JPS6320847B2 - - Google Patents

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JPS6320847B2
JPS6320847B2 JP22889784A JP22889784A JPS6320847B2 JP S6320847 B2 JPS6320847 B2 JP S6320847B2 JP 22889784 A JP22889784 A JP 22889784A JP 22889784 A JP22889784 A JP 22889784A JP S6320847 B2 JPS6320847 B2 JP S6320847B2
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JP
Japan
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formula
compound
monomer
diallyl
general formula
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JP22889784A
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Inventor
Yasuji Kida
Kaoru Miura
Takashi Tanaka
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Publication date
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、新規な有機ガラス製造用単量体組成
物に関する。詳しくは、注型重合により、不溶、
不融の無色透明な合成樹脂を生成するための単量
体組成物である。 (従来の技術) 従来無色透明な合成樹脂は、アクリル樹脂、ポ
リスチレン等の重合型熱可塑性樹脂、尿素樹脂、
フエノール樹脂等の縮合型熱硬化性樹脂、或いは
ジエチレングリコールビスアリルカーボネート重
合体、2,2ビス(4―アリルカーボネートエト
キシフエニール)プロパン又はその核ハロゲン置
換体の重合体など、複数の重合可能な二重結合を
有するカーボネート化合物の重合体など高架橋性
重合体などが知られている。 これらの無色透明な合成樹脂は、内容物が外か
らよく見える容器例えば商品のボツクス、シヨー
ケースなど、或いは、窓ガラス、計測器のカバー
ガラス、ブラウン管や他の発光体の保護カバー、
自動車、飛行機、オートバイなどの風防ガラス、
防ジン、防爆などの保護マスク又はメガネ、サン
グラス、視力矯正用メガネなど人体、特に目につ
けて用いる用途、レンズ、プリズムなどの光学的
用途などに使用されている。 これらの用途は、主としてその物質の透明であ
る性質を利用するものであるが、材料の選定に当
つては種々の機械的性質や物理的性質、或いは加
工性の良否も重要な要素となる。例えば多くの熱
可塑性樹脂にあつては、表面硬度が不十分のた
め、傷がつきやすく、長期間使用する用途には、
不向きである。縮合型の樹脂は、縮合時に発生す
る内部応力が除き難く、また本来モロイ性質のた
めヒビ割が発生しやすいし、破損しやすいという
欠点がある。そこで高架橋性重合体が注目され、
特に重合性不飽和基を2ケ以上有するカーボネー
ト化合物の重合体がメガネ用を含めたレンズ類な
ど光学ガラスの用途によく用いられている。しか
しながら多くの不飽和カーボネート化合物の重合
体は黄味がかつた着色を生ずる傾向にあり、また
化合物の種類によつては重合技術が困難であつた
り、重合時に内部歪を生じたりするため、特殊な
カーボネート化合物の重合体が特に光学的用途用
として開発されている。これらの代表的カーボネ
ート化合物の一つとしてジエチレングリコールビ
スアリルカーボネートが市販されている。この化
合物は、優れた透明性と重合性を有するため、サ
ングラスや児童用の視力矯正用のメガネレンズと
して広く用いられている。しかしながら、ジエチ
レングリコールビスアリルカーボネートの重合体
にあつても、なおその表面硬度が不足する場合が
あり、更に屈折率が約1.50程度のため、レンズ材
料として十分とは言えない。 また表面硬度を改良するため、芳香環を有する
架橋性(二官能性)の化合物を用いる提案として の如き化合物を一成分とする提案(特開昭55―
13747号)があるが上記モノマーの重合体は屈折
率が必ずしも高くない、また上記モノマーの核に
ハロゲンを置換した核ハロゲン置換モノマーを用
いることにより、屈折率を1.56程度に向上させる
提案(特公昭58―14449号)もなされている。こ
のモノマーを一成分とする重合体は高い屈折率を
示すが、重合が必ずしも容易ではない。 以上の如き事情により、有機ガラス、特にプラ
スチツクレンズとしては、更に高屈折率透明重合
体であつて、且つ重合操作並びに染色性、表面処
理性のよい重合体をあたえるモノマー物質の開発
が望まれている。 (発明の目的) 本発明は新規な有機ガラス用単量体(モノマー
ともいう)組成物に関するものであり、その主た
る目的は、高い透明性の高分子材料を得るための
モノマー組成物を提供するにある。 本発明の別の目的は高い屈折率、特に屈折率が
例えば、1.52以上の透明材料を得るためのモノマ
ー組成物を提供するにある。 本発明の他の目的は切削性、表面処理、及び染
色性などの後加工性の良好な光学材料、特にレン
ズを得るためのモノマー組成物を提供するにあ
る。 本発明の他の目的は、注型重合を行うにあた
り、モールドの形状を忠実に再現する重合の容易
なモノマー組成物を提供するにある。 更に本発明の別の目的は、長期間保存しておい
ても相分離を生じない、安定したモノマー組成物
を提供するにある。 (発明の構成) 本発明者らは、屈折率1.52以上、好ましくは、
1.56以上の如き高い屈折率をあたえ、更に重合の
容易なモノマー系を検討し、芳香環を有するジア
リルカーボネート化合物の使用の優位性を知つた
が、尚一成分のみでは、十分な効果が得られず、
更に脂肪族ジアリルカーボネート化合物を併用す
ることを見出した。即ち 次の一般式()で示される特定の芳香族ジア
リル化合物と一般式()で示される特定の脂肪
族化合物との混合単量体である。 一般式()で示される芳香族ジアリル化合物 一般式()で示される脂肪族ジアリル化合物 但し、上記各式において、各Rは同一又は異な
つていてもよく、水素又はメチル基から選ばれ
る。各nは同一又は異なつた数字で1〜12の数好
ましくは1〜4の内から選ばれる。各lは同一又
は異なつた数で1又は2のいずれかである。k′は
2〜6の数から選ばれる。Yは次の(a)〜(g)のいず
れかであり、xはハロゲン、mは0、1又は2の
うちから選ばれる任意の数を表す。
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】又は
【式】 これらの混合単量体は容易に重合させることが
可能であり、得られた重合体は高い透明性を有し
且つ高屈折率であるばかりか、硬度も大きく、し
かも染色性が良好で、反射防止コートなどの表面
処理も容易である。 しかしながら、これらの単量体混合物は安定性
に欠け、長期間保存すると沈殿を生じやすいとい
う欠点があつた。 混合物の安定性は、均一な組成の重合体を得る
ため、及び、モノマー組成物の市場流通上極めて
重要な要素であり、安定性を促進するため、更に
研究を重ね本発明の組成物を現出した。 即ち、本発明は、下記一般式()、()及び
()で示される3種のジアリル化合物を主成分
とし、各化合物は重量比で():():()=
10〜100:10:0.1〜10の割合好ましくは20〜70:
10:1〜5の割合で混合された有機ガラス製造用
単量体組成物である。 一般式()の化合物 一般式()の化合物 一般式()の化合物 但し、上記各式において、各Rは、同一又は異
なつていてもよく、水素又はメチル基から選ばれ
る。各nは同一又は異なつた数字で、1〜12の数
好ましくは1〜4の数から選ばれる。各lは、同
一又は異なつた数で1又は2のいずれかである。
各kは同一又は異なつた数で2〜6の数から選ば
れる。Yは次の(a)〜(g)のいずれかであり、xはハ
ロゲン、mは、0、1又は2のうちから選ばれる
任意の数を表す。
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】又は
【式】 次に本発明のモノマー組成物の夫々のモノマー
について具体的に説明する。 一般式()で示されるモノマーは少なくとも
一つの芳香環を有するジアリルカーボネート化合
物である。即ち一般式 で示される。ここで各R、n、l及びYは前述の
一般式の場合と同じである。またlが1の化合物
と2の化合物については、通常l=1の化合物の
み又は2の化合物のみのいずれでもよいがモノマ
ー組成物の粘度を調整し、注型重合を容易に行う
ため、l=1の化合物とl=2の化合物を適宜混
合して用いることが好ましい。 一般式()の化合物は芳香環の存在より、得
られる合成樹脂の硬度及び屈折率を向上させる。
特に各芳香環に塩素又は臭素等のハロゲン原子が
1個又は2個存在することによつて、著じるしく
屈折率が増大する。特に臭素が存在する場合にそ
の効果は大きい。また式()中のYとして、特
に好ましいのは、
【式】 或いは
【式】次いで、
【式】
【式】
【式】の順に好ましい。 これらに属する化合物の例を次に示す。式中ア
リル基(−CH2CH=CH2)又はメタアリル基
【式】を“A”の記号で示す。 等であり、特にベンゼン環を2個有するジアリル
カーボネート化合物が好ましい。勿論、これらの
混合物であつてもよいし、更にこれらの例に限定
されるものでもよい。 次に前記一般式()で示されるモノマーは脂
肪族炭化水素よりなるジアリルカーボネートであ
る。即ち、一般式 で表され、式中R、n、l及びkは前記一般式
()の場合と同一である。またlが1の場合と
lが2の場合の各化合物はいずれも単独で使用し
得るが一般式()のモノマーの場合と同様にモ
ノマー混合物の粘度を調整するためには、両者の
混合物で用いるのが好ましい。本式において、(―
CkH2kO)―に該当する基は2価のアルキレンオキ
シ基であつて、例えば −CH2CH2O−、
【式】
【式】−CH2CH2CH2CH2O −、
【式】− CH2CH2CH2CH2CH2CH2O−等である。これら
のうち、特に−CH2CH2O−、
【式】 及び
【式】の基が好ましい。 一般式()のモノマーに属する化合物の例を
次に示す。式中アリル基及びメタクリル基を
“A”で表す。 等である。勿論これらの混合物であつてもよいし
上記の例に限定されるものでもない。 次に前記一般式()で示されるモノマーは、
上記一般式()で示した芳香環を有する化合物
と一般式()で示した脂肪族化合物との両方の
性質を有するモノマーである。即ち の構造であつて、式中R、n、k及びYは前記一
般式()及び()の場合と同じである。 (発明の作用効果) 本発明のモノマー混合物の各成分の割合は一般
式で示す():():()=10〜100:10:0.1
〜10重量比であり、好ましくは、20〜70:10:1
〜5の範囲で用いるのがよい。これらの範囲のう
ち、芳香環を含む一般式()のモノマーの比率
を多くすれば得られる合成樹脂の屈折率が高くな
り、且つ表面硬度も一般に大きくなる。しかし衝
撃強度は低下する傾向を示す。更にモノマー混合
物の安定性を保つために、一般式()のモノマ
ーの割合を多くしなければならなくなる。 逆に一般式()のモノマーの混合割合を少な
くするとモノマー混合物の安定性は得られやすい
が、得られる合成樹脂の屈折率が小さく且つ後加
工性も低下する傾向にある。 また一般式()で表されるモノマーは重合物
の耐衝撃強度の向上と重合時の安定性即ち重合の
容易性に関係が深く、且つ重合時に生ずる応力歪
等による屈折率斑などの排除に貢献する。しかし
()のモノマーは必ずしも高い屈折率をあたえ
ないのでこれを大量に用いるのは好ましくない。
そこで、本発明においては各モノマーの混合比率
を重量比で示すと():():()が10〜100
(望ましくは20〜70):10:0.1〜10(好ましくは1
〜5)の範囲で用いることが必要となる。 これらの一般式()、()及び()で示さ
れる各モノマーは、有機化学の技術分野に携わる
技術者が容易に想到し得る合成手段で製造するこ
とが可能であるが、工業的に容易な製法の一つは
特開昭56―133246号公報に示されたエステル交換
反応により行うことができる。 即ち、一般式()又は()に示される化合
物のアリルカーボネート基にかえて水酸基が存在
するジアルコール(以下これを対応するアルコー
ルともいう)とジアリルカーボネート
【式】又はジ メタリルカーボネート
【式】とよりエス テル交換反応により得ることができる。反応に際
しては、ジアリル(又はジメタリル)カーボネー
トを対応するアルコールに対して5倍モル以上好
ましくは10倍モル以上用い、塩基性触媒の存在下
に、好ましくは減圧下に反応させる。 一般式()で示される化合物は、上記()
及び()式に対応するアルコールの等モル量付
近の割合の混合物を用いることによつて容易に得
られる。 また一般式()、()及び()で示される
化合物の混合を直接得るためには、()に対応
するアルコールと()に対応するアルコールの
混合物を、例えば一般式()に対応するアルコ
ールを基準にした場合、一般式()に対応する
アルコールは1〜40重量%、特に5〜30重量%の
割合で用い、且ジアリルカーボネートは、上述の
如く両アルコールの総量に対して5モル倍以上、
好ましくは10モル倍以上用いる。但し経済的見地
から、50モル倍、好ましくは40モルまで用いれば
十分である。それ以上使用すると、反応器の容積
が大きくなるうえ、精製時のエネルギーが増大す
るので不利となる。 このようなエステル交換反応に用いる塩基性触
媒は、苛性ソーダ、苛性カリ、炭酸ソーダ、など
の無機塩基類、ナトリウムアルコーラート、カリ
ウムアルコラート等のアルカリ金属アルコラート
類、金属ナトリウムなどのアルカリ金属類、ビニ
ルピリジン共重合体などの陰イオン交換樹脂など
塩基性物質が広く使用される。なかでも苛性アル
カリの粉粒物を用いるのが好ましい。 また反応は、50〜150℃で、好ましくは、不活
性ガス雰囲気下に実施する。またエステル交換反
応であるため減圧下に反応させるのが有効であ
り、大気圧〜10mmHg下に反応させる。この場合、
反応により生ずるアリルアルコールを系外に溜去
しながら反応させるのが効率的である。予定の反
応が終了した時点で、水洗などにより、触媒を除
き、所望により、活性炭と接触させ着色成分を除
去した後、過剰のジアリルカーボネートを蒸溜に
より除去する。 本発明のモノマー組成物には、再に該組成物中
のモノマーと共重合可能な別のモノマー、即ち重
合性二重結合を1個又は2個以上する化合物を、
本発明のモノマー組成物の総重量以下の量混合す
ることができる。かかるモノマーは例えばジアリ
ルフタレート、ジアリルテレフタレート、ジアリ
ルイソフタレート、酒石酸ジアリル、エポキシコ
ハク酸ジアリル、ジアリルマレエート、アリルシ
ンナメート等のアリル化合物、スチレン、クロル
スチレン、メチルスチレン、ビニルナフタレン、
イソプロペニルナフタレン等の芳香族ビニル化合
物、メチルメタクリレート、2―ヒドロキシエチ
ルメタクリレート、フエニルメタクリレート、ペ
ンタプロムメタクリレート、エチレングリコール
ジアクリレート、ジエチレングリコールジメタク
リレート、エチレングリコールビスグリジジルメ
タクリレート、ビスフエノールAジメタクリレー
ト、ビスフエノールAビスグリシジルメタクリレ
ート、2,2ビス(4―メタクリロキシエトキシ
フエニル)プロパン、2,2ビス(3,5―ジブ
ロム―4―メタクリロキシエトキシフエニル)プ
ロパン等のアクリル及びメタクリルエステル化合
物等及びこれらの混合物等である。 更に本発明のモノマー組成物には、あらかじめ
紫外線吸収剤酸化防止剤、着色防止剤、帯電防止
剤、ケイ光染料、等の添加剤を必要に応じて添加
混合することができる。 本発明のモノマー混合物を用いた無色透明の合
成樹脂を得る方法は、通常の注型重合方法がその
まま使用される。即ち、上記モノマー組成物、或
いは該モノマー組成物と他の共重合可能なモノマ
ーとの混合物を通常の重合開始手段を用いて加熱
重合させる。重合開始手段は、種々の過酸化物や
アゾ化合物等のラジカル重合開始剤の使用、又は
紫外線、α線、ρ線、γ線、レントゲン線などの
照射或いは両者の併用によつて行うことができ
る。ラジカル重合開始剤の例は、ベンゾイルパー
オキサイド、p―クロルベンゾイルパーオキサイ
ド、2,4―ジクロルベンゾイルパーオキサイ
ド、デカノイルパーオキサイド、ラウノイルパー
オキサイド、アセチルパ―オキサイド等のジアシ
ルパーオキサイド、ジイソピロピルパーオキシジ
カーボネート、ジセカンダリーブチルパーオキシ
ジカーボネート、ジ―2―エチルヘキシルパーオ
キシジカーボネート等のパーカーボネートt―ブ
チルパーオキシ2―エチルヘキサネートt―ブチ
ルパーオキシピバレート等のアルキルパーエステ
ル或いはアゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化
合物である。ラジカル重合開始剤の使用量は重合
形式、重合条件、別に混合される第2単量体の種
類等によつて異なり一概に限定出来ないが、一般
には全単量体に対して0.05〜10重量%好ましくは
0.1〜8重量%の範囲で用いるのが最も好適であ
る。 本発明における重合方法は特に限定的ではな
く、公知の重合方法を採用出来る。代表的な重合
方法を例示すると注型重合方法である。例えばエ
ラストマーガスケツトまたはスペーサーで保持さ
れているモールド間に、ラジカル重合開始剤を含
む前記単量体を注入し、空気炉中で硬化させた後
取出すとよい。また、あらかじめ重合開始剤の存
在下に前記単量体を予備的に重合させて、該単量
体の粘度をあげたのち注型重合することも出来
る。 重合条件のうち、特に温度は得られる高屈折率
樹脂の性状に影響を与える。しかしこの温度条件
は、使用するモノマー組成物の種類や組成比等、
或には重合開始剤の種類によつて影響されるので
一概に限定出来ないが、一般に比較的低温下で重
合を開始し、ゆつくりと温度をあげて行き、重合
終了時に高温下に硬化させる所謂テーパー型の2
段重合を行うのが好適である。また、重合時間は
各種の条件によつて異なるので予めこれらの条件
に応じた最適の時間を決定するのが好適である
が、一般に2〜40時間で重合が完結するように条
件を選ぶのが好ましい。 勿論、重合に際して、離型剤、紫外線吸収剤、
酸化防止剤、着色防止剤、帯電防止剤、ケイ光染
料等の各種安定剤、添加剤は必要に応じて選択し
て使用することも出来る。 (実施例) 本発明を更に具体的に説明するため、以下に実
施例および比較例を挙げて説明するが、本発明は
これらの実施例に限定されるものではない。な
お、実施例および比較例における高屈折率樹脂
は、下記の試験法により諸物性を測定した。 (1) 屈折率(nDと略す) アツベの屈折計を用いて、20℃における屈折率
を測定した。接触液にはモノプロムナフタリンを
使用した。 (2) 硬度(HLと略す) ロツクウエル硬度計を用い、厚さ2mmの試験片
についてL―スケールでの値を測定した。 (3) 切削加工性 グラインダーで削れるかどうかで判定する。削
れる場合〇、削りかすが粘り付いて削れない場合
×とする。 (4) 染色性 分散染料(諏訪精工舎製:商品名プラツクスブ
ラウン)を用いて常法により染色する。染るもの
は〇、染まらないものは×とする。 実施例 1〜18 (1) モノマー組成物の調整 温度計、撹拌機及び蒸留塔を備えた5の三口
フラスコに室温で、不活性ガス雰囲気下に表1に
示す原料の芳香環を有するジアルコール、脂肪族
ジアルコール及びジアリルカーボネートを入れ、
次いで触媒として粉末苛性ゾーダを添加する。圧
力70Torrで90℃に加熱して反応の進行に伴つて
生成するアリルアルコールを留去しつつ2時間反
応する。反応終了後、反応液を冷却し、水洗過
して、触媒を除去する。得られた液状の反応生成
物中に活性炭を加えて、撹拌し脱色した後活性炭
を別し、更に蒸留により、残存するジアリルカ
ーボネートを除去し、本発明のモノマー組成物を
得る。得られたモノマー組成物の種類及び割合
は、液体クロマトグラフイーにより各々確認し
た。それらは表2にまとめて示す。 各実施例のモノマー組成物とも1周間放置した
後も透明性を保ち、全く沈殿を生じなかつた。 尚表2の各欄における( )数字は、次の化学
式に付した番号と対応する化合物を表す。
【表】
【表】
【表】 芳香族ジカーボネート 芳香族トリカーボネート 脂肪族ジカーポネート 脂肪族トリカーボネート 芳香族と脂肪族の混合カーボネート
【表】 表2にまとめて示した各実施例のモノマー組成
物について、重合開始剤として、ジイソプロピル
パーオキシジカーボネートを所定量添加し、十分
混合した。次いで、この混合液を直径73mmのガラ
ス板2枚とエチレン―酢酸ビニル共重合体からな
るガスケツトで構成されたモールドの中へ注入
し、注型重合を行つた。重合は、空気炉を用い
て、40℃から温度を徐々に上げて、18時間で、90
℃にした。その後更に90℃で2時間保持した後、
モールドを空気炉から取り出し、ガスケツトを外
して、放冷し、室温となつた後重合物をガラスか
ら外す。得られた透明の板状合成樹脂について、
外観の目視屈折率(ηD)、ロツクウエル硬度
(HL)、切削加工、染色性の測定を行つた。それ
らの結果を、使用触媒量とともにまとめて表3に
示す。
【表】 重量
実施例19,20,21及び比較例1、2及び3 下記の各モノマーを合成し、混合することによ
つて表4に夫々示すモノマー組成物を得た。これ
らの実施例19、20及び21並びに比較例1、2及び
3のモノマー混合物について放置によるモノマー
の分離の有無を調べたところ、比較例2及び3は
24時間以内に結晶が析出した。また比較例1は5
日目から沈殿が出はじめ6日目には明確に沈殿が
観察された。これに対して実施例19、20及び21は
7日後においても全く変化なかつた。 それらのうち、実施例19〜21については実施例
1〜18と同様の手段で重合させ、得られた合成樹
脂について、外観の目視、屈折率(nD)、ロツク
ウエル硬度(HL)、切削加工の各性質を測定し
た。重合に用いたジイソプロピルパーオキシジカ
ーボネートの使用量と共に表5に示す。また実施
例22と23はモノマー組成物の安定性を検討するた
めに用いた。 尚表4中の各化合物の( )内数字は下記化学
式に付した数字と対応する化合物を表す。 芳香族ジカーボネート化合物 芳香族トリカーボネート化合物 脂肪族ジカーボネート化合物 脂肪族トリカーボネート化合物 芳香族と脂肪族の混合カーボネート化合物 共重合モノマー
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記一般式()()及び()で示され
    る3種のジアリル化合物を主成分とし、各化合物
    は重量比で():():()=10〜100:10:
    0.1〜10の割合で混合された、有機ガラス製造用
    単量体組成物。 一般式()の化合物 一般式()の化合物 一般式()の化合物 但し、上記各式において、各Rは、同一又は異
    なつていてもよく、水素又はメチル基から選ばれ
    る。各nは同一又は異なつた数字で、1〜12の数
    から選ばれる。各lは、同一又は異なつた数で1
    又は2のいずれかである。各kは同一又は異なつ
    た数で2〜6の数から選ばれる。Yは次の(a)〜(g)
    のいずれかであり、xはハロゲン、mは各々0,
    1又は2のうちから選ばれる任意の数を表す。 【式】【式】 【式】 【式】 【式】 【式】又は 【式】 2 一般式()、()及び()で示される3
    種のジアリル化合物の重量比が():():
    ()=20〜70:10:1〜5の割合で混合された特
    許請求の範囲第1項に記載の有機ガラス製造用単
    量体組成物。 3 一般式()で示されるジアリル化合物が核
    ハロゲン置換体であることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項に記載の有機ガラス製造用単量体組
    成物。 4 一般式()、()及び()で示される3
    種のジアリル化合物と共重合可能な単量体を、該
    ()、()及び()のジアリル化合物の総重
    量以下混合した特許請求の範囲第1項に記載の有
    機ガラス用単量体組成物。
JP22889784A 1984-11-01 1984-11-01 有機ガラス製造用単量体組成物 Granted JPS61108616A (ja)

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JPS6320847B2 true JPS6320847B2 (ja) 1988-04-30

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JP22889784A Granted JPS61108616A (ja) 1984-11-01 1984-11-01 有機ガラス製造用単量体組成物

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JP (1) JPS61108616A (ja)

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JPS61108616A (ja) 1986-05-27

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