JPS63210425A - ブレ−キデイスクの鳴き防止装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 Ａ１発明の目的 （１）産業上の利用分野 本発明は、自動車、自動二輪車等に用いられるディスク
ブレーキ装置のブレーキディスク、特にハブと、このハ
ブからフランジ状に延びる円板部とからなるブレーキデ
ィスクの鳴き防止装置に関する。

（２）従来の技術 回転するブレーキディスクの円板部両側面に摩擦パッド
を押圧したとき、その押圧力の程度やブレーキディスク
及び摩擦バンドの摩擦特性に因っては、円板部と摩擦パ
ッドとの間に５ｔｉｃｋ−ｓｌｉｐ現象（（つついたり
離れたりする現象）が発生し、それがブレーキディスク
の共振を誘発し、「ブレーキの鳴き」と呼ばれる不快音
を発生させる。

従来、そのような不快音の発生を防止するために、ブレ
ーキディスクの円板部内部において、それと固有振動数
を異にするプレート状のダンピング部材を円板部に摩擦
結合し、ダンピング部材の内部減衰、並びに円板部とダ
ンピング部材間の摩擦によりブレーキディスクの振動を
抑えるようにしたものが知られている（例えば特公昭５
１−４５７５３号公報参照）。

（３）　　発明が解決しようとする問題点しかしながら
、−ＩＩにブレーキディスクは剛性が極めて大きいため
、その振幅は極小であり、したがって上記のようなダン
ピング部材を採用しても、振動時、そのダンピング部材
の各部に与える変位量は極めて小さいので、それによる
振動減衰効果は小さい。

本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、制動時
、ブレーキディスクの共振を効果的に抑えて「ブレーキ
の鳴き」を防止することができる、ブレーキディスクの
鳴き防止装置を提供することを目的とする。

Ｂ７発明の構成 ４１１　　問題点を解決するための手段上記目的を達成
するために、本発明は、円板部に、それの所定の共振振
動数と略等しい共振振動数を持つ動吸振器を付設したこ
とを特徴とする。

（２）作　用 制動時、ブレーキディスクの円板部が加振され、その振
動数が共振振動数に達すると、動吸振器が共振し、その
作用により円板部の振動を抑える。

即ち、これは２自由度系振動理論によるもので、このよ
うにブレーキディスクの振動（１自由度とみなす）と動
吸振器の振動（ｌ自由度）とを連成させると、前者は、
単独の場合とは全く異なった振動を示し、前者と後者の
共振振動数が略合致したとき、前者の共振レベルは、単
独の場合にくらべて大巾に低下する。

特に、動吸振器は、剛性の大なる円板部の、極小振幅で
振動数の高い振動を小重量の重錘をもって効果的に抑え
ることができ、「ブレーキの鳴き」を防止することがで
きる。

（３）実施例 以下、図面により本発明の実施例について説明すると、
先ず本発明の第１実施例を示す第１図及び第２図におい
て、自動車用ディスクブレーキ装置のブレーキディスク
Ｄは、図示しない車輪に固着されるハブ１と、このハブ
１の一端からフランジ状に延びる円板部２とからなり、
この円板部２の両側面に一対の摩擦パッド（図示せず）
を押圧して発生させる摩擦力により車輪を制動すること
ができる。

このブレーキディスクＤはベンチレーテッド型に構成さ
れる。即ち、円板部２には、その内、外周面間を連通ず
るように両側面間を放射状に延びる多数の通風孔３．３
・・・が設けられ、ブレーキディスクＤの回転中、空気
が遠心力の作用によりこれら通風孔３．３・・・を内方
から外方へ通過して、制動時の摩擦熱により加熱された
円板部２を冷却するようになっている。

円板部２には、通風孔３．３・・・の全部または幾つか
において、動吸振器Ａが取付られる。この動吸振器Ａは
、鉄板等からなる板状の重錘４と、この重錘４の両側面
に焼付け、接着等により接合された弾性部材としての一
対のゴム片５，５と、これらゴム片５．５の外側面に同
じ（焼付け、接着等により接合された一対の取付板６．
６とから構成される。

この動吸振器Ａの取付けに当っては、取付板６゜６を介
してゴム片５，５を圧縮し、その反発力により取付板６
．６を通風孔３の、円板部２の側面と平行な内壁に圧着
する。即ち、圧入により取付ける。その際、通風孔３の
他の内壁と動吸振器Ａとの間に通風間隙３ａ、３ａを残
すことが、円板部２の冷却上好ましい。

動吸振器Ａは、ブレーキディスクの所定の共振振動数と
略等しい共振振動数を持つように、重錘４の重量及びゴ
ム片５，５のばね定数が選定される。

次にこの実施例の作用について説明する。

いま、回転するブレーキディスクＤを制動すべく、その
円板部２の両側面に摩擦バッドを押圧し、両者の摺擦に
より生じる振動がブレーキディスクＤの共振振動数に達
すると、円板部２が共振しようとするが、その共振振動
数に略等しい共振振動数を持つ動吸振器Ａが共振し、そ
の作用により円板部２の共振を抑制することができる。

第３図に試験結果を示す。尚、この試験は、ハブ１を固
定した状態でブレーキディスク８を加振したものである
。

同図において線ａは動吸振器Ａを付設しない場合のブレ
ーキディスクＤの振動特性を示すもので、約１３００Ｈ
ｚに一つの共振があり、このときのブレーキディスクＤ
の共振モードは第４図の通りである。

第３図において、線すは、上記ブレーキディスクＤに動
吸振器Ａを２個付設した場合、線Ｃは１０個付設した場
合、線ｄは１６個付設した場合の振動特性を示すもので
、これらから明らかなように、動吸振器Ａを取付けると
１３００Ｈｚ付近のブレーキディスクＤの振動レベルが
低下し、そして動吸振器Ａの取付個数が多い程、振動レ
ベルの低下量が大きい。

また、第５図は動吸振器Ａの重錘４の重さと吸振効果と
の関係を示すもので、重錘４が重くなる程、共振倍率の
低下が大きいことが理解されよう。

第６図ないし第９図は本発明の他の実施例を示す。即ち
、第６図の例は、一対のゴム片５，５の外側面に、通風
孔３内壁に隆起させた複数の爪７゜７・・を喰込ませる
ことにより、動吸振器Ａを円板部２に取付けたものであ
り、第７図の例は、一対のゴム片５．５を通風孔３内壁
に直接接着することにより、動吸振器Ａを円板部２に取
付たちのであり、第８図の例は、動吸振器Ａの弾性部材
としてコイルばね８，８を用いたものであり、第９図で
は、同弾性部材として、重錘４に向って膨らむように湾
曲した板ばね９，９を用いたものである。

Ｃ０発明の効果 以上のように本発明によれば、円板部に、それの所定の
共振振動数と略等しい共振振動数を持つ動吸振器を付設
したので、動吸振器の共振作用により円板部の、極小振
幅で振動数の高い振動を効果的に抑制し、「ブレーキの
鳴き」を防止することができる。

尚、前記動吸振器は、これを円板部の両側面間に設けら
れる取付孔に装着すれば、円板部の制動面積を何等減少
させることがなく有利であり、またその取付孔としてベ
ンチレーテッド型ブレーキディスクの通風孔を利用し、
その通風孔に通風間隙を残して動吸振器を装着すれば、
ブレーキディスクと共に動吸振器をも空気冷却すること
ができ、その耐久性向上に寄与し得る。

【図面の簡単な説明】

第１及び第２図は本発明の第１実施例を示すもので、第
１図は本発明の鳴き防止装置を備えた自動車用ブレーキ
ディスクの側面図、第２図は第１図のｎ−ｎ線拡大断面
図、第３図は本発明を適用したブレーキディスク（ｂ、
ｃ、ｄ）とその適用がないブレーキディスクｉａｌとの
振動特性比較線図、第４図は上記ブレーキディスク（ａ
ｌの１３２５Ｈｚでの共振モード図、第５図は本発明の
動吸振器における重錘重さとブレーキディスクの共振倍
率低下量との関係線図、第６図ないし第９図は本発明の
第２実施例ないし第５実施例をそれぞれ示す、動吸振器
周りのブレーキディスクの要部側面図である。 Ａ・・・動吸振器、Ｄ・・・ブレーキディスク、ｌ・・
・ハブ、２・・・円板部、３・・・取付孔兼通風孔、３
ａ・・・通風間隙、４・・・重錘、５・・・弾性部材と
してのゴム片、８・・・弾性部材としてのコイルばね、
９弾性部材としての板ばね

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）ハブと、このハブからフランジ状に延びる円板部
   とからなるブレーキディスクの鳴き防止装置であって、
   円板部に、それの所定の共振振動数と略等しい共振振動
   数を持つ動吸振器を付設したことを特徴とする、ブレー
   キディスクの鳴き防止装置。
2. （２）特許請求の範囲第（１）項記載のものにおいて、
   動吸振器は、重錘と、この重錘を円板部に連結する弾性
   部材とからなる、ブレーキディスクの鳴き防止装置。
3. （３）特許請求の範囲第（１）項記載のものにおいて、
   円板部の両側面間に設けられる取付孔に動吸振器を装着
   した、ブレーキディスクの鳴き防止装置。
4. （４）特許請求の範囲第（２）項記載のものにおいて、
   取付孔は円板部の内、外周面間を連通するように半径方
   向に延びる通風孔であり、この通風孔に通風間隙を残し
   て動吸振器を装着した、ブレーキディスクの鳴き防止装
   置。