JPS6324724Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はバルコニー等の下端部構造に関するも
のである。

例えばバルコニーの支柱はコンクリートに埋設
されたアンカープレート上に溶接にて立設され、
この支柱はアンカープレート上方において支柱に
外嵌固定されるストツパープレート上に設けられ
るカバー材によつて覆われる。ストツパープレー
トとアンカープレートとの間並びに他のコンクリ
ート部分の表面はモルタルが塗布されるが、前記
ストツパープレートとアンカープレートとの間の
モルタルは内部に支柱が存在することから年月の
経過によりクラツクが生じる。特にそのクラツク
は建物の外側に向く前記モルタルの荷重によつて
影響を受け、更にはそのモルタルの上端コーナー
部近傍にもクラツクが生じることがある。これら
のクラツクが生じると外観上見苦しく、従つて補
修する必要がある。ところで前記支柱は少なくと
も５〜６本存在し、前記ストツパープレートは各
支柱を覆うカバー材が全て同一高さレベルに揃う
ようにカバー材の下端を受けるために支柱に固定
されて設けられるもので、そのため全てのストツ
パープレートも互いに同一高さレベルに揃えてお
く必要があるが、その作業に非常に手間がかかる
という問題があつた。

本考案は斯かる従来の問題に対処すべく為され
たもので、前記建物の外側に向くモルタルの荷重
によつて生じるクラツクの発生を無くし、更には
前記ストツパープレートの高さレベルの設定を極
めて容易に行なえるようにすることを目的とす
る。

以下本考案を実施の一例を示す図面に基づいて
説明する。図において１はコンクリート２に埋設
されたアンカープレートで、その上面はコンクリ
ート２の上端と面一になつている。このアンカー
プレート１はバルコニーＡの支柱立設部に対応し
て設けられる。３は各アンカープレート１上に立
設された支柱で、この支柱３の下端はアンカープ
レート１に溶接にて固定されている。４はアンカ
ープレート１の上方において支柱３の下端近傍に
外嵌されて支柱３に溶接固定されるリング状のス
トツパープレートで、各支柱３に対応する数のス
トツパープレート４……は予じめ第５図に示すよ
うに各支柱３に対応する位置において、建物の外
側に向くコンクリート２表面を囲む化粧カバー５
に取り付けられている。化粧カバー５に対するス
トツパープレート４の固定は第３図及び第４図に
も示すように、化粧カバー５の上端内周に沿つて
形成された溝６内にストツパープレート４取付位
置に対応して裏板７を挿入し、この裏板７に対向
してストツパープレート４の直角折曲片４ａを溝
６外面に接当させ、前記折曲片４ａに形成した２
つのビス挿通孔４ｂ，４ｂより挿入したビス８，
８を前記溝６を介して裏板７の雌ねじ孔７ａに螺
合させることによりストツパープレート４は化粧
カバー５に固定される。尚前記化粧カバー５は第
１図及び第５図に示されるようにバルコニーＡの
下端前端部と下端両側部に対応して平面形状状
に形成されており、前端部分５ａと両側部分５
ｂ，５ｂとは化粧カバー５の上下両端に形成した
溝９，１０に挿入し且つ前端部分５ａと両側部分
５ｂ，５ｂとのコーナー部に位置させた平面形状
Ｌ形の一連結板１１，１２を夫々前端部分５ａ及
び両側部分５ｂ，５ｂにビス１３，１４にて固定
することにより互いに連結される。このように前
端部分５ａと両側部分５ｂ，５ｂとを連結した後
では前端部分５ａにストツパープレート４を取り
付けるための裏板７を溝６内に挿入することがで
きないため、前端部分５ａの一端がまだ開口して
いる状態で裏板７を挿入しておく、以上のように
してストツパープレート４……が取り付けられた
化粧カバー５は各ストツパープレート４を支柱３
に上方より外嵌させることにより下降させて建物
の外側に向くコンクリート２表面を囲む位置に合
わせる。そのとき全てのストツパープレート４が
所定の同一高さレベルとなるように、即ちその上
に載せられる支柱覆い用カバー材１５，１５の上
端が所定高さになるように化粧カバー５を図外の
手段により位置決めし、その後各ストツパープレ
ート４を各支柱３に溶接固定する。このように各
ストツパープレート４を各支柱３に溶接固定後、
前記アンカープレート１とストツパープレート４
との間並びに建物の外側に向くコンクリート部分
以外の他の表面にモルタル１６を塗布する。モル
タル１６の塗布後において前記各ストツパープレ
ート４上には支柱３に外嵌されてストツパープレ
ート４上に載るプレート状ゴムパツキン１７を介
してカバー材１５，１５が載せられる。尚カバー
材１５，１５は両側が互いに係合して筒状となつ
て前記支柱３を覆うようになつている。１８……
は隣り合う支柱３を覆うカバー材１５，１５間、
詳しくはカバー材１５，１５の上下両端近傍間に
水平に位置するように両端がカバー材１５，１５
にビス止めされた横桟であり、前側に位置するカ
バー材１５，１５間及び上下の横桟１８，１８間
で囲まれた空間内に合成樹脂製透明板１９が嵌め
込まれている。又両側に位置する上下の横桟１
８，１８間には横方向に適当間隔をおいて縦桟２
０……が取り付けられている。ところで前述の横
桟１８……、透明板１９、縦桟２０……はカバー
材１５，１５を各支柱３に外嵌させる前に予じめ
カバー材１５，１５に設けておく。更に前記ゴム
パツキン１７を介してストツパープレート４上に
載せられたカバー材１５，１５の上端は支柱３の
上端に対して押さえ板やねじ等により固定され
る。２１は支柱３に固定されたカバー材１５，１
５の下端周囲に塗布されるコーキング材である。
２２はバルコニーＡに沿うようにカバー材１５，
１５の上端並びにベランダＢの壁２３上端に取り
付けられた笠木である。

本考案バルコニー等の下端部構造は以上述べた
ように実施し得るもので、建物の外側に向くコン
クリートの外面にはモルタルが存在せず化粧カバ
ーで覆つているので、従来のようなクラツクの発
生は無く、又化粧カバーには各支柱を覆うカバー
材の高さを定める全てのストツパープレートを設
けてあるため、化粧カバーを以つて全てのストツ
パープレートの高さレベルの設定を同時に行な
え、ストツパープレートを１つづつレベル設定さ
せる従来のものに比べて作業が非常に楽に行なえ
る。

尚実施例ではバルコニーＡの部分に本考案を実
施したが、その他例えばベランダＢの部分等に本
考案を実施することが可能である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施の一例を示すもので、第１
図は外観斜視図、第２図は正面図、第３図は要部
拡大断面図、第４図は化粧カバーとストツパープ
レートの分解斜視図、第５図は化粧カバーの全体
斜視図である。 １……アンカープレート、２……コンクリー
ト、３……支柱、４……ストツパープレート、５
……化粧カバー、６……溝、７……裏板、８……
ビス、１５……カバー材、１６……モルタル、２
２……笠木。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コンクリートに埋設された各アンカプレート上
   に支柱の下端を溶接して支柱を立設し、建物の外
   側に向くコンクリート表面を化粧カバーで覆うと
   共にこの化粧カバーに各支柱の下端近傍に外嵌固
   定されるストツパープレートを設け、各支柱に外
   嵌固定されたストツパープレートとアンカープレ
   ートとの間並びに建物の外側に向くコンクリート
   表面以外の他の表面にモルタルを塗布してなり、
   前記支柱に外嵌するカバー材の下端を前記ストツ
   パープレート上に載置させてなることを特徴とす
   るバルコニー等の下端部構造。