JPS6320984B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はプラスチツクネツト、エキスパンドラ
ス等のネツト材に予め所定間隔で縦端太材を取り
つけたネツト型枠材を用いてコンクリート型枠を
組立てるネツト型枠工法に関する。

通常コンクリートパネルとして使用される合板
に代えて、金網、エクスパンドラス（以下単にラ
スという）、エクスパンドメタル、パンチングメ
タルなどのネツト材をパネル材として用いた型枠
工法は種々のものが提案され、また実用されてい
る。これらにはラス等のネツト材を支持する部材
を打設したコンクリートに埋設して配筋の一部と
して利用するもの、鉄筋そのものをネツト材の支
持体として使用するものがあり、前者の工法では
支持部材による断面欠損を生じ、後者の工法では
ネツト材の取付が煩雑であるという難点がある。

本発明は、かかる難点の解消を目的としてなさ
れたもので、本発明者等の先行技術に係るネツト
型枠材を用いた型枠工法に関するものである。

まず、先行技術に係るネツト型枠材を簡単に説
明する。

第１図は先行技術に係るネツト型枠材の斜視図
で、１はポリプロピレン等の機械的強さが優れ、
かつコンクリートとの付着性の小さく、例えばピ
ツチ10mm程度、太さ２mm程度に形成されたプラス
チツクネツト（以下ネツト材という）、２は縦端
太材となる桟材で、例えば20cm程度の間隔でタツ
カ釘等で釘止めされたものである。

第２図は本発明に係る型枠組立の工程を説明す
るための図で、４はネツト材１を桟木２に適当な
間隔で打ち止めているタツカ釘、５はセパレー
タ、６はセパレータのナツト、７は大型座金、８
はホームタイ、９は単管を用いた横端太材、１０
はＳカバ、１１はナツトである。第３図は大型座
金の一例を示す図で、この例は角型で、セパレー
タ５が固定される位置５ａは、端部に開口するか
ぎ状の長穴５ｂの先端に位置する。以下第２図ａ
〜ｄにより型枠の組立手順を説明する。

まず、桟木２の近傍のネツト材１の網目を通し
てセパレータ５の先端をのぞかせる（第２図ａ）。
つぎに大型の座金７をセパレータ５に介挿すると
ともにその一方の端部を桟木２とネツト材１との
間に挿入する（第２図ｂ）。つぎにホームタイ８
をセパレータ５にら合させて緊結し、ネツト材１
をナツト６と大型座金７とで挾む形でネツト材１
にセパレータ５とホームタイ８の連結体を支持さ
せる（第２図ｃ）。つぎにホームタイ８に横端太
材９をＳカバ１０、ナツト１１で取りつけ、ナツ
ト１１を締め付けることにより桟木２を大型の座
金７と横端太材９とで挾持する形で固定する（第
２図ｄ）。つぎに横端太材９を図示していない支
持部材で固定し、型枠の一方の側の組立が完了す
る。

つぎにセパレータ５の他方の側にネツト型枠材
３を建て起し、前と同様の手順で組立てて型枠の
組立てが完了する。

なお、ホームタイ８に横端太材９を取りつける
際、第２図ｄに一点鎖線で示すように、やとい桟
木２ａを追加し、ホームタイ８の両側の桟木２，
２ａを座金７と横端太材９とで挾持し・固定する
ようにすれば、横端太材９で緊結したとき座金が
傾くことがなく、いつそう強固な型枠を構成する
ことができる。

このようにして組立てた型枠内にコンクリート
を打設し、硬化したのち横端太材９、ホームタイ
８、大型の座金７の順で取り外し、つぎにネツト
型枠材３をコンクリート面から引剥すようにして
取り外す。このネツト型枠材３は複数回使用する
ことができる。

なおプラスチツクネツトの代りに金網またはラ
スを用いると、コンクリート面に付着するので桟
木２のみを引剥して取り去る捨型枠となるが、こ
の場合にも本発明の工法を適用することができる
ことはいうまでもない。

本発明は以上説明したように、ネツト材に予め
縦端太材を取り付けたネツト型枠材を用いてコン
クリート型枠を組立てるに際し、ネツト材の網目
をとおしたセパレータに大型の座金を介挿すると
ともにその座金の一方の端部を当該ネツト型枠材
のネツト材と縦端太材との間に挿入して当該セパ
レータにホームタイをら合させて緊結し、ついで
当該ホームタイに横端太材を取りつけ、この横端
太材と上記大型の座金との間で上記縦端太材を挾
持し・固定する組立工程を含むことを特徴とする
もので、大型の座金を必要とする外は通常使用さ
れている資材で型枠を組立てることができ、かつ
組立工程が簡易であり、迅速な施工がなしうるな
ど実用上大きな効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明で適用するネツト型枠材の構造
を示す斜視図、第２図ａ〜ｄは本発明の型枠組立
手順を説明するための図、第３図は本発明の実施
に使用する大型の座金の一例を示す図である。 符号の説明、１……ネツト材、２……桟木（縦
端太材）、２ａ……やとい桟木、３……ネツト型
枠材、４……タツカ釘、５……セパレータ、５ａ
……セパレータが固定される位置、５ｄ……かぎ
状の長穴、６……ナツト、７……大型の座金、８
……ホームタイ、９……横端太材、１０……Ｓカ
バ、１１……ナツト。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ネツト材に予め縦端太材を取り付けたネツト
   型枠材を用いてコンクリート型枠を組立てるに際
   し、ネツト材の網目をとおしたセパレータに大型
   の座金を介挿するとともにその座金の一方の端部
   を当該ネツト型枠材のネツト材と縦端太材との間
   に挿入して当該セパレータにホームタイ（登録商
   標）をら合させて緊結し、ついで当該ホームタイ
   に横端太材を取りつけ、この横端太材と上記大型
   の座金との間で上記縦端太材を挾持し・固定する
   組立工程を含むネツト型枠工法。 ２ 横端太材を取りつける際、座金の他方の側部
   を押える縦端太材を追加し、ホームタイの両側で
   縦端太材を上記座金と横端太材とで挾持し・固定
   するようにした特許請求の範囲第１項記載のネツ
   ト型枠工法。