JPS6310061Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は出窓構造、さらに詳しくは造営物の開
口部に箱状の出窓本体が装着された出窓構造に関
し、主な目的とするところは、出窓本体内壁面に
付着する結露水などを外部に排出することにあ
り、他の目的とするところは、出窓本体の底板を
確実に固定することにある。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。本考案に係る出窓構造は、造営物１の開口部
２に箱状の出窓本体３が装着され、出窓本体３の
下縁の下桟２０からは水平に内フランジ４が一体
に延出して内フランジ４上に底板５の周縁部が載
置され、出窓本体３の内壁面下端部には内壁面に
付着する水滴を集める上面開口した樋６が内フラ
ンジ４の上側において下桟２０に沿つて付設さ
れ、底板５周縁が内フランジ４と樋６との間に挟
持され、樋６の一部には排水孔７が形成されて樋
６内の水が排水孔７から下桟２０内を通つて外部
に排出されるものである。出窓本体３は、第２図
に示すように、予め正面壁体９と側面壁体１０と
を本体枠１１に組み込んで箱状に形成されたもの
であつて、現場で造営物１の壁面に沿けた開口部
２周縁に固定される。本体枠１１は各種のアルミ
ニウム押出成形型材を用いて組み立てられるもの
であつて、開口部２周縁に固定される第１矩形枠
１２と室外側に突出した位置に配設される第２矩
形枠１３とを連結桟１４によつて連結したもので
ある。本体枠１１は中横桟１５により上下に２分
割され、本体枠１１の中横桟１５より下部では正
面壁体９及び側面壁体１０として珪酸カルシウム
や石膏スラグのような無機質板が装着される。ま
た、中横桟１５より上部では正面壁体９としてガ
ラス板１６と断熱板１７との積層板が用いられ、
側面壁体１０としてガラス板１９を窓枠１８に嵌
め込んだガラス窓やガラス板１９自体が用いられ
る。正面壁体９に用いるガラス板１６と断熱板１
７との積層板はガラス板１６を室外側に向けて取
着され、断熱板１７としては珪酸カルシウムのよ
うな無機質板、あるいはポリウレタンや発泡スチ
ロールのような合成樹脂板が用いられる。また、
側面壁体１０に用いられるガラス窓は窓枠１８の
一側縁が第１矩形枠１２と第２矩形枠１３との何
れか一方に枢着され、開閉自在となつている。本
体枠１１の下桟２０の内側には略水平に突出する
内フランジ４が設けられ、内フランジ４上に底板
５が載置される。また、本体枠１１の上面には出
窓本体３内を照明する照明器具２４が配設された
屋根板２３が取着される。一方、造営物１の開口
部２にはその周面に沿つて柱２８が外壁３０と内
壁３１との間に装着され、外壁３０と内壁３１と
の間の隙間を覆うようにして開口部２の全周に亘
つて額縁２５が柱２８に固着される。出窓本体３
は、第１矩形枠１２の両側の方立２６より突出す
る外鍔２７を木ねじのような固定具で柱２８に固
定すると共に、第１矩形枠１２より室内側に延出
する内鍔２９を柱２８と額縁２５との間で固定す
ることによつて造営物１に固定される。ところ
で、本体枠１１の中横桟１５からは内側に受け片
２１が延出し、出窓本体３の内周形状に合致する
台形状に形成された平板状のカウンタ８の周縁が
この受け片２１上に載置固定される。第６図及び
第７図は洗面ボウル２２が設けられたカウンタ８
を出窓本体３内面に装着する例を示すものであつ
て、洗面ボウル２２の下方にはキヤビネツト枠３
２を用いて収納ボツクス３３が取り付けられ、収
納ボツクス３３には開閉自在に蓋３４が取り付け
られる。図中３５は鏡板である。ところで、第４
図及び第５図に示すように、出窓本体３の下桟２
０の内面へ全長に亘つて上面が開口した樋６が形
成される。出窓本体３の正面壁体９や側面壁体１
０に付着する結露水は各壁体９，１０を伝つて樋
６内に集められる。樋６の隅部には排水孔７が設
けられ、樋６はこの排水孔７に向けて下り勾配が
つけられている。一方、この排水孔７に対応する
位置で下桟２０は、この排水孔７に連通する透孔
３６と室外がわに開口する水抜き孔３７が形成さ
れており、樋６に集められる結露水は排水孔７よ
り、本体枠１１内を通して屋外へ排出される。こ
の樋６は下桟２０内側面に突出する内フランジ４
の上方に形成され、内フランジ４と樋６の底面と
の間に出窓本体３の底板５の周縁部が嵌入され
る。すなわち、樋６は結露水を流す他、底板５の
押えとしても作用する。

本考案は上述のように、出窓本体の下縁の下桟
に内フランジを一体に延出して内フランジ上に底
板の周縁部を載置し、出窓本体の内壁面下端部に
内壁面に付着する水滴を集める樋を内フランジの
上側において下桟に沿つて付設すると共に底板周
縁を内フランジと樋との間に挟持させ、樋の一部
に形成した排水孔から下桟内を通つて樋内の水を
外部に排出させるようにしたので、出窓本体内の
結露水を樋から下桟を介して排水することができ
て出窓本体内に結露水が溜まることを防ぐことが
できるものであり、しかも樋によつて内フランジ
上の底板の周縁を押えることができ、この水滴を
集めて排水するための樋を利用して底板の浮き上
がりを防いで底板を確実に保持することができる
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の外観斜視図、第２
図は同上の正面図、第３図は第２図中のＸ−Ｘ線
断面図、第４図は同上の部分斜視図、第５図は第
４図中のＹ−Ｙ線断面図、第６図は同上の出窓本
体内に収納される各種部材を示す分解斜視図、第
７図ａ，ｂ，ｃは夫々同上の室内側から見た正面
図、水平断面図及び縦断面図であり、１は造営
物、２は開口部、３は出窓本体、４は内フラン
ジ、５は底板、６は樋、７は排水孔、２０は下桟
である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 造営物の開口部に箱状の出窓本体が装着され、
   出窓本体の下縁の下桟からは水平に内フランジが
   一体に延出して内フランジ上に底板の周縁部が載
   置され、出窓本体の内壁面下端部には内壁面に付
   着する水滴を集める上面開口した樋が内フランジ
   の上側において下桟に沿つて付設され、底板周縁
   が内フランジと樋との間に挟持され、樋の一部に
   は排水孔が形成されて樋内の水が排水孔から下桟
   内を通つて外部に排出される出窓構造。