JPH0322410Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、方立のコーナー部におけるパネル
の取付け装置に関する。

従来のこの種装置においては、第５図に示すよ
うにコーナー部の方立１の側面に凹溝２を設け、
凹溝にパネル３の端部と共に押縁部材４を差し込
んでいたが、凹溝の巾の大きさにはおのずと限度
があり、巾狭い凹溝のために押縁部材を差し込み
難く、パネルの張設に非常に不都合であつた。そ
こで一般には凹溝２の巾を外へ向けて広げていた
ので、外面には凹溝の拡大のために段部５がで
き、隅角をシヤープあるいはシンプルにしたいと
いうような場合において、そのことでどうしても
意匠的制約を受けてしまうという問題があつた。

そこで、この考案は、従来とは全く別異の構造
によつて、押縁部材を取り付けやすく、またパネ
ルを安定して張設できるようにしたものである。

次にこの考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

第１図には凸形コーナー部Ａと凹形コーナー部
Ｂとにおいて異なる２例のパネル取付け装置が示
されているが、以下凸形コーナー部Ａにおける装
置を主として述べることにする。

凸形コーナー部Ａにおける方立１０は、外面に
突出した外部中空体１１と内側に引込んだ内部中
空体１２との間に連結壁１３を設けた双子形に形
成し、両中空体１１，１２を連結壁１３の延長線
が対角線となる正四角形の断面形状に形成してあ
る。また外部中空体１１は、両外側壁１４，１４
を延長して巾広く形成し、延長片１５，１５の先
端に内側へ屈折部１６，１６を設け、先端近くの
内側にシール部材１７の装着部１８，１８をスク
リユーポケツトにより形成してある。

また内部中空体１２は、両外側面の端部に押縁
部材１９の一端が掛かる掛止部２０を設け、掛止
部２０を後方向への掛止角に傾斜する溝条によつ
て形成し、掛止部２０の横に蟻溝２１を設けてあ
る。また連結壁１３の基端部にＬ字形の突片によ
つて押縁部材１９の他端が掛かる掛止部２３を設
け、その掛止部２３を前方向への掛止角に形成し
てある。そして蟻溝２１にはシールゴム２１ａが
嵌着されている。

次に押縁部材１９は、方立１０の両掛止部２
０，２３に跨がつて掛かるブリツジ形に形成し、
前部脚２４を断面Ｌ字形に形成し、後部脚２５の
先端近くに突片２６を設け、前部脚２４の付根部
にはシール部材２７の装着部２８を設け、装着部
２８をシール部材２７が嵌まる蟻溝に形成してあ
る。

図において、３０は方立１０を支持するブラケ
ツト、３１は耐火パネル３２の無い箇所において
装着される化粧板である。ブラケツト３０は、基
端を建物本体３３にボルト３４で固着し、先端を
方立１０の内部中空体１２にビス３５で固着して
ある。また化粧板３１の取付けについては、内部
中空体１２にアングル形の取付け片３６をビス３
７で固着し、その取付け片３６に化粧板３１の一
端部がビス３８で固着されている。更に両方の化
粧板３１，３１を連結板３９で止め、両化粧板３
１，３１の他端が耐火パネル３２に押圧されてい
る。

押縁部材１９を取り付けるときは、まずその前
部脚２４を方立１０の連結壁１３の掛止部２３に
掛けながら第４図の如く後部脚２５を内部中空体
１２に押し付ける。その際に後部脚２５の付根部
分を前部脚２４方向へ押圧すると、押縁部材１９
のブリツジ形が弾力に抗して曲がることによつて
後部脚２５が掛止部２０に嵌まり弾力で引つ掛つ
た状態が保持される。後部脚２５の付根部分の突
部４０はこの場合の操作をしやすくするために形
成されている。

押縁部材１９の取付けによつてパネル２９の端
部はシール部材１７，２７に挟持されて固定され
る。この取付け状態においては、押縁部材１９の
弾力ばかりでなく、パネル２９の押圧作用によつ
て後部脚２５の外れが防止され、前部脚２４は連
結壁１３との接触が保持されるため、これも掛止
部２３からの外れが防止される。

次に凹形コーナー部Ｂにおいては、外部中空体
１１の突出程度が少いので、スクリユーポケツト
のみの不完全中空に形成し、その変形によつてシ
ール部材１７の装着部２８を設けてある。また内
部中空体１２には連結壁１３の掛止部２３に向う
方向へ開口して凹部４１，４１を設け、凹部４
１，４１他の掛止部２０が形成されている。

また押縁部材１９には二叉状ブリツジ部分の頂
部から支持片を突設し、支持片４２の先端にシー
ル部材２７の装着部２８を設けてある。

この場合は前記実施例とは違つて、前後両部脚
２４，２５の掛け順が逆になるけれども、前部脚
２４の掛止部２３を構成する突片４３の形状およ
び角度から、前部脚２４の引つ掛けが容易であ
る。またパネル２９の押圧力が前部脚２４の外れ
を防止する方向に作用すること等も前実施の後部
脚２５の場合と同じである。

この考案は、以上説明したように、カーテンウ
オールのコーナー部において、パネルを支持する
方立をコーナー部の外面に突出する外部中空体と
内側に引込む内部中空体との間に連結壁を設けた
双子形に形成したので、二つの中空体によつて方
立の強度的あるいは取付けの安定性を確保できる
ことは勿論、内部中空体にブリツジ形の押縁部材
の後部脚が掛かる掛止部を、連結壁に前部脚が掛
かる掛止部をそれぞれ設け、外部中空体と押縁部
材とにパネルの端部を挟持するシール部材の装着
部を設けたから、押縁部材の取付け範囲が制約さ
れず、その取付けが非常に容易であつて、パネル
の張設作業を極めて迅速になし得る。また押縁部
材の取付けの安定性があるため、パネルの取付け
も非常に安定性がある。更に外部中空体の形状が
特に大きく制約されるものではなく、形状の選択
にかなり融通性があるため、カーテンウオールの
コーナー部の意匠的体裁を向上させ得る等の効果
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案のパネル取付け装置を凸形コ
ーナー部における例と凹形コーナー部における例
との二つの実施例について示す横断面図、第２図
は同凸形コーナー部を異なる位置で示す横断面
図、第３図は凸形コーナー部における押縁部材の
取付け状態を示す分解斜視図、第４図は同取付け
手順を示す凸形コーナー部の横断面図である。ま
た第５図は従来のパネル取付け装置を示す凸形コ
ーナー部の横断面図である。 Ａ……凸形コーナー部、Ｂ……凹形コーナー
部、１０……方立、１１……外部中空体、１２…
…内部中空体、１３……連結壁、１７……シール
部材、１８……シール部材の装着部、１９……押
縁部材、２０……掛止部、２１……蟻溝、２３…
…掛止部、２４……前部脚、２５……後部脚、２
７……シール部材、２８……シール部材の装着
部、２９……パネル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. カーテンウオールのコーナー部において、パネ
   ルを支持する方立をコーナー部の外面に突出する
   外部中空体と内側に引込む内部中空体との間に連
   結壁を設けた双子形に形成すると共に、内部中空
   体にブリツジ形押縁部材の後部脚が掛かる掛止部
   を連結壁に前部脚が掛かる掛止部をそれぞれ設
   け、外部中空体と押縁部材とにパネルの端部を挟
   持するシール部材の装着部を設けたことを特徴と
   するカーテンウオールのパネル取付け装置。