JPS6310996B2 - - Google Patents

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JPS6310996B2
JPS6310996B2 JP55114701A JP11470180A JPS6310996B2 JP S6310996 B2 JPS6310996 B2 JP S6310996B2 JP 55114701 A JP55114701 A JP 55114701A JP 11470180 A JP11470180 A JP 11470180A JP S6310996 B2 JPS6310996 B2 JP S6310996B2
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JP
Japan
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coenzyme
culture
medium
cultured
bacterial cells
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JP55114701A
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English (en)
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JPS5739788A (en
Inventor
Yohei Natori
Tomohisa Nagasaki
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Nisshin Seifun Group Inc
Original Assignee
Nisshin Seifun Group Inc
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Publication date
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は補酵素Q10の製造方法に関する。さら
に詳しくは本発明はシユードモナス属に属する微
生物をペプトン、酵母エキス、NZ−アミン、カ
ザミノ酸またはコーンステイープリカーを添加し
た培地に培養して補酵素Q10の生成を増加せしめ
るかまたは補酵素Q10の生成を増加せしめると共
に副生する他の補酵素Q同族体の生成を抑制して
容易に補酵素Q10を採取することよりなる補酵素
Q10の製造方法に関する。 補酵素Q10は下記の構造式で示される化合物で
ありそして生体内では電子伝達系の一要素として
極めて重要な役割を果している。 この物質が各種疾病に対してすぐれた薬理作用
を示すことはすでに知られている。しかしながら
この物質を商業的に製造することは簡単ではな
い。これを動物の心臓筋肉等から抽出することは
原料が高価なうえに大規模生産が困難である。ま
た合成法による場合には収率が低く、工業的に満
足できるものではない。この点、微生物を用いる
補酵素Q10の製造はその方法によつては経済的な
ものとなりうるものである。 発酵法については従来ロードトルラ、スポロボ
ロマイセス、カンデイダ、トルロプシスに属する
酵母、ノイロスポラ、アスペルギルスに属する糸
状菌、シユードモナス、アグロバクテリウム、ロ
ードスピリラム、ロードシユードモナスに属する
細菌等に補酵素Q10が含有されることが知られて
いるが、その生産量は極めて低くおよそ工業的規
模で補酵素Q10を生産するにはほど遠い。 本発明者等はシユードモナス属に属する細菌お
よびその変異株を用いてその増殖培地に添加して
単位菌体当りの補酵素Q10の含量を無添加の場合
に比して顕著に増大させる化合物について種々検
討した結果、生育培地に添加したペプトン、酵母
エキス、NZ−アミン、カザミノ酸およびコーン
ステイープリカーが単位菌体あたりの補酵素Q10
の含量を顕著に増大させ、しかも他の補酵素Q同
族体の副生量を低下させるという知見を得た。本
発明は上記の知見に基づいてさらに研究を重ねた
結果完成されたものである。 本発明に使用する微生物はシユードモナス属に
属し補酵素Q10生産能を有する細菌であればよい
が、特にシユードモナスC1−36(微工研菌寄第
5209号、特公昭61−55955号公報(特願昭54−
124727号)参照)またはシユードモナスN842(微
工研菌寄第3154号、特開昭52−47990号参照)ま
たはその変異株シユードモナスN842−M16(微工
研菌寄第3155号、特公昭61−30554号公報(特願
昭53−150513号)参照)などは補酵素Q10を高収
率で生産するので好ましい。 本発明における培養培地は特に制限するところ
はなく、たとえば、炭素源としてはグルコース等
の炭水化物、クエン酸等の有機酸、メタノール、
グリセリン等のアルコール類が使用でき、窒素源
としては硫酸アンモニウム、尿素、硝酸アンモニ
ウム、燐酸アンモニウム、塩化アンモニウム、ア
ンモニウムガス等、無機物として燐酸塩、マグネ
シウム塩、カルシウム塩、鉄塩、マンガン塩その
他必要に応じて微量金属塩等、さらに生育促進物
質としてビタミン等を使用できる。 培養に当つては、PH5〜8で20〜40℃において
約2〜10日間好気的に振盪または撹拌培養する。 添加物の添加量は培養液に対して1〜10%
(w/v)好ましくは1〜5%(w/v)である。 本発明で使用する添加物は培養開始時かまたは
菌体増殖時に添加すると効果が認められるが特に
対数増殖期(培養開始後24時間前後)の添加が好
ましい。添加方法は一度に添加するかまたは発酵
状態に応じて分割して添加する。 本発明で使用する酵母エキスは市販の製品かあ
るいは酵母菌体より常法により熱水抽出したもの
のいずれでも使用できる。またペプトン、カザミ
ノ酸、コーンステイープリカー等は任意の市販の
製品を使用することが可能である。 培養終了後、培養液から菌体を遠心または過
により常法で分離する。ここで得られた菌体中に
は補酵素Q10が豊富に含有されているので、この
菌体を適当に処理後そのまま栄養剤、医療または
飼料に供することもできる。 また補酵素Q10の単離が所望される場合には出
発物質としての菌体は生菌体または乾燥菌体ある
いは菌体処理物のいずれでも使用できる。補酵素
Q10の単離の方法の一例としては、まずけん化す
るためにメタノール、苛性ソーダ、ピロガロール
の混液を菌体含有液に添加し、60〜90℃において
1〜2時間還流加熱する。次いで不溶物を分離し
た後、液相をn−ヘキサン等の溶媒で抽出する。
溶媒層を水洗および脱水後、濃縮する。濃縮物を
シリカゲル等のカラムに添加し、ベンゼンなどで
展開すると補酵素Q10が溶出する。所望の画分を
濃縮凝固しそしてエタノール可溶部分を冷却放置
すると赤黄色の補酵素Q10の粗結晶が得られる。
さらに再結晶を繰り返すと補酵素Q10の純粋な結
晶が得られる。包接化合物による分離、分子蒸留
等を行うことも効果的である。 補酵素Q10の同定はUVスペクトル、融点測定、
アセトン/水(95:5)を展開溶媒とする逆相薄
層クロマトグラフイー、NMR、マススペクトル
等により標準品と比較することにより行つた。 つぎに本発明を実施例により具体的に説明する
が本発明はこれに限定されるものではない。 実施例 1 グルコース2%、KH2PO40.1%、K2HPO40.1
%、NH4Cl0.05%、MgSO4・7H2O0.01%、
Na2SO40.05%およびコーンステイープリカー0.5
%を含有する培地15に、シユードモナスC1−
36をグルコース2%、ペプトン1%およびイース
トエキス1%(PH6.5)を含有する培地300ml中で
48時間培養した培養液を種菌として接種する。30
容ジヤーフアーメンターを用いて30℃で毎分15
の空気を通気して撹拌培養した。PHはアンモニ
ア水により6.5に調節した。培養1日目に培地の
3%に相当する量のコーンステイープリカーを添
加して更に3日間培養した。培養終了後遠心分離
により湿菌体ペーストを得た。このものは乾燥菌
体として61gであり、乾燥菌体1g当り23.6mgの
補酵素Q10が含まれていた。これは培養液1当
り108mgの補酵素Q10に相当する。得られた湿菌
体を水300ml、メタノール2、ピロガロール40
gおよび水酸化ナトリウム300gと混合し、85℃
で1時間加熱還流した。放冷後2のn−ヘキサ
ンで2回抽出し、n−ヘキサン層をとり、水洗後
芒硝で乾燥しそして濃縮乾固した。乾固物のアセ
トン可溶部をとり、アセトンを留去しそして残渣
をn−ヘキサンに溶解する。この溶液をシリカゲ
ルカラムを用いてエーテル/n−ヘキサン混合物
で展開しそして補酵素Q10を含む画分を採取す
る。この画分を更に多孔質重合体カラムを用いて
精製し、この溶出液より溶媒を留去し、そして残
渣を少量のエタノール溶解して冷所に放置すると
補酵素Q10の結晶が析出した。エタノールから再
結晶を3度繰返して補酵素Q10の結晶710mgを得
た。 一方、上記培地で培養途中でコーンステイープ
リカーを添加しないでシユードモナスC1−36を
前記と同様の方法で培養および処理して湿菌体ペ
ーストを得た。このものは乾燥菌体として75gで
あり、菌体1g当り13.8mgの補酵素Q10が含まれ
ていた。これは培養液1当り補酵素Q1069mgに
相当する。菌体より実施例1と同様の方法で抽出
精製を行つて補酵素Q10結晶330mgを取得した。 以上の結果について補酵素Q10の生成および蓄
積に及ぼすコーンステイープリカーの効果を比較
すると、培養途中で培地にコーンステイープリカ
ーを添加したことにより補酵素Q10は培養液1
当り約57%増加し、また菌体1g当りでは約71%
増加した。従つて補酵素Q10の生産におけるコー
ンステイープリカーの効果が明確に認められた。
またコーンステイープリカーを添加しない場合に
は補酵素Q10以外の補酵素Q同族体は補酵素Qの
約12%存在したが、コーンステイープリカーを培
養1日目に添加することにより7%まで低下し
た。 実施例 2 実施例1の培地よりNH4Clを除去した代りに
ペプトン1%を添加した培地20mlにシユードモナ
スN842−M16株を植え付け試験管内で30℃にお
いて4日間振盪培養した。この培養により得られ
た補酵素Q10の定量値は培地1当り18.5mgであ
り、乾燥菌体1g当りの補酵素Q10は3.8mgであつ
た。ペプトンを添加しない上記培地でシユードモ
ナスN842−M16を上記と同様の方法で培養した。
この培養により得られた補酵素Q10の定量値は培
地1当り15.9mgであり、そして乾燥菌体1g当
り3.5mgであつた。 上記実施例2の方に従つて、コーンステイープ
リカーを培養開始時から添加した場合と、培養第
1日目(対数増殖期)で添加した場合の補酵素
Q10の収率および補酵素Q同族体の収率を比較し
た。培養菌としてシユードモナスC1−36を用い
た。結果は次のとおりであつた。
【表】 上記比較試験の結果から明らかなように、コー
ンステイープリカーを培養第1日目に培養液に加
えた場合は、培養開始時から加えていた場合に比
較して補酵素Q10の収量が約70%以上(培養液1
中の収量)多く、かつ他の補酵素Q同族体の副
生量が少ない。 実施例 3 実施例1の培地よりNH4Clを除去した培地20
mlにシユードモナスN842−M16株を植え付け試
験管内で30℃において振盪培養した。培養1日目
にペプトン3%を添加して更に3日間培養した。
得られた補酵素Q10の定量値は培地1当り24.3
mgであり、そして乾燥菌体1g当りでは4.9mgで
あつた。ペプトンを添加しないで培養した場合の
定量値は実施例2のそれと同じであつた。また上
記培地でペプトンを添加しないで培養した場合、
補酵素Q10以外の補酵素Qの含有率は11%であつ
たが、ペプトン添加によりそれは5%まで低下し
た。 実施例 4 実施例1の培地よりNH4Clを除去した培地20
mlにシユードモナスN842−M16株を植え付け試
験管内で30℃において振盪培養した。培養1日目
にカザミノ酸1%を添加して更に3日間培養し
た。得られた補酵素Q10の定量値は培地1当り
23.5mgであり、そして乾燥菌体1g当りでは4.3
mgであつた。カザミノ酸を添加しないでシユード
モナスN842−M16を培養した場合の定量値は1
当り15.1mgであり、乾燥菌体1g当り3.2mgで
あつた。また上記培地でカザミノ酸を添加しない
で培養した場合の補酵素Q10以外の補酵素Qの含
有率は10%であるのに対してカザミノ酸添加によ
りそれは6%まで低下した。 実施例 5 実施例1の培地よりNH4Clを除去した培地20
mlにシユードモナスN842−M16株を植え付け試
験管内で30℃において振盪培養した。培養1日目
に酵母エキス1.5%を添加して更に3日間培養し
た。得られた補酵素Q10の定量値は培地1当り
20.8mgであり、そして乾燥菌体1g当りでは4.5
mgであつた。酵母エキスを添加しないで培養した
場合の定量値は実施例2のそれと同じであつた。
また上記培地で酵母エキスを添加しないで培養し
た場合、補酵素Q10以外の補酵素Qの含有率は11
%であつたが、酵母エキス添加によりそれは5.5
%まで低下した。 実施例 6 実施例1の培地よりNH4Clを除去した培地20
mlにシユードモナスN842−M16株を植え付け試
験管内で30℃において振盪培養した。培養1日目
にNZ−アミン1.5%を添加して更に3日間培養し
た。得られた補酵素Q10の定量値は培地1当り
20.3mgであり、そして乾燥菌体1g当りでは4.8
mgであつた。NZ−アミンを添加しないで培養し
た場合の定量値は実施例2のそれと同じであつ
た。また上記培地でNZ−アミンを添加しないで
培養した場合、補酵素Q10以外の補酵素Qの含有
率は11%であつたが、NZ−アミン添加によりそ
れは6.1%まで低下した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 菌体内に補酵素Q10の蓄積生成能を有するシ
    ユードモナス属の細菌をペプトン、酵母エキス、
    NZ−アミン、カザミノ酸およびコーンステイー
    プリカーから選ばれた少くとも1種類の添加物を
    存在せしめた培地に培養しそして生成した菌体よ
    り補酵素Q10を採取することからなり、前記添加
    物が培養液に対して1〜10%(w/v)の量であ
    り、かつ培地への前記添加物の添加が細菌の対数
    増殖期に行なわれることを特徴とする、補酵素
    Q10の製造方法。
JP55114701A 1980-08-22 1980-08-22 Preparation of coenzyme q10 Granted JPS5739788A (en)

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JPS5739788A JPS5739788A (en) 1982-03-05
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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5247990A (en) * 1975-10-13 1977-04-16 Nisshin Flour Milling Co Ltd Manufacture of co-enzyme q10

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5247990A (en) * 1975-10-13 1977-04-16 Nisshin Flour Milling Co Ltd Manufacture of co-enzyme q10

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JPS5739788A (en) 1982-03-05

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