JPS63119774A - 抗血液凝固性材料 - Google Patents

抗血液凝固性材料

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JPS63119774A
JPS63119774A JP62265427A JP26542787A JPS63119774A JP S63119774 A JPS63119774 A JP S63119774A JP 62265427 A JP62265427 A JP 62265427A JP 26542787 A JP26542787 A JP 26542787A JP S63119774 A JPS63119774 A JP S63119774A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、優れた抗血液凝固性(抗血栓性)を長期間に
亘って持続することができ、人工臓器や人工血管などの
各種医療用具の構成材料として適用が可能な抗血液凝固
性材料に関する。
[従来の技術] 血液は異物と接触した場合に、血液中の種々の成分の作
用により凝固してしまう性質を有している。したがって
、人工心臓1人工心臓弁、人工血管、血管カテーテル、
カニユーレ、人工心肺、血管バイパスチューブ、大動脈
バルーンポンピング、輸血用具及び体外循環回路などの
血液と接触する部位に使用される医療用具の構成材料に
は。
高い抗血液凝固性が要求される。しかしながら。
従来の医療用具の構成材料の多くは長期間に亘って使用
した場合には血液凝固が生じることが避けられず、抗血
液凝固性の持続力という点において充分ではない、また
、上記の医療用具を患者に施用する場合には、通常、ヘ
パリンなどの抗血液凝固剤を併用することが行われてい
る。しかしながら、例えばヘパリンを全身投与した場合
には、多数の出血巣が発生する危険性が高くなるという
問題がある。
したがって、かかる問題点を解消する方法として、ヘパ
リンを抗血液凝固性材料中に導入する方法が数多く試み
られている。かかる材料中へのヘパリンの導入法には、
大きく分けて次の3つの方法がある。
まず、第1に、ヘパリンを物理的に混合することにより
、材料中に導入する方法;第2に、ヘパリンと材料の構
成成分とを共有結合させる方法;及び第3にヘパリンの
7ニオン性残基と材料の構成成分のカチオン性残基とを
イオン結合させる方法:であり、また、これらの方法を
併用する方法がある。
しかしながら、かかる方法は1種々の問題点を有してい
る。第1の方法においては、ヘパリンが水には可溶であ
るが、はとんどの有機溶剤には不溶であることから、そ
の具体的な方法や使用可能な材料が大きく制限されてし
まう、また、材料に導入されたヘパリンが水可溶性であ
ることから、実用時において血液と接触した場合に、ご
く短時間で材料中から流出してしまい、その結果、抗血
液凝固性を持続できない。
第2の方法においては、ヘパリンの反応性残基を利用し
て共有結合を行うため、材料の合成が複雑であること、
及びヘパリン自体の抗血液凝固性が低下してしまうこと
などの問題点がある。
第3の方法の具体例としては、サイエンス、142巻、
1297頁(1963年)に、材料表面をグラファイト
−塩化ベンザルコニウム−ヘパリンで処理する方法が開
示され、また、特公昭55−15222号公報には、ア
イソタクチックポリメチルメタクリレートとシンジオタ
クチックポリメチルメタクリレートとのステレオコンプ
レックス中に、ヘパリン−カチオン性界面活性剤。
ラジカル重合性ビニル系モノマー及び重合開始剤を閉じ
こめて、該七ツマ−を重合させて得られる高分子材料が
開示されている。しかしながら、いずれにおいても、ヘ
パリンは塩化ベンザルコニウム等の低分子アンモニウム
塩とイオン結合により複合体を形成しているため、やは
り短期間でヘパリンが血液中に溶出してしまい、またヘ
パリンだけでなく低分子アンモニウム塩も同時に溶出し
てしまうことから、溶血現象が生じるという重大な問題
がある。
また、カチオン性残基が導入された高分子化合物をヘパ
リン水溶液に接触させることにより、イオン結合を介し
てヘパリンを高分子化合物に導入する方法が提案されて
いる0例えば、特公昭52−36779号公報、同54
−17797号公報、同54−18317号公報、同5
5−38963号公報及び同55−38964号公報に
は、塩化ビニル−アクリロニトリル等の共重合体中にグ
ラフト重合によりカチオン性残基を導入したのち、ヘパ
リンを導入する方法が開示されており、特公昭54−1
8518号公報、同58−34494号公報、同59−
50335号公報、同59−53058号公報、同60
−16260号公報及び同60−23626号公報には
、共重合、付加重合又は縮重合によりカチオン性残基を
導入したのち、ヘパリンを導入する方法が開示されてい
る。しかしながら、かかる方法はいずれも、高分子化合
物中に導入されるヘパリンの量は、前記化合物中に存在
するカチオン性残基の量や前記化合物の親水性の程度に
基づく吸水性などの、高分子化合物の化学的及び物理的
性質、並びにヘパリン水溶液と接触させる際の温度や時
間などに応じて大きく異なってくる。したがって、所望
量のヘパリンを導入せんとする場合にも、最適条件の設
定は困難であり、その結果、得られる抗血液凝固性材料
の品質を一定にすることができない、また、かかる方法
で得られた材料は、上記の第1の方法で得られた材料に
比べて、抗血液凝固性は優れているが未だ充分ではなく
、さらなる改良の余地がある。
[発明が解決しようとする問題点] 人工臓器や人工血管などの医療用具の構成材料として従
来適用されているヘパリンを導入した抗血液凝固性材料
では、その使用中に、材料中に導入されたヘパリンが徐
々に血液中に溶出して失われていき、その結果、時間の
経過と共に材料の抗血液凝固性が低下してくるという問
題がある。
また、ヘパリンの導入方法が複雑であったり、−定した
品質の抗血液凝固性材料が得られないという問題も合わ
せて有している。
本発明はかかる問題点を解消し、高分子材料中に簡便な
方法でヘパリンを複合体として導入することができ、さ
らにこの抗血液凝固性材料においては、ヘパリンが強固
に保持されていることから、優れた抗血液凝固性を長期
間に亘って持続することができる抗血液凝固性材料を提
供することを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは、ヘパリン又はその塩が導入された抗血液
凝固性材料において、水可溶性のへバリン又はその塩の
血液中への溶出を制限して抗血液凝固性を持続させるた
めには、導入されたヘパリン又はその塩を水難溶性の型
で保持することによりヘパリン又はその塩を保持するこ
と、によって達成が可能であるという点に着目して本発
明を完成するに到った。
すなわち、本発明は、(a)重合性官能性基を有する塩
基性化合物とヘパリン又はその塩から合成されるイオン
結合複合体;及び(b)必要に応じて架橋剤;から得ら
れる重合体から構成されていることを特徴とする抗血液
凝固性材料に関する。
本発明の抗血液凝固性材料を構成する重合体は、 (′
a)及び必要に応じて(b)成分から製造される。
(a)成分のイオン結合複合体は、重合性官能性基を有
する塩基性化合物とヘパリン又はその塩から製造される
ものであり、水難溶性で、かつ有機溶剤に可溶性である
ここで用いる重合性官能性基を有する塩基性化合物とは
1重合性官能性基として、例えば、ビニル基、アクリロ
イル基又はメタアクリロイル基等を有すると共に、塩基
性残基として、例えば、第3級アミノ基、第4級アンモ
ニウム基又は第4級ピリジニウム基等の塩基性残基を有
する化合物であり、ヘパリン又はその塩とイオン結合す
ることにより水難溶性で、かつ有機溶剤に可溶性の複合
体を形成できるものである。かかる塩基性化合物として
は、例えば1次式(I)。
OR3 (式中、R□は水素原子又はメチル基を表し;R2及び
R3は互いに同一であっても異なっていてもよい炭素数
1〜3のアルキル基を表し:R4は炭素数6〜22のア
ルキル基を表し;Xは陰性原子群を表し;nは1〜6の
整数を表す) 又は、次式(■)、 CH2=CR2 OR。
(式中の各記号の意味は式CI)における意味と同じで
ある) で示される化合物を挙げることができる。なお、式(1
)及び(■)で示される化合物において。
基R4はイオン結合複合体を水に難溶性で、かつ有機溶
剤に可溶性にするため、さらには取り扱いの容易さなど
から、炭素数8〜18のアルキル基であることが好まし
く、Xの陰性原子群としてはハロゲン原子が好ましい。
上記の式(I)で示される化合物の具体例としては、 N、N−ジメチル−N−ヘキシルアンモニオエチル(メ
タ)アクリレートプロミド N、N−ジメチル−N−ドデシルアンモニオエチル(メ
タ)アクリレートプロミド 等を挙げることができる。また1式(■)で示される化
合物の具体例としては。
N(N’、N’−ジメチル−N′−オクタデシルアンモ
ニオプロピル)(メタ)アクリルアミドプロミド等を挙
げることができる。
かかる式(I)又は(■)で示される化合物は、下記の
反応式(1)又は(2)により合成することができる。
反応式(1) %式% 反応式(2) L CH2WCR2 IHl (il) 次に、上記反応式(1)及び(2)に基づいて塩基性化
合物の合成方法を詳しく説明する。まず、等モル量の式
(1)′又は式(■)′と、式(I)  ″で示される
化合物とをジメチルホルムアミド等の有機溶媒に添加し
、溶解させる0次いで、ジーtert−ブチルヒドロキ
シトルエン等の重合禁止剤をさらに添加したのち、60
〜80℃の温度で数時間〜数十時間加熱Φ反応せしめる
ことによって、式(I)又は(II)で示される化合物
を得ることができる。
反応式CI)で用いる式(I)′で示される化合物の具
体例としては、N、N−ジメチルアミノメチル(メタ)
アクリレート、N、N−ジメチルアミノエチル(メタ)
アクリレート、N、N−ジメチルアミノプロピル(メタ
)アクリレート。
N、N−ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、
N、N−ジメチルアミノヘキシル(メタ)アクリレート
、N、N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート
及びN、N−ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート等を挙げることができる。
式(I)″で示される化合物の具体例としては、ヘキシ
ルプロミド、オクチルプロミド、デシルプロミド、ドデ
シルプロミド、テトラデシルプロミド、ヘキサデシルプ
ロミド、オクタデシルプロミド、エイコシルプロミド又
はトコシルプロミド又はそれぞれに対応する塩化物もし
くはヨウ化物等を挙げることができる。
反応式(2)で用いる式(■)′で示される化合物の具
体例としては、 N (N’、 N’−ジメチルアミノ
エチル)(メタ)アクリルアミド、N(N’。
N′−ジメチルアミノプロピル)(メタ)アクリルアミ
ド、N(N’、N−ジメチルアミノブチル)(メタ)ア
クリルアミド、N (N’、 N’−ジメチルアミノヘ
キシル)(メタ)アクリルアミド、N(N’、N’−ジ
エチルアミノプロビル)(メタ)アクリルアミド及びN
(N’、N’−ジプロピルアミノプロビル)(メタ)ア
クリルアミド等を挙げることができる。
イオン結合複合体は、上記の重合性官能性基を有する塩
基性化合物単量体の水溶液とヘパリン又はその塩水溶液
とを反応させることにより、製造することができる。
ここで用いるヘパリン又はその塩は、その塩型は特に制
限されないが、通常はヘパリンナトリウムが用いられる
反応に用いる塩基性化合物とヘパリン又はその塩の量は
、例えば1式CI)又は(II)で示される化合物と、
ヘパリンナトリウムを用いた場合、ヘパリンナトリウム
1gに対して1式(I)又は(II)で示される化合物
が1〜12ミリモルであることが好ましく、2〜8ミリ
モルであることがさらに好ましい。
反応条件は、10〜40℃、好ましくは15〜30℃で
、10〜300分間、好ましくは30〜180分間行う
このようにしてイオン結合複合体を得ることができるが
、かかる方法によると、カチオン性基を有する高分子材
料とへバリン又はその塩の水溶液との接触による従来の
ヘパリン化法に比べて、カチオン性基を有する化合物が
、比較的低分子量であることから、前記化合物とヘパリ
ン又はその塩がより多くの結合点で結合するために、高
分子化した場合にヘパリン又はその塩をより強固に保持
することができる。また、かかるイオン結合複合体に含
有されるヘパリン又はその基量は特に制限されないが、
一定水準の抗血液凝固性を保持するためにはヘパリン又
はその塩に含有されているイオウ含有量として、0.5
〜12重景%になるようにヘパリン又はその塩が含有さ
れていることが好ましく、同様に1〜ai量%になるよ
うにヘパリン又はその塩が含有されていることがさらに
好ましい。
(b)成分の架橋剤は、必須成分ではないが、これを配
合することにより、得られる重合体を強固な網状構造に
することができ、その結果、ヘパリンの保持力を高める
ことができる。
(b)成分の架橋剤としては、例えば、ジビニルベンゼ
ン、メチレンビス(メタ)アクリルアミドやエチレンビ
ス(メタ)アクリルアミド等のアルキレンビス(メタ)
アクリルアミド、エチルアルコールジ(メタ)アクリレ
ート、プロピルアルコールジ(メタ)アクリレートなど
のフルキレングリコールジ(メタ)アクリレート及びジ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート等から選ば
れる1種以上を用いることができる。
かかる (b)成分の配合割合は(a)成分に対して、
0〜30重量%、好ましくは0.5〜10重量%である
。(b)成分の配合割合が30重量%を超える場合は、
抗血液凝固性材料の機械的強度が不十分になる。
本発明の抗血液凝固性材料を(a)及び(b)成分から
製造する場合には、上記、(a)及び(b)成分の所定
量を均一になるように混合したのち、重合せしめること
により得ることができる。かかる重合方法は特に制限さ
れないが、通常、各成分を適当な溶剤に溶解させ、重合
反応を行う方法を適用することができる。
ここで用いる溶媒としては、例えば、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、
テトラヒドロフラン、エチルアルコール、プロピルアル
コール、ブチルアルコール、ジオキサン、トメチルピロ
リドンなどから選ばれる1種以上を挙げることができる
重合方法としては、ラジカル重合又はイオン重合を適用
することができるが、これらの中でもラジカル重合が好
ましい、ラジカル重合を行う場合には、必要に応じて重
合開始剤を用いることができる。この重合開始剤として
は、例えば、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合
物;E−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペル
オキシド等のヒドロペルオキシド、ジ−t−ブチルペル
オキシド、ジクミルペルオキシド等のジアルキルペルオ
キシド、ラウロイルペルオキシド、ベンゾイルペルオキ
シド等のジアシルペルオキシド等の有機系過酸化物等を
挙げることができる。かかる重合開始剤の添加量は、 
(a)及び(b)成分の合計量に対して、約5X104
〜30j[[量%である。
重合温度は室温〜100℃であり、好ましくは40〜9
0℃である。また、重合時間は1時間〜5日間であり、
好ましくは2時間〜3日間である。
本発明の抗血液凝固性材料は、人工心臓、人工心臓弁、
人工血管、血管カテーテル、カニユーレ、人工心肺、血
管バイパスチューブ、大動脈内バルーンボンピング、輸
血用具及び体外循環回路等の血液と接触する部位で使用
される各種医療用具の構成材料として有用である。
[実施例] 以下、実施例を掲げ本発明をさらに詳しく説明する。な
お、以下において「%」は全て「重量%」を表す。
実施例1 N、N−ジメチルアミノエチルメタクリレートLog、
ドデシルプロミド15.8g及び重合禁止剤としてジー
tert−ブチルヒドロキシトルエン1.2gを、ジメ
チルホルムアミド160−に溶解させたのち、60’C
!で60時間加熱して4級化単量体であるN、N−ジメ
チル−N−ドデシルアンモニオエチルメタクリレートプ
ロミド、22.0gを得た。
次いで、得られたN、N−ジメチル−N−ドデシルアン
モニオエチルメタクリレートプロミド5gとヘパリンナ
トリウム5gを、各々100−の水に溶解させたのち、
常温で60分間混合してイオン結合複合体を生成せしめ
、その後これを分離して採取した。このイオン結合複合
体中のイオウ含有量は、元素分析の結果4.5%であっ
た・ その後、上記イオン結合複合体5g、エチレングリコー
ルジメタクリレー)0.7g及びジメチルホルムアミド
50gを混合した0次いで、この混合物を、窒素雰囲気
下、室温で1時間攪拌したのち、70℃まで昇温し、重
合開始剤としてラウロイルパーオキサイド1.0gを添
加した。その後、さらに8時間、同温度で加熱しながら
攪拌して、重合を行い、抗血液凝固性材料の溶液を得た
次いで、得られた前記材料溶液をガラス製試験管の内壁
に塗布し、乾燥した。このようにして。
試験管の内壁面に重合体層(抗血液凝固性材料の層)を
形成した。
次いで、上記試験管内に生理食塩水を満たしたのち、3
71℃で1時間保持し、その後生理食塩水を除去した0
次いで、試験管内に、ウサギ新鮮血1mlを注入したの
ち、臨床検査法提要(金属出版、改訂版第29版、19
83)に記載のリーホワイト試験を行い、注入した血液
の状態を観察した。その結果、2時間経過後においても
血液の凝固は認められず、試験管内壁には血栓も全く認
められなかった。
その後、試験管内の血液を除去し、生理食塩水で充分に
リンスしたのち、再びリーホワイト試験を行った。その
結果、血液凝固及び試験管内壁の血栓は全く認められな
かった。
その後、試験管内の血液を除去し、生理食塩水で充分に
リンスしたのち、再びリーホワイト試験を行い、さらに
その後同様にして計15回のり一・ ホワイト試験を行
った。その結果、血液凝固及び試験管内壁の血栓は全く
認められなかった。
実施例2 実施例1で得たイオン結合複合体5g、ジメチルホルム
アミド50g及びラウロイルパーオキサイド1.5gか
らなる溶液を、窒素雰囲気下。
70℃で6時間、攪拌しながら加熱して、重合を行い、
抗血液凝固性材料の溶液を得た。  ゛上記溶液を用い
て実施例1と同様のリーホワイト試験を行ったところ、
同一の結果が得られた。
実施例3 N−(N、N−ジメチルアミノプロピル)メタクリルア
ミド5g、ヘキサデシルプロミド9.3g及び重合禁止
剤としてジブチルヒドロキシトルエン0.6gを、ジメ
チルホルムアミド80−に溶解させたのち、60℃で6
0時間加熱して4級化単量体であるN、N−ジメチル−
N−ヘキサデシルアンモニオエチルメタクリレートプロ
ミド1.4gを得た0次いで、得られたN。
N−ジメチル−N−ヘキサデシルアンモニオエチルメタ
クリレートプロミド5gとヘパリンナトリウム5gを、
各々50−の水に溶解させたのち、混合してイオン結合
複合体を生成せしめ、その後これを分離して採取した。
このイオン結合複合体中のイオウ含有量は、元素分析の
結果4.0%であった。
上記イオン結合体複合体5g、ジメチルホルムアミド5
0g及びアゾビスインブチロニトリル0.8gからなる
溶液を、窒素雰囲気下、80℃で10時間攪拌して、重
合を行い、抗血液凝固性材料の溶液を得た。
得られた抗血液凝固性材料の溶液を用いて実施例1と同
様のり−ホワイト試験を行ったところ、同一の結果が得
られた。
比較例1〜3 各々、実施例1〜3で用いたイオン結合複合体の代わり
に、ヘパリン化前の4級化単量体を前記イオン結合複合
体と同量配合した以外は全く同一組成の比較用抗血液凝
固性材料のジメチルホルムアミド溶液を、調製した。な
お、前記溶液には少量のエタノールを添加した。
かかる各溶液を用いて、実施例1と同様にして試験管内
壁に重合体層を形成した0次いで、これらの試験管を用
いて実施例1と同様にしてリーホワイト試験を行った。
その結果、各々第1回′目の試験において、約15〜3
0分間で血液が凝固した。
比較例4〜6 各々比較例1〜3と同様のジメチルホルムアミド溶液を
実施例1と同様にして試験管内壁に重合体層を形成した
。その後、ジメチルホルムアミド。
を留去して乾燥したのち、試験管内に5%のヘパリンナ
トリウム水溶液を注入し、60℃で48時間加熱してヘ
パリン化を行った0次いで、これらの試験管を用いて実
施例1と同様にしてリーホワイト試験を行った。その結
果、各々5〜6回目に試験管内壁に形成された重合体層
に血栓が認められ、8〜9回目には全て2時間以内に血
液の凝固が認められた。
[発明の効果] 以上詳述したとおり本発明の抗血液凝固性材料は、非常
に優れた抗血液凝固性(抗血栓性)を長期間に亘って持
続することができる。これは、抗血液凝固性を有するヘ
パリンが、前記材料中においてイオン結合力によって、
水難溶性の型で強固に結合・保持されているからである

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(a)重合性官能性基を有する塩基性化合物とヘ
    パリン又はその塩から合成されるイオン結合複合体;及
    び (b)必要に応じて架橋剤; から得られる重合体から構成されることを特徴とする抗
    血液凝固性材料。
  2. (2)重合性官能性基を有する塩基性化合物が、次式(
    I ) ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) (式中、R_1は水素原子又はメチル基を表し;R_2
    及びR_3は互いに同一であっても異なっていてもよい
    炭素数1〜3のアルキル基を表し;R_4は炭素数6〜
    22のアルキル基を表し;Xは陰性原子群を表し;nは
    1〜6の整数を表す) で示される化合物である特許請求の範囲第1項記載の抗
    血液凝固性材料。
  3. (3)重合性官能性基を有する塩基性化合物が、次式(
    II) ▲数式、化学式、表等があります▼(II) (式中、R_1は水素原子又はメチル基を表し;R_2
    及びR_3は互いに同一であっても異なっていてもよい
    炭素数1〜3のアルキル基を表し;R_4は炭素数6〜
    22のアルキル基を表し;Xは陰性原子群を表し;nは
    1〜6の整数を表す) で示される化合物である特許請求の範囲第1項記載の抗
    血液凝固性材料。
  4. (4)イオン結合複合体中のヘパリン含有量が、前記ヘ
    パリンに含有されているイオウ含有量として0.5〜1
    2重量%になる量である特許請求の範囲第1項記載の抗
    血液凝固性材料。
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