JPS5815543Y2 - 天窓 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は天窓の改良に関し、特に天窓用の窓板を天窓用
開口部周縁に固定するための新規構造を提供するもので
ある。

従来の天窓は窓板を天窓用開口部周縁に固定するにあた
って、単に窓板周部に沿って抑え枠を配装し、この抑え
枠を屋根部にビス止め等するものであったために、ビス
頭部が外部に露呈して不体裁であったり、ビスをったっ
て室内部に雨水が滲入しやすい等の不都合があり、また
上記抑え枠はアルミ材等の金属材で形成されるのが通例
であるため、特に寒冷地での使用においてはこの金属製
抑え枠を通じ室内外の熱が容易に移動して、天窓の断熱
性の点からも不都合があった。

本考案は上記の不都合を解消するためになされたもので
、以下その実施例構成を図面に基づき詳述すると、屋根
部１に開口した天窓用開口部２の周部に屋根部１から基
枠３が立設され、この基枠３上にアルミニウム製千枠４
が配装固定される。

この下枠４が上面をフラットな面とする受壁部５を有し
、この受壁部５を基枠３上に支える内外一対の支脚部６
，７が設けられ、この支脚部６，７のうち外側の支脚部
７の下端が外側横方向に折曲延出され且つこの延出部８
に下方に突出するスカート部９が形成され、しかして上
記同文脚部６，７を第２図に見られるように基枠３上に
立脚させ且つスカート部９を基枠３の外面に接当させた
のち、このスカート部９を通して基枠３に釘打ち１０を
施すことにより基枠３に固定されている。

また、下枠４は受壁部５が支脚部６，７間で切断１１さ
れていると共に、その下方位置において同文脚部６，７
が接続壁１２で接続され、これによって同文脚部６，７
と接続壁１２で囲繞された箱形中空室１３が形成され、
そしてこの箱形中空室１３にウレタン樹脂等の断熱材１
４が充填硬化されたのち上記接続壁１２が切断１２′さ
れ、その結果下枠４は内側の支脚部６側と外側の支脚部
７側との内外二体に熱伝導的に分断される。

上記下枠４の受壁部５上には天窓用開口部２を覆う透明
窓板、即ちポリカーボネート樹脂板１５と網入りガラス
板１６の周部が載置される。

この時、ポリカーボネート樹脂板１５と網入りガラス板
１６との間にはウレタンフオーム等のスペーサ１７を介
在させて両部材１５．１６の間に所要の断熱用空間１８
が形成されると共に、上記受壁部５とポリカーボネート
樹脂板１５との間に同じく発泡材１つを介在させ、鉄部
の断熱とシールとを行う。

１９ａは発泡材１９に起立形成した位置決め用突起であ
り、窓板１５，１６の端部を揃えるために用いられる。

次に窓板１５，１６の周部上に下枠４に対向してアルミ
ニウム製蓋枠２０が被せられる。

この蓋枠２０は外縁部下面に一対の条壁部２１．２２を
対向垂設してボルト頭部係嵌用ポケット２３が設けられ
ており、下枠４に冠載固定するのに先立ち、ボルト頭部
係嵌用ポケット２３にボルト２４の頭部が係嵌され、且
つ上記冠載状態でボルト２４が受壁部５に設けた透孔２
５に挿通され、受壁部裏面側に突出するボルト先端にナ
ツト止め２６を施すことで下枠４と蓋枠２０とが一体結
合されると共に、この両枠４，２０間に窓板１５，１６
が挟持固定される。

そして、蓋枠２０と網入りガラス板１６との境界部にシ
リコン材等の水蜜充填材２７が充填される。

２８は蓋枠２０の内縁部に取着されたパツキンで、蓋枠
２０と網入りガラス板１６との間のシールを司る。

また、上記ボルト頭部係嵌用ポケット２３を形成する条
壁部２１．２２の下端を対向してＬ字状に折曲し、ボル
ト頭部抜止め用のリブ２１ａ、２２ａを設けている。

尚、第２図では蓋板２０をボルト頭部係嵌用ポケット２
３において下枠４に直接接当させているが、鉄部にパツ
キン等のシール材を挟在させても良い。

また、２９は基枠３の外周に巻装した金属板で、水蜜効
果と化粧効果を現出させるものである。

以上のように本考案は、天窓用開口部２の周縁において
、内外一対の支脚部６，７上端に上面がフラットな受壁
部５が外向きに突設された下枠４を配装固定し、この下
枠４の受壁部５に透明窓板１５．１６の周縁の周部を挾
んで蓋枠２６を冠載すると共に、この蓋枠２０の下面に
ボルト頭部係嵌用ポケット２３を条設し、このボルト２
３に頭部を係嵌させたボルト２４を下枠４の受壁部５を
貫通して裏面に突出且つ露呈させ、この突出端にナツト
止め２６を施しているので、下枠４と蓋枠２０の一体結
合姿勢ではボルト頭部が外部に露呈せず、体裁が良いと
共に、雨水がボルトをったって滲入することを避けられ
る。

更に本考案によれば、下枠には内外一対の支脚部が含ま
れており、これら一対の支脚部間に断熱材が一体的に介
装されて下枠自体が熱伝導的に内外二体に分断されてい
るので、この下枠に断熱効果を与えることができて、室
内外にわたる熱の移動を阻止することができ、それによ
り断熱性にすぐれた天窓を提供することができる。

また、窓板を、所要の断熱用空間をおいて対向する一対
の窓板１５，１６から構成することによって、一層天窓
の断熱効果を発揮でき、而も一方が破損しても他方で保
護されるため危険防止にも役立つ。

更に、上記窓板は一方をポリカーボネート樹脂板１５と
し、他方を網入りガラス板１６としているので、いずれ
も強度上堅牢であって、外圧に強く対抗するため有益で
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は天窓の
外観図、第２図は天窓要部の拡大縦断面図である。 ２・・・・・・天窓用開口部、４・・・・・・下枠、５
・・・・・・受壁部、６．７・・・・・・支脚部、１２
・・・・・・接続壁、１３・・・・・・中空室、１４・
・・・・・断熱材、１５．１６・・・・・・透明窓板、
１８・・・・・・断熱用空間、２０・・・・・・蓋枠、
２３・・・・・・ボルト頭部係嵌用ポケット、２４・・
・・・・ボルト、２６・・・・・・ナツト。

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）天窓用開口部の周縁に、内外一対の支脚部間に断
   熱材が一体的に介装されて熱伝導的に内外二体に分断さ
   れていて上面がフラットな受壁部が外側の支脚部上端よ
   り外方に延出されてなる下枠を配装固定し、透明窓板の
   周縁部を挾んで上記下、枠の受壁部に蓋枠を冠載すると
   共に、該蓋枠の下面にボルト頭部係嵌用ポケットを条設
   し、該ポケットにボルト頭部ｍを係嵌させたボルトを上
   記受壁部に貫挿させて該受壁部裏面で該ボルトにナツト
   止めしたことを特徴とする天窓。
2. （２）透明窓板が所要の断熱用空間をおいて対向する一
   対の窓板からなることを特徴とする実用新案登録請求の
   範囲第（１）項記載の天窓。
3. （３）一対の窓板のうち一方がポリカーボネート樹脂板
   からなることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第（
   ２）項記載の天窓。
4. （４）一対の窓板のうち他方が網入りガラス板からなる
   ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第（２）項記
   載の天窓。