JPS629751Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、太陽電池に弾性的に接触する接続金
具を使用した回路基板と太陽電池との接続装置に
関する。

最近、例えば小型電子式計算機においては電源
として太陽電池を用いたものが出回つている。

従来、この種の小型電子式計算機では、LSI
（大規模集積回路）などを搭載した回路基板と太
陽電池とをリード線によつて接続している。この
リード線は、回路基板及び太陽電池に対して半田
付けされているのが普通である。

しかし、太陽電池の電極端子はアルミニウムな
どの金属蒸着膜であるため、太陽電池にリード線
を半田付けするための前処理工程が必要で製造工
程が多いという欠点があつた。また、上記の如
く、回路基板と太陽電池とをリード線により接続
する場合には、太陽電池を支持する部材が別に必
要とされるものであるから、部品点数も多いもの
であつた。

本考案は上記の事情に鑑みてなされたもので、
その目的とする処は、太陽電池に対する半田付け
をなくすとともに、接続部材に太陽電池を支持す
る支持部材の機能を兼用させて、製造の簡略化と
部品点数の削減を図ることのできる回路基板と太
陽電池との接続装置を提供することにある。

以下、本考案を図面で示す実施例に基づいて説
明する。

第１図ないし第３図は本考案を小型電子式計算
機に適用した一実施例を示している。

図中、１は上部ケースで、図示しない下部ケー
スと組み合わされて計算機のケースを構成する。
上記上部ケース１には表示窓２が形成され、後述
する太陽電池の採光と表示パネルの目視が行なわ
れる。３は回路基板で、図示しないLSIなどの電
子部品が搭載され、電源用の電極端子４，４が上
図側端部に設けられている。回路基板３は上部ケ
ース１に重ねて配置され、ねじ５，５により上部
ケース１に固定される。なお、上部ケース１と回
路基板３との間には図示しないが、押釦、接点シ
ートなどが配置されている。

また、回路基板３には液晶表示装置などから構
成された表示パネル６がフレキシブル・コネクタ
７により接続されている。この表示パネル６の上
側の上部ケース１内には、太陽電池８が上部ケー
ス１に重ねて配置されており、この太陽電池８は
上面側端部に電極端子９，９が形成してある。

１０，１０は回路基板３と太陽電池８とを電気
的に接続する接続金具である。この接続金具１
０，１０は、ステンレス鋼、青銅などの導電性金
属板をプレス加工により略くの字形に形成したも
ので、回路基板３の電極端子４に接触する接続片
１０ａ、太陽電池８の電極端子９に接触する接触
片１０ｂ及びねじ１１が挿通される貫通孔１０ｃ
を有する。

上記接続片１０ａ、接触片１０ｂは先端部近傍
をポンチ打ちにより、丸みをもたせて突出させ接
触部としている。

上記接続金具１０，１０は上部ケース１に形成
した台座１２，１２に固定されている。すなわ
ち、ねじ１１は貫通孔１０ｃを挿通して、台座１
２に形成した孔１３にねじ込まれている。

しかして、接続金具１０，１０の接続片１０
ａ、接触片１０ｂは夫々回路基板３の電極端子
４、太陽電池８の電極端子９に弾性的に接触し、
回路基板３と太陽電池８とを電気的に接続してい
る。この結果、太陽電池８にて発生した起電力
は、接続金具１０，１０を介して回路基板３に供
給される。なお、上記接続片１０ａ、接触片１０
ｂの接触部には丸みがあるため、電極端子４，
４、９，９を傷つけることがない。

また、１４，１４は上部ケース１に形成した鍔
部であり、太陽電池８の上面を押えて保持するも
のである。従つて、太陽電池８は、その電極端子
９と回路基板３の電極端子間に橋架された接続金
具１０により回路基板と導通が図られるととも
に、その回路基板３との対向側部が接続金具１０
の接触片１０ｂに弾性的に支持され且つその反対
側側部が上部ケース１の鍔部１４に係合されるこ
とにより上部ケース１上に保持される。

第４図及び第５図は、本考案の実施例を示して
いる。この実施例では、接続金具１９，１９は平
板状の接続片１９ａとの字状の接触片１９ｂと
を有している。接続片１９ａは回路基板１５の電
極端子１６に半田２０にて半田付けされており、
電極端子１６とは電気的に接続されている。ま
た、接触片１９ｂは太陽電池１７の端部を弾性的
に挾持し、電極端子１８と接触して導通してい
る。しかも、回路基板１５は第１図の如く、ねじ
５，５等により上部ケース１に固定されているか
ら、太陽電池１７は、上記回路基板１５に半田付
けされた接続金具１９を介して支持される。した
がつて、回路基板１５と太陽電池１７は、接続金
具１９によつて導通が図られるとともに太陽電池
１７は上記接続金具１９によつて支持される。こ
の場合、第１図ないし第３図に示す実施例のよう
なねじ１１が不要であるから、部品点数が少な
い。

第６図及び第７図は、本考案の更に他の実施例
を示している。この実施例では、接続金具２５が
太陽電池２３の保護板を兼ねている。接続金具２
５は略平板状をなし、回路基板２１の電極端子２
２に接触する接続片２５ａと太陽電池２３の電極
端子２４と接触する接触片２５ｂとを有する。ま
た、接続金具２６は、平板状の接続片２６ａ及び
の字状の接触片２６ｂを有するもので、接続片
２６ａは回路基板２１の電極端子２２と接触し、
接触片２６ｂは太陽電池２３の端部を挾持すると
共に電極端子２４に接触する構成である。この場
合、第７図に示すように、回路基板２１及び太陽
電池２３を上部ケース２７と下部ケース２８との
間に保持するとともに、両接続金具２５，２６の
接続片２５ａ及び接触片２５ｂ，２６ｂが各電極
端子２２，２４と接触して導通する。

したがつて、接続金具２５，２６により回路基
板２１と太陽電池２４とが導通されている。な
お、２９は上部ケース２７に形成された開口部で
ある。この実施例の場合、接続金具２５が太陽電
池２３を保護し且つ回路基板との導通をも行なう
ので部品点数を少なくできる。

なお、本考案は実施例のような小型電子式計算
機に限らず、太陽電池を電源として用いる電子機
器に広く適用できる。また太陽電池は、単結晶の
もの、非結晶のものなど全てに適用できることは
勿論である。

さらに、接続金具は実施例の構成に限定されず
他の構成でもよいし、回路基板も可撓性を有する
もの、有しないもの何れでも良い。

以上のように、本考案の接続装置は太陽電池と
回路基板間に橋架した接続部材により両者間の導
通を図るとともに上記接続部材で太陽電池を支持
する部材も兼用させたものであるから、製造工程
や部品を削減して生産性を向上し、製造コストを
低減できるという効果がある。また、太陽電池の
交換が容易になるという利点もある。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は夫々本考案の一実施例を
示すもので、第１図は分解斜視図、第２図は第１
図の組立後の平面図、第３図は第２図におけるＡ
−A′断面図、第４図及び第５図は夫々本考案の
他の実施例を示す分解斜視図及び断面図、第６図
及び第７図は夫々本考案の更に他の実施例を示す
分解斜視図及び断面図である。 １，２７……上部ケース、３，１５，２１……
回路基板、４，９，１６，１８，２２，２４……
電極端子、８，１７，２３……太陽電池、１０，
１９，２５，２６……接続金具、１０ａ，１９
ａ，２５ａ，２６ａ……接続片、１０ｂ，１９
ｂ，２５ｂ，２６ｂ……接触片、５，１１……ね
じ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回路基板と、この回路基板に接続される太陽電
   池とを機器ケース内面側に離間して配置し、前記
   回路基板の電極端子と前記太陽電池の電極端子間
   に導電性金属板からなる接続金具を橋架して前記
   回路基板と前記太陽電池間を導通させるとともに
   前記接続金具の一部分を前記機器ケースまたは前
   記回路基板に固定して前記太陽電池を機器ケース
   に形成された採光窓に対応させて押し付け、前記
   接続金具を前記太陽電池の一端部を支持する支持
   部材に兼用させたことを特徴とする回路基板と太
   陽電池との接続装置。