JPS63174Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、蓋体の飯器蓋に付着する露を、ガイ
ド部材によつて軸受片および突片に伝わることな
く露受容器に流入させ、それらの部分の洗浄の手
間を減じうるようにした炊飯器の露受装置に関す
る。

炊飯器には蓋体開放時に、該蓋体の飯器蓋に付
着する露を受ける露受装置が用いられている。し
かし従来の露受装置は、例えば第８図に示すよう
に、蓋体ａの開放時に、蓋体ａから滴下する露
は、蓋体ａと器体ｂとの蝶番を形成する軸受片ｃ
と突片ｄとを伝い流れする結果、該蝶番部分をと
きに洗浄することが必要であつた。

本考案は蓋体にガイド部材を設け、かかる問題
点を解決しうる炊飯器の露受装置の提供を目的と
し、以下その一実施例を図面により説明する。

図において露受装置１は、飯器３を収容した器
体４の外部に露受容器２を設け、かつ器体４に開
閉可能に蝶着される蓋体６の、飯器蓋７に付着す
る露を、蓋体６にガイド部材８を設けることによ
つて露受容器２に直接滴下させるものであつて、
器体４は外ケース４ａと内ケース４ｂとからなり
かつその上部をリング状の肩部材９によつて連結
し、又肩部材９には軸受片５，５を立上げてい
る。なお内ケース４ｂ又は外ケース４ａは肩部材
９と一体に成形してもよい。該肩部材９は、その
上面に、対置される内堤１０ａ、外堤１０ｂ間で
露溝１１を形成し、又外堤１０ｂを前記軸受片５
の両側外方で欠切することによつて、該欠切部１
２から露溝１１内の露を外方に流出しうる。

なお前記飯器３は、段差部１３を介して外方に
向かうフランジ部１４を張出し、該フランジ部１
４の外端縁は内堤１０ａをこえ露溝１１の略上方
に臨む。又前記段差部１３には、蓋体６の内面に
取付けられる飯器蓋７の周縁が、蓋体６の閉止時
において密接でき、又飯器蓋７には蓋体６の透孔
１９を通る調圧器２０が固定される。前記軸受片
５はその下部に、前記切欠部１２の間で、外堤１
０ｂと同高さの底板２３を有しかつ底板２３には
軸受片５の外面ｅと略同一面をなす外側面ｆを有
する延長片２５，２５が下設される。又延長片２
５には、底板２３下面との間に凹溝２６を形成す
る突条２９を設けるとともに、軸受片５、延長片
２５の背面にはカバー板２２がネジ止めされる。
カバー板２２は前記軸受片５の背面に当接しその
裏面を隠す１対の突起３０，３０と、延長片２５
間の背部、底部を遮蔽するＬ字片３２とを設け、
又突起３０，３０間には蓋体６をその開放状態で
保持する受部３４を形成する。前記露受容器２
は、上に開口部３１を有しかつ前記切欠部１２外
部の肩部材９に隣接して該切欠部１２からの露を
導入しうる容器部３７，３７を継板３９により連
結することによつて、前記延長片２５およびＬ字
片３２をその内部に嵌入でき、又容器部３７，３
７の向き合う面に設けられる嵌合片４０を前記凹
溝２６に嵌入することにより器体４の外部に取付
けられる。蓋体６には、その把持部４１からのび
かつ軸受片５，５を挿入しうる割溝を有する突片
４２を設けており、その先端部を通る支持ピン４
３を用いて軸受片５に枢支することによつて蓋体
６は器体４に開閉自在に蝶着される。蓋体６の内
面には、前記飯器蓋７をその内部に納める凹部４
６が形成されるとともに、その周縁に、露を案内
するガイド部材８が設けられる。ガイド部材８
は、蓋体６の開放状態において飯器蓋７から落下
する露を受けて案内し、露受容器２の容器部３
７，３７の上部の開口部３１に露を直接滴下で
き、又ガイド部材８は、本実施例では、蓋体６の
前記突片４２の両側にかつその側面ｈから距離を
隔てて開口部３１の直上に夫々設けられる案内溝
５１，５１と、該案内溝５１，５１間で途切れか
つ蓋体６の周縁に設けられる糸状の膨出部５３，
５４とにより形成される。なお図中５５は蓋体６
を器体４に密着させ閉止しうるロツクレバー、又
５７はヒータである。

然して本考案の装置１において、蓋体６は、前
記受部３４により90゜をこえる角度で係止される
ことにより飯器３を開放するとともに、飯器蓋７
に、その炊飯中に付着する露は、蓋体６の傾斜と
ともに一部は肩部材９の露溝１１に、大部分は開
放後に除々に下方に流れ、蓋体６の内面に落ち
る。蓋体６では前記ガイド部材８の膨出部５３，
５４内縁に沿つて流れ、案内溝５１から軸受片５
および突片４２を伝い流れすることなく露受容器
２の上の開口部３１に直接滴下し貯水され、外部
への洩れを防ぐ。なお該貯水は次の炊飯時迄に蒸
発し又は適宜露受容器２を取外し排出する。

叙上のごとく本考案の装置は器体の外部に設け
た露受容器の開口部に、開蓋された蓋体の露を、
器体と蓋体とを蝶着する軸受片と突片とを伝い流
れすることなく、直接滴下させるガイド部材を蓋
体に設けたので、蝶着部分には露が侵入せず従つ
て蝶着部分の洗浄の手間を減じ取扱い性を向上す
る。なお露受容器２は、第４図に示すごとく、例
えば切欠部１２の全長さに亘り露溝１１と略同高
さに形成された底板２３下面に着脱自在に設けて
もよく、そのとき底板２３に設けた透孔により前
記開口部３１を構成できる。又露受容器２として
は、第５図に示すように、軸受片５の両側で上部
を開口した扁平な皿状のもの等種々な態様のもの
が採用できる。又ガイド部材８は、前記実施例で
示した案内溝５１にかえて、蓋体６の周縁近傍に
貫通孔を設けることもでき、又は第６図に示すリ
ブ６１により下方に案内するもの、又第７図に示
すように中間部分のみを前方に突出させその両端
から前記開口部３１に滴下しうるもの等種々な変
形が可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面図、第２
図はそのホルダを示す斜視図、第３図はその分解
斜視図、第４〜７図は他の実施例を示す斜視図、
第８図は従来装置を示す斜視図である。 ２……露受装置、３……飯器、４……器体、５
……軸受片、６……蓋体、７……飯器蓋、８……
ガイド部材、９……肩部材、４２……突片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 飯器を収容した器体上部の肩部材外部に軸受片
   を立上げ、かつ該軸受片に、前記飯器を密閉する
   飯器蓋を裏面に具えた蓋体に形成される外方に向
   く突片を軸支させることにより、蓋体を器体に開
   閉可能に取付ける一方、上に開口部を有する露受
   容器を器体の外部に設け、さらに蓋体に、該蓋体
   の開放状態において飯器蓋に付着する露を軸受片
   および突片に伝わることなく露受容器の前記開口
   部に直接滴下させる、ガイド部材を形成したこと
   を特徴とする炊飯器の露受装置。