JP2757469B2 - 炭化タングステン基超硬合金製エンドミル - Google Patents

炭化タングステン基超硬合金製エンドミル

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、高強度と高靱性を有し、かつ耐摩耗性の
すぐれた炭化タングステン(以下WCで示す)基超硬合金
製エンドミルに関するものである。
〔従来の技術〕
従来、一般に、切削工具としてのエンドミルがWC基超
硬合金で製造され、かつこのWC基超硬合金が、 Co基合金の結合相と実質的にWCからなる硬質分散相の
割合が、 結合相:10.5〜16.5%, 硬質分散相:83.5〜89.5%, にして、上記結合相が、 V:2.5〜11.6%, を含有し、残りがCoと不可避不純物からなる組成(以上
重量%、以下%は重量%)を有し、さらに結合相に固溶
するV成分が、原料配合時に炭化バナジウム(以下VCで
示す)粉末の形で配合され、焼結時に分解して結合相中
に固溶することにより、WC粒の成長を抑制し、むしろ微
細化して、その平均粒径を0.5μm未満にし、もって硬
さを高めて耐摩耗性を向上させる目的で含有されること
も良く知られるところである。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上記の従来WC基超硬合金製エンドミルにおい
ては、V成分の結合相中への固溶によるWC粒の微細化効
果によって硬さが高くなり、耐摩耗性が向上するように
なるが、反面靱性が低下するためこれを高硬度材の切削
や高送り切削に用いた場合には、靱性および強度不足が
原因で、折損や、切刃にチッピングが生じ易くなり、比
較的短時間で使用寿命に至るのが現状である。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明者等は、上述のような観点から、高靱
性と高強度を有し、かつ耐摩耗性にもすぐれたWC基超硬
合金製エンドミルを開発すべく研究を行なった結果、エ
ンドミルを、 Co基合金の結合相と実質的にWCからなる硬質分散相の
割合が、 結合相:6〜23%, 硬質分散相:77〜94%, にして、上記結合相が、 Cr:1〜15%, W:5%以下, を含有し、残りがCoと不可避不純物からなる組成を有す
るWC基超硬合金で構成すると、このWC基超硬合金におい
ては、原料配合時に炭化クロム(以下Cr3C2で示す)粉
末、窒化クロム(以下CrNで示す)粉末、あるいは酸化
クロム(以下Cr2O3で示す)粉末の形で配合され、焼結
時に分解して結合相中に固溶したCrの作用によって、WC
粒の異常粒成長が抑制され、一方微細化も阻止されて平
均粒径で0.5〜2μmの粒度をもつようになり、この粒
度は、上記の従来WC基超硬合金製エンドミルにおける結
合相中へのV成分の含有によって平均粒径で0.5μm未
満の粒度に微細化されたWC粒に比して粗いが、この相対
的に粗いWC粒によって高靱性が確保され、同時に焼結後
のW成分の結合相中への固溶量も5%以下に抑制されて
結合相のW固溶による靱性低下が防止されるようになる
ことから、エンドミルとして用いた場合に、折損やチッ
ピングの発生が防止され、上記従来WC基超硬合金製エン
ドミルのもつ硬さと同等の高硬度を有することと合まっ
てすぐれた切削性能を長期に亘って発揮するという知見
を得たのである。
この発明は、上記知見にもとづいてなされたものであ
って、 Co基合金の結合相と実質的にWCからなる硬質分散相の
割合が、 結合相:6〜23%, 硬質分散相:77〜94%, にして、上記結合相が、 Cr:1〜15%, W:5%以下, を含有し、残りがCoと不可避不純物からなる組成を有
し、 さらに上記硬質分散相(WC粒)の平均粒径が0.5〜2
μmのWC基超硬合金で構成してなるエンドミルに特徴を
有するものである。
つぎに、この発明のエンドミルにおいて、上記の通り
条件限定した理由を説明する。
(a)結合相と硬質分散相の割合 結合相の割合が6%未満では、実質的に硬質分散相を
構成するWCの割合が94%を越えて多くなりすぎて靱性が
低下するようになり、一方結合相の割合が23%を越える
と、実質的にWCの割合が77%未満と少なくなりすぎて耐
摩耗性が低下するようになることから、その割合を、そ
れぞれ結合相:6〜23%、硬質分散相:77〜94%と定め
た。なお、望ましくは結合相:8〜12%、硬質分散相:88
〜92%の割合とするのがよい。
(b)結合相中のCrおよびWの含有量 上記の通り、Cr成分は、原料粉末として用いたCr3C2
粉末やCrN粉末、さらにCr2O3粉末が焼結時に分解して結
合相中に固溶含有したものであり、この固溶Crによっ
て、WC粒の異常粒成長および微細化を抑制し、その平均
粒径を0.5〜2μmに保持して耐摩耗性および靱性を確
保し、さらにWの結合相中への固溶量を5%以下、望ま
しくは3%以下に抑制して、結合相の靱性低下を防止す
る作用があるが、その含有量が、結合相に占める割合で
Cr:1%未満では、前記作用に所望の効果が得られず、一
方その含有量が、同じく結合相に占める割合でCr:15%
を越えると、合金中に異常相が生じるようになって、靱
性の大幅な低下が生じるようになることから、その含有
量を、Cr:1〜15%と定めた。なお、望ましくはCr:5〜10
%の含有がよい。
〔実施例〕
つぎに、この発明のエンドミルを実施例により具体的
に説明する。
原料粉末として、いずれも0.5〜2μmの範囲内の平
均粒径を有するWC粉末、Cr3C2粉末、CrN粉末、Cr2O3
末、およびVC粉末、並びに平均粒径:1.3μmを有するCo
粉末を用意し、これら原料粉末を第1表に示される配合
割合に配合し、ボールミルにて72時間湿式混合し、乾燥
した後、圧粉体にプレス成形し、この圧粉体を、真空雰
囲気中、1320〜1450℃の範囲内の所定の温度で焼結し、
研磨仕上げすることにより、同じく第1表に示される成
分組成のWC基超硬合金で構成 され、かつ外径:6mm×長さ:50mmの寸法、並びにねじれ
角:45°の2枚刃形状を有する本発明WC基超硬合金製ソ
リッドエンドミル(以下本発明超硬エンドミルという)
1〜21、および従来WC基超硬合金製ソリッドエンドミル
(以下従来超硬エンドミルという)1〜5をそれぞれ製
造した。
ついで、この結果得られた各種のエンドミルについ
て、WC粒の平均粒径、ロックウェル硬さ(Aスケール)
を測定し、さらに靱性および強度を評価する目的で抗折
力を測定し、また、 被削材:JIS・SKD61(硬さ:HRC61)、 切削速度:30m/min、 送り:0.02mm/刃、 仕込み:6mm、 の条件で高硬度鋼の溝加工試験を行ない、外周刃の摩耗
幅が0.4mmに至るまでの切削長さを測定した。これらの
測定結果を第1表に示した。
〔発明の効果〕
第1表に示される結果から明らかなように、本発明超
硬エンドミル1〜21は、いずれもWC粒が0.5〜2μmの
平均粒径を示し、この結果高靱性と高強度が確保される
ようになることから、切削試験では、被削材が高硬度鋼
であるにもかかわらず、折損やチッピングの発生がな
く、すぐれた耐摩耗性を示すのに対して、従来超硬エン
ドミル1〜5は、いずれもWC粒が細粒で、0.5μm未満
の平均粒径を示し、この結果靱性および強度が低下する
ようになることから、切削試験では切刃にいずれもチッ
ピングが生じ、比較的短時間で使用寿命に至るものであ
った。
上述のように、この発明のWC基超硬合金製エンドミル
は、Cr含有量が1〜15%にして、W含有量が5%以下の
結合相、並びに実質的に平均粒径で0.5〜2μmのWC粒
で構成された硬質分散相によって高靱性と高強度を具備
するようになり、高硬度鋼の切削や高送り切削でも折損
やチッピングの発生が皆無となることから、すぐれた耐
摩耗性を示し、著しく長期に亘ってすぐれた切削性能を
発揮するのである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Co基合金の結合相と実質的に炭化タングス
    テンからなる硬質分散相の割合が、 結合相:6〜23%, 硬質分散相:77〜94%, にして、上記結合相が、 Cr:1〜15%, W:5%以下, を含有し、残りがCoと不可避不純物からなる組成(以上
    重量%)を有し、 さらに上記硬質分散相の炭化タングステン粒の平均粒径
    が0.5〜2μmである炭化タングステン基超硬合金で構
    成してなるエンドミル。
JP17506089A 1989-07-06 1989-07-06 炭化タングステン基超硬合金製エンドミル Expired - Lifetime JP2757469B2 (ja)

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SE9504304D0 (sv) * 1995-11-30 1995-11-30 Sandvik Ab Coated milling insert
JP3214362B2 (ja) 1996-08-08 2001-10-02 三菱マテリアル株式会社 耐チッピング性にすぐれた炭化タングステン基超硬合金製切削工具
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