JPS629599B2 - - Google Patents

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JPS629599B2
JPS629599B2 JP59110450A JP11045084A JPS629599B2 JP S629599 B2 JPS629599 B2 JP S629599B2 JP 59110450 A JP59110450 A JP 59110450A JP 11045084 A JP11045084 A JP 11045084A JP S629599 B2 JPS629599 B2 JP S629599B2
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JP
Japan
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acid
phosphatidylcholine
methanol
reaction
general formula
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JP59110450A
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JPS60255798A (ja
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Yukihiro Nanba
Toshuki Sakakibara
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NIPPON SHOE
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NIPPON SHOE
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Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • C07F9/06Phosphorus compounds without P—C bonds
    • C07F9/08Esters of oxyacids of phosphorus
    • C07F9/09Esters of phosphoric acids
    • C07F9/10Phosphatides, e.g. lecithin

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は、下記一般式 〔式中、Rは直鎖状又は分枝状の飽和又は不飽
和炭化水素基を示す。〕で表わされるホスフアチ
ジルコリン誘導体の製造法に関する。 一般式〔〕のホスフアチジルコリン誘導体
は、種々の生理作用を有し、医薬品として有用で
ある。例えばジパルミトイルホスフアチジルコリ
ンは、肺表面活性作用を有しており、呼吸機能改
善薬として使用できる〔秋野、油化学、30、705
(1981)、小林ら、日本界面医学会雑誌、14、56
(1983)〕。 また、一般式〔〕の誘導体は、リポソーム原
料として使用できるので製剤原料としても有用で
あり〔芳賀、化学の領域36、248(1982)、日高
ら、有機合成化学協会誌、40、377(1982)〕、そ
の他化粧品原料等としても有用である。 発明の背景 ホスフアチジルコリン誘導体の製造法として
は、 (イ) クリセロホスフアチジルコリンの塩化カドミ
ウム錯体を、4―ピロリジノピリジンの存在下
に、酸無水物を用いてアシル化する方法
〔Kanu M.Patel、J.Lipid Res.,20、674
(1979)〕、 (ロ) グリセロホスフアチジルコリンをステアリン
酸カリウム塩に担持させ、無水ステアリン酸を
用いて無触媒下アシル化する方法〔E.Cubero
Robles、Biochem.Biophy.Acta,187、520
(1969)〕 (ハ) グリセロホスフアチジルコリンにアシルイミ
ダゾールを反応させてアシル化させる方法〔J.
G.Lammerps、Chemistry and Physics of
lipids、22、293(1978)〕 等が公知であるが、これらの方法にはいずれも欠
点がある。 即ち、(イ)の方法は、目的物中に生体に極めて有
害な塩化カドミウムが残留し、イオン交換クロマ
トグラフイー等により精製した場合にも完全には
除去できず、少なくとも数ppmは残留するとい
う欠点がある。従つて、この方法で得たものは、
医薬品、化粧品等の用途には使用できない。ま
た、(ロ)の方法には、リン酸基が2位に転移した副
生成物が高率で生成し、これらの除去は通常カラ
ムクロマトグラフイーによるが分離効率が悪く、
目的物の収率は50%以下と低いこと、撹拌効率の
差が収率に大きく影響し、同一条件でも再現性に
乏しいこと等の欠点がある。従つて、この方法は
工業的製造法としては不適当である。また、(ハ)の
方法には、収率が50%以下と低いこと、Rが不飽
和脂肪酸残基の場合しか適用できないこと、反応
時間が120時間以上と長いこと、試薬が高価であ
ること等の欠点がある。従つて、この方法も工業
的製造法としては不適当である。 本発明者は、上記欠点が解消され、工業的に好
適なホスフアチジルコリン誘導体の製造法を開発
するべく鋭意研究した結果、グリセロホスフアチ
ジルコリンを担持させる担体として高級脂肪酸金
属塩のみならず金属酸化物及び無機中性塩をも好
適に使用できること、担持後塩基性触媒の存在下
に、酸無水物又は酸ハライドを反応させるときに
は、リン酸基の転移が全く起こらず、目的物を少
なくとも75%以上という高収率で再現性良く得ら
れることを見出し、本発明を完成するに至つた。 発明の構成 本発明は、式 で表わされるグリセロホスフアチジルコリンを、
金属酸化物、高級脂肪酸のアルカリ金属塩若しく
はアルカリ土類金属塩及び無機中性塩からなる群
より選ばれる少なくとも1種の担体に担持させ、
塩基性触媒の存在下に、一般式(RCO)2O〔〕
〔式中、Rは直鎖状又は分枝状の飽和又は不飽和
炭化水素基を示す。〕で表わされる酸無水物又は
一般式RCOX〔〕〔式中、Rは前記に同じ。X
はハロゲン原子を示す。〕で表わされる酸ハライ
ドを用いてアシル化することを特徴とする、一般
式〔〕で表わされるホスフアチジルコリン誘導
体の製造法に係る。 上記において、Rで示される炭化水素基として
は、特に限定されず、直鎖状、分枝状のいずれで
も良く又飽和、不飽和のいずれでも良い。また、
炭素数も、特に限定されないが、通常1〜30程度
好ましくは6〜24とするのが適当である。具体的
には後記酸無水物又はハライドの炭化水素残基を
例示できる。又、Xで示されるハロゲン原子とし
ては、塩素原子、臭素原子、沃素原子等を例示で
きる。 本発明の製造法は、下記反応行程式に従つて行
なわれる。
【表】 塩基性触媒
まず、化合物〔〕を特定の担体に吸着乃至付
加させることによ担持させる。担持をすることに
より、後記アシル化反応を円滑に進行せしめるこ
とが可能になる。具体的には、化合物〔〕を通
常1〜100重量倍程度好ましくは5〜50重量倍の
溶媒に溶解し、次いで化合物〔〕に対して通常
1〜100重量倍程度好ましくは2〜30重量倍の担
体を加え撹拌下に分散乃至溶解し、通常減圧下に
溶媒を留去して粉末化することにより行なう。溶
媒としては、水又はメタノール、エタノール、プ
ロパノール、イソプロパノール等のアルコール類
が好ましい。 本発明において用いる担体は、金属酸化物、高
級脂肪酸のアルカリ金属塩若しくはアルカリ土類
金属塩及び無機中性塩からなる群より選ばれる少
なくとも1種を用いる。 金属酸化物としては、セライト、ゼオライト、
タルク、白土、シリカ、アルミナ、カオリン、ケ
イソウ土、クレー、モンモリロナトイ等を例示で
きる。金属酸化物は通常粉末状のものを用いる。
金属酸化物粉末の粒度は、特に限定されないが、
250μm程度以下であるのが反応効率の点から好
ましい。 高級脂肪酸の上記金属塩としては、炭素数6以
上の直鎖状又は分枝状の飽和又は不飽和の炭化水
素残基を有するものの金属塩が使用でき、具体的
にはカプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリ
スチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン
酸、ベヘニン酸、ミリストレイン酸、パルミトレ
イン酸、エライジン酸、エルカ酸、オレインン
酸、アラキン酸、リグノセン酸(テトラコサン
酸)、セロチン酸(ヘキサコサン酸)等の該金属
塩を例示できる。アルカリ金属としてはナトリウ
ム、カリウム、リチウム等を、アルカリ土類金属
としてはカルシウム、マグネシウム、バリウム等
を例示できる。高級脂肪酸のアルカリ金属塩又は
アルカリ土類金属塩は、それ自体を用いても良い
し、高級脂肪酸とアルカリ金属又はアルカリ土類
金属の水酸化物等とを同時に用いて担持の際に塩
としても良い。また、炭化水素酸残基は、酸無水
物〔〕又は酸ハライド〔〕の炭化水素残基と
同じであることが好ましいが、相違していても良
い。相違しているときは、得られる化合物〔〕
の数%程度が担体の炭化水素残基を有するものと
なることがあるが、これは容易に分離除去でき
る。 無機中性塩としては、硫酸マグネシウム、硫酸
ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、
塩化バリウム等が例示できる。 次に、上記で得た担持粉末を溶媒に懸濁し、塩
基性触媒の存在下に、酸無水物〔〕又は酸ハラ
イド〔〕を用いて担持粉末中の化合物〔〕を
アシル化して、目的化合物〔〕を製造する。 溶媒としては、クロロホルム、メチルクロロホ
ルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ベンゼン、
トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサン、
ヘプタン、シクロヘキサン等の炭化水素系溶媒、
酢酸エチル、酢酸プロピル等のエステル系溶媒、
ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエー
テル系溶媒等が使用できる。溶媒の使用量は、特
に限定されないが、化合物〔〕に対して通常3
〜300重量倍程度とするのが適当である。 塩基性触媒としては、一般式 〔式中、R1及びR2は、同一又は異なつて、直
鎖状、分枝状又は環状の飽和又は不飽和炭化水素
基又は水素原子を示す。また、2つのR1は互い
に結合してピロリジン環を形成していても良
い。〕で表わされるピリジン誘導体体又は三級ア
ミン類等が使用できる。具体的には、N,N―ジ
メチル―4―アミノピリジン、N,N―ジメチル
―4―アミノ―2―メチルピリジン、N,N―ジ
エチル―4―アミノピリジン、N,N―ジブチル
―4―アミノ―3―エチルピリジン、4―ピロリ
ジノピリジン、4―ピロリジノ―2―イソプロピ
ルピリジン、4―ピロリジノ―3―ブチルピリジ
ン等のピリジン誘導体、トリエチルアミン、トリ
ブチルアミン、ジイソプロプルエチルアミン、ト
リオクチルアミン、トリプロピルアミン、トリイ
ソプロピルアミン等の三級アミン類等を例示でき
る。触媒の使用量は、化合物〔〕に対して通常
0.01〜10モル倍程度好ましくは0.1〜2モル倍と
するのが適当である。 本発明においては、アシル化剤である〔〕及
び〔〕の炭化水素残基は、特に限定されず、飽
和でも不飽和でも又直鎖状でも分枝状でも良い。
具体的には、酸無水物〔〕としては、酢酸、プ
ロピオン酸、酪酸、カプロン酸、2―エチルヘキ
サン酸、カプリン酸、ラウリン酸、パルミチン
酸、イソステアリン酸、ステアリン酸、オレイン
酸、リソール酸、リノレン酸、ベヘニン酸、オク
タデカジイン酸、2,4―オクタデカジエン酸、
エイコサペンタエン酸、ドコサン酸、ヘキサコサ
ン酸、トリアコンタン酸等の酸の酸無水物を例示
できる。酸ハライド〔〕としては、上記酸のハ
ライドを例示できる。〔〕又は〔〕の使用量
は、化合物〔〕に対して通常1〜20モル倍程
度、好ましくは2〜10モル倍、特に好ましくは3
〜5モル倍とするのが良い。 上記アシル化反応は、通常0〜100℃程度好ま
しくは15〜45℃の温度で、通常1〜100時間程度
好ましくは12〜48時間で終了する。反応時の雰囲
気としては、特に限定されず、大気下で行なえば
充分であるが、〔〕又は〔〕の炭化水素残基
が不飽和であるときは、酸化防止のため窒素、ア
ルゴン、ヘリウム等の不活性雰囲気下で行なうの
が好ましい。 反応終了後は、溶媒抽出、再結晶、各種クロマ
トグラフイー等の通常の分離精製手段により容易
に目的物を単離できる。 かくして目的化合物である一般式〔〕のホス
フアチジルコン誘導体が得られる。前記反応行程
式全体の収率は、通常少なくとも75%以上と極め
て良好である。 発明の効果 本発明によれば、下記の如き格別顕著な効果が
得られる。 (1) 温和な反応条件且つ高収率で目的化合物が製
造できる。 (2) リン酸基の転移が全く起こらないので、反応
後の精製が極めて容易であり、しかも高純度の
目的化合物が収得できる。 (3) L体、D体、DL体のいずれにも適用でき
る。 (4) 得られた目的化合物は、勿論重金属を一切含
有していないので、医薬品、化粧品等の生理学
的用途に好適に使用できる。 (5) 特に上記(1)〜(3)により、一般式〔〕の化合
物の工業的製造法として極めて好適である。 実施例 以下、実施例を挙げて、本発明を更に具体的に
説明する。 実施例 1 L―α―グリセロホスフアチジルコン3g
(11.65mM)、パルミチン酸6g(23.3mM)、水
酸化カルウム1.31g(23.3mM)をメタノール
100mlに溶解し撹拌した。エバポレーターにてメ
タノールを留去して得られる残渣を取り出し、
P2O5上にて減圧乾燥を行う。乾燥した残渣を粉
末とし、300mlの4つ口フラスコに入れた。この
反応容器に、無水パルミチン酸11.6g(23.3m
M)、4―ピロリジノピリジン1.7g(11.65m
M)、クロロホルム100mlを加え、N2気流下、40
℃にて48時間撹拌した。反応終了後、更に200ml
のクロロホルムを加え冷蔵庫に一夜放置した。沈
澱を去して得られた液を0.2N50%MeOH性
HCl水にて2回、更に50%MeOH水溶液にて4回
洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥し、クロロホ
ルムを留去して粗L―β,γ―ジパルミトイル―
α―ホスフアチジルコンを得た。この中には、過
剰の酸無水物、反応により生成した酸及び若干の
不純物を含む。この粗製物を、シリカゲルカラム
クロマトグラフイーにより精製して、L―β,γ
―ジパルミトイル―α―ホスフアチジルコリン
7.2g(収率80%)を得た。融点は235〜236℃及
び〔α〕20 は6.7゜(C=4.3、クロロホルム―メタ
ノール等量混合溶媒中)であり、文献値と一致し
た。また、IR,NMR及びTLCにおいても文献値
と一致した。 実施例 2 DL―α―グリセロホスフアチジルコリン3
g、ミリスチン酸6g、水酸化カリウム1.31gを
メタノール100mlに溶解し撹拌した。エバポレー
ターにてメタノールを留去して得られる残渣を取
り出し、P2O5上にて減圧乾燥を行う。乾燥した
残渣を粉末とし、300mlの4つ口フラスコに入れ
た。この反応容器に、無水リノール酸12g、N,
N―ジメチル―4―アミノピリジン1.7g、メチ
ルクロロホルム100mlを加え、N2気流下30℃にて
48時間撹拌した。反応終了後、更に100mlのメチ
ルクロロホルムを加え冷蔵庫に一夜放置した。沈
澱を去して得られた液を0.2N50%MeOH性
HCl水にて1回、更に50%MeOH水溶液にて4回
洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥し、メチルク
ロロホルムを留去し粗DL―β,γ―ジリノール
―α―ホスフアチジルコリンを得る。この中に
は、過剰の酸無水物、反応により生成した酸及び
若干の不純物を含む。この粗製物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフイーにより精製して、DL―
β,γ―ジリノール―α―ホスフアチジルコリン
7g(収率77%)を得た。IR,NMR及びTLCに
おいて文献値と一致した。 実施例 3 DL―α―グリセロホスフアチジルコリン3g
をメタノール100mlに溶解し、この溶液中にセラ
イト(粒度10μm以下)8gを加えて撹拌した。
エバポレーターにてメタノールを留去して得られ
る残渣を取り出し、P2O5上にて減圧乾燥を行な
つた。得られた残渣を粉末にした。以下、実施例
2と同様にしてDL―β,γ―ジリノール―α―
ホスフアチジルコリン7.1g(収率78%)を得
た。IR,NMR及びTLCにおいて文献値と一致し
た。 実施例 4 L―α―グリセロホスフアチジルコリン3gを
メタノール100mlに溶解し、この溶液中に中性ア
ルミナ(粒度、15〜40μm)8gを加えて撹拌し
た。エバポレーターにてメタノールを留去して得
られる残渣を取り出し、P2O5上にて減圧乾燥を
行なつた。得られた残渣を粉末にした。以下実施
例1と同様にしてL―β,γ―ジパルミトイル―
α―ホスフアチジルコリン7.0g(収率77.7%)
を得た。融点235〜236℃であり、文献値と一致し
た。またIR,NMR及びTLCにおいても文献値と
一致した。 実施例 5 L―α―グリセロホスフアチジルコリン3gを
メタノール100mlに溶解し、この溶液中に硫酸マ
グネシウム(粒度、10μm以下)12gを加えて撹
拌した。エバポレーターにてメタノールを留去し
て得られる残渣を取出し、P2O5上にて減圧乾燥
を行なつた。得られた残渣を粉末にした。以下実
施例1と同様にしてL―β,γ―ジパルミトイル
―α―ホスフアチジルコリン6.8g(収率75.4
%)を得た。融点は235〜236℃であり、文献値と
一致した。またIR,NMR及びTLCにおいても文
献値と一致した。 比較例 1 L―β,γ―ジステアロイル―α―ホスフアチ
ジルコリンを、前記(ロ)の方法〔Biochem.Biophy.
Acta,187、520(1969)〕に従つて合成した。 すなわち、L―α―グリセロホスフアチジルコ
リン1.3g(5mM)、ステアリン酸カリウム3.22
g(10mM)をメタノール100mlに溶解した。エ
バポレーターにてメタノールを留去し、得られた
残渣を取り出し、P2O5上にて、減圧乾燥した。
乾燥した残渣を粉末とし、300ml4つ口フラスコ
に入れた。この中に、無水ステアリン酸11g(20
mM)を加え、減圧下、80℃にて48時間撹拌し
た。反応終了後、生成物を125mlのジエチルエー
テル中で細かく砕き過した。結晶を32mlのジエ
チルエーテルで3回洗つた。残つた結晶を500ml
のクロロホルムに加熱溶解した。室温まで冷却
し、さらに冷蔵庫で1晩冷却した後、生成した結
晶を過した。液を濃縮し、粗L―β,γ―ジ
ステアロイル―α―ホスフアチジルコリンを得
た。TLC分析〔シリカゲルプレート、メルク社
製「KIESELGEL F―254」、展開溶媒:クロロ
ホルム―メタノール―水(60―30―5、v/
v)〕により、この中には過剰の酸無水物、反応
により生成した酸、2位にリン酸基が転位したL
―γ,α―ジステアロイル―β―ホスフアチジル
コリン、L―β,γ―ジステアロイル―α―ホス
フアチジルコリン及びリゾ体が含まれていた。 この精製物を、シリカゲルクロマトグラフイー
(粗製物1g当りシリカゲル100g使用)を用いて
精製した。展開溶媒は、初めにクロロホルム1000
ml、続いてクロロホルム/メタノール(9/1、
v/v)1000ml、クロロホルム/メタノール
(1/9、v/v)2000mlの順で用いた。目的物
を含む分画を濃縮し、L―β,γ―ジステアロイ
ル―α―ホスフアチジルコリン1.5gを得た。収
率40%であつた。 上記において、ステアリン酸カリウムをパルミ
チン酸カリウムに代え、又無水ステアリン酸を無
水パルミチン酸に代えた以外は同様に操作を行な
い、L―β,γ―ジジパルミトイル―α―ホスフ
アチジルコリンを収率43.4%で得た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式 で表わさるグリセロホスフアチジルコリンを、金
    属酸化物、高級脂肪酸のアルカリ金属塩若しくは
    アルカリ土類金属塩及び無機中性塩からなる群よ
    り選ばれる少なくとも1種の担体に担持させ、塩
    基性触媒の存在下に、一般式(RCO)2O〔式中、
    Rは直鎖状又は分枝状の飽和又は不飽和炭化水素
    基を示す。〕で表わされる酸無水物又は一般式
    RCOX〔式中、Rは前記に同じ。Xはハロゲン原
    子を示す。〕で表わされる酸ハライドを用いてア
    シル化することを特徴とする、 一般式 〔式中、Rは前記に同じ。〕で表わされるホス
    フアチジルコリン誘導体の製造法。
JP59110450A 1984-05-30 1984-05-30 ホスフアチジルコリン誘導体の製造法 Granted JPS60255798A (ja)

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