JP2666338B2 - 炭化タングステン基超硬合金製エンドミル - Google Patents
炭化タングステン基超硬合金製エンドミルInfo
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- JP2666338B2 JP2666338B2 JP63079786A JP7978688A JP2666338B2 JP 2666338 B2 JP2666338 B2 JP 2666338B2 JP 63079786 A JP63079786 A JP 63079786A JP 7978688 A JP7978688 A JP 7978688A JP 2666338 B2 JP2666338 B2 JP 2666338B2
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- JP
- Japan
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- end mill
- based cemented
- cemented carbide
- carbide
- tungsten carbide
- Prior art date
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、すぐれた靭性と耐溶着性を有し、かつ耐
摩耗性にもすぐれた炭化タングステン(以下WCで示す)
基超硬合金製エンドミルに関するものである。
摩耗性にもすぐれた炭化タングステン(以下WCで示す)
基超硬合金製エンドミルに関するものである。
〔従来の技術〕 従来、エンドミルの製造に、重量%で(以下%は重量
%を示す)、 Co:10〜15%、 VCおよび/またはCr3C2:0.5〜1.5%、 を含有し、残りがWCと不可避不純物からなる組成を有す
るWC基超硬合金が用いられ、かつこのWC基超硬合金の構
成成分であるVCやCr3C2が分散相形成成分であるWCの粒
成長を抑制して、その粒径を1μm程度に微細化する目
的で含有されることも良く知られるところである。
%を示す)、 Co:10〜15%、 VCおよび/またはCr3C2:0.5〜1.5%、 を含有し、残りがWCと不可避不純物からなる組成を有す
るWC基超硬合金が用いられ、かつこのWC基超硬合金の構
成成分であるVCやCr3C2が分散相形成成分であるWCの粒
成長を抑制して、その粒径を1μm程度に微細化する目
的で含有されることも良く知られるところである。
しかし、上記の従来WC基超硬合金製エンドミルにおい
ては、VCやCr3C2の含有によるWC粒の微細化によって高
強度をもつようになるものの、反面これの含有によって
靭性や耐溶着性が低下するようになり、このため高硬度
材の切削や、送り速度の高い切削に用いた場合には、折
損が生じたり、被削材の溶着剥離が原因でチッピングが
生じ、比較的短時間で使用寿命に至るのが現状である。
ては、VCやCr3C2の含有によるWC粒の微細化によって高
強度をもつようになるものの、反面これの含有によって
靭性や耐溶着性が低下するようになり、このため高硬度
材の切削や、送り速度の高い切削に用いた場合には、折
損が生じたり、被削材の溶着剥離が原因でチッピングが
生じ、比較的短時間で使用寿命に至るのが現状である。
そこで、本発明者等は、上述のような観点から、上記
従来WC基超硬合金製エンドミルのもつ問題点を解決すべ
く研究を行なった結果、エンドミルを、 Co:8〜20%、 炭化タンタル(以下TaCで示す):0.5〜3%、 を含有し、残りがWCと不可避不純物からなる組成を有す
るWC基超硬合金で構成すると、このWC基超硬合金は、す
ぐれた靭性と耐溶着性を有し、かつWC粒の平均粒径が1.
02〜1.5μmの範囲内の微細組織をもつことと相俟っ
て、切削中に切刃に欠損やチッピングの発生がなくな
り、すぐれた切削性能を著しく長期に亘って発揮するよ
うになるという知見を得たのである。
従来WC基超硬合金製エンドミルのもつ問題点を解決すべ
く研究を行なった結果、エンドミルを、 Co:8〜20%、 炭化タンタル(以下TaCで示す):0.5〜3%、 を含有し、残りがWCと不可避不純物からなる組成を有す
るWC基超硬合金で構成すると、このWC基超硬合金は、す
ぐれた靭性と耐溶着性を有し、かつWC粒の平均粒径が1.
02〜1.5μmの範囲内の微細組織をもつことと相俟っ
て、切削中に切刃に欠損やチッピングの発生がなくな
り、すぐれた切削性能を著しく長期に亘って発揮するよ
うになるという知見を得たのである。
この発明は、上記知見にもとづいてなされたものであ
って、以下に成分組成を上記の通りに限定した理由を説
明する。
って、以下に成分組成を上記の通りに限定した理由を説
明する。
(a) Co Co成分には、靭性を向上させる作用があるが、その含
有量が8%未満では所望の高靭性を確保することができ
ず、一方その含有量が20%を越えると、耐摩耗性および
耐溶着性が低下するようになることから、その含有量を
8〜20%と定めた。
有量が8%未満では所望の高靭性を確保することができ
ず、一方その含有量が20%を越えると、耐摩耗性および
耐溶着性が低下するようになることから、その含有量を
8〜20%と定めた。
(b) TaC TaCには、靭性を損なうことなく耐溶着性を向上さ
せ、かつWC粒を微細化する作用があるが、その含有量が
0.5%未満では所望の耐溶着性を確保することができな
いばかりでなく、WC粒が平均粒径で1.5μmを越えて粗
大化してしまい、所望の強度を確保することができず、
一方その含有量が3%を越えると、靭性が低下すること
から、その含有量を0.5〜3%と定めた。
せ、かつWC粒を微細化する作用があるが、その含有量が
0.5%未満では所望の耐溶着性を確保することができな
いばかりでなく、WC粒が平均粒径で1.5μmを越えて粗
大化してしまい、所望の強度を確保することができず、
一方その含有量が3%を越えると、靭性が低下すること
から、その含有量を0.5〜3%と定めた。
つぎに、この発明のエンドミルを実施例により具体的
に説明する。
に説明する。
原料粉末として、いずれも0.5〜1.5μmの範囲内の平
均粒径を有するWC粉 末、TaC粉末、Co粉末、VC粉末、およびCr3C2粉末を用意
し、これら原料粉末をそれぞれ第1表に示される配合組
成に配合し、湿式混合した後、乾燥し、ついで圧粉体に
プレス成形し、これを真空雰囲気中、1320〜1450℃の範
囲内の所定温度で焼結して、外径:6.5mm×長さ:55mmの
寸法をもち、かつ配合組成と実質的に同一の成分組成を
もった焼結体を成形し、これから外径:6mm×長さ:50mm
の寸法を有し、かつねじれ角:45゜を有する2枚刃のソ
リッドエンドミルに研磨仕上げすることにより本発明WC
基超硬合金製エンドミル(以下本発明エンドミルとい
う)1,2、並びに従来WC基超硬合金製エンドミル1〜3
をそれぞれ製造した。
均粒径を有するWC粉 末、TaC粉末、Co粉末、VC粉末、およびCr3C2粉末を用意
し、これら原料粉末をそれぞれ第1表に示される配合組
成に配合し、湿式混合した後、乾燥し、ついで圧粉体に
プレス成形し、これを真空雰囲気中、1320〜1450℃の範
囲内の所定温度で焼結して、外径:6.5mm×長さ:55mmの
寸法をもち、かつ配合組成と実質的に同一の成分組成を
もった焼結体を成形し、これから外径:6mm×長さ:50mm
の寸法を有し、かつねじれ角:45゜を有する2枚刃のソ
リッドエンドミルに研磨仕上げすることにより本発明WC
基超硬合金製エンドミル(以下本発明エンドミルとい
う)1,2、並びに従来WC基超硬合金製エンドミル1〜3
をそれぞれ製造した。
ついで、この結果得られた各種のエンドミルについ
て、WC粒の平均粒径を測定すると共に、靭性および耐摩
耗性を評価する目的で、抗折力とビッカース硬さ(Hv)
を測定し、さらに、 被削材:JIS・SKD−61(硬さ:HRC60)、 切削速度:30m/min、 送り:0.02mm/刃、 切込み:6mm、 の条件で高硬度鋼の溝加工を行ない、外周刃の摩耗深さ
が0.4mmに至るまでの切削長さを測定した。これらの測
定結果を第1表に示した。
て、WC粒の平均粒径を測定すると共に、靭性および耐摩
耗性を評価する目的で、抗折力とビッカース硬さ(Hv)
を測定し、さらに、 被削材:JIS・SKD−61(硬さ:HRC60)、 切削速度:30m/min、 送り:0.02mm/刃、 切込み:6mm、 の条件で高硬度鋼の溝加工を行ない、外周刃の摩耗深さ
が0.4mmに至るまでの切削長さを測定した。これらの測
定結果を第1表に示した。
第1表に示される結果から、本発明エンドミル1,2
は、いずれも従来エンドミル1〜3と同等のWC粒微細化
組織を有し、かつ高靭性および高硬度を有し、さらにす
ぐれた耐溶着性を有するので、すぐれた切削性能を著し
く長期に亘って発揮するのに対して、従来エンドミル1
〜3は、いずれも靭性および耐溶着性に劣るために、溝
加工ではいずれも被削材の溶着剥離が原因のチッピング
により比較的短時間で使用寿命に至ることが明らかであ
る。
は、いずれも従来エンドミル1〜3と同等のWC粒微細化
組織を有し、かつ高靭性および高硬度を有し、さらにす
ぐれた耐溶着性を有するので、すぐれた切削性能を著し
く長期に亘って発揮するのに対して、従来エンドミル1
〜3は、いずれも靭性および耐溶着性に劣るために、溝
加工ではいずれも被削材の溶着剥離が原因のチッピング
により比較的短時間で使用寿命に至ることが明らかであ
る。
上述のように、この発明のWC基超硬合金製エンドミル
は、WC粒微細化組織を有し、かつ特に靭性および耐溶着
性にすぐれているので、折損や被削材の溶着剥離による
チッピングの発生がなく、著しく長期に亘ってすぐれた
切削性能を発揮するのである。
は、WC粒微細化組織を有し、かつ特に靭性および耐溶着
性にすぐれているので、折損や被削材の溶着剥離による
チッピングの発生がなく、著しく長期に亘ってすぐれた
切削性能を発揮するのである。
Claims (1)
- 【請求項1】Co:8〜20%、 炭化タンタル:0.5〜3%、 を含有し、残りが炭化タングステンと不可避不純物から
なる組成(以上重量%)を有し、かつ分散相形成成分と
しての炭化タングステンが1.02〜1.5μmの範囲内の平
均粒径を有する炭化タングステン基超硬合金で構成され
たことを特徴とする炭化タングステン基超硬合金製エン
ドミル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63079786A JP2666338B2 (ja) | 1988-03-31 | 1988-03-31 | 炭化タングステン基超硬合金製エンドミル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63079786A JP2666338B2 (ja) | 1988-03-31 | 1988-03-31 | 炭化タングステン基超硬合金製エンドミル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01252752A JPH01252752A (ja) | 1989-10-09 |
JP2666338B2 true JP2666338B2 (ja) | 1997-10-22 |
Family
ID=13699893
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63079786A Expired - Lifetime JP2666338B2 (ja) | 1988-03-31 | 1988-03-31 | 炭化タングステン基超硬合金製エンドミル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2666338B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6962751B2 (en) | 2001-06-13 | 2005-11-08 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Amorphous carbon coated tools and method of producing the same |
US6881475B2 (en) * | 2001-06-13 | 2005-04-19 | Sumitomo Electric Industries, Ltd | Amorphous carbon coated tool and fabrication method thereof |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61223145A (ja) * | 1985-03-29 | 1986-10-03 | Mitsubishi Metal Corp | 炭化タングステン基超硬合金の製造法 |
CA1244531A (en) * | 1985-08-05 | 1988-11-08 | Amir-Akbar Sadigh-Behzadi | High density, controlled impedance connector |
-
1988
- 1988-03-31 JP JP63079786A patent/JP2666338B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01252752A (ja) | 1989-10-09 |
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