JPS6315980B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPS6315980B2 JPS6315980B2 JP55141469A JP14146980A JPS6315980B2 JP S6315980 B2 JPS6315980 B2 JP S6315980B2 JP 55141469 A JP55141469 A JP 55141469A JP 14146980 A JP14146980 A JP 14146980A JP S6315980 B2 JPS6315980 B2 JP S6315980B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cemented carbide
- weight
- carbide
- plastic working
- chromium
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
- 239000011230 binding agent Substances 0.000 claims description 18
- 239000006104 solid solution Substances 0.000 claims description 16
- 229910003468 tantalcarbide Inorganic materials 0.000 claims description 13
- VYZAMTAEIAYCRO-UHFFFAOYSA-N Chromium Chemical compound [Cr] VYZAMTAEIAYCRO-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 10
- PXHVJJICTQNCMI-UHFFFAOYSA-N Nickel Chemical compound [Ni] PXHVJJICTQNCMI-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 9
- 229910052804 chromium Inorganic materials 0.000 claims description 9
- 239000011651 chromium Substances 0.000 claims description 9
- XEEYBQQBJWHFJM-UHFFFAOYSA-N Iron Chemical group [Fe] XEEYBQQBJWHFJM-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 7
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 claims description 6
- 239000002184 metal Substances 0.000 claims description 6
- 229910052759 nickel Inorganic materials 0.000 claims description 5
- UFGZSIPAQKLCGR-UHFFFAOYSA-N chromium carbide Chemical compound [Cr]#C[Cr]C#[Cr] UFGZSIPAQKLCGR-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 4
- 238000009499 grossing Methods 0.000 claims description 4
- UNASZPQZIFZUSI-UHFFFAOYSA-N methylidyneniobium Chemical compound [Nb]#C UNASZPQZIFZUSI-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 4
- NFFIWVVINABMKP-UHFFFAOYSA-N methylidynetantalum Chemical compound [Ta]#C NFFIWVVINABMKP-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 4
- 238000003825 pressing Methods 0.000 claims description 4
- 229910003470 tongbaite Inorganic materials 0.000 claims description 4
- 238000005491 wire drawing Methods 0.000 claims description 4
- 229910000599 Cr alloy Inorganic materials 0.000 claims description 3
- VNTLIPZTSJSULJ-UHFFFAOYSA-N chromium molybdenum Chemical compound [Cr].[Mo] VNTLIPZTSJSULJ-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 2
- 239000010941 cobalt Substances 0.000 claims description 2
- 229910017052 cobalt Inorganic materials 0.000 claims description 2
- GUTLYIVDDKVIGB-UHFFFAOYSA-N cobalt atom Chemical compound [Co] GUTLYIVDDKVIGB-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 2
- 239000012535 impurity Substances 0.000 claims description 2
- MTPVUVINMAGMJL-UHFFFAOYSA-N trimethyl(1,1,2,2,2-pentafluoroethyl)silane Chemical compound C[Si](C)(C)C(F)(F)C(F)(F)F MTPVUVINMAGMJL-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 2
- UONOETXJSWQNOL-UHFFFAOYSA-N tungsten carbide Chemical compound [W+]#[C-] UONOETXJSWQNOL-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 2
- 229910045601 alloy Inorganic materials 0.000 description 17
- 239000000956 alloy Substances 0.000 description 17
- 238000000034 method Methods 0.000 description 9
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 description 8
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 8
- 239000010959 steel Substances 0.000 description 8
- 238000003466 welding Methods 0.000 description 8
- 239000000463 material Substances 0.000 description 6
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 5
- 238000002788 crimping Methods 0.000 description 4
- ATJFFYVFTNAWJD-UHFFFAOYSA-N Tin Chemical compound [Sn] ATJFFYVFTNAWJD-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 238000010409 ironing Methods 0.000 description 3
- 150000001247 metal acetylides Chemical class 0.000 description 3
- 229910052718 tin Inorganic materials 0.000 description 3
- 229910000838 Al alloy Inorganic materials 0.000 description 2
- RYGMFSIKBFXOCR-UHFFFAOYSA-N Copper Chemical compound [Cu] RYGMFSIKBFXOCR-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 229910009043 WC-Co Inorganic materials 0.000 description 2
- 229910052799 carbon Inorganic materials 0.000 description 2
- 239000000788 chromium alloy Substances 0.000 description 2
- 150000001845 chromium compounds Chemical class 0.000 description 2
- -1 consisting of WC Chemical class 0.000 description 2
- 229910052802 copper Inorganic materials 0.000 description 2
- 239000010949 copper Substances 0.000 description 2
- 230000007797 corrosion Effects 0.000 description 2
- 238000005260 corrosion Methods 0.000 description 2
- 238000005098 hot rolling Methods 0.000 description 2
- 229910052742 iron Inorganic materials 0.000 description 2
- 239000000314 lubricant Substances 0.000 description 2
- 230000035939 shock Effects 0.000 description 2
- 239000007858 starting material Substances 0.000 description 2
- 238000004381 surface treatment Methods 0.000 description 2
- OKTJSMMVPCPJKN-UHFFFAOYSA-N Carbon Chemical compound [C] OKTJSMMVPCPJKN-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229910020630 Co Ni Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910002440 Co–Ni Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910000617 Mangalloy Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000011324 bead Substances 0.000 description 1
- 238000005452 bending Methods 0.000 description 1
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 description 1
- JEIPFZHSYJVQDO-UHFFFAOYSA-N iron(III) oxide Inorganic materials O=[Fe]O[Fe]=O JEIPFZHSYJVQDO-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000010687 lubricating oil Substances 0.000 description 1
- 150000002739 metals Chemical class 0.000 description 1
- 239000003921 oil Substances 0.000 description 1
- 239000012071 phase Substances 0.000 description 1
- 239000000843 powder Substances 0.000 description 1
- 238000004663 powder metallurgy Methods 0.000 description 1
- 238000003672 processing method Methods 0.000 description 1
- 239000007787 solid Substances 0.000 description 1
- 239000011135 tin Substances 0.000 description 1
Description
本発明は耐摩耗用工具の中でも塑性加工用に適
する超硬合金に関する。 従来塑性加工用工具に使用されている超硬合金
は、WCに鉄族金属を結合相とした、主として
WC−Co系合金が一般に使われている。塑性加工
工具の中でも熱間圧延ロールのように800℃〜
1000℃と高温での耐熱衝撃性、耐摩耗性および耐
蝕性が要求される用途にはWCにCoとNiを結合
相とするWC−Co−Ni系合金が使用されている。 熱間圧延ロールほど高温状態で使用されないが
被加工物と工具の接触面が摩擦熱によつて400℃
前後に昇温した状態で使用される絞り型（ドロ−
ウイング）、絞り型でも更に摩擦作業の大きい深
絞り型（アイアニング）、そして平滑加工（バニ
シング）、平押し加工（フラツトニング）、更には
鋼線の伸線に使用される線引ダイス等の塑性加工
工具には、従来WC−Co系合金またはWC−TaC
−Co系合金が使われていたが工具と被加工材間
とに発生する摩擦熱とこの摩擦熱によつて進行す
る工具の摩耗とから工具表面に圧着、溶着が生
じ、これらが工具のかじりに結びつくため工具寿
命を低下させる傾向にあつた。 特に最近は、価格等の問題から被加工材料が異
なつてきたり、被加工材料の表面処理状態が異な
つてきているために工具のかじり問題が増加し、
これらの塑性加工工具の用途に適した工具の要望
が強くなつていた。 本発明は上記のように塑性加工工具の中でも高
温における耐熱衝撃性は余り必要としないが工具
と被加工材料間とに発生する摩擦熱と工具の摩耗
から生じる圧着、溶着、更には工具にかじりが発
生するような用途に適する超硬合金を提供するこ
とにある。 本発明の超硬合金は、塑性加工工具に発生する
圧着や溶着の問題を種々検討した結果、炭化物か
ら成る硬質相は弾性率の高いWCを主体にし、こ
のWCに比較して高温での硬さ低下が少なく、鉄
やアルミ合金またはスズ、ニツケル、銅等を表面
処理した被加工材料との親和性が悪い、TaCと
TiCを加えて耐圧着性や耐溶着性を考慮し、鉄族
金属から成る結合相は分散固溶相を固溶させるこ
とによつて高温での硬さ低下と、鉄やアルミ合金
またはスズ、ニツケル、銅等を表面処理した被加
工材料との親和性を防ぐことを考慮したものであ
る。 実験の結果、塑性加工工具のかじりが発生する
使用領域には、分散固溶相が結合相に固溶し易く
て、高温における合金特性向上に寄与するクロム
またはクロムの化合物および／またはクロム合金
が効果のあることを確認した。 即ち、本発明の塑性加工用超硬合金は炭化チタ
ン１〜15重量％と、炭化タンタル15重量％以下、
炭化ニオブ５重量％で、かつ炭化タンタルと炭化
ニオブとの合計量が５重量％以上と残り炭化タン
グステンから成る75〜98重量％の硬質相と、金属
クロム、炭化クロム、モリブデンクロム、または
クロムと鉄族金属との合金のうちの１種または２
種以上から成る0.1〜10重量％の分散固溶相と、
コバルトおよび／またはニツケルから成る２〜25
重量％の結合相と、不可避不純物とから成り、前
記分散固溶相がクロムに換算して前記結合相中に
１〜30％固溶して成る塑性加工用超硬合金であ
る。 以上のように硬質相と分散固溶相を固溶した結
合相とから成る超硬合金は塑性加工、特に絞り加
工（ドローウイング）、更に工具のしごき作業の
大きい深絞り加工（アイアニング）、平滑加工
（バニシング）、平押し加工（フラツトニング）、
線引き加工等工具として使用したとき、その表面
に圧着や溶着が発生し易く、これらによつて工具
にかじりが生じる用途に適している。 次に本発明の塑性加工用超硬合金で数値限定し
た理由について説明する。 (1) 硬質相と結合相について 硬質相量と結合相量は相対的な関係に有り、硬
質相が75重量％未満になると結合相が25重量％を
越えて多くなり、このために硬さの低下と分散固
溶相を固溶した結合相でも耐圧着性、耐溶着性が
低下し所望の効果が得られなくなる。又硬質相が
98重量％を越えて多くなると相対的に結合相が２
重量％未満となつて焼結性を困難にすることゝ、
靭性の低下となるために硬質相は75〜98重量％、
結合相は２〜25重量％と定めた。 硬質相中のTaCは高価な材料であることゝ、
15重量％を越えて多くしても工具のかじり対策の
効果が著しいと言うことではないので15重量％以
下とした。 硬質相中のNbCはTaCが高価なためと、TaC
に代えて１部NbCを使用しても効果が変わらな
いために５重量％以下加えた。また、TaCと
NbCとを完全に分離するのが困難で、一般には
TaC中に0.1〜0.5％程度の極微量のNbCが含有し
ており、このTaCとNbCとの合計量が５重量％
以上であると耐圧着性及び耐溶着性を高める効果
が著しいものである。 硬質相中のTiCは15重量％を越えて多くなると
靭性が低下するために15重量％以下と定めた。ま
た、TaC及びNbCの量とも関連するけれども耐
溶着性を高めるためにTiCは、１重量％以上含有
していることが望ましいことである。 以上の炭化物の他に4a，5a，6a族金属の炭化
物をそれぞれ同族間内で硬質相の一部と置換して
も効果は大きくは変らない。 (2) 分散固溶相について 結合相に分散固溶相を固溶させることによつて
工具の耐かじり性の効果を著しくしたもので、分
散固溶相としては、金属クロムまたはクロム化合
物、および／またはクロム合金として添加し、こ
の添加量が全体に対して0.1重量％未満では所望
の効果が得られず全体に対して10重量％を越えて
多くなると脆性が増し破損や欠損が起りやすくな
るために分散固溶相は0.1〜10重量％と定めた。
更に分散固溶相がクロムに換算して結合相中の１
％未満では所望の効果が弱く、30％を越えて多く
なると結合相の靭性が低下するために分散固溶相
はクロムに換算して結合相中の１〜30％と定め
た。 本発明の超硬合金は、従来の粉末冶金法を適用
することによつて作成することができる。特に、
分散固溶相を出発物質中へ添加する方法の内、例
えば分散固溶相が炭化クロムである場合は、出発
物質中に炭化クロム粉末を添加する方法、又は金
属クロム粉末と炭素粉末との両方を添加す方法に
よつても本発明の超硬合金を作成することができ
る。 次に本発明を実施例に従つて具体的に説明す
る。 実施例 １ 防錆油処理した普通鋼板（SPHC）、板厚0.3
mm、絞り率1.6、ストローク18spm、潤滑油を使
用して240ψ×160ψ×30寸法の超硬合金を鋼で固
定したダイスにて絞り成形加工する工程で本発明
の塑性加工用超硬合金Ａ，Ｂと市販のJISV2、
P20相当の超硬合金を使用して工具寿命を比較し
た結果を表１に示す。
する超硬合金に関する。 従来塑性加工用工具に使用されている超硬合金
は、WCに鉄族金属を結合相とした、主として
WC−Co系合金が一般に使われている。塑性加工
工具の中でも熱間圧延ロールのように800℃〜
1000℃と高温での耐熱衝撃性、耐摩耗性および耐
蝕性が要求される用途にはWCにCoとNiを結合
相とするWC−Co−Ni系合金が使用されている。 熱間圧延ロールほど高温状態で使用されないが
被加工物と工具の接触面が摩擦熱によつて400℃
前後に昇温した状態で使用される絞り型（ドロ−
ウイング）、絞り型でも更に摩擦作業の大きい深
絞り型（アイアニング）、そして平滑加工（バニ
シング）、平押し加工（フラツトニング）、更には
鋼線の伸線に使用される線引ダイス等の塑性加工
工具には、従来WC−Co系合金またはWC−TaC
−Co系合金が使われていたが工具と被加工材間
とに発生する摩擦熱とこの摩擦熱によつて進行す
る工具の摩耗とから工具表面に圧着、溶着が生
じ、これらが工具のかじりに結びつくため工具寿
命を低下させる傾向にあつた。 特に最近は、価格等の問題から被加工材料が異
なつてきたり、被加工材料の表面処理状態が異な
つてきているために工具のかじり問題が増加し、
これらの塑性加工工具の用途に適した工具の要望
が強くなつていた。 本発明は上記のように塑性加工工具の中でも高
温における耐熱衝撃性は余り必要としないが工具
と被加工材料間とに発生する摩擦熱と工具の摩耗
から生じる圧着、溶着、更には工具にかじりが発
生するような用途に適する超硬合金を提供するこ
とにある。 本発明の超硬合金は、塑性加工工具に発生する
圧着や溶着の問題を種々検討した結果、炭化物か
ら成る硬質相は弾性率の高いWCを主体にし、こ
のWCに比較して高温での硬さ低下が少なく、鉄
やアルミ合金またはスズ、ニツケル、銅等を表面
処理した被加工材料との親和性が悪い、TaCと
TiCを加えて耐圧着性や耐溶着性を考慮し、鉄族
金属から成る結合相は分散固溶相を固溶させるこ
とによつて高温での硬さ低下と、鉄やアルミ合金
またはスズ、ニツケル、銅等を表面処理した被加
工材料との親和性を防ぐことを考慮したものであ
る。 実験の結果、塑性加工工具のかじりが発生する
使用領域には、分散固溶相が結合相に固溶し易く
て、高温における合金特性向上に寄与するクロム
またはクロムの化合物および／またはクロム合金
が効果のあることを確認した。 即ち、本発明の塑性加工用超硬合金は炭化チタ
ン１〜15重量％と、炭化タンタル15重量％以下、
炭化ニオブ５重量％で、かつ炭化タンタルと炭化
ニオブとの合計量が５重量％以上と残り炭化タン
グステンから成る75〜98重量％の硬質相と、金属
クロム、炭化クロム、モリブデンクロム、または
クロムと鉄族金属との合金のうちの１種または２
種以上から成る0.1〜10重量％の分散固溶相と、
コバルトおよび／またはニツケルから成る２〜25
重量％の結合相と、不可避不純物とから成り、前
記分散固溶相がクロムに換算して前記結合相中に
１〜30％固溶して成る塑性加工用超硬合金であ
る。 以上のように硬質相と分散固溶相を固溶した結
合相とから成る超硬合金は塑性加工、特に絞り加
工（ドローウイング）、更に工具のしごき作業の
大きい深絞り加工（アイアニング）、平滑加工
（バニシング）、平押し加工（フラツトニング）、
線引き加工等工具として使用したとき、その表面
に圧着や溶着が発生し易く、これらによつて工具
にかじりが生じる用途に適している。 次に本発明の塑性加工用超硬合金で数値限定し
た理由について説明する。 (1) 硬質相と結合相について 硬質相量と結合相量は相対的な関係に有り、硬
質相が75重量％未満になると結合相が25重量％を
越えて多くなり、このために硬さの低下と分散固
溶相を固溶した結合相でも耐圧着性、耐溶着性が
低下し所望の効果が得られなくなる。又硬質相が
98重量％を越えて多くなると相対的に結合相が２
重量％未満となつて焼結性を困難にすることゝ、
靭性の低下となるために硬質相は75〜98重量％、
結合相は２〜25重量％と定めた。 硬質相中のTaCは高価な材料であることゝ、
15重量％を越えて多くしても工具のかじり対策の
効果が著しいと言うことではないので15重量％以
下とした。 硬質相中のNbCはTaCが高価なためと、TaC
に代えて１部NbCを使用しても効果が変わらな
いために５重量％以下加えた。また、TaCと
NbCとを完全に分離するのが困難で、一般には
TaC中に0.1〜0.5％程度の極微量のNbCが含有し
ており、このTaCとNbCとの合計量が５重量％
以上であると耐圧着性及び耐溶着性を高める効果
が著しいものである。 硬質相中のTiCは15重量％を越えて多くなると
靭性が低下するために15重量％以下と定めた。ま
た、TaC及びNbCの量とも関連するけれども耐
溶着性を高めるためにTiCは、１重量％以上含有
していることが望ましいことである。 以上の炭化物の他に4a，5a，6a族金属の炭化
物をそれぞれ同族間内で硬質相の一部と置換して
も効果は大きくは変らない。 (2) 分散固溶相について 結合相に分散固溶相を固溶させることによつて
工具の耐かじり性の効果を著しくしたもので、分
散固溶相としては、金属クロムまたはクロム化合
物、および／またはクロム合金として添加し、こ
の添加量が全体に対して0.1重量％未満では所望
の効果が得られず全体に対して10重量％を越えて
多くなると脆性が増し破損や欠損が起りやすくな
るために分散固溶相は0.1〜10重量％と定めた。
更に分散固溶相がクロムに換算して結合相中の１
％未満では所望の効果が弱く、30％を越えて多く
なると結合相の靭性が低下するために分散固溶相
はクロムに換算して結合相中の１〜30％と定め
た。 本発明の超硬合金は、従来の粉末冶金法を適用
することによつて作成することができる。特に、
分散固溶相を出発物質中へ添加する方法の内、例
えば分散固溶相が炭化クロムである場合は、出発
物質中に炭化クロム粉末を添加する方法、又は金
属クロム粉末と炭素粉末との両方を添加す方法に
よつても本発明の超硬合金を作成することができ
る。 次に本発明を実施例に従つて具体的に説明す
る。 実施例 １ 防錆油処理した普通鋼板（SPHC）、板厚0.3
mm、絞り率1.6、ストローク18spm、潤滑油を使
用して240ψ×160ψ×30寸法の超硬合金を鋼で固
定したダイスにて絞り成形加工する工程で本発明
の塑性加工用超硬合金Ａ，Ｂと市販のJISV2、
P20相当の超硬合金を使用して工具寿命を比較し
た結果を表１に示す。
【表】
表１は比較用のJISV2の寿命に対する各合金の
寿命比率で示した。この結果本発明の超硬合金
Ａ，Ｂは絞り成形加工で著しく寿命が向上したこ
とが確認できた。 実施例 ２ スズで表面処理した普通鋼板（SPCC）、板厚
0.40mm、絞り率0.8、潤滑剤を使用して80ψ×60ψ
×12寸法の超硬合金を鋼で固定したダイスにて深
絞り成形加工を行う工程で本発明の塑性加工用超
硬合金Ｃ，Ｄと本発明から外れた超硬合金Ｅ，Ｆ
と市販のJISV1、P20相当の超硬合金を使用して
工具寿命を比較した結果を表２に示す。
寿命比率で示した。この結果本発明の超硬合金
Ａ，Ｂは絞り成形加工で著しく寿命が向上したこ
とが確認できた。 実施例 ２ スズで表面処理した普通鋼板（SPCC）、板厚
0.40mm、絞り率0.8、潤滑剤を使用して80ψ×60ψ
×12寸法の超硬合金を鋼で固定したダイスにて深
絞り成形加工を行う工程で本発明の塑性加工用超
硬合金Ｃ，Ｄと本発明から外れた超硬合金Ｅ，Ｆ
と市販のJISV1、P20相当の超硬合金を使用して
工具寿命を比較した結果を表２に示す。
【表】
表２は比較用のJISV1の寿命に対する各合金の
寿命比率で示した。この結果本発明の超硬合金
Ｃ，Ｄは深絞り成形加工で従来のJISV1、P20に
比較して著しく寿命が向上し、本発明から外れた
超硬合金Ｅ，Ｆは少し寿命が向上するが本発明の
超硬合金ほどでないことが確認できた。 実施例 ３ 低マンガン鋼から成るパイプ寸法40ψ×30ψ×
34、加工長さ34mmバニシング代0.05mm／径、潤滑
剤を使用する条件にて平滑加工を行なう工程で本
発明の塑性加工用超硬合金Ｇ，Ｈと市販の
JISV3、P40相当の超硬合金を使用して工具寿命
を比較した結果を表３に示す。
寿命比率で示した。この結果本発明の超硬合金
Ｃ，Ｄは深絞り成形加工で従来のJISV1、P20に
比較して著しく寿命が向上し、本発明から外れた
超硬合金Ｅ，Ｆは少し寿命が向上するが本発明の
超硬合金ほどでないことが確認できた。 実施例 ３ 低マンガン鋼から成るパイプ寸法40ψ×30ψ×
34、加工長さ34mmバニシング代0.05mm／径、潤滑
剤を使用する条件にて平滑加工を行なう工程で本
発明の塑性加工用超硬合金Ｇ，Ｈと市販の
JISV3、P40相当の超硬合金を使用して工具寿命
を比較した結果を表３に示す。
【表】
表３は比較用のJISV3の寿命に対する各合金の
寿命比率を示した。この結果本発明の超硬合金
Ｇ，Ｈは平滑加工において従来の超硬合金よりも
著しく寿命が向上したことが確認できた。 実施例 ４ 普通鋼板（SPC）、板厚1.0mmを超硬合金製スリ
ツターで両端切断後かえりの生じている部分を
300〜700m／minのスピードにて潰す平押加工に
於て、本発明の塑性加工用超硬合金Ｉ，Ｊと市販
のJISV3、P40相当の超硬合金にてそれぞれ成形
した160ψロール２個を使用して寿命比較した結
果を表４に示す。
寿命比率を示した。この結果本発明の超硬合金
Ｇ，Ｈは平滑加工において従来の超硬合金よりも
著しく寿命が向上したことが確認できた。 実施例 ４ 普通鋼板（SPC）、板厚1.0mmを超硬合金製スリ
ツターで両端切断後かえりの生じている部分を
300〜700m／minのスピードにて潰す平押加工に
於て、本発明の塑性加工用超硬合金Ｉ，Ｊと市販
のJISV3、P40相当の超硬合金にてそれぞれ成形
した160ψロール２個を使用して寿命比較した結
果を表４に示す。
【表】
表４は比較用のJISV3の寿命に対する各合金の
寿命比率を示した。この結果本発明の超硬合金
Ｉ，Ｊは平押加工に於て従来の超硬合金よりも著
しく寿命が向上したことが確認できた。 実施例 ５ 自動車のタイヤ用ビード線（0.7％Ｃ鋼線）の
伸線を8ψ×0.15ψ×３寸法の超硬合金を鋼で固定
したダイスにて行うのに本発明の塑性加工用超硬
合金Ｋ，Ｌ，Ｍと市販のJISV1を使用して工具寿
命を比較した結果を表５に示す。
寿命比率を示した。この結果本発明の超硬合金
Ｉ，Ｊは平押加工に於て従来の超硬合金よりも著
しく寿命が向上したことが確認できた。 実施例 ５ 自動車のタイヤ用ビード線（0.7％Ｃ鋼線）の
伸線を8ψ×0.15ψ×３寸法の超硬合金を鋼で固定
したダイスにて行うのに本発明の塑性加工用超硬
合金Ｋ，Ｌ，Ｍと市販のJISV1を使用して工具寿
命を比較した結果を表５に示す。
【表】
表５は比較用のJISV1の寿命に対する各合金の
寿命比率を示した。この結果本発明の超硬合金
Ｋ，Ｌ，Ｍは伸線加工に於て従来の超硬合金より
も著しく寿命が向上したことが確認できた。 以上実施例１，２，３，４，５から本発明の塑
性加工用超硬合金はしごきの伴う加工によつて摩
擦熱が発生するような用途に使用すると著しく寿
命向上を示すことが確認できた。 本発明の塑性加工用超硬合金は実施例に示した
以外にも使用中の工具表面温度が400℃前後と考
えられる口広げ加工（バルジ成形）や被加工物の
端を曲げたり、丸めたりする加工方法（フランジ
ング、カーリング）にも適用出来、更にクロムの
添加効果によつて耐蝕性用工具としても利用でき
るものである。
寿命比率を示した。この結果本発明の超硬合金
Ｋ，Ｌ，Ｍは伸線加工に於て従来の超硬合金より
も著しく寿命が向上したことが確認できた。 以上実施例１，２，３，４，５から本発明の塑
性加工用超硬合金はしごきの伴う加工によつて摩
擦熱が発生するような用途に使用すると著しく寿
命向上を示すことが確認できた。 本発明の塑性加工用超硬合金は実施例に示した
以外にも使用中の工具表面温度が400℃前後と考
えられる口広げ加工（バルジ成形）や被加工物の
端を曲げたり、丸めたりする加工方法（フランジ
ング、カーリング）にも適用出来、更にクロムの
添加効果によつて耐蝕性用工具としても利用でき
るものである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 １ 炭化チタン１〜15重量％と炭化タンタル15重
量％以下、炭化ニオブ５重量％以下で、かつ炭化
タンタルと炭化ニオブとの合計量が５重量％以上
と残り炭化タングステンから成る75〜98重量％の
硬質相と、金属クロム、炭化クロム、モリブデン
クロム、またはクロムと鉄族金属との合金のうち
の１種または２種以上から成る0.1〜10重量％の
分散固溶相と、コバルトおよび／またはニツケル
から成る２〜25重量％の結合相と、不可避不純物
とから成り、前記分散固溶相がクロムに換算して
前記結合相中に１〜30％固溶して成る塑性加工用
超硬合金。 ２ 特許請求の範囲第１項記載の超硬合金が絞り
型工具に使用されることを特徴とする塑性加工用
超硬合金。 ３ 特許請求の範囲第１項記載の超硬合金が深絞
り型工具に使用されることを特徴とする塑性加工
用超硬合金。 ４ 特許請求の範囲第１項記載の超硬合金が平滑
加工工具に使用されることを特徴とする塑性加工
用超硬合金。 ５ 特許請求の範囲第１項記載の超硬合金が平押
し加工工具に使用されることを特徴とする塑性加
工用超硬合金。 ６ 特許請求の範囲第１項記載の超硬合金が線引
きダイス用に使用されることを特徴とする塑性加
工用超硬合金。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14146980A JPS5767145A (en) | 1980-10-09 | 1980-10-09 | Superhard alloy for plastic working |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14146980A JPS5767145A (en) | 1980-10-09 | 1980-10-09 | Superhard alloy for plastic working |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5767145A JPS5767145A (en) | 1982-04-23 |
| JPS6315980B2 true JPS6315980B2 (ja) | 1988-04-07 |
Family
ID=15292602
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14146980A Granted JPS5767145A (en) | 1980-10-09 | 1980-10-09 | Superhard alloy for plastic working |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5767145A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0626788U (ja) * | 1992-09-22 | 1994-04-12 | スルガ株式会社 | 全自動洗濯機用繊維屑取り具 |
| CN109868404A (zh) * | 2019-03-27 | 2019-06-11 | 成都川硬合金材料有限责任公司 | 一种硬质合金轴套及其制备方法 |
Families Citing this family (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS60258446A (ja) * | 1984-06-04 | 1985-12-20 | Toshiba Tungaloy Co Ltd | 焼結合金 |
| US4671685A (en) * | 1985-07-24 | 1987-06-09 | Gte Products Corporation | Printer wire |
| JPS62235457A (ja) * | 1986-04-03 | 1987-10-15 | Nippon Tungsten Co Ltd | 耐食性超硬合金 |
| SE464226B (sv) * | 1988-12-13 | 1991-03-25 | Sandvik Ab | Valsring, sammansatt av haardmetall och gjutjaern samt saett foer framstaellning av densamma |
| CN100419106C (zh) * | 2005-04-19 | 2008-09-17 | 河源富马硬质合金股份有限公司 | 硬质合金、硬质合金刀头及其生产方法 |
| WO2008079083A1 (en) * | 2006-12-27 | 2008-07-03 | Sandvik Intellectual Property Ab | Punch for cold forming operations |
| CN102220531A (zh) * | 2011-05-31 | 2011-10-19 | 武汉新科冶金设备制造有限公司 | 一种转炉炼钢出钢水口扩孔器金属陶瓷刀头材料 |
| CN109881072B (zh) * | 2019-03-27 | 2020-11-24 | 四川川钨硬质合金有限公司 | 一种硬质合金密封环及其制备方法 |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5075511A (ja) * | 1973-11-09 | 1975-06-20 | ||
| JPS576502B2 (ja) * | 1972-10-30 | 1982-02-05 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS576502U (ja) * | 1980-06-11 | 1982-01-13 |
-
1980
- 1980-10-09 JP JP14146980A patent/JPS5767145A/ja active Granted
Patent Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS576502B2 (ja) * | 1972-10-30 | 1982-02-05 | ||
| JPS5075511A (ja) * | 1973-11-09 | 1975-06-20 |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0626788U (ja) * | 1992-09-22 | 1994-04-12 | スルガ株式会社 | 全自動洗濯機用繊維屑取り具 |
| CN109868404A (zh) * | 2019-03-27 | 2019-06-11 | 成都川硬合金材料有限责任公司 | 一种硬质合金轴套及其制备方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5767145A (en) | 1982-04-23 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US4249945A (en) | Powder-metallurgy steel article with high vanadium-carbide content | |
| US7490502B2 (en) | Punch for cold forming operations | |
| JPS6315980B2 (ja) | ||
| US4095449A (en) | Coated punch | |
| US2289449A (en) | Die steel for hot working | |
| JP4855961B2 (ja) | 表面被覆部材およびその製造方法 | |
| JPH06316743A (ja) | 鍛造加工用金型 | |
| JPS6237708B2 (ja) | ||
| JPH03204106A (ja) | 熱間継目無管製造用プラグ | |
| JPH10219373A (ja) | プレス成形金型用銅合金 | |
| JP7332879B2 (ja) | チタン板のプレス用金型及びチタン板のプレス成形方法 | |
| Sundquist et al. | Wear of metal-working tools ion plated with titanium nitride | |
| JP6306217B2 (ja) | 超硬合金せぎり工具 | |
| JPH0373614B2 (ja) | ||
| JPS61221352A (ja) | 温・熱間鍛造工具用超硬合金 | |
| JPS6261106B2 (ja) | ||
| Totten | Tribology and Wear of tool steels | |
| JP3092030B2 (ja) | 超強靱複合硬度差ロールの製造方法 | |
| JP2996148B2 (ja) | 冷間圧延用ワークロールとその製造方法 | |
| JP7135488B2 (ja) | チタン板のプレス用金型及びチタン板のプレス成形方法 | |
| JP2776266B2 (ja) | 熱間加工用複合被膜形成工具 | |
| US2280179A (en) | Alloy | |
| JPH0499245A (ja) | 超硬合金 | |
| JPS5920453A (ja) | 継目無鋼管製造用工具材料 | |
| US4854978A (en) | Manufacturing method for high hardness member |