JPS5838143Y2 - 内外二重サッシ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、屋内側の内装枠体と、屋外側の外装枠体とを
夫々別構成して互いに併設する二重サツシに於て、両枠
体の重合部に於ける屋内・屋外方向の幅を調整すること
が出来て、然も外装枠体に設けた水返し片により雨仕舞
いを良好とすることも出来ると共に、上記重合部にシー
ル材を内外二重に設けて内装枠体から外装枠体への熱伝
導作用を遮断し、寒冷地に於ける結露現象を皆無させる
ことを目的とした施工上便利な内外二重サツシに係るも
ので、以下その一実施例を図面に付き説明すれば下記の
通りである。

図中Ａは方形状に枠組みした金属製の内装枠体で、内側
にレール部１，１を有する上下両枠材２，３の左右両端
に一対の竪枠材４，５を当接して、各接合部を一体的に
螺子止めして形成される。

６は内装枠体Ａの屋外側に突設した突片で、各枠材２，
３゜４．５の屋外側端部より鉤形に突設しである。

７は建物の開口部を構成する内装材で、まぐさイ・窓合
口・左右の柱ハ、へからなり、方形状の枠を形成する。

Ｂは建物の開口部屋外側に取付ける外装枠体で、屋内側
に、内装枠体Ａに於ける各枠材２，３，４．５の屋外側
に突設した突片６と互いに重なり合い、且少なくとも内
装材７の断面寸法の差異に対し重なり合い幅を調整し得
る長さの対応片８を突設した上下両枠材９，１０の左右
両端に、該上下両枠材９゜１０と同様の対応片８を突設
した一対の竪枠材１１゜１２を当てて方形状に枠組みし
、且各接合端を一体的に螺子止めしである。

１３は外装枠材Ｂに於ける千枠材１０の対応片８の先端
に形成した水返し片で、上向きに突設して雨水の侵入を
阻止する。

１４は内装枠体Ａの屋内側端部に設けた額縁部で、内装
枠体Ａの各枠材２，３，４．５に於ける層内側側片１５
の端部より延設して、屋内側に内壁材１６の支持縁１７
を形成しである、１８．１９及び２０．２１は内装枠体
Ａと外装枠体Ｂとへ建込んだ引戸で、夫々上下側根２２
．２３の左右両端に一対の竪框２４，２５を当てて方形
に框組みしながら、その内側にガラス２６を張設しであ
る。

２７は外壁材である。尚本考案は、図面第４図乃至第６
図に示す様に、内装枠体Ａの突片６の先端に溝部２８を
設けて、之れに外装枠体Ｂの対応片８へ当接する合成樹
脂製のシール材２９を、又外装枠体Ｂの対応片８に溝部
３０を設け、之れに内装枠体Ａの突片６へ当接する合成
樹脂製のシール材３１を夫々取付ける場合がある。

本考案に係る内外二重サツシは上記の様に構成されてい
るから、金円・外画枠材Ａ、Ｂを組立てて建物の開口部
へ取付ける場合は、先ず外装枠体Ｂを構成する上下両枠
材９，１０の左右両端に一対の竪枠材１１．１２を当て
て各接合部を螺子止めし、方形状の外装枠体Ｂを組立て
てから、之れを建物の開口部屋外側へ当てて一体的に固
定し各枠材９゜１０．１１．１２に突設した対応片８を
屋内側へ突出させた後、内装枠体Ａを構成する上下両枠
材２，３の左右両端に一対の竪枠材４，５を当てて方形
状の内装枠体Ａを組立て、之れを建物の開口部屋内側へ
嵌込みながら、同内装枠体Ａの突片６を外装枠体Ｂの対
応片８へ重ねて所定位置にセットした後、内装枠体Ａを
内装材７へ固定させるもので、このとき外装枠体Ｂの水
返し片１３は、内装枠体Ａの突片６の下面へ当接させて
雨水の侵入を防止するもので、又内装材７の断面寸法が
屋内・屋外方向に幅広の場合は、内装枠体Ａを固定する
前に、之れを屋内側へ引き寄せて外装枠体Ｂの対応片８
との重なり合い幅を調整し固定するものである。

又、内・外装枠体Ａ、Ｂの突片６と対応片８にシール材
２９．３１を附設したものを使用する場合も上記と同様
に取付け、突片６のシール材２９を対応片８へ、更に対
応片８のシール材３１を突片６へ夫々当てて二重にシー
ルさせて、室温により暖められた内装枠体Ａの外装枠体
Ｂへの熱伝導を遮断させるものである。

従来の内外二重サツシは、上下両枠材と左右一対の竪枠
材からなる一つの方形状枠体内に、建具の建込み部を屋
内側と屋外側とを両方備えたものを使用するか、又は上
下両枠材の左右両端に一対の竪枠材を当接して方形に枠
組みした内装枠体と、別構成の外装枠体とを併設したも
のであったが、この種のものは、何れも建物の開口部を
形成するまぐさ・窓台及び柱の内装材に寸法的差異（通
常この内装材は柱を基準とし、この柱の断面寸法、特に
屋内・屋外方向の幅の差異）を生じた場合、枠体全体の
屋内・屋外方向の幅を所望に調整することは出来なかっ
たので、内装材の断熱寸法に合う多種類の枠体を形威し
なければならなく、その製作並びに管理に極めて不便で
あると共に、特に後者に於ては、外装枠体の下枠材と、
内装枠体の下枠材との連設部より雨水が侵入して内装材
を腐蝕させることがあり、又寒冷地の建物へ使用した場
合、内装枠体と外装枠体との間に断熱材を設けてなかっ
た為、室温の外気温の温度差に起因する結露を生ずるこ
ともあり、更に鉄道、道路添い等の震動発生地域に於い
て防振性は乏しいものであった。

然るに本考案に係る内外二重サツシは、レール部を有す
る上下両枠材の左右両端に一対の竪枠材を当てて方形状
に枠組みした内装枠体と、屋内側に、内装枠体に於ける
各枠材の屋外側に突設した突片と互いに重なり合い、旦
夕なくともまぐさ・窓台・柱からなる内装材の断面寸法
の差異に対し、重なり合い幅を調整し得る長さの対応片
を突設した上下両枠材と、左右一対の竪枠材からなる方
形の外装枠体と、該外装枠体に於ける下枠材の対応片の
屋内側端部に突設した上向きの水返し片とよりなるもの
であるから、之れを建物の開口部へ取付けた場合、内装
材の断面寸法が通常の内装材より屋内・屋外方向に幅広
のときは、内装枠体を屋内側へ引き、之れの突片と、外
装枠体の対応片との重なり王台を調整して、常時両片が
互いに重合する様に取付けるものであるから、内装材の
断面寸法に差異を生じても内装枠体と外装枠体とを確実
に重合装着出来るので、枠体の製作に際し、内装材に合
う多種類のものを形成する必要はないから、その製作並
びに管理上に於て極めて便利であると共に、特に外装枠
体に於ける下枠材の対応片に水返し片を突設しであるの
で、内装材側への雨水の流入を阻止し、内装材の早期腐
蝕を防止を計ることも出来るもので゛ある。

加うるに本考案の内外二重サツシに於て、内装枠体の突
片に、外装枠体の対応片へ当接するシール材を、又外装
枠体の対応片に上記突片へ当接するシール材とを連設し
た場合は、内・外装枠体の重合部の水密性は階段に向上
して、内装材の腐蝕を完全に防止出来ると共に、寒冷地
の建物への使用に際しては、室温により暖められた内装
枠体の熱を外装枠体へ伝えることはないので、枠体へ外
部との温度差に起因する結露を生じさせることはなく、
又このシール材により振動も吸収するから、鉄道とか道
路添い等の震動発生地域に於ても防振性を充分発揮する
ので、施工上便利で、雨仕舞いと防振性の良好な内外二
重サツシとして大きな実用的効果を発揮するものである
。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る内外二重サツシの一実施例を示すも
ので、第１図は正面図、第２図は使用状態の一部切欠縦
断側面図、第３図は同上一部切欠横断平面図、第４図は
他実施例の使用状態を示す一部切欠縦断側面図、第５図
は同上一部切欠横断乎面図、第６図は同上説明図である
。 尚図中 Ａは内装枠体、１，１はレール部、２，３は上
下両枠材、４，５は竪枠材、６は突片、７は内装材、イ
はまぐさ、口は窓台、ハ、ハは柱、Ｂは外装枠体、８は
対応片、９，１０は上下両枠材、１１．１２は竪枠材、
１３は水返し片、２９及び３１はシール材である。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）レール部を有する上下両枠材の左右両端に一対の
   竪枠材を当てて方形状に枠組みした内装枠体と、屋内側
   に、内装枠体に於ける各枠材の屋外側に突設した突片と
   互いに重なり合い、且少なくともまぐさ・窓台・柱から
   なる内装材の断面寸法の差異に対し、重なり合い幅を調
   整し得る長さの対応片を突設した上下両枠材と、左右一
   対の竪枠材からなる方形の外装枠体と、該外装枠体に於
   ける千枠材の対応片の屋内側端部に突設した上向きの水
   返し片とよりなる内外二重サツシ。
2. （２）内装枠体の突片に、外装枠体の対応片へ当接させ
   たシール材を、外装枠体の対応片に、上記突片へ当接さ
   せたシール材とを設けた実用新案登録請求の範囲第１項
   記載の内外二重サツシ。