JPH028015Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、コンクリート系ユニツト家屋に好適
な建物における設備類の配管構造に関するもので
ある。

クーラー、屋外吸排気型燃焼暖房機等の設備類
の配管は、外壁部を貫通させて配管される場合が
多いが、上記外壁部がコンクリート系の外壁体の
場合には該外壁体における配管のための穿孔が容
易でなく、又上記配管が建物の外観を損なう等の
問題があつた。

本考案は、上述の問題に鑑みなされたもので、
コンクリート系ユニツト家屋に設備類の配管スペ
ースを容易に確保することができ、又コンクリー
ト系の外壁体への配管孔の穿設を不要とすること
ができ、更に配管を被覆して外観を美麗にするこ
とができ、更に又設備類の増設に容易に対応する
ことができる、建物における設備類の配管構造を
提供するものである。

即ち、本考案の建物における設備類の配管構造
は、床体とその４隅に立設した構造用支柱とを構
成主体とする建築ユニツト構造体を構築現場で隣
接設置して構築するようにして建物において、窓
等の開口部を構成する上記構造用支柱の開口部側
に適宜間隔でサツシ支持柱を設け、上記構造用支
柱及び上記サツシ支持柱の間を防水、防火性があ
り比較的穿孔容易な閉塞板で閉塞し、上記構造用
支柱及び上記サツシ支持柱の屋外側にブラケツト
を架設し、該ブラケツトの外側から化粧カバーを
被着して該化粧カバーの内側に配管スペースを設
けたことを特徴とするものである。

以下、本考案の建物における設備類の配管構造
を図面に示す一実施例について説明する。

図面は床体とその４隅に立設した構造用支柱と
を構成主体とし建物完成時に一側面が窓等の開口
部とコンクリート系の外壁部で、或いは開口部同
士で隣接構成されるようにした各建築ユニツト構
造体を隣接設置して構築した建物の一部（図例は
開口部同士）を示すものであり、１，１′はそれ
ぞれ隣接する２個の建築ユニツト構造体の上記構
造用支柱で、外壁体を取付けたり、上記構造用支
柱１，１′間を開口部２，２′とする場合には一方
側のサツシ支持柱として利用できるようになして
ある。

而して、本考案においては、上記開口部２，
２′のユニツト接合側に、上記構造用支柱１，
１′との間に適宜間隔をあけてサツシ支持柱３，
３′を設け、構造用支柱１，１′及びサツシ支持柱
３，３′の間をそれぞれケイ酸カルシウム板等の
防水、防火性がある比較的穿孔容易な閉塞板４，
４′で閉塞し、構造用支柱１，１′及びサツシ支持
柱３，３′の屋外側にブラケツト５，５′を架設
し、ブラケツト５，５′の外側から化粧カバー６
を被着して該化粧カバー６の内側に配管スペース
７を設けてある。

実施例について更に詳述すると、上記ブラケツ
ト５，５′は、この場合対称な形状となしてあり、
従つてその一方についてまず詳述すると、一方の
ブラケツト５は、閉塞板４の室外側に当接固定さ
れ上記配管スペース７を主として限定する主ブラ
ケツト片５０と、該主ブラケツト片５０をその中
央部において補強する補強ブラケツト片５１とを
主体とし、これらのブラケツト片５０，５１それ
ぞれを鉛直方向に適宜間隔で固定することにより
構成してある。他方のブラケツト５′も同様に主
ブラケツト片５０′及び補強ブラケツト片５１′に
より構成してある。尚、５２は暖房機等の吸排気
管を突設する場合の該管支持固定用部材であり、
必要に応じて設けられる。

又、化粧カバー６は、主ブラケツト片５０及び
５０′の開口部２，２′側から室外側に亘つて被着
され開口部２，２′の化粧柱として機能する側部
化粧カバー６０，６０′と、両側部化粧カバー６
０，６０′間に亘つて室外側に固定される配管部
化粧カバー６１とから構成してある。そして、側
部化粧カバー６０は、サツシ支持柱３に取付金具
８０を介してサツシ枠８１を固定した後、サツシ
枠８１の室外側を一部被覆させて固定される。他
方の側部化生カバー６０′も同様に固定される。

而して、以上の如く配管スペース７を形成して
おけば、第２図に示す如く、暖房機等の吸排気ト
ツプ、クーラー等の配管９０，９１′、或いは縦
樋９２を上記配管スペース７内に納めることがで
きる。尚、９３は縦樋固定具である。そして、こ
の配管に際しては、閉塞板４，４′の適当な位置
に孔をあけ、室内側器具との配管接続を行う。尚
又、化粧カバー６、とりわけ配管部正面化粧カバ
ー６１は、配管の増設等を考慮して実施例の如く
脱着可能となしておく。

この他、図面中、８２は隣接する建築ユニツト
構造体の境界部の外方を閉塞するシーリング材、
８３は側部化粧カバー６０，６０′等の接合部を
シールするガスケツト、８４，８４′は開口部２，
２′それぞれの上方に突設したシヤツターケース
である。

尚、以上の実施例においては、隣接する建築ユ
ニツト構造体同士の境界部の外側に本考案の建物
における設備類の配管構造を適用した例について
説明したが、本考案はこれに限定されない。又、
境界部に適用する場場合でも、実施例の如く両建
築ユニツト構造体の外側に亘つて本考案の建物に
おける設備類の配管構造を適用するのではなく、
片方の建築ユニツト構造体の外側にのみ本考案の
建物における設備類の配管構造を適用しても良
く、その場合ブラケツト５及び化粧カバー６は通
常変形されて使用される。

叙上の如く、本考案の建物における設備類の配
管構造はコンクリート系ユニツト家屋に好適する
ものであり、本考案の建物における設備類の配管
構造によれば、コンクリート系外壁体への配管孔
の穿設を不要としてサツシ支持柱と構造用支柱と
の間を利用して室内との配管部を設けることがで
き、又コンクリート系ユニツト家屋に予め工場段
階において設備類の配管スペースを容易に確保す
ることができ、更に化粧カバーにより配管を被覆
してあるため配管が屋外に露出して見苦しさを呈
するのを除去し建物の外観を美麗にすることがで
き、更に又配管スペースを予め設けておけるため
設備類の増設に容易に対応することができる等の
実用的効果が奏される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の分解斜視図、第２
図はその横断面図であり、それぞれ部品を一部省
略してある。 １，１′……構造用支柱、２，２′……開口部、
３，３′……サツシ支持柱、４，４′……閉塞板、
５……ブラケツト、６……化粧カバー、７……配
管スペース。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 床体とその４隅に立設した構造用支柱とを構成
   主体とする建築ユニツト構造体を構築現場で隣接
   設置して構築するようにした建物において、窓等
   の開口部を構成する上記構造用支柱の開口部側に
   適宜間隔でサツシ支持柱を設け、上記構造用支柱
   及び上記サツシ支持柱の間を比較的穿孔容易な閉
   塞板で閉塞し、上記構造用支柱及び上記サツシ支
   持柱の屋外側にブラケツトを架設し、該ブラケツ
   トの外側から化粧カバーを被着して該化粧カバー
   の内側に配管スペースを設けたことを特徴とする
   建物における設備類の配管構造。