JPS60258446A - 焼結合金 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、超硬合金及びサーメットなどの焼結合金に係
り、特に微細な結晶粒子からなる焼結合金に関する。

〔従来の技術〕

一般に、ＷＣ系超硬合金、ＴｉＣ系サーメットなどの焼
結合金は、高硬度及び耐熱性にすぐれることから切削工
具及び耐摩耗用工具Ｏこと利用されている。これらの焼
結合金を工具として使用するとき、工具の損傷形態は、
２つに大別できる。その１つは、工具と被加工相との接
触をこまって工具表面が微量ずつ取り去られるすきとり
的な損傷に対し、他の１つは、］二具の１部がチッピン
グ又は欠損によって破壊する脆性破壊的な損傷である。

この内、前者のすきとり的損傷は、工具旧料の種類と工
具の使用条件によって大体工具寿命が予測でとるのに対
し、後者の脆性破壊的損傷は、工具の使用中いつ発生す
るか予測し難く、したがって二［具寿命の予測もできな
く、工具の信頼性に乏しいという問題がある。

工具に生ずる脆性破壊的損傷の影響を受けやすい使用分
野として、大型サイトカッター、ホブなどの大きな衝撃
が加わるものからガント＋））ベガンリーマ、エンドミ
ル、各種のトリルのようＧこ低速切削領域で衝撃が加わ
る切削用工具及びヌリッター、ドツトピンなどの耐摩耗
用工具があり、これらの各分野において、最近作業条件
の高能率化が進み、さらＧこ工具寿命の改善、特に工具
寿命の安定性又は信頼性への要求が高まりつつある。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明は、上記の問題点を解決したもので、具体的には
耐摩耗性の尺度となる硬さを低下させずに靭性を高める
ことをこまって耐脆性破壊的損傷の改善ができた焼結合
金の提供を目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明の発明者らは、焼結合金、特にＷＣを主体とする
焼結合金の脆性破壊を生ずる原因としての破壊の起源を
顕微鏡による破面観察及びＸ線マイクロアナライザーを
こよる組織解析によって追求した結果、ＣａとＳもしく
はＣａを含有した異物が破壊の起源になっていることを
確認することによって本発明を完成させたものである。

本発明の焼結合金は、周期律表ＩＶａ　、　Ｖａ　。

Ｖｉａ族金属の炭化物、窒化物、炭窒化物、炭酸化物、
窒酸化物、炭窒酸化物及びこれらの相互固溶体の中の少
なくとも１種の硬質相７０〜９７重量％と残り、Ｆｅ、
Ｎｉ　、Ｃｏ、Ｃｒ、Ｍｏ、Ｗの中の少なくとも１種の
結合相と不可避的不純物とでなる焼結合金の不可避的不
純物の中のＣａが０．０１重量％以下とＳが０．００５
重量％以下に制限したことを特徴とするものである。

本発明の焼結合金の製造方法は、出発原料中のＣａもし
くはＣａとＳの含有量を厳密に制限する必要がある。例
えは従来の出発原料の精製工程に対して、更にＣａ及び
Ｓの含有量の少ない出発原料となるような精製工程の工
夫を施す必要がある。

このような精製工程の工夫によって得たＣａ及びＳの含
有量の少ない出発原料を使用して所定量配合した後は、
混合粉末の成形しやすさのために使用スるパラフィン、
ステアリン酸などの滑剤中に含有するＣａ及びＳの化合
物からなる不純物あるいは予備焼結及び焼結工程で使用
するカーボン又はグラファイトに含有する不純物に注意
をしておく必要がある。更に混入してくる不純物以外と
しては、出発原料の密度が、例えばＷＣＩ　５．７　ｔ
／ｃｃＣｏ８．９グ／ｃｃに対してＣａ５２．８０　ｆ
／ｃｃ　。

Ｃａ　Ｏ３，３７ｔ／ｃｃと著しく小さいことから混合
粉末の乾燥過程において、ＣａＳ及びＣａＯが偏４ハし
やすい傾向Ｑこあるのでできるだけ均一に混合しながら
乾燥する工夫をしたり、もしくは焼結工程で急冷処理を
こよってＣａＳ及びＣａＯの偏析を大幅に減少させると
いう工夫が必要である。これらの不純物及び偏析を抑制
することζこまって得る本発明の焼結合金は、焼結後更
に、熱間静水圧法（ＨＩＰ）　＆こよって処理すると一
層抗折力を高める効果が著しく望ましい。

〔作　用〕

本発明の焼結合金は、焼結合金の特性を代表する硬さと
抗折力との関係において、硬さを低下させずに抗折力を
高めることかでまたものである。

具体的に説明すると、超硬合金又はサーメットからなる
焼結合金は、出発原料として使用する周期律表ＩＶａ　
、　Ｖａ　、　ＶＩａ族金属の炭化物、窒化物などの中
に不可避的不純物としてＣａ及びＳが含まれており、又
結合相としての鉄族金属の中にも不可避的不純物として
Ｃａ及びＳが含まれている。

例えばＷの場合約１００ｐｐｍ１００ｐｐが含まれてい
たり、このＷを炭化するときのカーボンにはＳが含まれ
ていて結局ＷＣにしたときには約９０　ｐ　ｐｍのＣａ
と約５００ｐｐｍのＳが含まれている。又、鉄族金属と
してのＣｏ及びＮｉの中にもＣａが約１１００ｐｐ、Ｓ
が約３０　ｐ　ｐｍ含まれている。これらの出発原料が
微粒になる程Ｃａ及びＳの含有量が多くなる傾向にある
。このために従来の焼結合金は、成分組成及び結晶粒子
の大きさくこよって異なるけれども大体Ｃａが約０．０
２％Ｓが約０．０１％程度含まれている。このように出
発原料中にＣａが含まれていると焼結過程においてＣａ
Ｏの凝集体を生成し、焼結後には破壊の起源となって靭
性を低下させる。又、出発原料［１暑こＣａとＳが含ま
れていると焼結過程においてＣａＳ及びＣａＯの凝集体
を生成したり、硫化物の晶出相を生成し、これらのＣａ
Ｓ　、　ＣａＯ及び硫化物の晶出相が焼結後には破壊の
起源となって靭性を低下させる。特に、硬質相として平
均粒径１μｍ以下の炭化タングステンを主体にして炭化
バナジウム、炭化クロムなどを微量添加したときは、Ｃ
ａＳ及びＣａＯの凝集体が顕著に靭性を低下させる。こ
れらのＣａＳ　、　ＣａＯの凝集体の大きさは、焼結後
には大体１０〜２０μｍになり、この大きな凝集体が破
壊の起源としての欠陥になる。このようなＣａＳ及びＣ
ａＯの凝集体の大きさを］０１１ｍ以下、好ましくは５
μｍ以下にするためには、焼結合金中の不可避的不純物
としてのＣａを０．０１重量％以下とＳを０．００５重
量％以下にする必要がある。このようにＣａ量とＳ量を
制限することによって超硬合金又はサーメットからなる
焼結合金中に欠陥がなくなり、このために硬さは低下せ
ずに靭性の尺度となる抗折力が著しく向」ニしたもので
ある。

〔実施例〕

出発原料粉末として平均粒度０．５０μｍのＷｃ粉末（
Ｃａ：０．００１％以下、Ｓ：Ｏ，０Ｏ１５％以下）、
平均粒度１４μｍのＣＯ粒粉末Ｃａ：０．００２％以下
、Ｓ二０．００１５以下）を本発明の焼結合金用に使用
し、従来から市販されている平均粒度０．５０μｍのＷ
ｃ粉末、平均粒度１．５μｍのＣＯ粒粉末比較用に使用
し、その他の出発原料は平均粒度１０〜１．５μｍのも
のを共通に使用して第１表Ｑこ示すような配合組成で所
定量配合し、７２時間ボールミルを行なって、凝集体が
生じないように均一混合加熱を行ないながら乾燥後成形
し、１６４３〜１６７３にの温度３．６Ｋｓで真空焼結
（約７Ｐａ）Ｌ、次いでＯ，ＩＧＰａのアルゴン気流中
、１６２３　Ｋの温度３．６ＫｓでＨＩＰ処理して本発
明の試料番号１〜６と比較の試料番号７〜ＩＯを得た。

こうして得た各試料を原子吸光法によってＣａ量を、金
属中炭素イオウ分析装置による赤外線分析によってＳ量
を測定した。又各試料の硬さ及び抗折力を測定した後抗
折力を測定した破面を金属顕微鏡、走査型顕微鏡及びＸ
線マイクロアナライザーにより欠陥及び欠陥の大きさを
測定した。これらの結果を第２表に示した。

〔発明の効果〕

以」−の説明及び結果から、本発明の焼結合金は、破壊
の起源となる欠陥が少なくなり、そのために従来の焼結
合金と同じ硬さを保持しながら高抗折力を有するもので
ある。このことから衝撃又は圧縮応力が加わるような工
具、例えばパンチ、グイなとの剪断工具、ヌリツター、
裁断刃などの切断工具、ガイトブツノユ、ロール、ゲー
ジ類の機械部品治工具及びバルブ、ノカニカルノールな
どの耐摩耗用工具並びに旋削は勿論のこと衝撃力が大き
く加わるようなフライス工具及びエンドミル。

リーマ、トリル等の穴あけ工具を含めた切削用工具、特
に、微粒ＷＣを使用したミクロントリル。

トソトピンに最適であり、更に各種の被覆焼結合金の見
料としても利用できる可能性がある産業上有用な焼結合
金である。

特許出願人　東芝クンカロイ株式会社

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）　周期律表ＩＶａ、Ｖａ、Ｖｉａ族金属の炭化物
   ７窒化物、炭窒化物、炭酸化物、窒酸化物、炭窒酸化物
   及びこれらの相互固溶体の中の少なくとも１種の硬質相
   ７０〜９７重量％と残り、Ｆｅ、Ｎｉ。 Ｃｏ　、　Ｃｒ　、Ｍｏ　、Ｗの中の少なくとも１種の
   結合相と不可避的不純物とでなる焼結合金において、前
   記不可避的不純物の中のＣａ（カルシウム）が０．０１
   重量％以下とＳ（イオウ）が０００５重量％以下にする
   ことを特徴とする焼結合金。
2. （２）上記硬質相が平均粒径１μｍ以下の炭化タングス
   テンを主体にしたものであることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項記載の焼結合金。