JPS63138539A - 光デイスク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、映像情報や音声情報あるいはコンピユータ
−のディジタル情報等がレーザビームで記録または再生
される光ディスクに関し、特に記録層を保護し信頼性を
向上するため、あるいは取扱い性向上等のためにディス
クをエア・サンドウィッチ構造とする際に起こる接着歪
み等の除去・防止技術に関するものである。

従来の技術 追記可能型（ＤＲＡＷ）先ディスク及び光磁気（ＭＯ）
ディスクに用いられる記録媒体は、ガラスまたはプラス
チックの透明円基板上に形成された磁性薄膜より成る記
録層である。この記録層は、空気中に放置されるとゴミ
が付着し、情報の書き込みおよび読み出しに障害を及ぼ
す。また腐食性ガス、湿気、酸素、ＣＯ２等により酸化
したり劣化し易く、レーザ光による情報の記録・再生の
Ｓ／Ｎを悪＜シ、結局、寿命に影響する。そこで、従来
は第３図、第４図に示すようなエア・サンドウィッチと
呼ばれる構造で記録層を保護していた。

記録層１ａは光磁気記録可能な磁性薄膜より成り、透明
用基板２の内面に形成されている。記録層１ａが形成さ
れた円基板２の面の内周縁と外周縁に円環状のスペーサ
３．４が夫々配置され、その上に更に透明用基板２と所
定間隔おいて他方の透明用基板５が載せられている。こ
の他方の透明用基板５の内面にも記録層１ｂが形成され
ている。記録層Ｉａ１１ｂは、透明用基板２．５の内面
にあって、互いに相対している。２枚の円基板２．５は
、内、外のスペーサ３．４を介して接着剤によって接着
・貼り合わされ、一体に縫合されている。円基板２．５
とスペーサ３．４との間には、空間部６が形成されてお
り、記録層！ａ％ｌｂが外界から遮断されている。この
記録層１ａ１１ｂの保護をより確実にするために、空間
部８に不活性ガスＮ＋Ａｒを充填したり、内部を真空に
したりすることがある。

レーザ光８は、図示の場合、透明用基板２の下側から対
物レンズ７によって集束されて記録層１ａに照射・集光
され、情報信号の記録・再生に使用される。

円基板２．５には、内周部のスペーサ３の内径と同径の
中心孔２１．５１が形成されている。光ディスクは、こ
の中心孔２１または５１をターンテーブルの中心ボス部
に挿入し、上部からチャッキング治具を中心ボス部に螺
合することによってターンテーブルに上に装填される。

発明が解決しようとする問題点 を記のような光ディスクの透明用基板２．５に適用され
る材料は、耐熱性、吸湿・吸水性、反りが少ない、また
、透明性も実用化レベル以上にある、といった点で、Ｐ
Ｃ（ポリカーボネート）がＰＭＭＡ　（ポリ・メチル・
メタクリレート）、エポキシ等に比べて優れているため
、ＣＤ（コンパクト・ディスク）などでは主流を占めて
おり、現在ではＰＣ基板が光ディスクの基板材として広
く用いられている。

しかし、ＰＣは、周知のように分子構造の中にベンゼン
基が入っており、そのため、光学的には複屈折が大きく
なり易く、これに起因しである方向に分子配向を引き起
こす傾向にある。そのため、このようなＰＣを第３図、
第４図に示す従来のエア・サンドウィッチ構造のディス
ク基板に用いると、次に述べるような問題が生ずる。

第３図、第４図に示す従来の光ディスクは、スペーサ３
．４の基板と接する両面全面に接着剤を均一に塗布し、
このスペーサ３．４を介して２枚の透明基板２．５を接
着し、貼り合わせたものである。そのため、透明基板２
．５の接着−貼り合わせの際、接着剤が硬化収縮すると
、その収縮による変形力・変形作用により透明基板２．
５には内部応力が発生し、基板内部に接着による歪み、
いわゆる接着歪みを生じさせることになる。そうすると
、ＰＣを基板材とする透明基板２．５は、極くわずかな
歪みが生じたり、変形力を与えられると、複屈折が大き
くなり易い性質があるため、接着剤の硬化収縮に伴う内
部応力の発生により歪みが生じると、それによづて複屈
折が局部的に太き（増大し、複屈折増大によるある方向
への分子配向を起こしてしまうことになる。

ところで、ＭＯ等の光ディスクは、記録層に照射される
レーザ光の極（微小な偏向角を利用して情報信号の書き
込み、読み出しをしている。そのため、透明基板に複屈
折増大ならびにそれに伴う分子配向が生じていると、透
明基板を通して記録層に照射された入射レーザ光が、記
録層で反射されて再び透明基板を通して戻される過程で
、レーザ光に位相差が生じ、その結果として本来得られ
るはずのＣ／Ｎ等の特性が得られず、信号の記録・再生
特性が低減劣化する問題が生じる。したがって、従来の
エア・サンドウィッチ構造では、透明基板の接着・貼り
合わせに非常に厳格かつ細密な注意と管理を必要とし、
非常に面倒なものとなっていた。

この発明は、以上のような従来の問題点を解決するため
に提案されたもので、透明基板の接着による貼り合わせ
時に生じる接着歪み等を有効確実に抑制防止できるよう
にし、複屈折増大に起因する特性の劣化低減を確実に抑
止できるようにすることを目的とする。

問題点を解決するための手段 上記の目的を達成するために、本発明は、中心孔を有す
る２枚の円基板を内、外周縁部に夫々所定厚みを有する
円環状スペーサを介在させて向かい合わせ、２枚の円基
板の少なくとも一方を透明基板とし、その他方の円基板
と向かい合う内面に磁性薄膜より成る記録層を形成し、
２枚の円基板が内外周縁部にスペーサを介して接着・貼
り合わされた光ディスクにおいて、２枚の円基板を径方
向に互いにズレた位置でスペーサに接着し、この２枚の
基板とスペーサ間に形成される接着層を径方向に互いに
位置をズラした構成を採用した。

また、上記目的は、内、外のスペーサを介して接着・貼
り合わされる２枚の円基板において、内、外のスペーサ
を円基板の基板材よりも弾性係数の大きい弾性材で形成
すると共に、２枚の円基板を接着する接着剤を基板材な
らびにスペーサ材よりも弾性係数が大きく、かつ硬化後
も十分な伸縮性を有する材料に選ぶことによって達成で
きる。

作　　用 ２枚の円基板を内、外のスペーサを介して接着し貼り合
わせる際、接着剤が硬化収縮すると、その収縮に伴う変
形力・変形作用は、透明基板が接着されたスペーサ部の
伸縮変形によって吸収される。したがって、接着・貼り
合わせに伴って生ずる透明基板への変形作用が抑制低減
され、その内部応力の発生が極めて小さく抑えられる。

これによって、透明基板に生ずる接着歪み等が押割防止
され、接着歪み等に起因する複屈折の増大が極く小さく
抑ＩＦされる。

実施例 以下、この発明の実施例について図面を参照して説明す
る。

第１図はこの発明に係る光ディスクの断面図、第２図は
その要部を拡大して示す断面図である。

図面において、従来のディスク構造を示す第３図、第４
図と同一対象には同一符号を付す。

第１図、第２図において、透明円基板２．５は、ＰＣよ
り成っており、その間の内、外周縁部に介在されたスペ
ーサ３．４は、透明円基板よりも弾性係数が大きい弾性
材、例えば、ＰＣよりも弾性係数の大きい硬質樹脂材よ
り成っている。スペーサ３．４は、透明基板２．５の内
、外周縁部に介在された状態で、その弾性によりディス
クの径方向に伸縮変形可能になっている。このスペーサ
３．４は円環状をなすと共に、その断面形状が矩形状に
形成されている。

２枚の透明基板２．５は、スペーサ３．４を介して接着
固定され、一体に結合されている。なお、その接着構造
は、ディスクの内、外周縁部共に同様であるので、以下
の説明では、主として外周縁部における接着構造につい
て述べる。

透明基板２．５の接着・貼り合わせにあたっては、先ず
、スペーサ４の基板２．５が接着される両面に接着剤１
０が所定量塗布される。その塗布位置は、第２図に示す
ように、スペーサ４のディスク径方向に沿う矩形断面に
おいて、基板２と対接する一面側と基板と対接する他面
側上が、互いに対角の位置関係にあるようにディスク径
方向に位置をズラして定められる。すなわち、接着剤１
０の塗布位置は、スペーサ４の両面でディスク径方向に
間隔ｌだけ位置をズラしたところに定められる。このよ
うに両面に位置をズラして接着剤１０が塗布された後、
スペーサ４は、同様に両面に位置をズラして接着剤が塗
布された内周側のスペーサ３と共に一方の透明基板２上
に接着剤の層１０を介して載置される。その上に更に他
方の透明基板５がスペーサ３．４に塗布された接着剤の
層１０を介して載せられる。これにより、２枚の透明基
板２．５が第１、第２図に示すように、スペーサ３．４
の両面で、ディスク径方向に間隔１だけ位置をズラし、
内、外のスペーサ３．４を介して接着・貼り合わされ、
一体に結合される。

この接着構造においては、２枚の透明基板２．５と、内
外のスペーサ３．４との間に形成される接着剤の層１０
・・・は、基板２．５と対接するスペーサ３．４の各々
の両面で、ディスク径方向に間隔１だけ位置をズラし、
しかも、そのズレた位置がスペーサ３．４の各々の両面
で、対角の位置関係となるように配置されている。

接着剤１０としては、例えば、紫外線硬化型樹脂が用い
られる。この接着剤１０は、その弾性係数が透明基板２
．５の基板材であるＰＣよりも大きく、かつスペーサ３
．４の育する弾性係数よりも太き（、シかも、接着によ
り硬化した後も伸縮可能であり、その伸縮性が十分に大
きく保たれる性質のものである。その点で、接着剤１０
としては、必ずしも紫外線硬化型のものに限るものでは
なく、上記と同様の大きさの弾性係数を持ち、硬化後も
伸縮性を十分に大きく保ち得るならば、その他の各種接
着剤が適用可能である。その−例として、例えば、ゴム
系の樹脂が挙げられる。

接着剤１０として紫外線硬化樹脂を用いる場合は、第１
図、第２図に示すように、２枚の透明基板２．５が、接
着剤１０・・・を両面に塗布したスペーサ３．４を内外
の周縁部にサンドウィッチ状に挟み付け、その両面から
組合わされた後、その上から適宜の手段で紫外線を照射
すると、スペーサ３．４の両面に塗布されて透明基板２
．５との間に介在された接着剤１０・・・が紫外線照射
によって硬化させられる。この硬化によって接着剤１０
・・・は収縮する。

第１、第２図の場合、スペーサ３．４は基板材よりも弾
性係数が大きく、弾性変形可能で伸縮性に富む弾性材よ
り成っている。また、接着剤１０・・・は、スペーサ３
．４の両面で、ディスク径方向の対角の位置に位置をズ
ラして設けてあり、その収縮を吸収する様にニゲを形成
している。したがって、接着剤１０・・・が硬化収縮す
ると、内外のスペーサ３．４が、その収縮による変形を
吸収しニがす様に、伸縮変形する。スペーサ３．４が伸
縮変形すると、接着剤１０・・・の硬化に伴って起こる
伸縮変形・収縮歪みが、そのスペーサ部分で吸収緩和さ
れる。そして、この変形・歪みによる作用が透明基板２
．５に加わることが抑制防止される。

したがって、接着剤１０・・・の伸縮変形に伴って透明
基板２．５に生じる内部応力が極めて小さく抑えられる
。これで、透明基板２．５に生ずる接着歪みが抑制防止
される。その結果、透明基板２．５として、複屈折増大
を招き易いＰＣ基板を用いた場合にあっても、接着歪み
に起因する複屈折増大は抑制防止される。

次に、本発明の第２の実施例について説明する。

上記のように、スペーサ３．４を基板材よりも弾性係数
が大きく、伸縮性に冨む弾性材、例えばや＼硬質の樹脂
で構成し、同時に、接着剤１０・・・を基板材ならびに
スペーサ材よりも弾性係数が大きく、硬化後も伸縮可能
であり、その伸縮性が十分に大きく保たれる性質のもの
に選んで、第１図、第２図または第３図、第４図に示す
ようにエア・サンドウィッチ型の光ディスクを接着によ
り貼り合わせてアセンブリスル。

その接着の際、基板２．５と内外のスペーサ３．４間に
介在された接着剤１０・・・が硬化収縮すると、接着剤
１０それ自体ならびに内、外のスペーサ３．４が、伸縮
による変形・歪みに伴ってディスク径方向ならびに円周
方向に伸縮する。これによって、接着剤１０・・・の伸
縮変形・歪みが吸収緩和され、その作用が透明基板２．
５に加わることが防止される。したがって、接着剤１０
・・・の伸縮変形に伴って透明基板２．５に生ずる内部
応力の発生がほとんど無くなり、これによって基板２．
５に生ずる接首歪みが抑制防止される。その結果、上記
同様に接着歪みによる複屈折増大は防止される。この場
合は、スペーサ３．４と接着剤１０・・・自体の伸縮変
形により、接着剤１０・・・の硬化収縮に伴う変形の歪
み作用が吸収緩和されるので、第１図、第２図のように
、接着剤１０・・・をディスク径方向に位置をズラして
配置する必要はなくなる。

なお、第１、第２図で示す実施例では接着剤１０・・・
かスペーサ３．４の両面にあって、その各々の矩形断面
の対角の位置に位置をズラして配置されているが、その
配置はこれに限るものではない。

例えば、第２図の破線ならびに１点鎖線で示すように、
対角位置から各スペーサ３．４の内方に入り込んだ中間
位置に、スペーサ両面の接着剤１０．１０、・・・が位
置していても良い。

又、上記各実施例では、接着剤の硬化収縮に伴う現象を
抑制防止する技術について説明しであるが、同様のこと
は、熱的伸び等に対しても言える。

その場合にも、透明基板２．５に生ずる歪みは、上記同
様の機序で有効確実に防止される。

更に、上記実施例では、２枚の基板が透明基板であって
、それぞれの内面に記録層が形成された両面基板に本発
明を適用した場合について説明したが、いずれか一方の
基板のみが透明基板で、その内面に記録層が形成され、
他方の基板は記録層を単に保護する役割のみを持つ保護
基板である、いわゆる片面基板にも本発明は上記同様の
構成で適用可能である。要するに、本発明は、エア・サ
ンドウィッチ構造をとった場合の基板貼り合わせ時に生
ずる接着上の問題点を解消したい場合一般に広（適用で
きる。

発明の詳細 な説明したように、本発明によれば、エア・サンドウィ
ッチ構造をとる光ディスクにおいて、円基板の接着・貼
り合わせ時に、円基板に生ずる内部応力の発生が掻く小
さく抑制され、接着に伴って円基板に生ずる接着歪み等
が有効確実に防止される。したがって、接着歪み等に起
因する複屈折増大による特性の低減劣化はな（なり、良
好な記録・再生特性が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る光ディスクの断面図、第２図はそ
の要部拡大断面図、第３図は従来の光ディスクを示す断
面図、第４図はその要部拡大断面図である。 ２１．５１・・・中心孔、 ２．５・・・（透明）円基板、 ３．４・・・スペーサ、 １ａｓｌｂ・・・記録層、 １０・・・接着剤（の層）、 ｌ・・・・・・位置ズレの間隔。 特許出願人　　　日本電気ホームエレクトロ第２図

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）中心孔を有する２枚の円基板を内、外周縁部に夫
   々所定厚みを有する円環状スペーサを介在させて向かい
   合わせ、２枚の円基板の少なくとも一方を透明基板とし
   、その他方の円基板と向かい合う内面に磁性薄膜より成
   る記録層を形成し、２枚の円基板が前記内、外周縁で前
   記スペーサを介して接着・貼り合わされた光ディスクに
   おいて、前記２枚の円基板を径方向に互いにズレた位置
   で前記スペーサに接着し、前記２枚の円基板とスペーサ
   間に形成される接着層を径方向に互いに位置をズラして
   形成したことを特徴とする光ディスク。
2. （２）前記２枚の円基板とスペーサ間に形成される接着
   層が、スペーサの断面で、互いに対角の位置関係に配置
   されるように、前記２枚の円基板を前記スペーサに接着
   したことを特徴とする特許請求の範囲第（１）項に記載
   の光ディスク。
3. （３）前記スペーサが前記２枚の円基板の基板材よりも
   弾性係数の大きい弾性材で形成されていることを特徴と
   する特許請求の範囲第（１）項または第（２）項に記載
   の光ディスク。
4. （４）中心孔を有する２枚の円基板を内、外周縁部に夫
   々所定厚さの環状スペーサを介在させて向かい合わせ、
   その少なくとも一方を透明基板とすると共に、その内面
   に薄膜磁性材より成る記録層を形成し、前記２枚の円基
   板が前記スペーサを介して接着・貼り合わされた光ディ
   スクにおいて、前記内、外のスペーサを前記２枚の円基
   板よりも弾性係数の大きい弾性材で形成すると共に、前
   記２枚の円基板を接着する接着剤を前記基板材ならびに
   スペーサ材よりも弾性係数が大きく、硬化後も十分な伸
   縮性を有する材料で選んだことを特徴とする光ディスク
   。