JPH0323480Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は、天井と壁との境界の部分に設けられ
る廻縁とコーナー廻縁との接続構造に関するもの
である 〔背景技術〕 天井と壁との境界の部分の仕舞いをおこなわせ
るために従来より廻縁を取り付けることがなされ
ている。すなわち天井と壁の境に沿つて廻縁を取
り付けることによつて廻縁で天井の端部と壁の端
部とを隠すようにして仕舞いをおこなうものであ
るが、部屋の出隅や入隅の部分においては平面形
状がＬ字型のコーナー廻縁を用いて廻縁を接続す
る必要がある。そして廻縁は通常、廻縁受けを天
井下地に固定してこの廻縁受けに嵌合手段で廻縁
を取り付けるようにしてその固定がおこなわれる
が、コーナー廻縁にあつてもコーナー廻縁用の廻
縁受けを天井下地に固定して取り付けをおこなう
必要があり、廻縁とコーナー廻縁との接続にあた
つてコーナー廻縁の取り付けに手間が掛かつて面
倒であるという問題があつた。

〔考案の目的〕

本考案は、上記の点に鑑みて為されたものであ
り、コーナー廻縁用の廻縁受けを用いる必要なく
コーナー廻縁の取り付けをおこなうことができる
廻縁とコーナー廻縁との接続構造を提供すること
を目的とするものである。

〔考案の開示〕

しかして本考案に係る廻縁とコーナー廻縁との
接続構造は、廻縁１の上端の室内側端部に係止突
起２を上方へ突出させ、廻縁１の下端かり壁１８
側に向けて弾性当たり片７を延出するとともにこ
の弾性当たり片７の先端に上方に向けて突出した
屈曲片１３を設け、縦の断面形状が廻縁１の縦の
表面の断面形状と略等しく形成されるコーナー廻
縁３の上端に係止屈曲片４を壁側へ延出させると
共にコーナー廻縁３の下端に壁側にて係止片５を
上方に延出させ、廻縁１の一方の側端部の表側に
コーナー廻縁３の一方の側端部の背面を重ねて廻
縁１の上端の係止突起２に係止屈曲片４を廻縁１
の下端の弾性当たり片７の先端の屈曲片１３に係
止片５をそれぞれ係止せしめて弾性当たり片７の
弾性力により係止片５を壁１８に押圧して成るこ
とを特徴とするものであり、廻縁１にコーナー廻
縁３を保持させるようにして上記目的を達成した
ものであつて、以下本考案を実施例により詳述す
る。

廻縁１は硬質ポリ塩化ビニルなど硬質樹脂の押
し出し成形によつて長尺の中空体に形成されるも
のであり、第３図のようにその上部の壁側端部に
は嵌合凹部６が上方へ開口して設けてある。また
廻縁１の背面の下端には壁側へ湾曲しながら傾斜
して突出するよう延出される弾性当たり片７が廻
縁１の全長に亘つて設けてあり、廻縁１の先端に
は屈曲片１３が突出させてある。また廻縁１の上
面の室内側端部には係止突起２が突設してあり、
この係止突起２の裏側位置にて廻縁１の上面には
スポンジなどパツキン１５が全長に亘つて取り付
けられるようになつている。廻縁受け１４は硬質
ポリ塩化ビニルなど硬質樹脂の押し出し成形によ
つて長尺に形成されるものであり、基板１６の下
面に嵌合突片１７を全長に亘つて突出させてあ
る。廻縁１の取り付けにあたつては、第３図のよ
うに壁１８などに固定されている天井下地材１９
の下面に基板１６の釘打ちなどによつて廻縁受け
１４を取着させ、そして廻縁受け１４の嵌合突片
１７に下方から嵌合凹部６を嵌合させることによ
つて廻縁１の固定をおこなうものである。天井に
下地材に固定するなどして取り付けられている天
井板８の端部は、このように廻縁１の取り付けを
おこなうことによつて廻縁１の上面で覆い隠され
ることになり、廻縁１のパツキン１５は天井板８
の下面に弾接してこの部分から室内の蒸気が天井
裏に廻つたりすることを防止する。このように廻
縁１の取り付けをおこなうと、廻縁１の弾性当た
り片７の先端が壁１８のモルタル２０やタイル２
１で形成される表面材１１に弾接される。

このようにして天井と壁との境界に沿つて廻縁
１の取り付けをおこなうが、室内の出隅や入隅部
分においてはコーナー廻縁３によつて廻縁１の接
続をおこなうようにする。コーナー廻縁３は第４
図ｃに示すように平面形状がＬ字型に形成され、
硬質ポリ塩化ビニルなどの硬質樹脂によつて形成
されるもので、その縦の断面形状は第４図ａのよ
うに廻縁１の縦の断面の表面形状と略同じ形状に
なるように形成してある。そしてコーナー廻縁３
の上端には断面横Ｌ字型の係止屈曲片４が第４図
ａのように延出させてあり、コーナー廻縁３の下
端には係止片５が上方へ延出させてある。またコ
ーナー廻縁３の上部内面には櫛歯状にパツキン支
持片２２が複数本その上端高さを揃えて突出せし
めてある。

しかしてこのコーナー廻縁３を廻縁１に接続す
るにあたつては、廻縁１の一方の側端部の表面に
コーナー廻縁３の一方の側端部背面を重ねるよう
にして、第１図のようにコーナー廻縁３の上端の
係止屈曲片４を廻縁１の係止突起２に引つ掛けて
係止させると共に、コーナー廻縁３の下端の係止
片５を廻縁１の弾性当たり片７の下端の屈曲片１
３に係止させることでおこなうもので、このとき
コーナー廻縁３は廻縁１の端部に保持されている
ことになつて、コーナー廻縁３を固定するための
廻縁受けなど特別な部材を用いる必要はない。同
様に他の廻縁１ともこのコーナー廻縁３を接続さ
せることで一対の廻縁１，１を第２図のようにコ
ーナー廻縁３によつて接続することができる。ま
た櫛歯状のパツキン支持片２２の上端にスポンジ
テープなどパツキン２３を貼り付けてパツキン２
３を天井板８の下面に弾接させることによつて、
この部分において室内の蒸気が天井裏に廻ること
を防止することができる。

〔考案の効果〕

上述のように本考案にあつては、廻縁の上端の
室内側端部に係止突起を上方へ突出させ、廻縁の
下端から壁側に向けて弾性当たり片を延出すると
ともにこの弾性当たり片の先端に上方に向けて突
出した屈曲片を設け、縦の断面形状が廻縁の縦の
表面の断面形状と略等しく形成されるコーナー廻
縁の上端に係止屈曲片を壁側へ延出させると共に
コーナー廻縁の下端に壁側にて係止片を上方に延
出させ、廻縁の一方側端部の表側にコーナー廻縁
の一方の側端部の背面を重ねて廻縁の上端の係止
突起に係止屈曲片を廻縁の下端の弾性当たり片の
先端の屈曲片に係止片をそれぞれ係止せしめて弾
性当たり片の弾性力により係止片を壁に押圧して
あるので、これらの係止によつてコーナー廻縁は
廻縁に保持されることになつて、コーナー廻縁を
固定するための廻縁受けなど特別な部材を用いる
必要なくコーナー廻縁の取り付けをおこなえるも
のであり、しかもコーナー廻縁の縦の断面形状を
廻縁の縦の表面の断面形状と略等しく形成してあ
つて、廻縁の一方側端部の表側にコーナー廻縁の
一方の側端部の背面を重ねるようにしてあるの
で、廻縁とコーナー廻縁とを密接して接続させる
ことができるものであり、また、廻縁の下端の弾
性当たり片の先端の屈曲片に係止片を係止せしめ
て弾性当たり片の弾性力により係止片を壁に押圧
してあるので、コーナ部分において弾性当たり片
の外側に係止片が係止されて弾性当たり片の弾性
力により外方への押圧力を付与して係止片が壁に
押圧されてがたつきを無くし且つ水密性を保つこ
とが可能となるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の断面図、第２図は
同上の概略の下面図、第３図は同上の廻縁部分の
断面図、第４図は同上のコーナー廻縁を示すもの
で同図ａは同図ｃのＡ−Ａ線断面図、同図ｂは正
面図、同図ｃは下面図である。 １は廻縁、２は係止突起、３はコーナー廻縁、
４は係止屈曲片、５は係止片である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 廻縁の上端の室内側端部に係止突起を上方へ突
   出させ、廻縁の下端から壁側に向けて弾性当たり
   片を延出するとともにこの弾性当たり片の先端に
   上方に向けて突出した屈曲片を設け、縦の断面形
   状が廻縁の縦の表面の断面形状と略等しく形成さ
   れるコーナー廻縁の上端に係止屈曲片を壁側へ延
   出させると共にコーナー廻縁の下端に壁側にて係
   止片を上方に延出させ、廻縁の一方側端部の表側
   にコーナー廻縁の一方の側端部の背面を重ねて廻
   縁の上端の係止突起に係止屈曲片を廻縁の下端の
   弾性当たり片の先端の屈曲片に係止片をそれぞれ
   係止せしめて弾性当たり片の弾性力により係止片
   を壁に押圧して成る廻縁とコーナー廻縁との接続
   構造。