JPS63130069A - 医療用材料およびその製造方法 - Google Patents

医療用材料およびその製造方法

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JPS63130069A JP61278098A JP27809886A JPS63130069A JP S63130069 A JPS63130069 A JP S63130069A JP 61278098 A JP61278098 A JP 61278098A JP 27809886 A JP27809886 A JP 27809886A JP S63130069 A JPS63130069 A JP S63130069A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、医療用材料およびその製造方法に関するもの
である。詳しく述べると本発明は、長期間にわたり安定
して高い生体適合性を示す医療用材料およびその製造方
法に関するものである。
(従来の技術) 近年、人工腎臓、人工肝臓、人工肺、血液分離装M等の
人工臓器が製造され使用されているが、これらの人工臓
器を構成する材料の生体適合性は重要な問題となってく
る。この生体適合性とは、血液や生体組織がこれらの材
料と接触したとき、血液中の血球細胞が損傷や破壊をき
たしたり、血漿タンパク質の変性や血栓形成を□起こす
ようなものではいけないということである。医療用材料
の生体適合性は主として材料表面における生化学の問題
であることから、その表面性状が最重要視される。一方
、医療用材料としで用いられる場合は、内部(bulk
)の性質が大切であることはいうまでもない。従って、
適切な表面性質と内部の性質をともに備えもつことが、
医療用材料として必要な条件ということになる。表面性
質と内部の性質の両者を種々の場合について検討してみ
ると、結局これらは互いに関連し合う独立の因子であっ
て、このそれぞれ独立の因子を1つの材料に共存させる
ことは非常に難かしい。従って、内部の性質に適合した
材料を選択して、その表面性質を変えるというアプロー
チが、医療用材料として応用する場合に化学的に最も簡
単であり、また医学的にも理想的であるということがで
きる。
このような観点から、従来より種々の表面改質法が開発
されている。例えば素材表面への表面グラフト法の医療
用材料への応用がなされ、ポリアクリルアミド、N、N
−ジメチルアクリルアミド等が材料表面にグラフトされ
ており、ある程度の成果を挙げているが(筏義人ら、第
7回日本バイオマテリアル学会予稿集、1985年11
月など)、素材表面上で鎖長の延長を計るため、グラフ
ト鎖の鎖長にバラツキが多く均一なグラフトの形成には
問題があり、またこれらのグラフト成分は、満足のゆく
生体適合性を与えるものではなかった。また、グラノド
処理法として、光グラフト重合、放射線グラフト重合な
どの処理法も知られているが、処理される素材の形状、
構成物質等に著しい制限があり、また特別な装置が必要
であり、幅広い応用を困難としていた。
さらに最近、マクロマーを用いるグラフト化が行なわれ
ており、例えばメタクリル酸メチルのマクロマーを2−
ヒドロキシエチルメタクリレートと混合させて重合して
グラフト共重合体が形成されており、該グラフト共重合
体は、ホモポリマーやランダム共重合体よりも抗血栓性
が良好であることが知られている(医用材料と生体、今
西幸男他編集、M談社すイエンティフィク、1982年
第1刷、第37頁、第287〜289頁)。しかしなが
ら、このようなマクロマーと他のモノマーの重合による
グラフト共重合においては、グラフト鎖はポリマーを表
面のみに形成されるものではなく、ポリマー内部にも存
在する。このため必要な内部性質を満足する材料を得る
ことは困難である。
一方、医療用材料の表面を脂溶性ビタミンで物理的に被
膜して、生体適合性を高める技術が知られている(特開
昭59−64.056号)。そして、このように脂溶性
ビタミンで表面を被覆した人工臓器を用いた際には生体
に対して極めて副作用が少なく、一過性白血球減少症を
実質的に生じさせないものであった。しかしながら、脂
溶性ビタミンは単に物理的に被膜されているのであるの
で、結合力が弱く血液中への遊離が認められ安定性に問
題のあるものであった。
(発明が解決しようとする問題点) 従って本発明は新規な医療用材料およびその製造方法を
提供することを目的とするものである。
本発明はまた、長期間にわたり安定して高い生体適合性
を示す医療用材料およびその製造方法を提供することを
目的とするものである。本発明はざらに、優れた内部性
能を有するとともに生体適合性の高い表面性状を有する
医療用材料およびその製造方法を提供することを目的と
するものである。
本発明はまた、表面全体にわたりキャラクタ−の明確な
運動性の高いグラフト鎖を有する医療用材料およびその
製造方法を提供することを目的とするものである。
(問題点を解決するための手段) 上記諸目的は、官能基を持つ繰返し単位を有するポリマ
ーから構成される基材の表面に、脂溶性ビタミン、飽和
脂肪酸あるいは不飽和脂肪酸残基を片末端に有するマク
ロマーが上記基材表面上に存在するポリマーの両端以外
の上記官能基に該マクロマーの他方の反応性末r4ci
Bいて結合したことにより形成されるグラフト層を有す
ることを特徴とする医療用材料により達成される。
本発明はまた、官能基が水酸基、7ミノ基およびカルボ
キシル基からなる群から選ばれたものである医療用材料
を示すものである。本発明はさらに官能基が水酸基であ
る医療用材料を示すものである。本発明はさらにまたポ
リマーが、再生セルロースまたはセルロース誘導体でお
る医療用材料を示すものである。本発明はまた脂溶性ビ
タミンが、ビタミンA1ビタミンD1ビタミンE1ビタ
ミンにおよびユビキノンからなる群から選ばれるもの、
さらに望ましくはビタミンEである医療用材料を示すも
のである。本発明はまた飽和脂肪酸が、ラウリル酸、ミ
リスチン酸、ペンタシル酸、パルミチン酸およびステア
リン酸からなる群から選ばれるもの、さらに望ましくは
ミリスチン酸またはパルミチン酸である医療用材料を示
すものである。本発明はまた不飽和脂肪酸が、ステアリ
ン酸、エライジン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレ
ン酸、アラキドン酸およびエイコナベンタエン酸からな
る群から選ばれるもの、さらに望ましくはリノール酸ま
たはリノレン酸である医療用材料を示すものでおる。ま
た、本発明は、マクロマーの反応性末端が、エポキシ基
である医療用材料を示すものである。本発明はさらにマ
クロマーが、片末端に脂溶性ビタミン、飽和脂肪酸ある
いは不飽和脂肪酸残基を有する線状ジグリシジルエーテ
ル誘導体からなるものである医療用材料を示すのである
。本発明はさらに線状ジグリシジルエーテルが1,4−
ブタンジオールジグリシジルエーテルである医療用材料
を示すものである。本発明はまたマクロマーが、片末端
に脂溶性ビタミン、飽和脂肪酸あるいは不飽和脂肪酸残
基を有する少なくとも1つのアルキレングリコール骨格
からなる医療用材料を示すものである。本発明はさらに
、他方の反応性末端がエポキシ基である医療用材料を示
すものである。本発明はまた他方の反応性末端が水酸基
である医療用材料を示すものである。本発明はさらにア
ルキレングリコールが重合度1〜100のものである医
療用材料を示すものである。
本発明はさらにまた、アルキレングリコールがポリエチ
レングリコールまたはポリプロピレングリコールである
医療用材料を示すものである。
上記諸目的はまた、(a)片末端に脂溶性ビタミン、飽
和脂肪酸あるいは不飽和脂肪酸残基を有するマクロマー
を形成し、 (b)該マクロマーの他方の反応性末端を、官能性基を
もつ繰返し単位を有するポリマーから構成される基材の
表面上に存在するポリマーの両端以外の該官能性基に結
合させる ことを特徴とする医療用材料の製造方法によって達成さ
れる。
本発明は、また他方の反応性末端としてエポキシ基を有
するマクロマーを形成するものである医療用材料の製造
方法を示すものである。本発明はざらに、両末端に反応
性基を有するマクロマー前駆体の片末端の反応性基と、
脂溶性ビタミン、飽和脂肪酸あるいは不飽和脂肪酸の官
能基を選択的に反応させてマクロマーを形成するもので
ある医療用材料の製造方法を示すものである。本発明は
ざらに、マクロマー前駆体がジエポキシドである医療用
材料の製造方法を示すものである。本発明はざらにジエ
ポキシドが線状ジグリシジルエーテルである医療用材料
の製造方法を示すものである。
本発明はざらに、線状ジグリシジルエーテルが1.4−
ブタンジオールジグリシジルエーテルである医療用材料
の製造方法を示すものである。本発明はまた、マクロマ
ー前駆体が、少なくとも1つのアルキレングリコール骨
格を有するものである医療用材料の製造方法を示すもの
である。本発明はまた、脂溶性ビタミン、飽和脂肪酸あ
るいは不飽和脂肪酸の官能基が、カルボキシル基である
医療用材料の製造方法を示すものである。本発明はまた
脂溶性ビタミンの官能基が、水酸基である医療用材Hの
製造方法を示すものである。本発明はまた、7クロマー
を、基材表面に液相もしくは気相にて接触させることに
より、基材表面上の官能基に7クロマーの他方の反応性
末端を反応させて結合させるものである医療用材料の製
造方法を示すものである。本発明はさらにマクロマーを
、フリーデル−クラフツ型触媒あるいはアルカリ触媒の
存在下、官能性0)−1基を有する基材の表面に液相に
て接触させることにより、基材表面上の官能性OH基に
マクロマーの反応性エポキシ基末端を反応させて結合さ
せるものである医療用材料の製造方法を示すものである
。本発明はざらに、フリーデル−クラフツ型触媒が三フ
ッ化ホウ素でおる医療用材料の製造方法を示すものであ
る。本発明はまた、アルカリ触媒が水酸化ナトリウムま
たは水酸化カリウムである医療用材料の製造方法を示す
ものである。本発明はまた溶媒としてジオキナンアセト
ン、メチルエチルケトンのいずれか1つを用いるもので
ある医療用材料の製造方法を示すものである。
(作用) 本発明の医療用材料は、官能基を持つ繰返し単位を有す
るポリマーから構成される基材の表面に、脂溶性ビタミ
ン、飽和脂肪酸あるいは不飽和脂肪酸残基を片末端に有
するマクロマーが上記基材表面上に存在するポリマーの
両端以外の上記官能基に該マクロマーの他方の反応性末
端において結合したことにより形成されるグラフト層を
有することを特徴とするものでおる。このように本発明
の医療用材料は、基材表面上のみにグラフ1〜!IIが
形成されるため基材の内部性質を変えることなく表面性
状を変化させることができ、またグラフト鎖が均一でか
つ明確であり鎖長の長さ、運動性の制御が容易であり、
さらにこのようなグラフト鎖の先端部に連結された脂溶
性ビタミン、不飽和脂肪酸あるいは飽和脂肪酸の遊離が
なく、しかも運動性が高いちのであるために、さらに一
層生体適合性の向上した素材となる。
なお、「マクロマー」とは、一般的に重合性の官能基を
末端に有するポリマーを意味するものであるが、本明細
書においては、ざらに広義に反応性官能基を末端に有す
る高分子量体を意味するものとして解釈されるべきであ
る。
以下、本発明を実施態様に基づきより詳細に説明する。
本発明の医療用材料において、基材を構成するポリマー
としては、官能基を持つ繰返し単位を有するものでおれ
ばいかなるものであってもよく、要求される内部性質に
よって適宜選択される。また官能基としては、例えば水
rli1、アミン基、カルボキシル基などが挙げられる
。このうち、水酸基を官能基として有するポリマーとし
ては、再生セルロースあるいは各種セルロース誘導体な
どがあるが、例えば以下に示す再生セルロースの繰返し
単位においては、*印を付された水!!基が、官能基で
ある。なお*印を付されていない3位に位置する水酸基
はセルロースのt¥造造反反応性乏しいものである。
一方、本発明において用いられる脂溶性ビタミンとして
は、例えばビタミンA1ビタミンD1ビタミンE1ビタ
ミンにおよびユビキノン等があり、好ましくはビタミン
Eである。
ビタミンAとしては、レチノール(ビタミンA1アル」
−ル〉、レチナール(ビタミンA+ アルデヒド)、ビ
タミンAI酸、3−デヒドロレチノール(ビタミンA2
アルコール)、3−デヒドロレチナール(ビタミンA2
アルデヒド)等のビタミンA類、β−カロチン、β、β
−カロチン、α−カロチン、β、ε−カロチン、γ−カ
ロチン、β、ψ−カロチンになどのプロビタミンA類、
シスビタミンA類等がある。
ビタミンDとしては、ビタミンD2 、ビタミンD3、
ビタミンD4、ビタミンD5、ビタミンDB、ビタミン
D7等のビタミンD類およびそれらのプロビタミンD類
がある。
ビタミンEとしては、α−トコフェノール、β−ト」フ
ェノール、γ−トゴフェノール、β−ト」フェノール等
のトコフェノール類、α−トコトリエノール、β−1〜
」1〜リエノール、γ−トコトリエノール、β−ト」ト
リエノール等のト」トリエノール類等がある。
ビタミンにとしては、ビタミンに1およびビタミンに2
類がある。ユビキノンとしでは、ユビキノン−1〜ユビ
キノン−12(Q−1〜Q−12)およびそれらの酸化
体、7ミノ類縁化合物等がある。
また、本発明において用いられ得る不飽和脂肪酸として
は、ステアリン酸、エライジン酸、オレイン酸、リノー
ル酸、リノレン酸、7ラキドン酸およびエイコナペンタ
エン酸等の必須不飽和脂肪酸などがあり、好ましくはリ
ノール酸、リルイン酸である。
さらに、本発明おいて用いられ得る飽和脂肪酸としては
、ラウリル酸、ミリスチン酸、ペンタシル酸、バルミチ
ン酸およびステアリン酸等の必須飽和脂肪酸などがあり
、好ましくはミリスチン酸、パルミチン酸である。
しかして本発明の医療用材料は、上記のごとき官能基を
持つ繰返し単位を有するポリマーから構成される基材の
表面に、脂溶性ビタミン、飽和脂肪酸あるいは不飽和脂
肪酸残基を片末端に有するマクロマーが上記基材表面上
に存在するポリマーの両端以外の上記官能基に該マクロ
マーの他方の反応性末端において結合したことにより形
成されるグラノド層を有するものである。
上記のごとき脂溶性ビタミン、飽和脂肪酸あるいは不飽
和脂肪酸残基を片末端に有するマクロマーは、任意の鎖
長を有するものとして構成できるが、該マクロマーによ
り形成されるグラフト鎖が十分な運動性を有しかつ安定
なものとなり、ひいては先端部に結合した脂溶性ビタミ
ン、飽和脂肪酸おるいは不飽和脂肪酸によって高くかつ
安定した生体適合性が得られるように設計されるべきで
ある。このためにマクロマー骨格部は、適度な鎖長、例
えば1X’IO’〜1X10−1μm、より好ましくは
2X10’〜5X10−2μmを有するように、また好
ましくは環状構造、三重結合等を含まない柔軟な線状構
造とされる。また該マクロマーの他方の反応性末端とし
ては、基材の表面上の官能性基、すなわら、例えば水酸
基、7ミノ基、カルボキシル基などと反応して化学結合
し得るものであれば任意のものでよく、エポキシ基、水
酸基等があるが好ましくはエポキシ基である。
なお、本発明において用いられるマクロマーとして好ま
しい代表的な構造を例示すると以下のようなものが含ま
れる。
[式中、R1は、炭素数2〜200個、好ましくは4〜
100個のポリメチレンでおり、Lは脂溶性ビタミン、
不飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸残基である。] R2H” I [式中、R2、R3はそれぞれは、水素または炭素数1
〜4個のアルキル基、Lは脂溶性ビタミン、不飽和脂肪
酸もしくは飽和脂肪酸残基であり、またnはO〜100
.好ましくは1〜100.より好ましくは2〜50の数
である。コ このようなマクロマーは、片末端に結合される脂溶性ビ
タミン、飽和脂肪酸あるいは不飽和脂肪酸の有する末端
官能基、および他方の末端に導入される反応性末端基に
応じて、種々の方法にて形成されることができるが、例
えば、レチノール、3−デヒドロレチノール:ビタミン
D2、ビタミンD4、ビタミンD5、ビタミンD6、ビ
タミンD7およびこれらのプロビタミンD;α−トコフ
ェノール、β−トコフェノール、γ−トコフェノール、
δ−トコフェノール、α−トコトリエノール、β−トコ
トリエノール、γ−トコトリエノール、δ−トコトリエ
ノール等のような脂溶性ビタミンのごとき末端OH基を
有する化合物、あるいはビタミンA1酸などのような脂
溶性ビタミンならびに上記のごとき不飽和脂肪酸おるい
は飽和脂肪酸のごとき末端COOH基を有する化合物残
基などを片末端に有し、他方の反応性末端にエポキシ基
を有するマクロマーを形成しようとする場合には、線状
ジグリシジルエーテルのごときジエボキシドをマクロマ
ー前駆体として用いて好適に行なうことができる。すな
わち上記のごときエポキシ基と反応性の末端基(OH基
、C0OH基等)を有する脂溶性ビタミン、不飽和脂肪
酸または飽和脂肪酸の該末端基を、ジエポキシドの片方
のエポキシ基のみと選択的に反応させて結合すればよい
。このようなジエポキシドの選択的反応条件は有機合成
化学的に見出され得るであろうが、−例を上げると、ジ
エボキシドとして1,4−ブタンジオールジグリシジル
エーテルを用いて、ビタミンE残基を片末端に有するマ
クロマーを形成した場合、ビタミンE1モルに対し、ジ
グリシジルエーテル1〜5モル、好ましくは1〜3モル
、最も好ましくは約2モルを、NaH(水素化ナトリウ
ム)などのような塩基0.04〜2モル、好ましくは0
.2〜1.5モル、最も好ましくは1.2モルの存在上
、ジオキナンを溶媒として用いて窒素条件下で、室温〜
100℃、好ましくは室温〜60℃、最も好ましくは約
40℃の温度で1〜24時間、好ましくは6〜12時間
、最も好ましくは約7時間反応させることにより該マク
ロマーが高収率にて生成した。また同じり1,4−ブタ
ンジオールジグリシジルエーテルを用いて、リノール酸
、リノレン酸、バルミチン酸等の必須脂肪酸残基を片末
端に有するマクロマーを形成した場合、必須脂肪M1モ
ルに対し、ジグリシジルエーテル1〜5モル、好ましく
は2〜4モル、最も好ましくは約3モルを、ピリジンな
どのような有機塩基0゜01〜1モル、好ましくは0.
1〜0.5モル、最も好ましくは約0.1モルの存在下
、ジオキサンを溶媒として用いて窒素条件下で、室温〜
100℃、好ましくは60〜100℃、最も好ましくは
約80℃の温度で1〜24時間、好ましくは2〜12時
間、最も好ましくは7〜8時間反応させることにより該
マクロマーが高収率にて生成した。
なおいずれの場合も、該マクロマーの単離精製は、反応
混合物を中和し、n−ヘキ丈ン抽出し、モして順相カラ
ムクロマトグラフィーによって好適に行なわれた。
さらに、例えば、マクロマーがアルキレングリコール骨
格からなり、上記と同様に未EOH基または末端C0O
H基を有する脂溶性ビタミン、不飽和脂肪酸あるいは飽
和脂肪酸残基を片末端に結合したものである場合、アル
キレングリコールモノエーテルあるいはアルキレングリ
コールモノエステルの製法に基づき形成可能である。す
なわち、例えばアルキレングリコール骨格を有するマク
ロマーは、上記のごとき脂溶性ビタミン、不飽和脂肪酸
あるいは飽和脂肪酸を、アルカリ触媒の存在下、適当な
温度条件にてエチレンオキサイドを作用させるか、ある
いは末端COOH基を有する場合には、脂溶性ビタミン
、不飽和脂肪酸あるいは飽和脂肪酸とエチレングリコー
ルとのエステル化により、脂溶性ビタミン、不飽和脂肪
酸あるいは飽和脂肪酸残基を片末端に結合したアルキレ
ングリコール骨格を形成し、アルキレングリコールの他
方の末端(08塁)に所望の反応性末端を導入すればよ
い(所望の反応性末端が水酸基である場合には何ら処理
を必要としない。〉。例えば、反応性末端としてエポキ
シ基を導入しようとする場合には、末端Oト1基にエピ
クロルヒドリンを反応させてグリシジルエーテルを形成
することにより好適に達成される。
なお、マクロマー前駆体としポリアルキレングリコール
型ジグリシジルエーテルを形成し、上記に述べたごとく
、脂溶性ビタミン、不飽和脂肪酸、または飽和脂肪酸と
片方のエポキシ基のみを選択的に反応させることによっ
てもアルキレングリコール膏格を有し、反応性末端とし
てエポキシ基を有するマクロマーを形成できることはも
ちろんである。
マクロマーがアルキレングリコール骨格を有するもので
ある場合、その重合度は、アルキレンの種類によっても
異なるが約1〜100程度であることが好ましく、また
、特にアルキレングリコールとしては、ポリエチレング
リコールおよびポリプロピレングリコールが望ましい。
さらに望ましくは重合度20〜70のポリエチレングリ
コールおよび重合度10〜50のポリプロピレングリ」
−ルである。
さて、上記のごとき脂溶性ビタミン、不飽和脂肪酸市る
いは飽和脂肪酸残基を片末端に有するマクロマーを、官
能基を持つ繰返し単位を有するポリマーから構成される
基材の表面にグラフトさせるには、該マクロマーの反応
性末端と基材の表面に存在するポリマーの両端以外の官
能基を反応させて結合させればよく、マクロマーの反応
性末端と基材を構成するポリマーの官能基の種類等に応
じて、適当な反応条件を形成し、基材表面にマクロマー
を液相もしくは気相にて接触させることにより行なわれ
、例えばポリマーの官能基がOH!で、マクロマーの反
応性末端がエポキシ基である場合には、三弗化ホウ素、
四塩化スズ、塩化亜鉛などのフリーデル−クラフツ型触
媒またはアルカリ触媒の存在下適度な温度にて基材表面
にマクロマーを接触させることにより結合反応が生起す
る。
これらの反応条件は、有機合成化学的に見出され得るが
、反応に関与する触媒、溶媒等は、生理的安定性を考慮
して選択されなければならない。好ましい反応条件とし
て一例を上げると、例えば再生セルロースよりなる基材
表面に、脂溶性ビタミン、不飽和脂肪酸あるいは飽和脂
肪酸を片末端に結合したジグリシジルエーテル誘導体よ
りなるマクロマーをグラフトする場合、(A)(1)N
aOllあるいはK OHの0.1〜10.OW/V%
、好ましくは0.2〜5 w/v%、最も好ましくは0
゜5〜1.0w/v%水溶液に基材を3〜180分間、
好ましくは10〜60分間、最も好ましくは約30分間
、室温〜100℃、好ましくは室温〜60℃、最も好ま
しくは室温にて浸漬して、アルカリセルロース化し、(
2)溶媒としてジオキチンを用いて上記マクロマーの0
.01〜5W/V%、好ましくは(11〜’l、QW/
V%、最も好ましくは約0.5W/V%溶液を別途調製
し、(3)(1)の基材を取出し、(2)の7クロマー
溶液中へ浸漬し、室温〜40℃の温度、好ましくは室温
にて6〜48時間、好ましくは24時間、または60〜
100℃の温度、好ましくは約80’Cにて2〜10時
間、好ましくは5.5時間反応させ、(4)最後・に基
材を取出し1−分に洗浄すること、ならびに(B)(1
)溶媒としてジオキチンを用いて、上記マクロマーを0
.01〜5W/V%、好ましくは0.1〜1.OW/v
%、最も好ましくは約0゜5w/v%、および三弗化ホ
ウ素を0.01〜1゜Ow、/v%、好ましくは0−0
2〜0.5W/V%、最も好ましくは0.05〜0.1
W/V%含有する溶液を調製し、(2>(1)の溶液中
へ基材を浸漬し、室温〜40℃の温度、好ましくは室温
にて6〜48時間、好ましくは24時間、または60〜
100℃の温度、好ましくは約80’Cにて2〜10時
間、好ましくは5.5時間反応させ、(3)最i1に基
材を取出し十分に洗浄することが良好な結果をもたらし
た。このように触媒として水酸化すトリウム、水酸化カ
リウムあるいは三弗化ホウ素を用いた場合には、洗浄が
容易であり、かつ生体に対する安全性も高いものである
(実施例) 以下、本発明を実施例を挙げて、さらに具体的に説明す
る。
実施例1 リノール酸マクロマーの合成ピリジン0.2
373g(0,0030mol )を乾燥ジオキサン3
0dに加え混合した。次にリノール酸8.4151(0
,030mol )を上記混合液を用いて窒素気流下、
200rnl容の4ツロフラスコに移入し、80℃で3
0分間撹拌した。
ざらに、このフラスコに1,4−ブタンジオールジクリ
シジルエーテル(,1,4−BDGE)18.2052
Q (0,090mol )を乾燥ジオキサン20rd
lを用いて添加し、80℃で7時間撹拌して反応させた
。なお反応は、反応液50μΩをn−ヘキサン/ミープ
ロパツール9:1の10d中に加え5μΩを高速液体ク
ロマトグラフィー(HPLC)にかけて分析することで
追跡された。HPLCにおいて、力゛ラムはシリカヌク
レオシル50−5 [5ilica Nucleosi
l 50−5 ]φ4.6mmX300mm、流速は1
m/分、検出波長ハ210nIllテアった。反応終了
後、反応液に蒸溜水20dを加えて均一とし、次にn−
ヘキサン50mで3回抽出した。続いてn−ヘキサン層
を無水1ajll、+1−リウムを用いて脱水後濾過し
、エバポレーションにてn−ヘキチンを除去し、次に真
空下にてジオキサンを除去した。さらに生成物は2段階
にわたるカラムクロマトグラフィーにより精製された。
なお、各カラムクロマトグラフィーの条件は、第1段階
においては、カラムはワコーゲルC−200φ27mm
x 300mm、移動相はn−ヘキ丈ン/酢酸エチル5
:5で、流速は2〜.M/分、検出波長は210nmで
あり、また第2段階においては、カラムはワコーゲルC
−300φ27mmx300am、移動相はn−ヘキチ
ン/酢酸エチル5:5で、流速はO−5〜1d/分、検
出波長は210nm’rあった。このようにして得られ
た精製リノール酸マクロマー11.1CJの純度は85
%であり、収率は65%であった。生成物の構造はNM
RおよびIRスペクトルで確認され、また質量分析によ
り分子量482の精製リノール酸マクロマーが確認でき
た。
実施例2 リノール酸マクロマーの合成リノール酸マク
ロマーを実施例1のリノール酸マクロマーの合成はぼ同
様の手法を用いて合成した。すなわち、ピリジン0.2
373g(0,0030mol>を乾燥ジオキサン30
dに加え混合した。次にリノレン駿8.3532g(0
,030mol )を上記混合液を用いて窒素気流下、
200d容の4ツロフラスコに移入し、80℃で30分
間撹拌した。ざらに、このフラスコに1.4−3DGE
18.2052g(0,090111o1 )を乾燥ジ
オキサン20dを用いて添加し、80℃で8時間撹拌し
て反応させた。なお反応は、反応液50μΩをn−ヘキ
チン/i−プロパツール9:1の10d中に加え4μ9
をHPLGにかけて分析することで追跡された。HPL
Cにおいて、カラムはシリカヌクレオシル50−5 φ
4.61+11+lX300mm、流速は1rd1分、
検出波長は2150mであった。反応終了後、反応液に
蒸溜水20dを加えて均一とし、次にn−ヘキサン50
IR11で3回抽出した。続いてn−ヘキサン層を無水
硫酸ナトリウムを用いて脱水濾過し、エバポレーション
にてn−ヘキチンを除去し、次に真空下にてジオキサン
を除去した。ざらに生成物はカラムクロマトグラフィー
により精製された。なお、カラムクロマトグラフィーの
条件は、カラムがワコーゲルC−300φ25111m
X300mm、移動相がn−ヘキ丈ン/酢酸エチル5:
5で、流速が0.5〜1〆/分、検出波長が210nl
llでおった。このようにして得られた精製リノレン酸
マクロマー10゜20の純度は82%であり、収率は5
8%であった。生成物の構造はNMRおよびIRスペク
トルで確認され、また質1分析により分F!t480の
精製リノレン酸マクロマーが確認できた。
実施例3 パルミチン酸マクロマーの合成パルミチン酸
マクロマーを実施例1のリノール酸マクロマーの合成と
ほぼ同様の手法を用いて合成した。すなわち、ピリジン
0.0090mol(0,78g>を乾燥ジオキチン9
0mに加え混合した。次にパルミチン酸0.090mo
l  (23゜0675g>を上記混合液を用いて窒素
気流上、5oo*容の4ツロフラスコに移入し、80℃
で30分間撹拌した。さらに、このフラスコに1,4−
BDGE  0.270mol (54,22g)を乾
燥ジオキチン60m1を用いて添加し、90℃で8時間
撹拌して反応させた。なお反応は、実施例1と同様に)
−IPLcにかけて分析することにより追跡された。反
応終了後、反応液にn−ヘキチン150mを加え、ざら
に蒸溜水40彪を加えた後、n−ヘキチン層を分取し、
石油エーテルを用いて再沈澱させ、エバポレーションに
てn−へキサンを除去し、次ぐ真空下にてジオキチンを
除去した。
ざらに生成物は実施例1と同様にカラムクロマ]−グラ
フィーにより精製された。このようにして得られた精製
パルミチン酸マクロマー25.6Qの純度は71%でお
り、収率は41%であった。生成物の構造はNMRおよ
びIRスペクトルで確認され、また質層分析により分子
量458の精製パルミチン酸マクロマーが確認できた。
実施例4 ビタミンEマクロマーの合成300d容の4
ツロフラスコ中にて、乾燥ジオキサン溶10m1に溶解
したα−トコフェノール0.03mol  (13,0
OC))および1.4−BDGE  0.06m(12
,06CI)を、NaHo、036mol  (0,8
6g>の存在π、窒素気流下にて、40℃で7時間反応
させた。なお、反応は、反応液50μΩをHP L C
にかけて分析することで追跡された。HP L Cにお
いて、カラムはヌクレオシル50−5  φ6mmx 
300mm、流速は1−7分、検出波長は290nmで
あった。反応終了後、反応液をジオキサン溶液中に加え
、0゜15%塩化アンモニウム水溶液1dを加え中和し
、n−へキサン5dを用いて抽出し、無水硫酸ナトリウ
ムで脱水後濾過して7%塩化アンモニウム水溶液38.
5dを加えて中和し、次!、:n−ヘキチン50mで3
回抽出した。続いてn−ヘキチン層を無水硫酸ナトリウ
ムを用いて脱水濾過し、エバポレーションにてn−ヘキ
チンを除去し、次に真空下にてジオキチンを除去した。
さらに生成物はカラムクロマトグラフィーにより精製さ
れた。カラムクロマトグラフィーの条件は、カラムがワ
コーゲルC−200φ30mmx 500mm、移動相
はn−へキナン:酢酸エチル:ベンゼン−6:3:1で
、流速は2〜3I!l/分、検出波長は28Onl11
であった。このようにして得られた精製ビタミンEマク
ロマー10.9CIの純度は92%であり、収率は53
%であった。生成物の構造はNMRおよびIRスペクト
ルで確認され、また質量分析により分子量633のビタ
ミンEマクロマーが確認できた。
実施例5 再生セルロース膜へのリノール酸マクロマー
のグラフト 再生セルロース膜の表面に実施例1で得られたリノール
酸マクロマーを以下のようにしてグラフトさせた。まず
NaOH0,5,1,0または5、Ql#/V%水溶液
100m1中にそれぞれ再生セルロース膜(II!J厚
0.2mm)0.3(Jを30分間浸漬した。次に上記
実施例1で得られたリノール酸マクロマーQ、5W/V
%のジオキサン溶液中に該セルロース膜を浸漬し室温下
で24時間(あるいは80℃で5.5時間)反応させた
。その後セルロース膜を取り出し蒸溜水にて十分に洗浄
して試料とした。
実施例6 再生セルロース膜へのリノレン酸マクロマー
のグラフト 再生セルロース膜の表面に実施例2で1qられたリノレ
ン酸マクロマーを以下のようにしてグラフトさせた。ま
ずNaOHO,L 0.5.1゜0または5.QW/V
%水溶液100m1中にそれぞれ再生セルロース膜(膜
厚0.2mm>0.3gを30分間浸漬した。次に上記
実施例2で冑られたリノレン酸マクロマーQ、5W/V
%のジオキサン溶液中に該セルロース膜を浸漬し室温下
で24時間(あるいは80℃で5.5時間)反応させた
その後セルロース膜を取り出し蒸溜水にて」−分に洗浄
して試料とした。
実施例7 再生セルロース膜へのパルミチン酸マクロマ
ーのグラフト 再生セルロース膜の表面に実施例3で1qられだパルミ
チン酸マクロマーを以下のようにしてグラフトさせた。
まずNaO!−10,5,1,0または5.QW/V%
水溶液100d中にそれぞれ再生セルロース膜(膜厚0
.2mm)0.3gを30分間浸漬した。次に上記実施
例3で得られたバルミチン酸マクロマー〇、5W/V%
のジオキチン溶液100d中に該セルロース膜を浸漬し
室温−ドで24時間(あるいは80℃で5.5時間)反
応させた。その後セルロース膜を取り出しMM水にて十
分に洗浄して試料とした。
実施例8 再生セルロース膜へのビタミンEマクロマー
のグラフト(I> 再生セルロース膜の表面に実施例4で得られたビタミン
Eマクロマーを以−ドのようにしてグラフトさせた。ま
ずNaOH1,0,2,0または5、OW/V%水溶液
100d中にそれぞれ再生セルロース膜(膜厚0.2m
m)0.3Qを30分間浸漬した。次に上記実施例4で
得られたビタミンE7クロマー〇、5W/V%のジオキ
チン溶液100d中に該セルロース膜を浸漬し室温下で
24時間(あるいは80℃で5.5時間)反応させた。
その後セルロース膜を取り出し蒸溜水にて十分に洗浄し
て試料とした。
実施例9 再生セルロース膜へのビタミンEマクロマー
のグラフ1〜(II ) 再生セルロース膜の表面に実施例4で得られたビタミン
Eマクロマーを以下のようにしてグラフトさせた。まず
ジAキチンに上記実施例4で得られたビタミンEマクロ
マーをQ、5W/V%、三弗化ホウ素を0.01.0.
1または1.Ow/v%含有する溶液を調製した。この
溶液100Infl中にそれぞれ再生セルロース膜(膜
厚0.2m1ll) 0゜3gを30分間浸漬し、室温
下24時間(おるいは80℃で5.5時間)反応させた
。その後セルロース膜を取り出し蒸溜水にて1分に洗浄
して試料とした。
実施例10 ポリエチレングリコールジグリシジルエー
テルの合成 30C)d容の4ツロフラスコ内にて窒素を流しながら
乾燥ポリエチレングリコール(分子量985)49.2
50 (0,05mol )に乾燥ジオキサン”110
11teを加え均一に溶解し、これに三弗化ホウ素ジエ
チルエーテル銘塩BF3・O(02H5)20.085
2(Jを加えた。次に60℃で加温し均一に撹拌しなが
ら、エピクロロヒドリン12.05g(0,13mol
 )を30分かけて滴下し、その後、以下に示す条件の
ガスクロマトグラフィーで反応を追跡しながら2時間反
応を続けた。
反応率は97.9%であった。なおガスクロマトグラフ
ィーにおいて、カラムはPEG  600/クロ七ソー
ブ ダブリュー[chromosorb  w J充填
の φ3mnX200mmのガラスカラム、キャリアー
ガスはヘリウムガス40d/min 、カラム温度は1
00℃であった。
次にテトラブチルアンモニウムブロマイド0゜45gを
加え、60℃を保持したまま3QW/V%水酸化ナトリ
ウム水溶液14.4g(0,111nIりを15分かけ
て滴°ドし、その後60℃に保持して4時間脱塩酸反応
を行なった。
反応組成物をガラスフィルターで吸引濾過し、真空にて
溶媒を除去し、クロロホルム100mを加えて0.00
2Mリン酸二水素ナトリウム水溶液501R1で2回水
洗した。これを無水硫酸ナトリウムで脱水し、真空乾燥
を6時間行なったところ、エポキシ5遣595 [にl
/当遣]のポリエチレングリコールジグリシジルエーテ
ルが74.4%の収率で得られた。なお理論エポキシ5
遣は549[g/当M]である。
実施例11 リノール酸・ポリエチレングリコールジグ
リシジルエーテルマクロマー の合成 200m1容の4ツロフラスコに乾燥ジオキサン7.5
In1とピリジン0.611C!を入れ、ざらにリノー
ル12.1094g(0,0075mol >を窒素気
流下に添加し、100℃で30分間撹拌した。これに実
施例10で得られたポリエチレングリコールグリシジル
エーテル16.65q (0゜014rnl)を乾燥ジ
オキサン30dを用いて添加し、100℃で撹拌反応さ
せた。なお反応は、反応液50μQをテトラヒドロフラ
ン2dに溶解し、その10μΩをHPLCにかけて分析
することで追跡され、反応率が94.4%に達したとこ
で終了した(反応時間5時間)。HPLCにおいて、カ
ラムはショーデックスG P CE 5hodex G
PC] KF−801とショーデックスGPCKF80
2との接続、溶離液はテトラヒドロフラン、流速は1 
Id/minであり、また検出器は紫外分光計(検出波
長は210nm)および示差屈折計であった。
反応終了後、反応粗成物から減圧にてジオキサンを除去
したの5200mのへキサンを加え、内容物を充分に撹
拌したのら3000r、D、m、で10分間遠心分離し
て上澄を除いた。前記操作をもう一度繰り返した後、沈
澱物に120m1のエーテルを加えて内容物を充分に撹
拌したのち、3000r。
o、 m、で10分間遠心分離して上澄を別の遠心管に
移した。#記法澱物に対してこのエーテル抽出をもう一
度繰返し、双方のエーテル抽出物を合わせた。さらにこ
の抽出物を水冷し、沈澱が生じたら、0℃で300 O
r、p、m、にて冷却遠心分離した。沈澱物を真空乾燥
した債、エポキシ当量測定、IR測測定NMR測定およ
びHP L C分析を行ない目的物が生成したことが確
認された。収率は35゜4%であった。
実施例12 再生セルロース膜へのリノール酸マクロマ
ーのグラフト(I) 再生セルロース膜の表面に実施例11で得られたリノー
ル酸マクロマーを以下のようにしてグラフトさせた。ま
ずNa080.5または1.OW/V%水溶液100d
中にそれぞれ再生セルロース膜(膜厚0.2mm>0.
3Qを30分間浸漬した。次に上記実施例1で得られた
リノール酸マクロマー〇、5w/v%のジオキサン溶液
中に該ビルロース膜を浸漬し室温下で24時間(あるい
は80℃で5.5時間)反応させた。その後セルロース
膜を取り出し蒸溜水にて」−分に洗浄して試料とした。
実施例13 再生セルロース膜へのリノール酸マクロマ
ーのグラフト(II > 再生セルロース膜の表面に実施例11で得られたリノー
ル酸マクロマーを以−ドのようにしてグラフトさせた。
まずジオキサンに上記実施例11で得られたリノール酸
マクロマーをQ、5W/V%、三弗化ホウ素を0.1w
、”v%金含有る溶液を調製した。この溶液100In
l中にそれぞれ再生セルロース膜(膜厚0.2mm>0
.3Qを30分間浸漬し、室温下24時間(あるいはa
o’cで5,5時間)反応さけた。その後セルロース膜
を取り出し蒸溜水にて十分に洗浄して試料とした。
評価試験1 血小板拡張能試験 3.8%クエン酸ナトリウム(採血量に対して1/10
容)を収容したポリプロピレン製シリンジを用いて、健
常人の静脈血を採血し、これをポリプロピレン製試験管
に管壁をつたわらせて静かに移し、800r、01m、
で5分間遠心し、上澄みの多血小板血漿(PRP)を採
取し、3.8%クエン酸ナトリウム希釈液(乳酸リンゲ
ル(対し1/10容)にて希釈して血小板浮遊液を調製
した。この血小板浮遊液の血小板数は66000m/m
m2であった。
この血小板浮遊液0.2aeを、実施例5〜9および1
2〜13でそれぞれ得られたマクロマー処理再生セルロ
ース膜試料(1Ci)および比較対照としての未処理再
生セルロース膜試料(1d)に個々にのせ、2mmの厚
みをもたせ室温下で30分間接触させた。所定時間経過
後、各試料を3.8%クエン酸ナトリウム希釈液にて軽
く洗浄し、次に2.5%ゲルタールアルデヒド/乳酸リ
ンゲル溶液中に試料を一昼夜冷所保存して固定した。ざ
らに3.8%クエン酸ナトリウム希釈液にて軽く洗浄後
、エタノール系列で段階脱水しく50%、60%、70
%、80%、90%、95%、100%、100%のそ
れぞれエタノール溶液中で10分間順々に処理する。)
、風乾し、走査型電子顕微鏡(JSM−804、日本電
子製> ニr′vAgした。評価法は、0.07#12
に付着した血小板数とその形態変゛化をみた。形態変化
は下記の3種に分類した。
I型:血小板正常形態である円盤形から球状化しで3〜
4本の偽足を出したもので、材料面との粘着が比較的弱
いと考えられるもの。
It型型数数本以上偽足を伸ばして、偽足の半分まで胞
体を拡げたもので、材料面に強く粘着したと思われるも
の。
III型:偽足の長さの半分以上に薄い胞体を拡げたも
のが、はぼ完全に胞体を拡張して順回系を呈し材料面に
完全に粘着したと思われるもの。
試験結果を第1表に示す。
なお、実施例5〜つと実施例12〜13はそれぞれ別の
個体からの血小板浮遊液を用いたため、比較対照として
の未処理再生セルロース膜試料は、実施例5〜9に関す
るグループと実施例12〜13に関するグループのそれ
ぞれに対して与えられた。
試 料   マクロマー  −触嶽ユ匝麿ムー   反
公比較対照           −クー)−一一ユー
ーj園 武 44.3  39.7  16.1     174実
施例14 銅アンモニア再生セルロース中空糸をガラス管に入れ、
一端をアスピレータ−に接続し、他端をNa01−1 
0.5w/v%水溶液中に浸漬した。更に7スピレータ
ーの吸引力を利用し中空糸内にNaOH水溶液を充填し
た。充填後室温で30分間放置した。ついで前記中空糸
中のNaOH水溶液を排出したのち、実施例1で得られ
たリノール酸マクロマー〇、5W/V%のジオキサン溶
液を同様の手法でダイアライザー中に充填し室温下で2
4時間放置した。その後リノール酸マクロマー溶液を排
出したのちジオキサンで洗浄し、更に蒸溜水で」−分に
洗浄し、25℃の温度で送風乾燥した。
ざらに乾燥の完全を期すために60℃のオーブン内に一
夜放首した。
内径的200tin、外径的224μm、有効長14c
mの銅アンモニア再生セルロース中空糸341本を用い
て中空糸束5を形成し、第1図に示すように、筒状本体
4内に挿入し両端をポリウレタン系ポツティング剤6,
7で固定し、さらに両端にヘッダー10.11を取付は
キャップ12.13により固着してダイアライチー(人
工腎臓)1を作成した。このものの膜内面積は300c
riであった。なお第1図に示されるダイアライナーに
おいて筒状本体4の両端部付近には、透析液用の入口管
2および出口管3が設けられている。その後蓋溜水を充
填し、この状態のダイアライナーをオートクレーブに入
れて115℃の温度で30分間滅菌処理を施した。
評価試験2 体外循環試験 ウナギを、北島式固定台に背位固定した。ついで、電動
バリカンで術野の毛を刈り酒精綿で清拭した。ハサミで
顎下から鎖骨に入るまで正中線に沿って切開し、ざらに
筋膜を開き、神経、分校血管および周囲の組織を損傷し
ないように注意しながら右(左)総頚動脈を剥離した。
ついで左(右)顔面静脈を同様に注意しながら深く剥離
し、1■U/dのヘパリン加生食水を満たした混注用ゴ
ムキャップを付けたテルモ株式会社製サーフ0−(チル
七株式会社の登録商標)留置カテーテルを挿入し、結紮
固定した。同様に、rJす記動脈にもカテーテルを挿入
し、結紮固定した。
このようにして準備したウナギ20について実施例14
で得られたダイアライデーおよび比較対照として同様の
膜面積を有する未処理の銅アンモニア再生セルロース中
空糸膜ダイアライナーを用いて実験回路を準備した。す
なわち第2図に示すように、ウナギ20の動脈に連結さ
れたカテーテル21をポンプ22に連結し、ざらにチャ
ンバー23とウナギ20の静脈とをカテーテル25で連
結した。ポンプ22とダイアライFf−1とはチューブ
26で連結し、該チューブ26はマノメータのイン27
側に連通している。さらに、ダイアライI;1″−1と
マノメータのアウト24側に連通したチャンバー23と
はチューブ28で連結した。一方、ダイアライザー1の
透析液出入口はチューブ29で連結し、該チューブ29
にはポンプ30を設置するとともに37℃の水浴31中
に浸漬した。
このようにして構成された回路は11U/dのヘパリン
加生食水(100d)でプライミング洗浄を行なった。
体外循環は血流間を10d/分に設定して行なわれた。
実験条件としては、抗凝固剤としてヘパリン300It
J/kgを投与し、10分後に循環開始とした。ざらに
循環開始60分後に’100IU/kgのヘパリンを追
加投与して2時間循環を続けた。循環開始直後、5分、
10分、15分、20分、30分、45分、60分、1
20分後に1−採血し、採血した血液を1.5%EDT
A−2Na生理食塩水にて抗凝固処理した後、ELT−
8(0rth Instrument社製)ニテ血球数
を算定シタ。
その結果得られた白血球数(WBC)、血小板数(PL
T)およびヘマトクリット値(HCT)を第2表〜第4
表に示す。第2表は、実施例14で得られたマクロマー
処理銅アンモニア再生セルロース中空糸膜ダイアライザ
ーを用いた実験回路からのデータ、第3表は、比較対照
としての未処理銅アンモニア再生セルロース中空糸膜ダ
イアライザーを用いた実験回路からのデータであり、ま
た第4表は、ダイアライザーのない同様の実験回路を用
いた体外循環によるデータである。なお白血球数、血小
板数は次式を用いてHt値補正を行ない、循環開始直前
のHt値での値として表わした。
CX :補正値 CO:実測算定値 Htx :補正基準Ht値=最初のHt値HtO:Co
値を得たときのHt値 また、これらのデータに基づく白血球数の変動をグラフ
により第3図に示す。
(以下余白) の■〜寸マヘOの a)LO寸の寸トΩト N■CO〒寸■■ (発明の効果) 以上述べたように本発明は、官能基を持つ繰返し単位を
有するポリマーから構成される基材の表面に、脂溶性ビ
タミン、飽和脂肪酸あるいは不飽和脂肪酸残基を片末端
に有するマクロマーが上記基材表面上に存在するポリマ
ーの両端以外の上記官能基に該マクロマーの他方の反応
性末端において結合したことにより形成されるグラフト
層を有することを特徴とする医療用材料であるから、基
材の有する優れた内部性質を損なうことなく、長期間安
定して高い生体適合性を示す表面性状を付与された優れ
た医療用材料であり、人工臓器、人工血管などの用途に
おいて好適に使用され得るものである。またグラフト鎖
が均一でかつ明確であるため、鎖長の長さ、運動性の制
御が容易であり、先端部に連結された脂溶性ビタミン、
不飽和脂肪酸あるいは飽和脂肪酸による生体適合性効果
をより一層高めることができるものである。
本発明の医療用材料において、官能基が水酸基、アミノ
基およびカルボキシル基からなる群から選ばれたもの、
より望ましくは水酸基であり、さらにはポリマーが、再
生セルロースまたはセルロース誘導体であり、また脂溶
性ビタミンが、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE1
ビタミンにおよびユビキノンからなる群から選ばれるも
の、さらに望ましくはビタミンEである場合、または飽
和脂肪酸が、ラウリル酸、ミリスチン酸、ペンタジシル
酸、パルミチン酸およびステアリン酸からなる群から選
ばれるもの、ざらに望ましくはミリスチン酸またはパル
ミチン酸である場合、または不飽和脂肪酸が、ステアリ
ン酸、エライジン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレ
ン酸、アラキドン酸およびエイコナペンタエン酸からな
る群から選ばれるもの、さらに望ましくはリノール酸ま
たはリノレン酸である場合、さらに、マクロマーが片末
端に脂溶性ビタミン、飽和脂肪酸あるいは不飽和脂肪酸
残基を有する例えば1,4−ブタンジオールジグリシジ
ルエーテルのような線状ジグリシジルエーテル誘導体、
および/またはアルキレングリコール骨格、より望まし
くは重合度1〜100のアルキレングリコール骨格、ま
た、望ましくはポリエチレングリコールまたはポリプロ
ピレンゲ” リコール骨格を有するものであると、上記
したような本発明の医療用材料の優れた特性はより一層
良好なものとなる。
本発明はまた、(a)片末端に脂溶性ビタミン、飽和脂
肪酸あるいは不飽和脂肪酸残基を有するマクロマーを形
成し、 (b)該マクロマーの他方の反応性末端を、官能基を持
つ繰返し単位を有するポリマーから構成される基材の表
面上の該ポリマーの両端以外の該官能基に結合させる ことを特徴とする医療用材料の製造方法であるから、上
記のごとき優れた特性を有する本発明の医療用材料を簡
単な操作により製造することができ、かつ特殊な装置を
必要としないために経済的にも有利である。さらに本発
明の製造方法は、官能基を有するポリマーに対して、生
体適合性の表面性状を付与することのできるものであり
、その適用範囲は極めて広いものである。
また本発明の製造方法において、他方の反応性末端とし
てエポキシ基を有するマクロマーを形成すると、基材表
面上の官能基との反応をより活発に行なうことができる
ので有利である。さらに、本発明の製造方法において、
(a>の7クロマーの形成過程が、両末端に反応性基を
有するマクロマー舶駆体(例えばジエボキシド、より望
ましくは1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル
のような線状ジグリシジルエーテル、および/またはア
ルキレングリコール骨格を有するもの)の片末端の反応
性基と、脂溶性ビタミン、飽和脂肪酸あるいは不飽和脂
肪酸の水酸基またはカルボキシル基などの官能基を選択
的に反応させて行なうものであるとより簡単にかつ良好
な特性を有するマクロマーを得ることができる。また本
発明において、(b)の基材表面への該マクロマーの結
合過程が、マクロマーを基材表面に液相もしくは気相に
て接触させることにより基材表面上のポリマーの両端以
外の官能基にマクロマーの他方の反応性末端を反応させ
て結合させるものである場合、ざらにはマクロマーの反
応性末端がエポキシ基でありかつ基材の官能基がOH基
である態様において、マクロマーを、フリーデル−クラ
フツ型触媒あるいはアルカリ触媒の存在下、液相にて基
材の表面に接触させることにより基材表面上の官能性O
H基にマクロマーの反応性エポキシ末端を反応させて行
なわれる場合には、この過程における結合反応がより良
好に進行し、基材の表面部のみに均一にグラフト鎖を連
結することができるものであり、さらに前記態様におい
て、フリーデル−クラフツ触媒が三フッ化ホウ素である
、あるいはアルカリ触媒が水酸化ナトリウムまたは水酸
化カリウムであり、溶媒としてジオキサン。アセトン、
メチルエチルケトンのいずれかを用いるものであると、
より一層反応は迅速かつ良好に進行し、かつこれらの洗
浄除去が容易であり、安全性にも優れたものであるから
、極めて望ましい結果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の医療用材料を用いたダイアライナーの
構成を示す一部切欠部を有する斜視図、第2図はダイア
ライナーの体外循環のための実験回路を示す図であり、
また第3図は白血球数の経時変動を示すグラフである。 1・・・ダイアライ’f−14・・・筒状本体、5・・
・中空糸束、  6,7・・・ポツティング材、10.
11・・・ヘッダー、12,13・・・キャップ。 特許出願人       テルモ株式会社第2図 2G

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)官能基を持つ繰返し単位を有するポリマーから構
    成される基材の表面に、脂溶性ビタミン、飽和脂肪酸あ
    るいは不飽和脂肪酸残基を片末端に有するマクロマーが
    上記基材表面上に存在するポリマーの両端以外の上記官
    能基に該マクロマーの他方の反応性末端において結合し
    たことにより形成されるグラフト層を有することを特徴
    とする医療用材料。
  2. (2)官能基が水酸基、アミノ基およびカルボキシル基
    からなる群から選ばれたものである特許請求の範囲第1
    項に記載の医療用材料。
  3. (3)官能基が水酸基である特許請求の範囲第2項に記
    載の医療用材料。
  4. (4)ポリマーが、再生セルロースまたはセルロース誘
    導体である特許請求の範囲第3項に記載の医療用材料。
  5. (5)脂溶性ビタミンが、ビタミンA、ビタミンD、ビ
    タミンE、ビタミンKおよびユビキノンからなる群から
    選ばれるものである特許請求の範囲第1項〜第4項のい
    ずれかに記載の医療用材料。
  6. (6)脂溶性ビタミンがビタミンEである特許請求の範
    囲第5項に記載の医療用材料。
  7. (7)飽和脂肪酸が、ラウリル酸、ミリスチン酸、ペン
    タジシル酸、パルミチン酸およびステアリン酸からなる
    群から選ばれるものである特許請求の範囲第1項〜第4
    項のいずれかに記載の医療用材料。
  8. (8)飽和脂肪酸が、ミリスチン酸である特許請求の範
    囲第7項に記載の医療用材料。
  9. (9)飽和脂肪酸が、パルミチン酸である特許請求の範
    囲第7項に記載の医療用材料。
  10. (10)不飽和脂肪酸が、ステアリン酸、エライジン酸
    、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸
    およびエイコサペンタエン酸からなる群から選ばれるも
    のである特許請求の範囲第1項〜第4項のいずれかに記
    載の医療用材料。
  11. (11)不飽和脂肪酸が、リノール酸である特許請求の
    範囲第10項に記載の医療用材料。
  12. (12)不飽和脂肪酸が、リノレン酸である特許請求の
    範囲第10項に記載の医療用材料。
  13. (13)マクロマーの反応性末端が、エポキシ基である
    特許請求の範囲第1項〜第12項のいずれかに記載の医
    療用材料。
  14. (14)マクロマーが、片末端に脂溶性ビタミン、飽和
    脂肪酸あるいは不飽和脂肪酸残基を有する線状ジグリシ
    ジルエーテル誘導体からなるものである特許請求の範囲
    第13項に記載の医療用材料。
  15. (15)線状ジグリシジルエーテルが1,4−ブタンジ
    オールジグリシジルエーテルである特許請求の範囲第1
    4項に記載の医療用材料。
  16. (16)マクロマーが、片末端に脂溶性ビタミン、飽和
    脂肪酸あるいは不飽和脂肪酸残基を有する少なくとも1
    つのアルキレングリコール骨格からなるものである特許
    請求の範囲第1項〜第13項のいずれかに記載の医療用
    材料。
  17. (17)他方の反応性末端がエポキシ基である特許請求
    の範囲第16項に記載の医療用材料。
  18. (18)他方の反応性末端が水酸基である特許請求の範
    囲第16項に記載の医療用材料。
  19. (19)アルキレングリコールが重合度1〜100のも
    のである特許請求の範囲第16項〜第18項のいずれか
    に記載の医療用材料。
  20. (20)アルキレングリコールがポリエチレングリコー
    ルである特許請求の範囲第16項〜第19項のいずれか
    に記載の医療用材料。
  21. (21)アルキレングリコールがポリプロピレングリコ
    ールである特許請求の範囲第16項〜第19項のいずれ
    かに記載の医療用材料。
  22. (22)(a)片末端に脂溶性ビタミン、飽和脂肪酸あ
    るいは不飽和脂肪酸残基を有するマクロマーを形成し、 (b)該マクロマーの他方の反応性末端 を、官能基を持つ繰返し単位を有するポリマーから構成
    される基材の表面上に存在するポリマーの両端以外の該
    官能基に結合させる ことを特徴とする医療用材料の製造方法。
  23. (23)他方の反応性末端としてエポキシ基を有するマ
    クロマーを形成するものである特許請求の範囲第22項
    に記載の医療用材料の製造方法。
  24. (24)両末端に反応性基を有するマクロマー前駆体の
    片末端の反応性基と、脂溶性ビタミン、飽和脂肪酸ある
    いは不飽和脂肪酸の官能基を選択的に反応させてマクロ
    マーを形成するものである特許請求の範囲第22項また
    は第23項に記載の医療用材料の製造方法。
  25. (25)マクロマー前駆体がジエポキシドである特許請
    求の範囲第24項に記載の医療用材料の製造方法。
  26. (26)ジエポキシドが線状ジグリシジルエーテルであ
    る特許請求の範囲第25項に記載の医療用材料の製造方
    法。
  27. (27)線状ジグリシジルエーテルが1,4−ブタンジ
    オールジグリシジルエーテルである特許請求の範囲第2
    6項に記載の医療用材料の製造方法。
  28. (28)マクロマー前駆体が、少なくとも1つのアルキ
    レングリコール骨格を有するものである特許請求の範囲
    第23項〜第26項のいずれかに記載の医療用材料の製
    造方法。
  29. (29)脂溶性ビタミン、飽和脂肪酸あるいは不飽和脂
    肪酸の官能基が、カルボキシル基である特許請求の範囲
    第23項〜第28項のいずれかに記載の医療用材料の製
    造方法。
  30. (30)脂溶性ビタミンの官能基が、水酸基である特許
    請求の範囲第23項〜第28項のいずれかに記載の医療
    用材料の製造方法。
  31. (31)マクロマーを、基材表面に液相もしくは気相に
    て接触させることにより、基材表面上の官能基にマクロ
    マーの他方の反応性末端を反応させて結合させるもので
    ある特許請求の範囲第22項〜第30項のいずれかに記
    載の医療用材料の製造方法。
  32. (32)マクロマーを、フリーデル−クラフツ型触媒あ
    るいはアルカリ触媒の存在下、官能性OH基を有する基
    材の表面に液相にて接触させることにより、基材表面上
    の官能性OH基にマクロマーの反応性エポキシ基末端を
    反応させて結合させるものである特許請求の範囲第23
    項〜第31項のいずれかに記載の医療用材料の製造方法
  33. (33)フリーデル−クラフツ型触媒が三フッ化ホウ素
    である特許請求の範囲第32項に記載の医療用材料の製
    造方法。
  34. (34)アルカリ触媒が水酸化ナトリウムまたは水酸化
    カリウムである特許請求の範囲第32項に記載の医療用
    材料の製造方法。
  35. (35)溶媒としてジオキサン、アセトン、メチルエチ
    ルケトンのいずれか1つを用いるものである特許請求の
    範囲第31項〜第34項のいずれかに記載の医療用材料
    の製造方法。
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