JPS6343342Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は出窓装置に関するものであり、室内側
はすべて木材を使用して、木の持つ美しさと暖か
さにより居住者に落着いた雰囲気を与え、且室外
側はすべてアルミ等の金属製型材で構成して外気
から気密性、水密性、遮音性を保つことができる
と共に、本装置を構成する各部材を予めすべてセ
ツト化することができ、これにより大量生産が可
能で、且各部材の組立ても迅速にできる出窓装置
を提供しようとするものである。

今本考案の実施の一例を図に就いて詳細に説明
するに、本考案は主要部材として心柱Ａ、この心
柱Ａに固定される天板Ｂと地板Ｃ、これら心柱
Ａ、天板Ｂ及び地板Ｃに夫々固定される方形状の
化粧額縁Ｄ、心柱Ａを内部より遮蔽する内部遮蔽
板Ｅ、そして前記心柱Ａ、天板Ｂ、地板Ｃ及び化
粧額縁Ｄに夫々固設される方形状の枠部材Ｆ、こ
の枠部材Ｆに取付けられる窓部材Ｇ及び心柱Ａを
外部より遮蔽する外部遮蔽板Ｈがあり、これら各
部材中心柱Ａ、天板Ｂ、地板Ｃ、化粧額縁Ｄ及び
内部遮蔽板Ｅは木材で夫々形成され、また枠部材
Ｆ、窓部材Ｇ及び外部遮蔽板Ｈは夫々アルミ等の
金属製型材で形成されている。

心柱Ａは取付面に等間隔を置いて複数本植立固
定されて支柱となるものであり、その側面部１は
枠部材Ｆが固定できるに適した適宜の傾斜角度を
有しており、端部に位置する心柱A₁はその一側
面部１のみに枠部材Ｆを固定すればよいので、両
側面部１に枠部材Ｆを固定する必要のある中間に
位置する心柱A₂とはその形状を異にする。

天板Ｂ及び地板Ｃは夫々各心柱Ａの上下部に
夫々固定されるに適した形状に形成されており、
地板Ｃ上には腰板２が固設されていて、天板Ｂ及
び地板Ｃともにその一端部に於いて枠部材Ｆが固
設されるのである。化粧額縁Ｄは４本の額縁材３
を方形に接合すると共に、内方寄りに網戸４を取
外し自在に装着するための切欠部５を設けて形成
されている。そして、この化粧額縁Ｄは地板Ｃの
腰板２上に接着剤等により固設されると共に、化
粧額縁Ｄの両側及び上部が各心柱Ａ間に於いて
夫々各枠部材Ｆを介して各心柱Ａ及び天板Ｂにビ
ス止めして固定されている。内部遮蔽板Ｅは、室
内側より各心柱Ａを遮蔽して各心柱Ａが見えるの
を防止して、見苦しさをなくし美観を保つように
したもので、化粧額縁Ｄの内側端面部に固着でき
るようにして形成されている。端部に位置する内
部遮蔽板E₁は、端部の心柱A₁を遮蔽すると共に、
側壁板の役目も果すので、長さが長く構成されて
いるが、中間に位置する内部遮蔽板E₂は心柱A₂
を挾んで夫々隣合う各化粧額縁Ｄの端面部分のみ
に支架固定すればよいので長さが短かく構成され
ていて、内部遮蔽板E₁，E₂は夫々その形状を異
にしている。

枠部材Ｆは窓部材Ｇが嵌入できるような段部６
と、上下部に於いてスライドヒンジ７の一端を固
定するスライドヒンジ固定片８と、上下部に於い
て天板Ｂ及び地板Ｃに固定する固定片９と各心柱
Ａ間に於いて心柱Ａに固定する心柱固定片１０と
化粧額縁Ｄの両側面及び上面と地板Ｃ上の腰板２
とに固定する額縁取付片１１を夫々設けた枠部材
用型材１２を方形に接合して形成されている。そ
して、取付面に植立固定された各心柱Ａの上下部
に天板Ｂと地板Ｃを固定し、その端面を上下部に
位置する枠部材用型材１２の固定片９にビス止め
し、更に天板Ｂ下部と地板Ｃ上の腰板２に化粧額
縁Ｄを固定して、その両側及び上部に位置する額
縁材３の背面部を額縁取付片１１にビス止めする
と共に、腰板２の背面部を下部に位置する枠部材
用型材１２の額縁取付片１１にビス止めすること
により、枠部材Ｆは夫々心柱Ａ、天板Ｂ、地板Ｃ
及び化粧額縁Ｄに固定されている。

窓部材Ｇは、ガラス１３を嵌挿固定する凹部１
４と木製の組子障子１５を固定することができる
ような固定片１６を設けた窓用型材１７を方形に
接合し、且該窓用型材１７の凹部１４にガラス１
３を嵌挿固定し、且組子障子１５の背面部を窓用
型材１７の内側面に一体に密着固定すると共に、
固定片１６に組子障子１５の側面部及び上下面部
を夫々ビス止めして形成されている。

前記のように構成された各窓部材Ｇは各枠部材
Ｆに開閉自在に取付けられて保持されている。即
ち、枠部材Ｆの上下部のスライドヒンジ固定片８
にスライドヒンジ７の一端を固定すると共に、該
スライドヒンジ７の他端を窓部材Ｇの固定片１６
の下部に固定し、更に化粧額縁Ｄのうち下部に位
置する額縁材３と組子障子１５の下部とに窓部材
Ｇを押出し、そして引込める押出し調整器１８を
固定する一方、錠部材として組子障子１５の側部
にレバーハンドル１９を固定し、且該レバーハン
ドル１９の先端部を掛止するハンドル受け座２０
が化粧額縁Ｄの側部の額縁材３に固設してある。
レバーハンドル１９を回動してハンドル受け座２
０への掛止状態を解除し、押出し調整器１８によ
り窓部材Ｇを押出すと、窓部材Ｇはスライドヒン
ジ７を介して開放される。

外部遮蔽板Ｈは、室外側より各心柱Ａを遮蔽し
て各心柱Ａが見えるのを防止して見苦しさをなく
し美観を保つようにしたもので、端部に位置する
外部遮蔽板H₁に於いては一端を枠部材Ｆの裏面
部分に掛止固定し、且他端を柱材２１にビス止め
等により固定し、また中間部に位置する外部遮蔽
板H₂に於いては心柱A₂を挾んで夫々隣合う枠部
材Ｆの端縁部に支架係止し、中央部分を心柱A₂
にビス止めする等により固定されている。尚、図
中、２２は上水切板、２３は下水切板である。

本考案は上述のように、取付面に等間隔を置い
て複数本植立固定された木製の各心柱に木製の天
板及び地板を固着し、且凹部にガラスを嵌挿固定
すると共に、内側面に木製の組子障子を一体に固
設して形成された複数個の金属製の窓部材を、各
心柱間と天板及び地板の外側部分に固定された
夫々の金属製の枠部材に開閉自在に装着する一
方、方形枠状に形成された木製の化粧額縁を各枠
部材の内側面に接して固定し、更に化粧額縁の内
側端面部に木製の内部遮蔽板を固設すると共に、
各心柱の外方に於いて各心柱を被覆して金属製の
外部遮蔽板を固設したから、室内側はすべて木製
部材で構成されたもののみが位置するので居柱者
に木の持つ美しさと暖かさを与え、落着いた雰囲
気を作ることができると共に、室外側はすべてア
ルミ等の金属部材で構成されたもののみが位置す
るので、外気からの気密性、水密性、遮音性を保
つことができ、また防火上に於いても秀れた効果
を発揮し、然も構造的にも極めて簡単であつて製
作も容易で、工場で大量に各部材を製造してセツ
トし化しておき、これを取付現場で簡単に組立て
ることもできる等、その利とする処大なるものが
ある。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施の一例を示すものにして、第
１図は横断面図、第２図は縦断面図である。 図中、Ａは心柱、Ｂは天板、Ｃは地板、Ｄは化
粧額縁、Ｅは内部遮蔽板、Ｆは枠部材、Ｇは窓部
材、Ｈは外部遮蔽板、１５は組子障子である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 取付面に等間隔を置いて複数本植立固定された
   木製の各心柱に木製の天板及び地板を固着し、且
   凹部にガラスを嵌挿固定すると共に、内側面に木
   製の組子障子を一体に固設して形成された複数個
   の金属製の窓部材を、各心柱間と天板及び地板の
   外側部分に固定された夫々の金属製の枠部材に開
   閉自在に装着する一方、方形枠状に形成された木
   製の化粧額縁を各枠部材の内側面に接して固定
   し、更に化粧額縁の内側端面部に木製の内部遮蔽
   板を固設すると共に、各心柱の外方に於いて各心
   柱を被覆して金属製の外部遮蔽板を固設して成る
   出窓装置。