JPH0335795Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案は、天井と壁とのコーナー部分の仕舞い
をおこなわせるための天井の廻縁装置に関するも
のである。

［背景技術］ 天井と壁とのコーナー部分の仕舞いをおこなわ
せるために従来より廻縁を取り付けることがなさ
れている。この廻縁５は例えば第６図に示すよう
に天井の下地材４に取り付けた廻縁受け３の嵌合
突片２に嵌合凹部６を嵌合させて固定され、廻縁
５の上面で天井板８の端部下面を覆わせると共に
廻縁５の背面で壁９の表面材１１の上端を覆わせ
て、天井と壁との仕舞いをおこなうようにするの
である。しかしながらこのものにあつて、壁９と
廻縁５とを密着させることは難しく、壁９と廻縁
５との間に隙間が生じるとこの隙間は外部より見
えやすいために外観を損ねてしまい易いという問
題があつた。

［考案の目的］ 本考案は、上記の点に鑑みて為されたものであ
り、廻縁と壁との間に隙間が生じることを防止す
ることができる天井の廻縁装置を提供することを
目的とするものである。

［考案の開示］ しかして本考案に係る天井の廻縁装置は、基板
１と基板１の下面より垂下される嵌合突片２とで
形成される廻縁受け３を天井の下地材４の下面に
基板１によつて取着し、廻縁５の上部に上方へ開
口する嵌合凹部６を設けると共に廻縁５の下部に
壁側へ突出する弾性当たり片７を延設し、廻縁受
け３の嵌合突片２に嵌合凹部６を嵌合せしめて廻
縁受け３に廻縁５を固定し、天井板８の端部下面
を廻縁５の上面によつて覆わせると共に弾性当た
り片７を壁９の表面に弾接せしめ、廻縁５と嵌合
凹部６との間に上部に行く程壁側に近づくように
傾斜せる傾斜面１０を設けると共に嵌合凹部６を
上記表面材１１の上端より上方に位置させて成る
ことを特徴とするものであり、かかる弾性当たり
片７を廻縁５に具備させることによつて上記目的
を達成するようにしたものであつて、以下本考案
を実施例により詳述する。

第２図は廻縁５を示すもので、硬質ポリ塩化ビ
ニルなど硬質樹脂の押し出し成形によつて長尺の
中空体に形成されるものであり、その上部の壁側
端部には嵌合凹部６が上方へ開口して設けてあ
る。この嵌合凹部６の内側面には第３図のような
鋸歯状係合突起１２が突設してある。また廻縁５
の背面は室内側へ傾斜する傾斜面１０に形成して
あつて、この傾斜面１０の下端より壁側へ湾曲し
ながら傾斜して突出するよう延出される弾性当た
り片７が廻縁５の全長に亘つて設けてあり、廻縁
５の先端には屈曲片１３が突出させてある。弾性
当たり片７の背面が上記のように傾斜面１０とな
つているために傾斜面１０の下端は壁から離れる
ことになり、弾性当たり片７の突出長さを大きく
取ることができて弾性当たり片７の弾性変形能を
大きくすることができるものである。また廻縁５
の上面の室内側端部には係止突起１４が突設して
あり、この係止突起１４の裏側位置にて廻縁５の
上面にはスポンジなどパツキン１５が全長に亘つ
て取り付けられるようになつている。廻縁５の前
面は凹曲面１６が上下に連なる形状に形成してあ
る。第４図は廻縁受け３を示すもので、硬質ポリ
塩化ビニルなど硬質樹脂の押し出し成形によつて
長尺に形成されるものであり、基板１の下面に嵌
合突片２を全長に亘つて突出させてある。嵌合突
片２の下部両面には第５図ａのように鋸歯状係合
突片１７が突設してある。また基板１の下面の嵌
合突片２より室内側寄りには天井板当たり片１８
が突設してあり、基板１の上面の嵌合突片２より
壁側寄りには第５図ｂのような折り取り用溝１９
が全長に亘つて凹設してある。

しかして廻縁５の取り付けにあたつては、第１
図のように壁９などに固定されている天井下地材
４の下面に基板１の釘打ちなどによつて廻縁受け
３を取着させ、そして廻縁受け３の嵌合突片２に
下方から嵌合凹部６を嵌合させることによつて廻
縁５の固定をおこなう。このとき鋸歯状係合突起
１２，１７の係合によつて廻縁受け２に対する廻
縁５の固定が確実におこなわれる。天井に下地材
に固定するなどして取り付けられている天井板８
の端部は、このように廻縁５の取り付けをおこな
うことによつて廻縁５の上面で覆い隠されること
になり、廻縁５のパツキン１５は天井板８の下面
に弾接する。天井板８の厚みの誤差は嵌合突片２
と嵌合凹部６との嵌合深さによつて吸収される。
上記のように廻縁５の取り付けをおこなうと、廻
縁５の弾性当たり片７の先端が壁９のモルタル２
０やタイル２１で形成される表面材１１に弾接さ
れる。ここで、壁９が表面材１１によつて表面仕
上げされないときには折り取り用溝１９によつて
基板１の壁側端部を折つて除去した状態で廻縁受
け３の取り付けをおこなうことができ、壁９に表
面材１１を設けた場合でも設けない場合でも取り
付けがおこなえるようにしてある。

［考案の効果］ 上述のように本考案にあつては、廻縁の下部に
壁側へ突出する弾性当たり片を延設し、弾性当た
り片を壁の表面に弾接せしめてあるので、この弾
性当たり片の弾接によつて壁と廻縁との間に隙間
が生じることを防止することができ、ここに隙間
が生じて外観を悪くすることを防ぐことができる
ものであり、しかも廻縁と嵌合凹部との間に上部
に行く程壁側に近づくように傾斜せる傾斜面を設
けると共に嵌合凹部を上記表面材の上端より上方
に位置させたので、傾斜面の下端が壁の表面材か
ら離れて弾性当たり片の突出長さを大きくするこ
とができると共に傾斜面にて弾性当たり片を表面
材の表面に押し付ける弾性力を得ることができ、
弾性当たり片を表面材の表面により一層強く弾接
して隙間を発生を確実に防止できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の断面図、第２図は
同上の廻縁の断面図、第３図は第２図のＡ部の拡
大図、第４図は同上の廻縁受けの断面図、第５図
ａ，ｂは第４図のＡ部とＢ部の拡大図、第６図は
従来例の断面図である。 １は基板、２は嵌合突片、３は廻縁受け、４は
下地材、５は廻縁、６は嵌合凹部、７は弾性当た
り片、８は天井板、９は壁である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基板と基板の下面より垂下される嵌合突片とで
   形成される廻縁受けを天井の下地材の下面に基板
   によつて取着し、廻縁の上部に上方へ開口する嵌
   合凹部を設けると共に廻縁の下部に壁側へ突出す
   る弾性当たり片を延設し、廻縁受けの嵌合突片に
   嵌合凹部を嵌合せしめて廻縁受けに廻縁を固定
   し、天井板の端部下面を廻縁の上面によつて覆わ
   せると共に弾性当たり片を壁の表面材の表面に弾
   接せしめ、廻縁と嵌合凹部との間に上部に行く程
   壁側に近づくように傾斜せる傾斜面を設けると共
   に嵌合凹部を上記表面材の上端より上方に位置さ
   せて成る天井の廻縁装置。