JPS6313297Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、建物開口部に固着する枠体と、該枠
体に開閉可能に設けた窓体とからなるトツプライ
トの構造に関する。

（従来の技術） トツプライトは、一般に建物の高所に設けら
れ、上方からの採光用の窓として用いられている
（例えば、実開昭56−97337号、同57−82566号公
報参照）。

（考案が解決しようとする問題点） 建物開口部に固着する枠体に対し窓体が開閉す
る構造のトツプライトにおいては、通常枠体と窓
体間にクツシヨン材兼用の気密材が設けられてい
るが、これのみでは遮音および断熱効果は十分に
奏されないという欠点が生じている。

さらに、建物開口部と枠体との間において、枠
体の端縁を延出して水切り片を形成し、この水切
り片によつて雨仕舞を図つているところ、トツプ
ライトが傾斜している通常の場合は、上部側の水
切り片による雨仕舞では不十分であつて、雨水が
傾斜面に沿つて建物開口部内に流れ込む不都合も
発生している。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記欠点を解消するためになされたも
ので、枠体および窓体を改良することにより、遮
音・断熱効果を向上しえたものである。

すなわち本考案は、建物開口部に固着する枠体
と、該枠体に対し開閉可能に設けた窓体とからな
るものであつて、枠体を形成する各枠は、内外部
材に分割したものを硬質プラスチツクからなる断
熱材で連結し、前記窓体は、各棧と、これらの棧
の屋内側に硬質プラスチツクからなる断熱材で連
結される補助棧と、前記棧と補助棧の間に装着さ
れるガラスとで構成し、また各枠の前記外部材に
外装材の一側を係止するとともに、該外装材の他
側を天板に止着して、外装材で枠体各取付部を外
部から覆つてなるトツプライトを提供せんとする
ものである。

（作用） 窓体の棧、枠体の外部材及び外装材における熱
エネルギーは、各部の断熱材によつて熱伝導が遮
断され、さらに屋外の騒音も、窓体の棧と補助棧
間に装着されるガラスによつて遮断される。ま
た、雨水や露滴は、外部材と天板間に止着される
外装材にて屋内の浸入が阻止される。

（実施例） 以下に本考案のトツプライトを図示の実施例に
基づいて説明する。

第１図および第２図において、本考案は、建物
開口部１に固着する枠体２と、該枠体に対し開閉
可能に設けた窓体６とからなるトツプライトであ
つて、枠体２および窓体６のそれぞれの構成要素
たる各枠および桟を二分割状のもので形成すると
ともに、これら相互を硬質プラスチツクからなる
断熱材１０，１０で連結し、さらに棧にはガラス
１１を装着して構成するものである。

枠体２は、上下枠３，４および左右竪枠５，５
を組合わせて形成する。上枠３は、内部材３１と
外部材３２の二部材で形成するとともに、この内
外部材３１，３２を断熱材１０，１０で連結して
構成する。該部材３２において、窓台１ａ側には
天板１ｂにまで達する取付片３２ａを形成し、ま
た、上棧７側の端部には円弧状の支持片３２ｂを
形成する。

下枠４および左右の竪枠５，５も同様に、内部
材４１，５１と該部材４２，５２で形成し、かつ
これらの枠４，５にも取付片４２ａ，５２ａを形
成する。なお、本例では、上枠３を除く枠４，５
に共通のものを用いている。

窓体６は、上下棧７，８および左右竪棧９，９
と、これらの各棧の屋内側に断熱材１０，１０で
連結される補助棧７１，８１，９１と、前記各棧
と補助棧の間に装着するガラス１１とで形成す
る。また、上棧７の上枠３側の端部には、前記支
持片３２ｂに環装状に嵌合する枢支片７ａを形成
する。これにより、窓体６は、枠体２に対し支持
片３２ｂを枢支点として回動開閉可能に設けられ
る。なお、本例では、下棧８と竪棧９、および各
補助棧７１，８１，９１に共通のものを用いてい
る。

また、各枠３，４，５の前記外部材３２，４
２，５２に外装材１２の一側を係止するととも
に、該外装材の他側を天板１ｂに止着して、外装
材１２で枠体各取付部を外部から覆つている。

次に、本案トツプライトの組立ておよびこれの
建物開口部１への取付けにつき説明を加える。

まず、前述したように、各内外部材３１，３
２，４１，４２，５１，５２を断熱材１０，１０
で連結して上下枠３，４および左右竪枠５，５を
各別に形成し、これらを組合わせて枠体２を形成
する。次いで、枠体２を建物開口部１に固着す
る。この枠体２の形成においては、各内部材３
１，４１，５１のビスホール３１ａ，４１ａ，５
１ａにビス（図示せず）を貫通して行う一方、次
に行う枠体２の取付けは、各外部材３２，４２，
５２の取付片３２ａ，４２ａ，５２ａを窓台１ａ
に釘着してなすものである。そして、釘着した取
付片３２ａ，４２ａ，５２ａすなわち枠体各取付
部を外部から覆うべく、外部材３２，４２，５２
と天板１ｂとの間に外装材１２たるグラスウール
を樹脂（FRP）接着して枠体まわりの仕上げを
行う。

他方、窓体６は、各棧７，８，９と補助棧７
１，８１，９１を断熱材１０，１０で連結すると
ともに、各棧７，８，９をビス（図示せず）によ
つて結合し、ガラス１１を装着して形成する。そ
して、窓体６は、上棧７の枢支片７ａを上枠３の
支持片３２ｂに嵌合させることにより枠体２に取
付ける。なお、１３，１３は枠体２に装着したク
ツシヨン材兼用の気密材、１４，１４は窓体６に
装着した気密材、１５は窓体６の枢支片７ａの部
分を覆う気密材、１６はキヤツチヤー、１７はレ
バーである。

（考案の効果） 本考案のトツプライトは以上説明したように、
枠体および窓体はその構成要素たる各枠および棧
を二分割状のもので形成するとともに、これら相
互を硬質プラスチツクからなる断熱材で連結し、
さらに窓体にはガラスを装着し、各枠の前記外部
材に外装材の一側を係止するとともに、該外装材
の他側を天板に止着して、外装材で枠体各取付部
を外部から覆つてなるものであるから、遮音・断
熱は二重に行われることになり、これらの機能が
従来のものより格段に向上し、さらに枠体各取付
部の雨仕舞が十全となるなどの優れた作用効果を
奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案トツプライトの縦断面図、第２図
は第１図の−断面図である。 １……建物開口部、２……枠体、３……上枠、
４……下枠、５……竪枠、６……窓体、７……上
棧、８……下棧、９……竪棧、１０……断熱材、
１１……ガラス、１２……外装材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 建物開口部１に固着する枠体２と、該枠体に対
   し開閉可能に設けた窓体６とからなるものであつ
   て、下記(A)，(B)および(C)要件を備えたことを特徴
   とするトツプライト。 (A) 枠体２を形成する各枠３，４，５は、内外部
   材３１，３２，４１，４２，５１，５２に分割
   したものを硬質プラスチツクからなる断熱材１
   ０，１０で連結して構成すること。 (B) 窓体６は、各棧７，８，９と、これらの棧の
   屋内側に硬質プラスチツクからなる断熱材１
   ０，１０で連結される補助棧７１，８１，９１
   と、前記棧と補助棧の間に装着されるガラス１
   １とで構成すること。 (C) 各棧３，４，５の前記外部材３２，４２，５
   ２に外装材１２の一側を係止するとともに、該
   外装材の他側を天板１ｂに止着して、外装材１
   ２で枠体各取付部を外部から覆うこと。