JPS6315309Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、主としてオートバイ，スクータ等の
搭乗者が使用するヘルメツトに関する。

一般に、この種ヘルメツトは、大きな緩衝性が
要求されることから、帽体内壁に使用者の頭部に
密着するクツシヨン層が形成されており、このた
め帽体内部の換気が行われ難い欠点がある。

そこで本考案は、帽体の内壁に、この帽体の前
面開口部に開口する通気溝を形成し、前記帽体の
左右両側面に接合されて、帽体の前面開口部側縁
を被覆する合成樹脂製プロテクタの前端部に前記
通気溝と連通する導風孔を設け、特に車両の走行
中、前方からの走行風をその導風孔より帽体内部
に導入するようにして、帽体内部の換気を促進さ
せることができる、簡単有効な前記ヘルメツトを
提供することを目的とするものである。

以下、図面により本考案の一実施例について説
明すると、ヘルメツトの帽体１は、硬質強化合成
樹脂製のシエル２と、その内面に形成した発泡ス
チロール製の衝撃吸収層３とよりなり、衝撃吸収
層３の表面はウレタンフオーム製のクツシヨン層
４に覆われている。この帽体１内壁には、衝撃吸
収層３を部分的に削除したり、またはクツシヨン
層４の表面に凹凸をつけたりして通気溝５，５が
形成され、これら通気溝５，５の始端は帽体１の
前面開口部６に開口する。

シエル１の左右両外側面には合成樹脂より成形
されたプロテクタ７，７がそれぞれ接着剤により
接合される。これらプロテクタ７，７の各前端部
７ａは、帽体１の側縁及び前記通気溝５の開口部
の一部または全部を覆うようにチヤンネル状に形
成されており、これによりヘルメツトの取扱い
中、帽体１の両側縁が他物と衝接して損傷するこ
とを防止することができる。

上記プロテクタ７のチヤンネル状前端部７ａに
は、前記通気溝５に連通する複数個の導風溝８，
８…が設けられる。

尚、図中９はバイザ、１０は顎紐である。

而して、オートバイ，スクータ等の運転時に搭
乗者が上記ヘルメツトを装着すれば、車両の走行
に伴い生じる走行風が第２図の矢印のように各プ
ロテクタ７の導風孔８，８…より通気溝５に導入
され、これにより帽体１内部の換気が促進され
る。

以上のように本考案によれば、帽体の内壁に、
この帽体の前面開口部に開口する通気溝を形成
し、前記帽体の左右両外側面に接合される合成樹
脂製プロテクタの前端部を前記通気溝を覆うよう
に断面チヤンネル状に形成し、この前端部に前記
通気溝と連通する導風孔を設けたので、帽体の左
右両側面を他物との衝接から保護する合成樹脂製
プロテクタを導風部材に兼用でき、したがつて簡
単な構造により、帽体内へ走行風の導入を可能に
して帽体内の換気を促進することができる。

特に、プロテクタの、導風孔をもつ前端部は保
形性の良いチヤンネル状をなしているから、帽体
内の通気溝を前方から常に的確に覆つてヘルメツ
トの外観向上に寄与し、しかも、該チヤンネル状
前端部は合成樹脂製で適度な弾性を有するので、
帽体の前面開口部側縁を他物の衝撃から効果的に
保護し、また使用者へのヘルメツト装着時の邪魔
になることもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案ヘルメツトの一実施例の斜視
図、第２図はその−線拡大断面図である。 １……帽体、５……通気溝、６……前面開口
部、７……プロテクタ、７ａ……その前端部、８
……導風孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 帽体１の内壁に、この帽体１の前面開口部６に
   開口する通気溝５を形成し、前記帽体１の左右両
   外側面に接合される合成樹脂製プロテクタ７の前
   端部７ａを前記通気溝５を覆うように断面チヤン
   ネル状に形成し、この前端部７ａに前記通気溝５
   と連通する導風孔８を設けてなるヘルメツト。