｃｏ　−Ｃｒ、　Ｃｏ　−Ｎｉ　−Ｃｒ、Ｃｏ　−Ｎｉ
　−Ａｇ、　Ｇ。

−Ｎｉ−Ｐｄ、　Ｇｏ−Ｎｉ−Ｚｎ、　Ｃｏ−Ｃｕ、　
Ｃｏ　−Ｎｉ−Ｃｕ％Ｇｏ−Ｗ、Ｇｏ−Ｎｉ−Ｗ、Ｇｏ
−Ｍｎ−Ｐ、　Ｃｏ−３＋ａ−Ｃｕ、　Ｃｏ−Ｎ１−Ｚ
ｎ−Ｐ、　Ｇｏ　−Ｖ−Ｃｒなど、およびＦｅ、Ｏ，、
Ｆｅ、Ｏ，、Ｆｅ。

０、および／またはＦｅ３Ｏ４にＧｏ、　Ｔｉ、Ｏｓ、
　Ｃｕなどを含有した酸化鉄系の強磁性体、もしくは窒
化鉄系の強磁性体を真空蒸着、イオンブレーティング、
スパッタリングなどのペーパーデポジション法あるいは
各種のメッキ法などによって基体上に被着させることに
より形成させることができる。

また、本発明の磁気記録媒体は、ポリエステルフィルム
などの合成樹脂製のフィルムを基体とする磁気テープお
よび円盤やドラムを基体とする磁気ディスクや磁気ドラ
ムなど、磁気ヘッドと摺接する構造の種々の形態を包含
するものである。

〔実施例〕

以下に本発明の一実施例を挙げ１図面に基づいてさらに
詳細に説明する第１図（ａ）に示す構造の磁気記録媒体を以下の手順に
よって作製した。

真空蒸着法により、１〇−厚さのポリエチレンテレフタ
レートフィルムの基体１の片面に、　１５００人の膜厚
のＣｏ−２０ｗｔ％Ｎｉ合金よりなる磁性層２を形成し
た。これを真空蓋着装ｆｆｌ！（図示せず）より取り出
し、磁性層２が設けられている基体１の裏面に、ＣａＣ
０，８重量部、ポリウレタンエラストマ３重量部、カー
ボンブラック３重量部、トルエンおよびシクロへキサノ
ン４０重量部からなるバックコート層３を１．５．の厚
さに塗布して形成し、このバックコート層３の表面に、
デュポン社製の潤滑剤（商品名クライトツクスＨ）の０
．１　ｗｔ％フレオン溶液を塗布し・乾燥させて、潤滑
剤層４を形成し、第１図（ｃ）に示す磁気記録媒体を作
製した。次に、第１図（Ｑ）に示す磁気記録媒体を巻き
取りロールに巻き取って、２４時間室温に放置し、バッ
クコート暦３上の潤滑剤層４を磁性層２の上に、第１図
（ｂ）に示すごとく転写させた。

この第１図（ｂ）に示す磁気記録媒体を、第２図に示す
プラズマ処理装置を用い、真空槽５内を３Ｘ　１０−’
　Ｔｏｒｒとなし、０．０１〜０．３ＴｏｒｒのＡｒガ
スを導入しながら、ＡＣ３０Ｈｚの商用周波数で、４２
０ｖ、電流０．０３〜０．１Ａを平行電極９に印加して
プラズマを発生させ、この平行電極９間に第１図（ｂ）
に示す磁気記録媒体を通過させることによって、磁性層
２上に不均一に転写された潤滑剤層４のプラズマ処理を
行なうことにより、第１図（ａ）に示す磁性層２上に均
一に形成された潤滑剤層４を有する磁気記録媒体の原反
を作製した。

このとき潤滑剤層の膜厚は１００人でほぼ均一であった
・（比較例）プラズマ処理を省略した以外は、すべて実施例と同様の
方法で磁気記録媒体の原反を作製した。

以上の実施例および比較例で作製した原反から切出した
磁気テープを用い、ジッター値を測定して磁気テープの
走行性を評価した。その結果を第１表に示す。

第　　　１　　　表〔発明の効果〕以上詳細に説明したごとく、本発明の方法によれば、磁
性層上に極めて薄く、かつ均一な膜厚の良質の潤滑剤層
を形成させることができるので、走行むらの発生がなく
信頼性の高い磁気記録媒体が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）、（ｂ）、（ｃ）は、本発明の実施例にお
ける磁気記録媒体の製造法において磁性層上に潤滑剤層
を形成させる順序を示す工程図、第２図は本発明の実施
例におル１て用いたプラズマ処理装置の構造を示す模式
図である。１・・・基体　　　　　　　２・・・磁性層３・・・バ
ックコート層　　４・・・潤滑剤層５・・・真空槽　　
　　　　６・・・真空排気系７・・・送り出しロール　
　８・・・巻き取りロール９・・・平行電極　　　　　
１０・・・ガス導入口１１・・・潤滑剤層を磁性層上に
転写させた磁気記録媒体

Claims

【特許請求の範囲】１、可撓性の非磁性基体上に、強磁性体薄膜からなる磁
性層を設けた磁気記録媒体において、上記非磁性基体の
裏面にバックコート層を設け、さらに該バックコート層
の表面に潤滑剤層を形成させた磁気記録媒体を、いった
ん巻き取ることによって、上記バックコート層表面の潤
滑剤層を上記磁性層上に転写させ、しかる後プラズマ雰
囲気中で処理することにより、上記磁性層上に薄く、ほ
ぼ均一な潤滑剤層を形成させることを特徴とする磁気記
録媒体の製造法。２、潤滑剤層は、脂肪族系潤滑剤、フッ素系潤滑剤、シ
リコーン系潤滑剤、炭化水素系潤滑剤のうちの少なくと
も１種からなることを特徴とする特許請求の範囲第１項
に記載の磁気記録媒体の製造法。３、潤滑剤層の膜厚を、３０〜５００Åとすることを特
徴とする特許請求の範囲第１項または第２項に記載の磁
気記録媒体の製造法。