JP2811308B2 - ヘルメット - Google Patents

ヘルメット

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JP2811308B2
JP2811308B2 JP63178869A JP17886988A JP2811308B2 JP 2811308 B2 JP2811308 B2 JP 2811308B2 JP 63178869 A JP63178869 A JP 63178869A JP 17886988 A JP17886988 A JP 17886988A JP 2811308 B2 JP2811308 B2 JP 2811308B2
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liner
shell
helmet
impact
polypropylene resin
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政人 樽見
哲也 伊藤
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本田技研工業 株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、自動2輪車等の主として車両に使用され
るヘルメットに関する。
[従来の技術] 自動2輪車等の一般的なヘルメットは、外殻をなすシ
ェルと、その内側に嵌合される衝撃吸収用の部材である
ライナとを備え、シェルは繊維強化プラスチック(以
下、FRPという)やポリプロピレン樹脂等の剛性材料で
形成され、ライナは発泡ポリスチレン樹脂で形成されて
いる。
この発泡ポリスチレン樹脂は坐屈性が大きいため、ヘ
ルメットに要求される基本物性のうち、主として耐衝撃
性を満足させるに好適な材料として採用されており、も
う一つの基本物性である耐貫通性は主としてシェルが分
担している。
したがって、ライナは衝撃時の坐屈変形量と、衝撃物
の一定の貫入深さとを考慮してかなり厚くならざるを得
ず、一例として、JIS規格C種のヘルメットの場合、シ
ェルの厚さが2.0〜5.0mmに対して、ライナの厚さが30〜
35mm程度となり、厚さの比はライナがシェルに対して6
〜18倍程度になることが一般的であった。
[発明が解決しようとする課題] ところで、このような用途のヘルメットは、ファッシ
ョン性や自動2輪車の車体等における収納スペースの関
係から、可能な限り外形を小さくすることが望まれてい
る。
しかし、上記構造の場合、シェルとライナがそれぞれ
各基本物性を個々に分担するので、それぞれの厚さはほ
ぼ限界的な数値であり、その結果、ヘルメット全体の外
形寸法を小さくすることにも一定の限界があった。
したがって、ヘルメットの外形寸法を現在より小さく
するには、発泡ポリスチレン樹脂のような坐屈性主体の
材料に依存する従来のライナを使用する限り困難であっ
た。
そのうえ、このようなライナは一度坐屈して衝撃を吸
収すると、復元性がないためその後反復して使用するこ
とができず、一回限りの使用を余儀なくされた。
そこで本発明の目的は、改良した物性のライナを使用
することにより外形を従来よりも小さくでき、かつ反復
使用できるヘルメットを提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するため、本発明に係るヘルメット
は、外殻を構成するシェルと、その内側に嵌合される衝
撃吸収用の部材であるライナとを備えたヘルメットにお
いて、 このライナを発泡ポリプロピレン樹脂からなる発泡層で
形成するとともに、 ライナのヘルメット内部空間側表面に、ヘルメット内部
を換気するための通気溝を前後方向へ設けてその前端部
をシェルの前部に設けられたエアーインテーク装置と連
通させ、かつ頂部パッドを取付けたことを特徴とする。
[発明の作用] ライナに発泡ポリプロピレン樹脂からなる発泡層を採
用すると、発泡構造による耐衝撃性が得られる。この樹
脂は靭性が高く、かつある程度の復元性があるため、従
来の発泡スチレン樹脂と比べ、ある程度の耐坐屈性が生
じる。
そのうえ、衝撃物が貫入しても、この貫入深さを比較
的浅く抑え込む耐貫通性が生じる。ゆえに、坐屈変形量
と衝撃物の貫入深さとを見込んで決定されていたライナ
厚は相対的に薄くて済むことになる。
さらに、このライナはシェルに嵌合したとき、シェル
に加えられる衝撃は、ライナへ広範囲に分散して伝達さ
れる。したがって、ライナの広範囲で衝撃を分散吸収で
きるため、発泡ポリプロピレン樹脂層をシェルと一体化
した場合と比べて遥かにライナの肉厚を薄くできる。
しかもこのライナは、一度衝撃を吸収してもその後あ
る程度まで復元するので、反復使用が可能になる。
また、通気溝を設けてシェルのエアインテーク装置と
連通させることにより、ヘルメット内部を換気でき、か
つ頂部パッドを取付けることにより、へルメット装着時
における通気溝との接触感を改善できる。
[実施例] 第1図乃至第2図に自動2輪車用フルフェイス型ヘル
メットの実施例を示す。このヘルメットは外殻としてFR
P製のシェル1が形成されている。シェル1の前面には
窓孔部を覆ってシールド2が設けられている。
シールド2は枢軸2aによってシェル1の側部へ開閉可
能に軸支されている。また、シェル1の前方上部にはエ
アインテーク装置3が取付けられ、前方下部にはチンガ
ード4が一体に形成されている。
シェル1の内側には衝撃吸収材である発泡ポリプロピ
レン樹脂で製のライナ5が嵌合されている。ライナ5の
内側(ヘルメット内部空間側)表面には、前後方向に通
気溝6が形成され、その前端部は前頭部側に貫通形成さ
れた通気孔7を介してエアインテーク装置3と連通して
いる。
エアインテーク装置3は空気取り入れ口を開閉するこ
とにより外気導入量を調節してヘルメット内部の換気行
うための公知のものであり、これと通気溝6との連通に
より、ヘルメット内の換気を良好にする。
なお、ライナ5はシェル1内へ嵌合されたとき、外表
面に取付けられた両面接着テープ8等によってシェル1
内面へ接着される。
また、第1図に示すように、ライナ5内側の頭頂部に
はポリウレタンフォーム製の頂部パッド9が取付けら
れ、ヘルメット装着時の通気溝6と人頭12の接触感を改
善する。
さらに頭側部にはポリウレタンフォームを通気性のよ
い布で被覆した内装パッド4が取付けられている。符号
11はあごバンドである。
ライナ5は第2図にその外形を示すように、前頭部か
ら後頭部にかけての部分を覆うよう椀状に成形されたも
のであり、その外形面はシェル1の内側曲面にほぼ対応
している。
ライナ5は発泡ポリプロピレン樹脂からなる比較的薄
い成形品である。発泡ポリプロピレン樹脂は良好な耐衝
撃性を保有するが、靭性を有しかつその発泡構造は衝撃
による変形に対して多少復元性を有し、ある程度の耐坐
屈性を備えている。
そのうえ、衝撃物の貫入程度を浅く抑え込む耐貫通性
も併有し、かつ繰り返しの衝撃にも耐えることができ
る。
したがって、衝撃に対して坐屈量が少なくなり、かつ
衝撃物の貫入程度も少なくなるので、従来の発泡ポリス
チレン樹脂の場合と同程度の耐衝撃性を要求する場合、
それだけ薄くて済むことになる。
但し、この発泡ポリプロピレン樹脂の物性は、重合度
や発泡条件で大きく左右されるが、一例として、第2図
に示すようなライナ5を公知の方法によりポリプロピレ
ン樹脂を発泡成形し、平均肉厚22mmの成形品を得、これ
を厚さ5.0mmのシェル1に嵌合することにより、第1図
に示したヘルメットを構成した場合、JIS規格C種のヘ
ルメットにおける要求物性値を満足できた。
なお、チンガード4のライナにもライナ5と同様にし
て成形されたものを使用可能である。
このライナ5によって、第1図に示すように、例えば
人頭12の眼窩13の下辺と耳の穴14とを結ぶ線L1と、これ
と平行なシェル1の頂部の接線L2との距離リットルを約
8mm短縮できた。この短縮量は、その他の各部において
も同様であり、結局ヘルメットの外形全体を同様の割合
でコンパクト化できることになる。
ゆえに、ヘルメットの外観をファッショナブルに構成
することが容易となり、自動2輪車のシート下方等に収
納部を設ける場合、この収納スペースを小型化できるの
で、車体設計も容易にできる。
そのうえ、大きな衝撃を受けた場合でも、ライナ5は
発泡ポリプロピレン樹脂の高い靭性によって坐屈の程度
が少なく、かつ発泡構造に復元可能性もあるので、引き
続き使用を継続できる場合が多くなり、ライナ5の耐久
性を向上させることができる。
また、ライナ5は耐貫通性も併有するから、シェル1
と組み合せたとき、シェル1の肉厚を薄くする等、シェ
ル1単独の耐貫通性能を若干低下させることも可能であ
るから、さらにヘルメットの外形寸法を小さくすること
もできる。
なお、第1図において、直線L1を含み紙面と垂直な平
面はJISに規定される基礎平面であり、本願発明のライ
ナは少なくともこの基礎平面よりも上方が発泡ポリプロ
ピレン樹脂で形成されている。また、通気溝6もこの基
礎平面より上方位置に形成されている。
[発明の効果] 本発明に係るヘルメットは、発泡ポリプロピレン樹脂
製のライナを用いたので、ライナがある程度の耐坐屈性
を伴う耐衝撃性を有するとともに、耐貫通性をも併有す
るので、ライナ厚を比較的薄くすることができる。
ゆえに、ヘルメット全体の外形をコンパクト化でき、
その結果、ルメットのファッション性を向上させ易くな
り、しかも車体等におけるヘルメット収納スペースの設
計を容易にすることができる。
さらに、このライナはシェルに嵌合したとき、シェル
に加えられる衝撃は、ライナへ広範囲に分散して伝達さ
れる。したがって、ライナの広範囲で衝撃を分散吸収で
きるため、発泡ポリプロピレン樹脂層をシェルと一体化
した場合と比べて遥かにライナの肉厚を薄くできる。
そのうえ、このライナは一度衝撃を吸収しても復元性
があるため、その後反復して使用することができるよう
になり、従来の一回限りの使用しかできないものと比べ
て経済的である。
また、通気溝を設けてシェルのエアインテーク装置と
連通させることにより、ヘルメット内部を換気でき、か
つ頂部パッドを取付けることにより、ヘルメット装着時
における通気溝との接触感を改善できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例の一部切欠き側面図、第2図は要部の斜
視図である。 (符号の説明) 1……シェル、5……ライナ、9……頂部パッド、10…
…内装パッド、12……人頭。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−28506(JP,A) 特開 昭63−159508(JP,A) 実開 昭62−110236(JP,U) 実開 昭54−128624(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外殻を構成するシェルと、その内側に嵌合
    される衝撃吸収用の部材であるライナとを備えたヘルメ
    ットにおいて、 このライナ全体をシェルと別体に形成された発泡ポリプ
    ロピレン樹脂からなる単一の発泡体で形成するととも
    に、 ライナのヘルメット内部空間側表面に、ヘルメット内部
    を換気するための通気溝を前後方向へ設けてその前端部
    をシェルの前部に設けられたエアーインテーク装置と連
    通させ、かつ頂部パッドを取付けたことを特徴とするヘ
    ルメット。
JP63178869A 1988-07-18 1988-07-18 ヘルメット Expired - Lifetime JP2811308B2 (ja)

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