JPS6311202Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は建物の外壁とベランダやバルコニー等
の袖壁の接続構造に関する。

〔背景技術〕

従来にあつては第１図に示すように建物Ａの外
壁８に対して袖壁３を非直角に突出させて配設
し、外壁８と袖壁３とで形成する入隅部９の狭角
側９ａにはたとえば断面三角形の下地材１９をテ
ープで貼着して取付けたり、シール材のみを充填
していただけであつたので、防水性が乏しく耐久
性に劣るだけでなく、狭角側であることもあつて
下地材１９の取付け、またはシール材の充填に手
間を要し施工性に劣つたものであつた。

〔考案の目的〕

本考案の目的は、建物の外壁と外壁に対して非
直角に突出した袖壁とで形成する入隅部の狭角側
であつても入隅カバーを簡単に取付けることがで
き、しかも防水性および耐久性が向上した建物の
外壁と袖壁の接続構造を提供することにある。

〔考案の開示〕

本考案の建物の外壁と袖壁の接続構造は、断面
Ｌ字状の固定金具１の縦片２を袖壁３の後端面に
固着して横片４の内面を袖壁３の後端部側面に当
接させ、固定金具１の縦片２より後方に外壁固定
片５を突設すると共に横片４の先端より外側方に
カバー下地取付け片６を連出し、外壁固定片５の
先端より外側斜後方に突出した固定片部７を建物
Ａの外壁８に固定して袖壁３を外壁８に対して非
直角に突出させて配設すると共にカバー下地取付
け片６を袖壁３と外壁８とで形成する入隅部９の
狭角側９ａに突出させてカバー下地取付け片６先
端を外壁８に当接させ、カバー下地取付け片６の
前面に防水シート１０を介して断面略Ｕ字状の入
隅カバー下地１１の底片１１ａを固着して入隅カ
バー下地１１を入隅部９の狭角側９ａに圧接させ
て成り、この構成により上記目的を達成できたも
のである。

以下本考案を添付の図面に示す実施例に基づい
て説明する。この実施例はバルコニーＢについて
のものである。１は断面Ｌ字状の固定金具であ
り、縦片２の内面をバルコニーＢの袖パネルから
なる袖壁３の後端面に固着して横片４の内面を袖
壁３の後端部側面に当接させている。固定金具１
の縦片２にはＬ字状の外壁固定片５を横片部１２
にて溶着させて後方に突設している。外壁固定片
５の先端には外側斜後方に固定片部７を突出させ
ている固定金具１の横片４の先端からは外側斜後
方にカバー下地取付け片６を連出させている。こ
の固定金具１の外壁固定片５の固定片部７を建物
Ａの外壁８にビス１３にて固定し袖壁３を外壁８
に対して非直角に突出させて配設している。カバ
ー下地取付け片６は袖壁３と外壁８とで形成する
入隅部９の狭角側９ａに突出しており、先端は外
壁８に当接している。カバー下地取付片６の前面
には防水テープのような防水シート１０を外壁８
と袖壁３にわたつて貼着しており、この上から断
面略Ｕ字状の入隅カバー下地１１の底片１１ａを
ビス１４にて固着して入隅カバー下地１１を入隅
部９の狭角側９ａに圧接させている。入隅カバー
下地１１の両側片１１ｂの先端からは内方に向け
て係止片１５を突出させており、第４図に示すよ
うにこの係止片１５に入隅カバー１６の両側に形
成した係止凹部１７を嵌め込んで係止させ入隅カ
バー１６の両側部と外壁８および袖壁３との間隙
にコーキング材１８を充填させると共に入隅部９
の広角側９ｂに化粧カバー（図示しない）などを
被覆させて外装をしておけばよい。なお上記実施
例にあつてはバルコニーＢの両袖壁３は互いに向
かい合うように傾斜して外壁８より非直角に突出
させて配設しているが、本考案にあつては両袖壁
３が互いに離れるように傾斜して外壁８より非直
角に突出している場合にも適用できるものであ
る。

〔考案の効果〕

本考案にあつては袖壁の後端面に固着した断面
Ｌ字状の固定金具の縦片より後方に外壁固定片を
突設すると共に横片の先端より外側斜後方にカバ
ー下地取付け片を連出し、外壁固定片の先端より
外側方に突出した固定片部を建物の外壁に固定し
て袖壁を外壁に対して非直角に突出させて配設し
ているので、固定片部を固定するだけで袖壁を建
物の外壁に対して非直角に突出させることがで
き、またカバー下地取付け片を袖壁と外壁とで形
成する入隅部の狭角側に突出させてカバー下地取
付け片の先端を外壁に当接させ、カバー下地取付
け片の前面に防水シートを介して断面略Ｕ字状の
入隅カバー下地の底片を固着しているので、入隅
部の狭角側においても入隅カバー下地を簡単に取
付けることができ、施工性に優れるものであり、
しかも防水シートを介して入隅カバー下地を入隅
部の狭角側に圧接させているので、防水性を確保
できると共に耐久性も著しく向上させることがで
きるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す平断面図、第２図は本考
案の一実施例を示す平断面図、第３図は同上にお
ける袖壁と固定金具とを示す分解斜視図、第４図
は同上における入隅カバーの取付けを示す分解斜
視図、第５図は同上を採用して構成したバルコニ
ーを示す平断面図である。 Ａ……建物、１……固定金具、２……縦片、３
……袖壁、４……横片、５……外壁固定片、６…
…カバー下地取付け片、７……固定片部、８……
外壁、９……入隅部、９ａ……狭角側、１０……
防水シート、１１……入隅カバー下地、１１ａ…
…底片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 断面Ｌ字状の固定金具の縦片を袖壁の後端面に
   固着して横片の内面を袖壁の後端部側面に当接さ
   せ、固定金具の縦片より後方に外壁固定片を突設
   すると共に横片の先端より外側斜後方にカバー下
   地取付け片を連出し、外壁固定片の先端より外側
   方に突出した固定片部を建物の外壁に固定して袖
   壁を外壁に対して非直角に突出させて配設すると
   共にカバー下地取付け片を袖壁と外壁とで形成す
   る入隅部の狭角側に突出させてカバー下地取付け
   片の先端を外壁に当接させ、カバー下地取付け片
   の前面に防水シートを介して断面略Ｕ字状の入隅
   カバー下地の底片を固着して入隅カバー下地を入
   隅部の狭角側に圧接させて成る建物の外壁と袖壁
   の接続構造。